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しおりを挟む次の日もセドと隣の王子は隣合って座っていた
だが俺の心は凪いでいる
中々ない機会なので朝顔の観察感覚で後ろで観察日記を付けてみたりしてる
ノートに文字だけを刻む
絵日記にはしない
絵心は無くはない、ただ猫が牛になるので挿絵は辞めておいた
過去を振り返った時、悶え藻掻くのは趣味ではない
俺は学習出来る男である
今日もお迎えは無かったかは知らん、待つことなく友人を道連れにしてさっさと学園に向かったので
来るか来ないか分からないくてヤキモチするの嫌だからね
教室にやって来た二人の姿が目に映り正解だったようだ
隣の王子はセドにベットリくっついてるのに何故か苦虫を噛み潰し顔でこちらを睨む
目潰ししたくなるから辞めて欲しい
あっ!セドと目が合った
暗い暗いその瞳に微かだが光が戻った?
喰らえ!貴族の常識、必殺アルカイックスマイル
あったかもしれない光の兆しは消えた
良し!死んだ
ウムウム
そして観察日記が始まった
半日かけて1ページを要約埋めるが出来た
読み返してみたら、ーーーーセドが死んでる、屍化したセド、つまんない顔でサワサワ触ってる隣の王子、セドが嘔吐しそうな顔してる………と………つまらんな
そして俺には文才はない
観察だけにしておこう
二人のやり取りに笑みが漏れてしまう
あそこだけ闇が漂っておる
見かねた友人やクラスメイトからは救助の声が上がるが俺はそっと見守っている
ラブラブなら殴って婚約破棄でもしてやろうと思うが、屍と隣の王子の二人にその雰囲気は欠片もない
見守るが、吉
触らぬ神に祟りなしだ
それに俺今エンジョイしてしるし
今日も放課後友人と街を散策する約束してる
セドは過保護だから友人との買い物にもついて来る
邪魔
行きたい店にも買いたい物も却下されるから
自由度が低い
好奇心でちょっとPINK♡なお店を覗こうとしただけなのに、ケチだな
男の子だからしょうがなくない?
大人の階段って大切
呪術系の店は近寄らせてもくれなかった
面白そうだと買おうとしたらあれも駄目、これも駄目とこれまた却下
持ってるだけで運が上がる指輪やブローチ、お得だと思うんだけど、だって持ってるだけだよ
俺だって三割位しか信じてないから大丈夫
人間生きて行くには運は必要だよ
なのに………
「あれを何とかしろ!!」
早くない?
終わった
サヨナラ俺の自由
午後の授業が終わると隣の王子が根を上げて俺に詰め寄って来た
困るんだけど
後1日でいいから頑張って欲しかった
1日半
短かったな………
「えー、やだー俺今から遊びに行くのに………うわっ?!」
「……ローレン………ローレン!ローレン!!…………」
幽鬼みたいな顔したセドが俺を後ろから抱きしめてきた
違うな絞め技掛けられたの間違いだ……苦しい…………タップ!タップ!
………堕ちる……意識が刈り取られる………
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