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前編 あの人に会えるまで
【29話】心がどんどん壊れる…
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夫婦喧嘩が始まると…
長男は、関わらないように部屋に籠る。
でも二男は、喧嘩を止めようとする。
喧嘩の途中で自分の手で私の口を押えて
「お母さん黙って」と言ったり
そんな二男を見ると
私も元夫も、もう喧嘩するのは止めようと話をするが…
顔を合わせれば喧嘩をしてしまう。
そんな中、長男が学校を数日休むことがあった。
喘息もたまに出ていたから、休ませていたが
心配した学校の担任の先生が
学校に来た長男に
「何かあったのか?心配事があるなら聞くぞ」
と言ってくれたらしく…
長男は
「最近、お父さんとお母さんの仲が悪くて心配」
と言ったそうだ。
そう…担任の先生が話してくれた。
そんな長男の気持ちを知らずに
いや、話したはずなのに…
元夫は家に帰らなくなっていた。
毎日、帰らない夫を待ち…
眠れない毎日が続く…
寝不足で会社に行った…
そんな私を心配して…
会社の男性の同僚が
「目、赤いけど大丈夫?」
と声を掛けてくれた。
捜査員の人にも相談していたが
元夫は、捜査員の人にも
連絡をしなくなっていた。
元夫は帰って来ない。
前と同じパターンだから
確実に浮気をしている。
相手は、あのママなのか…
たまに帰って来ても
色々と言い訳をする。
1度目の人生では、それを信じようとしていた。
でも、その日さえも帰って来なかった。
苦しい、眠れない…
心がどんどん壊れていった。
割り切れば良いのに割り切れない…
もう何ヶ月、こんな生活を送っているのだろう…
もう限界だった…
そんな時に、親友が電話をくれた。
苦しい思いを話して…
「元夫は、浮気じゃない。仕事して遅くなったから
車で寝てしまったって言うから信じるしかなくて…」
親友は
「ゆうこ、どう考えてもおかしいよ!
それを信じようとする、ゆうこもおかしくなっているよ」
と言った。
まさに、その言葉だった。
その言葉を待っていたんだ…
私は、我に返った。
私…おかしくなっているの?
そうか…
こんな生活の中で、おかしくなってしまったんだ…
やっと気が付いた。
今まで、自分が何とかしなければ…
私がいなきゃ、ダメになる。
私が更生させる。
そうしなければいけないと思い込んでいた。
私は、本当の元夫が分からなくなっていた。
マメで優しくて浮気をしない。
そんな元夫は、今は何処にもいない…
もう、私が知っていた元夫はいない…
むしろ、私は最初から本当の元夫を
知らなかったのかもしれない…
私の中でプツンと何かが切れた…
もう、浮気相手が誰だろうとどうでもいい。
離婚しようと決めた。
メールで元夫に
「大事な話がある」と送った。
それでも、なかなか帰って来なかった。
帰って来て
「もう限界です。離婚して下さい」
と伝えた。
「別れたくない」と色々言っていたが
「もう決めたから」と強く言うと
元夫は仕方なさそうに「分かった」と言った。
前に喧嘩をした時に
次に何かあったら提出するからと
離婚届けを書いていたから
それを提出すると話した。
それから、家を出るように言った。
行くところが無いとか言っていたが
「そんなことは知らない。とにかく出て行って」
と言うと
簡単な荷物だけ持って、出て行った。
私は、翌日
離婚届けを提出した…
私は、36歳。もうすぐ37歳になる…
長男は高校3年生。二男4歳。
あと3年で「あの人」に会える…
長男は、関わらないように部屋に籠る。
でも二男は、喧嘩を止めようとする。
喧嘩の途中で自分の手で私の口を押えて
「お母さん黙って」と言ったり
そんな二男を見ると
私も元夫も、もう喧嘩するのは止めようと話をするが…
顔を合わせれば喧嘩をしてしまう。
そんな中、長男が学校を数日休むことがあった。
喘息もたまに出ていたから、休ませていたが
心配した学校の担任の先生が
学校に来た長男に
「何かあったのか?心配事があるなら聞くぞ」
と言ってくれたらしく…
長男は
「最近、お父さんとお母さんの仲が悪くて心配」
と言ったそうだ。
そう…担任の先生が話してくれた。
そんな長男の気持ちを知らずに
いや、話したはずなのに…
元夫は家に帰らなくなっていた。
毎日、帰らない夫を待ち…
眠れない毎日が続く…
寝不足で会社に行った…
そんな私を心配して…
会社の男性の同僚が
「目、赤いけど大丈夫?」
と声を掛けてくれた。
捜査員の人にも相談していたが
元夫は、捜査員の人にも
連絡をしなくなっていた。
元夫は帰って来ない。
前と同じパターンだから
確実に浮気をしている。
相手は、あのママなのか…
たまに帰って来ても
色々と言い訳をする。
1度目の人生では、それを信じようとしていた。
でも、その日さえも帰って来なかった。
苦しい、眠れない…
心がどんどん壊れていった。
割り切れば良いのに割り切れない…
もう何ヶ月、こんな生活を送っているのだろう…
もう限界だった…
そんな時に、親友が電話をくれた。
苦しい思いを話して…
「元夫は、浮気じゃない。仕事して遅くなったから
車で寝てしまったって言うから信じるしかなくて…」
親友は
「ゆうこ、どう考えてもおかしいよ!
それを信じようとする、ゆうこもおかしくなっているよ」
と言った。
まさに、その言葉だった。
その言葉を待っていたんだ…
私は、我に返った。
私…おかしくなっているの?
そうか…
こんな生活の中で、おかしくなってしまったんだ…
やっと気が付いた。
今まで、自分が何とかしなければ…
私がいなきゃ、ダメになる。
私が更生させる。
そうしなければいけないと思い込んでいた。
私は、本当の元夫が分からなくなっていた。
マメで優しくて浮気をしない。
そんな元夫は、今は何処にもいない…
もう、私が知っていた元夫はいない…
むしろ、私は最初から本当の元夫を
知らなかったのかもしれない…
私の中でプツンと何かが切れた…
もう、浮気相手が誰だろうとどうでもいい。
離婚しようと決めた。
メールで元夫に
「大事な話がある」と送った。
それでも、なかなか帰って来なかった。
帰って来て
「もう限界です。離婚して下さい」
と伝えた。
「別れたくない」と色々言っていたが
「もう決めたから」と強く言うと
元夫は仕方なさそうに「分かった」と言った。
前に喧嘩をした時に
次に何かあったら提出するからと
離婚届けを書いていたから
それを提出すると話した。
それから、家を出るように言った。
行くところが無いとか言っていたが
「そんなことは知らない。とにかく出て行って」
と言うと
簡単な荷物だけ持って、出て行った。
私は、翌日
離婚届けを提出した…
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