夫の親友〜西本匡臣の日記〜

2024年2月

2月8日

長女は、自室と妻の所を行ったり来たりして寝ているようだ。
自室を与えて10日ほど経ったが、少し散らかり始めたので声をかけた。
自覚はあったようなのであまり追い詰めないでおこうと思う。
くまのぬいぐるみはタンスの上にきちんと置かれているので安心した。

出社すると、佐々木君から電話が来た。
ヨシオ君を連れて行きたいと言われたので、了承すると30分ほど遅刻するとのことだった。

前日に太田家に行ってきたことを早瀬さんに話すと、人生取り戻せて羨ましいと話していた。
同級生にも障害がある子供がいて大変みたいだと話していた。

佐々木君がヨシオ君を連れて出社して来たので、なにか用があるのかと思っていると、ヨシオ君の引っ越し先を見つけられないかと相談された。
たしかに引っ越しは必要だと思うが、今すぐとなると心当たりがない。
大家さんに聞いてみてはどうかと聞くと、今の所と歩いて1分の所にあるアパートの2つしかないので、そちらにも探してもらっているとのことだった。
次の職場を探してから引っ越したほうがいいのではないかと聞くと、仕事も紹介してほしいそうだ。
今まではどこに勤めていたのかと聞くと、旅館だそうだ。
あの謎の労働時間と会社の人の訪問時間はそういうことだったのかと思うと納得だ。
同じ職種は嫌なので、違うところを探していると言ったがこの業界しか紹介できない。
短期のバイトなら雰囲気が良いそうなので近くのコンビニを勧めたいが、生活が厳しくなるだろうか。
だが、紹介して欲しいということは正社員かそれに近いものが良いのだろう。
最近の建築業界は機械作業も多いので資格が必要だと思うが、ヨシオ君はあまり利発そうな雰囲気でもないのがネックだ。
大通りのショールームで正社員の募集していたと東が言うが、ああいう所は見た目もある程度必要なのではないだろうか。
早瀬さんが失業手当はどうなっているのかと聞いたがよく分かっていないようだった。
失業手当って何かと佐々木君に説明していると、今までの給料の満額が貰えるわけではないことに気が付いた。
慌てて合わない職場で働くより失業手当を貰ってゆっくりと思っていたが、引っ越しを考えると悠長なことは言ってられないのかもしれない。
すぐに就職と考えると介護関係だが、仕事が合わなくて事件を起こしたらと思うと怖いところもある。
今現在の経済状況を聞くとあまり楽ではないようだった。
家と仕事はこっちでも探しておくので、自分でも諦めず探すように伝え家に帰した。