上 下
40 / 69
後編 あの人と会ってから

【40話】長男の離婚…

しおりを挟む
自動車学校を卒業した日は

あの人の誕生日だった…

私は、誕生日にメールをしようと考えていた。

別れたのに、ストーカーみたいだけど

誕生日だからいいよね…

と自分にいいように考えてメールをしてみた。

そしたら、私には意味の分からない

難しい言葉の羅列の…返事が来た。

私は、戸惑った…

ん?どういう意味?

分からない…


思い切って電話をしてみた。

すると、あの人は電話に出た。

あの人は、私から電話があるんじゃないかと

思っていたと…

結局、メールの意味は分からなかったけど…

私は、自動車学校に通ったこと

今日卒業して、明日学科を受けに行くことを話した。

思い切って、もう一度会いたいと言ってみた。

そしたら、あの人は明日会いに来てくれると言った。

私は翌日、学科の試験を受けに行った。

受かるかどうか不安だったけど…

結果は…合格。

40歳にして、やっと免許が取れた。


その翌日、あの人は家に来た。

会うのは3か月ぶりだった…

嬉しくて…

もう一度やり直したいと

言ってみたけど…

あの人は付き合うのは無理だと…


でも、会いには来てくれた。

その頃、あの人を頼っている女の娘がいて…

その人の事が好きなのかと思ったけど

そんな感じでもない…

その女の娘は、離婚に悩んでいた。

同じ、趣味の集まりの中の人。

あの人は、人に頼られることが多い。

それで勘違いをされて、好きになられることも…


8月、色々なイベントがある中で

あの人は、その女の娘とイベントに行くと言った。

だから私は…

自動車学校で出来た若い男の子の友達から

花火を見に行こうと誘われていたので

それに行くと言った。

そして、私は男の子と二人で花火大会に行った。

彼とは友達だったし…

彼女になりそうな人がいるみたいだったから…

しかも、長男より年下の男とどうにかなる気はなかった。


でも、それで喧嘩になったり…


あの人は、仕事で独立することになったり…


あの娘が、旦那さんと別居して家を借りることになったり…

その娘が、明らか…あの人のこと好きなんでしょ、みたいな態度を取っていたり…


問題だらけだったけど…


月日が流れ、私達はまた付き合うことになった。

なんでこんなに長く掛かったのか…

1度目の人生も今回も分からなかった…


それから…

ある日、長男の嫁から連絡があった。

長男が浮気していると…

どうも、浮気相手が長男の車に

痕跡を残していたそうだ。

ついこの間、マンション買うかもしれないと言っていたのに…


長男に電話をしてみたが電話に出ない…


長男は離婚したいと言っていると…

お嫁さんは、相手の女とも話をしたと言う。


私は、長男に何度も電話をしたが…

電話に出なかった。

お嫁さんの話によると

「母さんは、嫁さんの味方だから…」と言っていたらしい。

それから、お嫁さんは実家に帰った。

でも、長男の気持ちは変わらず‥‥

「自分には結婚は向いていない」と…

それをお嫁さんは受け入れてくれて

二人は、離婚することになってしまった。


長男は家を出てマンションを借りた。

お嫁さんが、社宅を片付けに実家から帰って来た時に

私も、手伝いに行った。

その夜、子ども達が寝てから

二人でコンビニにお酒を買いに行って

二人で飲んだ…

お嫁さんとは、本当に仲が良くて…

長男抜きで、旅行に行ったこともある。

私とあの人の事も

ずっと話を聞いて貰っていた。

長男が悪い…

本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった…


それでも、お嫁さんは

「私とお義母さんの仲は変わりません。

これからも仲良くしましょうね」と言ってくれた。


そうは言っても、実家は遠い…

寂しかった…

いくら、分かっていた出来事とはいえ

長男の気持ちを変えることは

私にはできなかった…
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

旅路ー元特攻隊員の願いと希望ー

ぽんた
歴史・時代
舞台は1940年代の日本。 軍人になる為に、学校に入学した 主人公の田中昴。 厳しい訓練、激しい戦闘、苦しい戦時中の暮らしの中で、色んな人々と出会い、別れ、彼は成長します。 そんな彼の人生を、年表を辿るように物語りにしました。 ※この作品は、残酷な描写があります。 ※直接的な表現は避けていますが、性的な表現があります。 ※「小説家になろう」「ノベルデイズ」でも連載しています。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

【完結】雨上がり、後悔を抱く

私雨
ライト文芸
 夏休みの最終週、海外から日本へ帰国した田仲雄己(たなか ゆうき)。彼は雨之島(あまのじま)という離島に住んでいる。  雄己を真っ先に出迎えてくれたのは彼の幼馴染、山口夏海(やまぐち なつみ)だった。彼女が確実におかしくなっていることに、誰も気づいていない。  雨之島では、とある迷信が昔から吹聴されている。それは、雨に濡れたら狂ってしまうということ。  『信じる』彼と『信じない』彼女――  果たして、誰が正しいのだろうか……?  これは、『しなかったこと』を後悔する人たちの切ない物語。

愛しくて悲しい僕ら

寺音
ライト文芸
第6回ライト文芸大賞 奨励賞をいただきました。ありがとうございます。 それは、どこかで聞いたことのある歌だった。 まだひと気のない商店街のアーケード。大学一年生中山三月はそこで歌を歌う一人の青年、神崎優太と出会う。 彼女は彼が紡ぐそのメロディを、つい先程まで聴いていた事に気づく。 それは、今朝彼女が見た「夢」の中での事。 その夢は事故に遭い亡くなった愛猫が出てくる不思議な、それでいて優しく彼女の悲しみを癒してくれた不思議な夢だった。 後日、大学で再会した二人。柔らかな雰囲気を持つ優太に三月は次第に惹かれていく。 しかし、彼の知り合いだと言う宮本真志に「アイツには近づかない方が良い」と警告される。 やがて三月は優太の持つ不思議な「力」について知ることとなる。 ※第一話から主人公の猫が事故で亡くなっております。描写はぼかしてありますがご注意下さい。 ※時代設定は平成後期、まだスマートフォンが主流でなかった時代です。その為、主人公の持ち物が現在と異なります。

もう一度、キミと冬を過ごしたい

久住子乃江
ライト文芸
山下夏樹は、過去の出来事から自分を責め、人との関わりを絶ってきた。友達も作らずに高校生活を過ごしていた夏樹は、会ったこともない先輩、水無華蓮に話しかけられる。 いきなり告白され、自分が変わるきっかけになるかもしれないと思い、付き合ってみることにした。 華蓮と過ごす中で、夏樹に変化が見られたとき、『ミライのボク』を名乗る人物からメールが届く。 そのメールに書かれている内容通りの未来がやってくることになる。 果たして、そのメールは本当に未来の自分からなのだろうか? そして、華蓮の秘密とは──

平凡令嬢の婚活事情〜あの人だけは、絶対ナイから!〜

本見りん
恋愛
「……だから、ミランダは無理だって!!」  王立学園に通う、ミランダ シュミット伯爵令嬢17歳。  偶然通りかかった学園の裏庭でミランダ本人がここにいるとも知らず噂しているのはこの学園の貴族令息たち。  ……彼らは、決して『高嶺の花ミランダ』として噂している訳ではない。  それは、ミランダが『平凡令嬢』だから。  いつからか『平凡令嬢』と噂されるようになっていたミランダ。『絶賛婚約者募集中』の彼女にはかなり不利な状況。  チラリと向こうを見てみれば、1人の女子生徒に3人の男子学生が。あちらも良くない噂の方々。  ……ミランダは、『あの人達だけはナイ!』と思っていだのだが……。 3万字少しの短編です。『完結保証』『ハッピーエンド』です!

雨、時々こんぺいとう

柴野日向
ライト文芸
「俺は、世界一の雨男なんや」  雨を操れるという少年・樹旭は、宇宙好きな少女・七瀬梓にそう言った。雨を操り、動物と会話をする旭を初めは怪しく思っていた梓だが、図書館で顔を合わせるにつれて次第に仲を深めていく。星の降る島で流星を見よう。そんな会話を交わす二人だったが、旭が更に背負う秘密は、相手を拒む大きな障害となっていた――。

喋る黒猫とうそつきの麦わら

香澄 翔
ライト文芸
‘高校には行かずにひとりずっと旅をしている少年、謙人。 廃線になった路線の線路上を歩いていた時に出会ったのは、自らをありすと名乗る少し変わった麦わら帽子の少女だった。 変わっていたのは彼女だけでなく、ありすの飼い猫のミーシャは唐突に皮肉めいた台詞を話し始める。 猫が喋るというあり得ないはずの事実に謙人は少し混乱していたが、ありすはそんな謙人をよそに、ずっと出来ていなかった自分の村のお祭り「春渡し」に参加してほしいと願う。 謙人は混乱しつつもそれを受け入れて、数日間だけ村に滞在する約束をして、訪れた村の中でありすの友人の女の子たちも含めて交流を深めていく。 だけどその中で皆はそろって「最後の夏だから」と気になる事を告げていた。 どうして最後の夏なのかは、誰も答えない中、「春渡し」は始まっていく。 祭りが進むにつれて、謙人は一つの村の、そしてありすの秘密を知っていく。 うそつきの麦わらのついていた、たった一つの嘘の秘密を―― 彼女の秘密とは、うそとは、最後の夏の意味とは何なのか。 謙人は意味を知ると共に、探していた旅の目的を見つけていく。 このお話は少しだけ不思議な、切なくて、だけど優しいお話です。 イラストはテンさんにいただきました! テンさん、本当にありがとうございます!! 第6回ライト文芸大賞で奨励賞をいただきました。 応援してくださった皆様、そして選考してくださった編集部の方々、本当にありがとうございました。

処理中です...