君を助けるための石

秋風 爽籟

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6話 防府市の神社

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鈴が倒れて2日目 14時



尊が起きてみると…

そこにいたのは、鈴の両親だった。

尊の両親には、まだ連絡をしていなかったが…

鈴の両親には連絡をしないと…って思って連絡したんだった…

鈴の両親は隣の県に住んでいる…



「お義父さん、お義母さん、遠いところすみません」



「いや…鈴はどうなんだい?」



とお義父さんが言う…



「それが…まだ意識は戻っていないんです。色々検査をしているのですが、原因が分からないって…」



「そうか…尊くん寝てないんじゃないか?」



「少し、寝ましたから…大丈夫です」



「今日は、僕らが鈴のそばにいるから君は帰って寝なさい。状態が変わったら連絡するから」



「私たちも、明日には帰らなければいけないから…とりあえず、今日は帰って寝て…明日に備えなさい」



お義母さんも、そう言ってくれた。



「すみません…そうさせて貰います」



そう言って…尊は、もう一度…鈴の顔を見て…家に帰ることにした。



よし!家に帰ってまた神社に行くぞ…



「では、よろしくお願いします」



と言って、尊は家に帰った。



―――まだ15時か…まだ神社に行ける…



スマホを見て、神社の写真を探す…



―――そうか…さっきの神社の後に防府市の神社に行ったんだった。



―――おっと、その前に…家の中の写真を撮っておかないと…家に帰れなくなるからな…



家の写真を撮った後に…写真の上に石を置いた。

そして…目を開けると…

そこには、大きな鳥居があった。

鳥居を過ぎると…長い参道があり、その向こうに石段が続いている。

そこは、大きな神社だったが、二人とも行ったことがなかったから…

山口市の観光の帰りに行ったんだった…



この神社の御祭神は、菅原道真公がわらのみちざねこうすなのか…

日本最初の天神さまらしい。

合格祈願が有名な神社だ…

本殿に向かって歩いて…とりあえず、参拝しようとしたけど…

とにかく人が多い…



―――これは…誰にも見られずに石を置くのは無理だ…



そう判断した尊は、家の中の写真の上に石を置いた。

目を開けると、そこは住み慣れた家だった…



―――本当に不思議だ…

―――こんなに簡単に移動できるんだから…

―――しかし、あんなに人が多いと、昼間は無理だな…

―――夜に行くしかないか…



尊は、それまで寝ることにした。

スマホのタイマーを21時にセットして…

眠りに着いた…



そして21時に起きて、もう一度神社に行ってみた。

―――さすがに…人もいないか…

―――よし、いざ本殿へ



尊は、石を置いてみた…

しかし、反応はない。

一緒に回ったすべての場所に、石を置いてみたけど…

反応はなかった…



―――ここもダメか…

―――とりあえず、今日は帰って寝よう。そしてまた明日、神社に行きまくるしかない…



鈴は、何を考えて石を持って帰ったのか…

尊には、まったく分からなかった…



尊は、そう考えながら…いつの間にか眠りについていた。

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