夫の親友〜西本匡臣の日記〜

ゆとり理

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2024年3月

3月17日

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朝食はおにぎりだった。
久しぶりに食べるなと思っていると、昨日セットするの忘れたので朝に炊こうとしたら、いつもより多く量ってしまったのでたくさん食べろとのことだった。
初めて見るふわふわの昆布に包まれたおにぎりが美味しかった。

暇だったので、長女の部屋のカーテンも洗おうかと聞くも拒否された。
どうやらまた散らかってしまったようで、へへへと誤魔化していた。
トイレに行くふりをして覗くと、前ほどではなかったがもう少し片付けてほしい。
書斎のブラインドと窓を軽く拭いて、掃除機をかけておいた。
掃除機の音を聞いて来たのか長女が書斎の戸を開けた。
丁度終わったところだし、ついでに長女の部屋もかけてあげようかと聞くと、いらないと言いながら自室に入っていった。
俺に勝手に片付けられると思って慌てて来たのかと思うと、笑わずにはいられない。
ついでに寝室も軽く掃除機をかけておいた。
妻に長女の部屋のことを話すと、明日にでも掃除機をかけておくとのことだった。

ひと休みしようと思い、コーヒーを淹れソファーに座ると妻がビスケットサンドのアイスクリームを半分くれた。
ひとくち食べたところで長男が欲しいと言い出したので、長女にも半分ずつ渡した。
どちらも同じ大きさだと思ったが長女の方が大きいと長男が文句をつけた。
またかと思っていると、同じ大きさだよと言いたげな様子で長女が交換を申し出た。
長女から大きい方を譲ってもらうとすぐに元気になって美味しそうに食べていた。
「お父さんって大変だね」と長女に声をかけられた。
後からわかったことだが、長女は妻からも分けてもらったらしく、ちゃっかりしているようだ。
長男の様子をみて、倉林に連絡をしないといけないことを思いだした。

書斎で倉林に電話をすると、5コール目で「はい」と不安そうに出た。
ふざけて「俺だよ、俺」と言うと、「え、誰?中村?」とアイツと間違えているようだった。
アイツなわけ無いだろと思ったが、面白かったのでアイツのふりをして、3人で遊んだ時の話をした。
倉林は終始困惑した様子だったが、途中で俺に手紙を送った事を思い出したらしく「もしかして匡臣か?まじでビビったから。」と驚きと恐怖の混ざった声が聞こえてきた。
倉林の様子に思わず笑い声が漏れてしまった。
用件は他のクラスメイトにも分かるだけでいいので、連絡してほしいとのことだった。
いつもは倉林が幹事をしていたが、一昨年の俺と倉林が欠席したときの同窓会の時の代理の幹事に連絡をしてみたらどうかと提案した。
俺から代理の幹事を務めた大館にメールを送ると、夜には倉林から大館が持っていたコピーを譲ってもらえることになったと連絡が来た。
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