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しおりを挟む今日はやる気が漲っていた
24時間寝も寝たから8時間は起きてられる
魔王様がくれたホールケーキを丸食べてお腹と心もご満悦、一欠片も残ってない
独り占めしてないよ、魔王様に一口だけ上げて宰相に嫌嫌一口上げたので
さてさて、気分のみ、上昇した今日は本気出して仕事をするぞお!って出すかどうかはまあ……ぅん………そうねぇ
実行に移すかはオレのみぞ知る、知らんけど
まぁでも無駄にやる気がみなぎって、頑張れる気がする
そんな時あるよね
結果は伴うかは別として、何て思ってた今日この頃だったのに、オレは着せ替え人形にさせられていた
「それも悪くないが、こいつにはもう少し淡い色のヒラヒラした柔らかい素材がいいな」
「ではこちらのグラデーションがかかった藤色の物など如何でしょう」
魔王様と服職人達があ~でもない、こ~でもないとヒラヒラやアミアミやツルツルなどの生地を持って来てはブツブツ呪文を唱えてる
怖い……ヒッっオレ何かの生贄にでもされるの?
大体なんで魔王様いるのさ
仕事しろよ
「フム。それも良いが」
その時魔王様の金の瞳が光った
「いっそ全身金とかどおだろう」
胸張ってドヤ顔で言うことじゃないですよ
全身金とは、えっオレ○ケンサンバ踊らされるの?
そして全身魔王様の色とか勘弁して下さい
チラッと見れば服職人の方々が目を逸らす
ですよね~
「では赤の布地に金の刺繍などはどうだ」
フッ……服に着られてる映像しか思い浮かばん
そんな派手派手な服を着こなせるのは顔が喧しいイケメンだけだ
大体赤は魔王様の髪色ではないですか
うぜー又いらん奴らに絡まれるしー辞めて頂きたい
金出すのオレじゃないからそれ以外でなら別にいいけどね
「俺とお揃いもいいな」
やっぱ嫌です、前言撤回
チラッとオレの顔を見て照れる魔王様とは反対にオレはスンっとなる
慎んでお断りします
バカなのぉぉお!オレの顔見ろよぉおおお!!イケメンは何着ても似合うけど、モブ・オブザ・モブは万人が望む服しか似合いません
イケメンと同じ服着せられて隣に立つオレの気持ちも考えて頂きたい
「魔王様自分の好みばかり押し付けてはいけません」
背後に腹黒ヒーロー現れる
その名を宰相と云う
扉の開く音しなかったよね
足音も聞こえなかったよ
「ここは引き受けますから仕事して下さい。勿論魔王様の意見を(ちょっとだけ)取り入れてデザイナー達と相談しますので、とっとと貴方しか出来ない判子押しに戻って下さい。今直ぐ行かないとあのこと言いますよ」
青い顔した魔王様を囃し立てて宰相は魔王様を執務室に追いやった
「お茶しに帰っていいですか?」
疲れたし、ケーキ食べたい
「前回と寸法は変わっておりませんね?」
「1ミリもお変わりないで~す」
服職人達が首を降る
宰相が「魔王様にも困ったものです。明後日のセンスの持ち主なのに。貴方も少し甘い物を自重しなさい」
不満気に返事したら「1キロ増える度に魔王様が選んだ服を着せますよ」
「すんませんでした」土下座して勘弁してもらいました
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