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ミリヤと恋バナ
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あの衝撃的な交流会も終わり、気がつけばもう1年も終わり。
いつの間にか1年は巡ってしまったみたい。
ヒロインちゃんとエンカウントから始まった1年。ゲームの世界と気づいた時から心は決めていたはずなのに、ヒロインちゃんがアルク様の周りに出現すると不安に襲われる苦しみが日に日に大きくなってきた。
ヒロインちゃんの元へ行かないで。
私だけを見て。
幼い頃から隠してきたはずの思いが溢れ出しそうになってくる。
コンコン
「失礼します。」
どうしようもない事をつらつらと考えていたらミリヤがお部屋に入ってきた。
「お嬢様、そろそろお休みになってください。」
ミリヤが就寝の支度をしに部屋に入ってきた。
「悩み事ですか?ホットミルクでも用意しましょうか?」
「お願いするわ。」
「では、少々お待ちください。」
綺麗な顔に優しい笑みを浮かべ、ホットミルクの準備をしにミリヤ部屋を出て行った。
ミリヤは優しい。小さい頃からずっと一緒にいるから
姉の様に思っている。
ジル兄様は着々と出世街道を走っていて、周りを固め始めたらしい。
ミリヤが本当に姉になる日も近いな。
「失礼致します。お待たせしました。」
「ありがとう。」
ミリヤが持ってきたホットミルクはちょうど良い温かさだった。
「そう言えば、ジル兄様とのデートはどうだったの?」
「んうぇ!?」
衝撃的だったのか、ミリヤは変な声を出して顔を赤くして固まってしまった。
「だから、デートよ!ジル兄様とお出かけしたの知ってるわよ。どうだった?」
「え、えっと…その…」
「もしかして、ケンカでもした?」
「いいえ!とても…とても楽しくて…夢のような一時でした。」
そう頬を赤く染め目を潤ませるミリヤは、どこからどう見ても恋する乙女。
そして無意識だろうか、服の上から首元を弄り始めた。あの位置だと、ネックレスだろう。
「ネックレス、プレゼントして貰ったのね。」
「な、なぜそれを!?」
「ふふふ。やっぱり。首元弄ってるんだもん。ネックレスしてるんでしょ?大事そうだからジル兄様から貰ったのかな?って思ったのよ。で?貰ったんでしょ?」
「その…はい…」
「良かったね。ミリヤ。」
「ありがとうございます。」
「それで…その…キスはしたの?」
「え!?」
「だって、想いはもう伝え合ってるじゃない。次はキスかなって!それで?キスしたの?」
「お、お嬢様~!」
「いいじゃない!教えてよ!」
大好きなミリヤが幸せそうなのは私も嬉しいし、ジル兄様とミリヤを恋愛のお手本としてこっそりと勉強していたりする。
アルク様とは婚約者だからお茶もするしお出かけをする事もあるし、誕生日にはプレゼントを渡しあっている。
今年はアルク様のリクエストで、金の文字で名前を彫った赤い万年筆をプレゼントした。
仕事中でも私の瞳を思い出せるように赤にして欲しいと言われて凄く嬉しかった。
アルク様からはアルク様の青い瞳の様な宝石が散りばめられたバレッタを頂いた。
ジル兄様とミリヤも公認の仲なので、ジル兄様は堂々とデートに誘うようになっていた。
「それで?どうなの?」
「キス…し…」
「し?」
「し…しました…」
真っ赤になった顔を両手で覆ったミリヤに釣られて、私も顔が真っ赤になってしまった。
「キャーー!!どんなシチュエーションでキスしたの?」
「えっと…夕方の噴水広場のベンチで…」
「どっちからキスしたの?」
「ジ、ジル様から…頬に手を添えられて、それで…」
「それで?それで?どんな感じだったの?」
「ど、どんな感じと言われましても…」
「味とか感触とかどんな感じ?」
「あ、味!?か、感触!?え、えっと…緊張してたので覚えてないです。お嬢様~もういいじゃないですか~」
恥ずかしくて涙目になったミリヤが降参してきた。
もう少し聞きたかったのに残念。
私もいつかアルク様とキスしたいな…
アルク様はヒロインちゃんを選ぶんだから、私にキスなんてしない。
分かっているけど、思うだけは自由だよね。
いつの間にか1年は巡ってしまったみたい。
ヒロインちゃんとエンカウントから始まった1年。ゲームの世界と気づいた時から心は決めていたはずなのに、ヒロインちゃんがアルク様の周りに出現すると不安に襲われる苦しみが日に日に大きくなってきた。
ヒロインちゃんの元へ行かないで。
私だけを見て。
幼い頃から隠してきたはずの思いが溢れ出しそうになってくる。
コンコン
「失礼します。」
どうしようもない事をつらつらと考えていたらミリヤがお部屋に入ってきた。
「お嬢様、そろそろお休みになってください。」
ミリヤが就寝の支度をしに部屋に入ってきた。
「悩み事ですか?ホットミルクでも用意しましょうか?」
「お願いするわ。」
「では、少々お待ちください。」
綺麗な顔に優しい笑みを浮かべ、ホットミルクの準備をしにミリヤ部屋を出て行った。
ミリヤは優しい。小さい頃からずっと一緒にいるから
姉の様に思っている。
ジル兄様は着々と出世街道を走っていて、周りを固め始めたらしい。
ミリヤが本当に姉になる日も近いな。
「失礼致します。お待たせしました。」
「ありがとう。」
ミリヤが持ってきたホットミルクはちょうど良い温かさだった。
「そう言えば、ジル兄様とのデートはどうだったの?」
「んうぇ!?」
衝撃的だったのか、ミリヤは変な声を出して顔を赤くして固まってしまった。
「だから、デートよ!ジル兄様とお出かけしたの知ってるわよ。どうだった?」
「え、えっと…その…」
「もしかして、ケンカでもした?」
「いいえ!とても…とても楽しくて…夢のような一時でした。」
そう頬を赤く染め目を潤ませるミリヤは、どこからどう見ても恋する乙女。
そして無意識だろうか、服の上から首元を弄り始めた。あの位置だと、ネックレスだろう。
「ネックレス、プレゼントして貰ったのね。」
「な、なぜそれを!?」
「ふふふ。やっぱり。首元弄ってるんだもん。ネックレスしてるんでしょ?大事そうだからジル兄様から貰ったのかな?って思ったのよ。で?貰ったんでしょ?」
「その…はい…」
「良かったね。ミリヤ。」
「ありがとうございます。」
「それで…その…キスはしたの?」
「え!?」
「だって、想いはもう伝え合ってるじゃない。次はキスかなって!それで?キスしたの?」
「お、お嬢様~!」
「いいじゃない!教えてよ!」
大好きなミリヤが幸せそうなのは私も嬉しいし、ジル兄様とミリヤを恋愛のお手本としてこっそりと勉強していたりする。
アルク様とは婚約者だからお茶もするしお出かけをする事もあるし、誕生日にはプレゼントを渡しあっている。
今年はアルク様のリクエストで、金の文字で名前を彫った赤い万年筆をプレゼントした。
仕事中でも私の瞳を思い出せるように赤にして欲しいと言われて凄く嬉しかった。
アルク様からはアルク様の青い瞳の様な宝石が散りばめられたバレッタを頂いた。
ジル兄様とミリヤも公認の仲なので、ジル兄様は堂々とデートに誘うようになっていた。
「それで?どうなの?」
「キス…し…」
「し?」
「し…しました…」
真っ赤になった顔を両手で覆ったミリヤに釣られて、私も顔が真っ赤になってしまった。
「キャーー!!どんなシチュエーションでキスしたの?」
「えっと…夕方の噴水広場のベンチで…」
「どっちからキスしたの?」
「ジ、ジル様から…頬に手を添えられて、それで…」
「それで?それで?どんな感じだったの?」
「ど、どんな感じと言われましても…」
「味とか感触とかどんな感じ?」
「あ、味!?か、感触!?え、えっと…緊張してたので覚えてないです。お嬢様~もういいじゃないですか~」
恥ずかしくて涙目になったミリヤが降参してきた。
もう少し聞きたかったのに残念。
私もいつかアルク様とキスしたいな…
アルク様はヒロインちゃんを選ぶんだから、私にキスなんてしない。
分かっているけど、思うだけは自由だよね。
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