魔王の下僕は今日も悩みが尽きない

SEKISUI

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 オレが生まれ落ちたのは魔界
 魔王が統治する世界だ
 そこでオレはさる高貴な方の下僕をしている
 オレは下級悪魔だ
 その他大勢のモブ・オブザ・モブ
 通りすがりの悪魔A又はB
 自身をもって、オレェ、モブ!って言える
 自他共認める雑魚悪魔である
 な・の・に・何故?オレは今日も、主人である魔王様の膝の上に居るのでしょう
 そしてそれを周りの上級悪魔の方々は呆れた目を向けてくる者もいるが、だいたい生暖かい視線を送ってくるだけで放置されている
 魔界最高権力者の膝の上、とても居た堪れないが腰に添えられた腕にガッチリホールドされて逃げられないこの状況
 降りたい………帰りたい………引き篭もりたい
 誰か……誰かぁあ「痴れ者がお前のような下級悪魔が魔王様の膝の上に居るとは不敬である」と怒ってオレを膝の上から放り出して開放してほしい
 だが誰も何も言ってくれない………
 ぅう…仕方ない……自分で物申そう
 「……あの………魔王様……降ろして下さい……」
 「ぁあ」
 「ヒィッッ!すみません!」
 ギロリと睨まれ思わず誤ってしまったオレだけど悪くないよね………
 「お前の仕事はなんだ」
 「まっまま、魔王様のお世話係です」
 だから降ろしてくれないと何も出来ないんですけど
 「フンッ分かっているならいい。おら口開けろ」
 魔王様自らクッキーをオレの口に入れる
 所謂あ~んだ
 「はい……………もぐもぐ」 
 美味しい……美味しいけど、けどさあ!おかしい、おかしいよぉぉぉおぉお
 オレただの下級悪魔
 チートはない
 美しさもない
 賢さもない
 馬鹿ではないが
 ないない尽くしのそこらに転がってる奴です
 言ってて悲しくなる
 ハァ~オレ何してるの……
 
 宰相が困惑するオレに言った
 「貴方の仕事は魔王様を癒やすことです」とちょっと意味分からない
 
 

 
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