世界は僕の死に場所を探している

おーたむ

文字の大きさ
6 / 11
一章

第5話〜天使と悪魔〜

しおりを挟む
「にしても、先生よくわかりましたね、あの二人が神人しんじんの手下だって」

「あぁそれは」

そう言って僕は右耳の小さな機械を触った

「これのおかげですかね」

「何ですか?それ?」

小さな機械‥よくみるとイヤホンにも見えるそれは超小型アシスタントロボットツバキと言うもので
魔力がほとんどない僕は敵感知能力というものがない、なので微量に魔力を加えた機械、ツバキの助けを借りないといけなのだ
今回、神人の使い“天使”に気づいたのもツバキのおかげということだ

ここで疑問に思うのは“神”やら“天使”を“敵視”するのかということだ
一般に善のイメージがある両者だが
その実態は酷いものだ、“我々は神、逆らう者は処罰に処す”などと言い
教えに逆らった者は火炙り、串刺し、
八つ裂きといった処罰ではなく拷問をするのだ


僕がある異世界に行った時だ
その世界は幾つ者の種族が生活しており、神が現れる前までは異種族同士の結婚が当たり前だった
しかしある日、“自分は神だ”と言うものが現れた、それからというもの異種族同士の結婚をしている者を殺し、
そうしようとしている者たちを滅ぼした
神人、天使は下界のものの心臓を好む
そのためなら手段は選ばない

当然、いくつもある世界の人々は怒りで奮い立った、そんな時ある一つの世界に、対神人戦闘集団聖十界というものが組まれた“聖十界”は各世界の選りすぐりの戦士を集めて結成された戦闘集団だ

これで勝てると世界の誰もが思った矢先、突然聖十界の戦士たちが仲間の裏切りによって一夜にして死んだのだ
その結果世界は神人の奴隷化してしまったのだ

「でも、今更天使たちはなぜ先生に目をつけたのでしょうか?
先生は、“聖十界を滅ぼした”張本人には変わりないのですが‥」

「ユ、ユノ人聞きの悪いことを‥


「でも事実ですよね?」

「う、う、ぐうの音も出ないです」

じ、事実には変わりないのだが‥言い方があるだろ‥すみません謝ります、なので殺気をギラギラにまとった目線を送らないでください

「にしてもなぜ‥」


バリン!
突然メモリアのガラスが割れ二つの影が現れた

「それは俺から答えるぜ」

「こらシャナリスさんノックもせずに入らない、これだからおつむが‥」

「レマリナ、お前から殺そうか?」

そこには昨日まで一緒に話していた
レナとシャーナの姿が





「あぁ強化ガラスが割れちゃいました
結構高いのに‥」

「先生!呑気なこと言ってる場合じゃないです!」

ユノが割れたガラスを見ている僕に向かって言ってくる


「先生~昨日ぶりだなぁ
俺たちの正体気づいてたんだなぁさすが聖十界を滅ぼしただけあるなぁ」

シャーナが挑発するように言ってくる

「シャーナさん!いえ!“天使シャナリス!”なぜ先生を狙うんです!あなた達の目的は何ですか!」

「あぁ?そうだったなぁそれはなぁ
せ「聖十界の復活を防ぐためです」」

「お、おいレマリナ!今いいとこだっだろ!?」

「あーはいはい」

めんどくさそうに返事をするレナ、レマリナ

「聖十界の復活って何百年も前の話です!今更復活だなんて」

「‥‥」

「セ、センセイ!何か言ってください!復活ってどう言うことですか?!」

ユノが僕の肩を力強く揺する

「‥ユノ、すみませんそのことは後で説明します、今はここに連絡してくれませんか?お願いします」

そう言って僕は一枚の紙切れをユノに手渡した

「納得いきません!、今!説明してく‥‥「ねぇねぇいつまで話してるの?
あ、ごめんなさい~手が滑って攻撃しちゃった~」」

シャナリスの放った槍が僕の胸を貫く
「ゴバァッ!!」

「せ、先生!大丈夫ですか?!」

心臓貫いてるから大丈夫ではないとは思うけど

「だ、大丈夫です、と、とにかくそこへ、ショウに連絡してください
頼みましたよ、ユノ」

ユノは無言で頷き図書室の奥に走った






「アレェ?一人逃げちゃった~まぁいいか目的は先生だし」

「そうですね、今回はシャナリスさんに同意です、私達の目的はレトさん
いいえ
自分の仲間を殺すことでは飽き足りず愛する人まで殺した
ユサ・ソラヤさん?
すぐに逝かせてあげますよ」

「先生~バイバイ~
“天使の槍”!!」

再びシャナリスの槍が僕に目掛けて飛んできた










しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

悪役令嬢の慟哭

浜柔
ファンタジー
 前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。  だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。 ※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。 ※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。 「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。 「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

愚者による愚行と愚策の結果……《完結》

アーエル
ファンタジー
その愚者は無知だった。 それが転落の始まり……ではなかった。 本当の愚者は誰だったのか。 誰を相手にしていたのか。 後悔は……してもし足りない。 全13話 ‪☆他社でも公開します

行き場を失った恋の終わらせ方

当麻月菜
恋愛
「君との婚約を白紙に戻してほしい」  自分の全てだったアイザックから別れを切り出されたエステルは、どうしてもこの恋を終わらすことができなかった。  避け続ける彼を求めて、復縁を願って、あの日聞けなかった答えを得るために、エステルは王城の夜会に出席する。    しかしやっと再会できた、そこには見たくない現実が待っていて……  恋の終わりを見届ける貴族青年と、行き場を失った恋の中をさ迷う令嬢の終わりと始まりの物語。 ※他のサイトにも重複投稿しています。

処理中です...