もう一度あなたに会うために

秋風 爽籟

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後編 あの人と会ってから

【52話】続く大学生活…

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元夫を送った翌日…

まだ休みだった長男は…

彼女を職場に送ってから「行っていい?」と電話をして来た。

そんなことは滅多にないのだが…

お父さんの死は、堪えたのだろう…

「一人で家にいるのは辛かった…」と言った。

長男は「お父さんに彼女と結婚すると話していたのにね」

と言ったから、私は

「それなのに…死ぬなんてね…」と言うと

長男は「自分で死ぬ人は、後のことも考えられなくなるんだろうから仕方ないね」

「そうか…そうだよね」と返事をした。


私も、誰かと話を共有したくて…

捜査員の人に連絡をした。

久しぶりに声を聞いた…

元夫が亡くなったことを話すと…

「そうか…それは残念だったね」

「彼は、あなたと別れて変わってしまったね」と言った。

私は、再婚したこと、今大学生活を送っていることを話した。

「幸せそうで安心した。わざわざ連絡をくれてありがとう」

と言ってくれた。


それから8月になり…

長男は、彼女と結婚した。

親族だけの小さな結婚式だったが…いい結婚式だった。

それと…

あの人は、高校卒業程度認定試験の数学を受験した。

数日勉強しただけなのに…みごと合格。

あの人も私と同じ高卒となった。


私は、午後から近所の放課後等デイサービスにパートに出ることにした。

午前中勉強して、午後にパートという生活…


私には、ずっと疑問があった。

親友は、タイムリープして来たが急に戻ってしまった。

いったい…いつの時代に戻ったのか…

でも、急に親友にそれを聞いても驚くだけだろうと思って黙っていた。


ある日…

親友に「タイムリープって信じる?」と聞いてみた。

親友は「私は信じる」と言った後で…

「信じないかもしれないけど…私タイムリープしてる」と話し出した…

「え!?本当に?私もだよ…あれからずっと頑張ってる」

「えっ…ゆうこのタイムリープまだ続いてたの?」

と、親友は驚いた。

「なんだー。それなら早く言えば良かった。戻った時に

ゆうこにそれとなく言ってみたけど、何バカなこと言ってるの?」と言われたんだよ。

私は、そんな会話をした覚えは無い…

どういうことか…サッパリ分からなかった…

同じ空間が沢山あるってこと?


親友は、お姉さんを亡くした。

気付いたら、その少し前に戻ったらしい。

癌になったお姉さんを助けようと色々手を尽くしたけど…

ダメだったと…

死を左右することは変えられないのかな…


私も父の死、元夫の死の時に過去を変えてしまった事を親友に話した。

何か大変な出来事が起こった所にタイムリープするのかな…


親友はその後、離婚した。

けど…それからは自由で…それなりに幸せそう…


私は、3年生になった。

最初のスクーリングは親友と行った。

一緒に行って貰った…が正しいかもしれない。

親友は、お姉さんが亡くなってから甥っ子と姪っ子を引き取った。

その、姪っ子が東京で就職して結婚していた。

だから姪っ子に会いに行く目的…

私は、スクーリングだ。


大学まで親友が一緒に行ってくれた。

姪っ子夫婦には、大学に迎えに来て貰って…

そこで別行動…

私は大学に向かった…


初めての大学の校舎…緊張する…

指定された教室に向かった。

教室に着くと色んな人がいる。

若い人もいるが…やっぱり年齢層が高い…

先生も私よりは若いけど…中年の優しそうな先生。

先生が何処から来ているかを聞いていく。

同郷の人が私以外に2人いたから驚いた。

それも、たまたま隣に座った人が同郷の人だった。

グループワークで一緒になった人も色々な人がいた。

主婦の人、資格を取りたい若者、施設で働いている人…

役所に勤めている人…様々だ。

無事に1日目終了。

駅に向かい…親友と姪っ子と合流して

一緒にご飯を食べた。


親友と泊まるのなんて…何年ぶりだろう。

めちゃくちゃ色々なことを話した…


翌日も、グループワーク中心の授業…

緊張したけど、だいぶ慣れて…

行って良かったと思った。

親友とも同じ時間を沢山過ごせたし…

一緒に行って良かった…


そして…まだまだ続く大学生活…
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