俺の婚約者は悪役令息ですか?

SEKISUI

文字の大きさ
上 下
13 / 40

13

しおりを挟む

 おい、段階ってなんだ?今はどの段階だ?!絶対死ぬ段階だろうが!あの色あの異臭あの作り手で食べて元気溌剌!なんて天地がひっくり返ってもない
 寧ろどんなに美味しそうな外観でも作り手がヤツなら、毒じゃね?毒だろ!毒に違いない
 作らせちゃ駄目なヤツに何故作るのを許した
 なあロイ、分かってて止めなかっただろう
 よし!ロイにやろう
 そしてロイを殺ろう
 直ぐ殺ろう

 「まぁまぁウルフローレン様落ち着いて、これからが無意識に発動された呪じゅぅぅんゲフンゴフン、乙女の祈りで、うごっ!……ゥウ……」
 ロイが急に腹を抱えて膝を付いた
 「大丈夫かロイ?又腹を下したのか?」
 済まない、無意識に手が、テヘッ
 「……ちっちがぁ……あなたが、ゴッ!グフッ……………」
 又俺の右腕が勝手にボディーブローをお見舞いしちゃった♡
 「ダイジョウブカ?」
 原因の一端はお前にあることはよーく分かった
 「……酷い………」
 お前がな
 恨みがましそうに俺に視線を飛ばすロイを俺は冷めた目で見た
 「で?続きを聞こうか」
 ちゃっちゃと話せやロリコン 
 エーとかチェーとかこれから面白くなるのにーとか余裕でブツブツ呟いてるロイを尻目に俺は大きく溜息を付く
 接待プレイはいりません

 「恋の呪文も混ぜ混ぜした後1つに纏めて冷蔵庫へ30分。硬化をお待ちしている間セイクリード様も冷蔵庫の前でウルフローレン様の惚けを30分。料理長と一緒にオレも口から砂糖を吐くこと30分。ぁあ嫌だ、嫌だ、チッ独り身のこと考えろよな。思わず愛しきメレディラ様の元へ走り出しそうになりましたよ。流石に夜にレディの元へ尋ねるのは常識あるオレは理性で踏み止まりましたけど」
 当たり前だロリコン
 メレディラ安心して、叔父様はロリコンを封印してからお家に帰るからね
 「冷蔵庫から出した後々の呪文がいけなかったんですかね」
 あいつ呪文って言った
 やはりこの色は呪い?
 「聞きたいですけか?」
 キリッ!
 目へ潰すぞ
 聞きたくないけど話しが進まん 
 「いやー全然。でも話せ」
 ロイからふざけた雰囲気が消えた
 「分かりました。生地を伸ばすしながらセイクリード様が……『可愛いローレン大好きなローレン愛してるローレン嘗めたいローレン食べたいローレンシャブリたいローレン……ローレンローレンローレン』と貴方様への重く気持ち悪い想いのたけをクッキー生地に込めて捏ねていたらあ~ら不思議、クリーム色した生地が段々青みを帯びて紫色に変化しました」
 主人に気持ち悪いとか言ったぞ
 俺も異論はないが
 「そして最後に『ああ……1つになりたいな。孕むまで溶け合いたい』と象何匹分かの重い愛を吐き出した、その時さらなるクッキーは進化を遂げたのです。オレも迷ったんです。ブツブツ呟いているセイクリード様を傍観しながら、このままでは不味いと思い。……思いましたが、思っただけに終わりました。……申し訳ありません。オレは自分が大切なのでそっと見守りだけしました」
 うん、俺、お前の心臓抉り取りたくなったよ

 

 


 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI
BL
 ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた  見た目は勝ち組  中身は社畜  斜めな思考の持ち主  なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う  そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される    

堕とされた悪役令息

SEKISUI
BL
 転生したら恋い焦がれたあの人がいるゲームの世界だった  王子ルートのシナリオを成立させてあの人を確実手に入れる  それまであの人との関係を楽しむ主人公  

すべてを奪われた英雄は、

さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。 隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。 それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。 すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。

その捕虜は牢屋から離れたくない

さいはて旅行社
BL
敵国の牢獄看守や軍人たちが大好きなのは、鍛え上げられた筋肉だった。 というわけで、剣や体術の訓練なんか大嫌いな魔導士で細身の主人公は、同僚の脳筋騎士たちとは違い、敵国の捕虜となっても平穏無事な牢屋生活を満喫するのであった。

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。

みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。 生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。 何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた

マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。 主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。 しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。 平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。 タイトルを変えました。 前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。 急に変えてしまい、すみません。  

【完結済み】乙男な僕はモブらしく生きる

木嶋うめ香
BL
本編完結済み(2021.3.8) 和の国の貴族の子息が通う華学園の食堂で、僕こと鈴森千晴(すずもりちはる)は前世の記憶を思い出した。 この世界、前世の僕がやっていたBLゲーム「華乙男のラブ日和」じゃないか? 鈴森千晴なんて登場人物、ゲームには居なかったから僕のポジションはモブなんだろう。 もうすぐ主人公が転校してくる。 僕の片思いの相手山城雅(やましろみやび)も攻略対象者の一人だ。 これから僕は主人公と雅が仲良くなっていくのを見てなきゃいけないのか。 片思いだって分ってるから、諦めなきゃいけないのは分ってるけど、やっぱり辛いよどうしたらいいんだろう。

祝福という名の厄介なモノがあるんですけど

野犬 猫兄
BL
魔導研究員のディルカには悩みがあった。 愛し愛される二人の証しとして、同じ場所に同じアザが発現するという『花祝紋』が独り身のディルカの身体にいつの間にか現れていたのだ。 それは女神の祝福とまでいわれるアザで、そんな大層なもの誰にも見せられるわけがない。  ディルカは、そんなアザがあるものだから、誰とも恋愛できずにいた。 イチャイチャ……イチャイチャしたいんですけど?! □■ 少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです! 完結しました。 応援していただきありがとうございます! □■ 第11回BL大賞では、ポイントを入れてくださった皆様、またお読みくださった皆様、どうもありがとうございましたm(__)m

処理中です...