夫の親友〜西本匡臣の日記〜

ゆとり理

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2024年9月

9月13日

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昨日の夜には熱が下がり、今日も平熱だったので仕事に行ってきた。
朝のテレビで気温の差と夏の疲れが原因で中高年に体調を崩す人が出てきたと話していた。
長女と妻がこれで熱が出たんじゃないと話していた。
文乃も謎の体調不良で参っていると話していたので、改めて歳を思い出した。
子供のうちは1歳違うだけで随分違うように感じるので、2歳離れた文乃はすごく子供だったのに今ではほぼ同い年だ。
女の子は精神年齢が男の子より大人だというが、長女と長男は10歳位離れているように感る。
長女は本当に頼りになる。
思い出すと長女がしっかりしているのは小さい時からだったかもしれない。

一応と早瀬さんに勧められて午前中に病院へ行ってきた。
今日はないが前日まで熱があったと言うと、別室へ通された。
検査の結果はどれも陰性で疲れからくるものじゃないかとのことだった。
俺より後に検査をした若い男は陽性だったようだ。
はっきりとは聞こえなかったが、少しだるいことと喉がヘラヘラするくらいで、俺のほうが重病ではないかと思っていた。
仕事内容は聞こえなかったが、職場の都合で検査に来たらしく本人もまさか引っかかるとは思っていなかったようで、「マジですか?」と何度も聞いているのが聞こえてきた。
中年の看護師が、大丈夫だからとなんとか落ち着かせようとしていた。
会計をすませトイレに寄ってから外に出ると、陽性だった男がどこかに電話をかけていた。
何度も「ヤバいっす。」と話していた。
その口調から、佐々木くんのことを思い出した。
今日は工房へは荷物を積むだけの予定だったが、中に入って佐々木くんを見に行ったがいなかった。
どうやら俺の仕事をしに行っていてっくれたようだった。
会えなかったのは残念だったが、元気に仕事をしてくれて嬉しく思った。

工房で積んだ物を納品してから会社にもどると、片岡さんから佐々木くんが代わって欲しい仕事があるとの伝言を受け取った。
どんな仕事なのかと思い確認すると、勝手口のドアを交換する依頼だった。
写真と依頼内容を見た限りではさほど難しいとは思えなく理由が不明だ。
クリップで留められた一番下の白い紙には、赤い『社外持ち出し禁止』のスタンプが押された紙があった。
佐々木くんの字で、『おばあちゃんボケてる?高齢夫婦。娘離れて暮らしている。ヘルパーさん、ナカヤさん。火曜日約束、AM10。よろしくおねがします』とあった。
高齢者に振り回されて大変だったのだろうか?
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