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2024年1月

1月20日

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土曜日なので朝から遊べると思ったのか、長男に起こされた。
風邪を引いた日から何故か俺が、子供部屋で寝ている。
このままでは子供部屋が俺の部屋になってしまうのてはないかと危機感があるので早急になんとかせねば。
時計を見れば妻も寝ていそうな時間なので寒いからと布団に誘ってみたが失敗したため、諦めてリビングに向かった。
肺まで冷たい空気が入ってきそうなほど寒いが、この凛とした空気が何故か心地よい。
が、咳は出る。
清少納言が記した冬はつとめてとはよく言ったものだと思う。
うす暗いなかカーテンをめくり外を見る長男を見ながら明かりをつけ、暖房を入れる。
ソファーにある妻のひざ掛けを長男に掛けながら定子に仕えた女房さながらだと思うと愉快だ。
外に出てみたいという長男の案に乗り着替えて防寒し、玄関を開けるとさらに寒い空気がなだれ込んだ。
寒いと身震いする長男の帽子の飾りが共に揺れていた。
外もまだ夜だねと話す長男と手をつなぎ近所を一周した。
途中「ここ犬のお家」「ときどき猫が寝てる塀だよ」と教えてくれた。
家に戻ると、郵便受けに新聞が入っていた。
どこから出したのかと白い息を出しながら聞く様子がたまらない。
俺の笑い声も白い息になって消えた。
いとおかしとはこの事だろうと平安時代に思いを馳せた。
靴を脱ぎ手も洗わずにリビングに戻り暖を取りながら2人で大きくなったら10時に散歩に行こうと話していると、後ろから物音がした。
驚き振り返ると驚いた妻がいた。
玄関が開いた音がしたから泥棒かと思ってとホッとしたように笑っていた。
2人で散歩に行ってきたと説明すると、長男がまだ夜だったと妻に教えていた。
上着を片付け手を洗いリビングに戻ると、ぬるいココアが用意されていた。
ありがたいと思い一口飲むと、長男が一気飲みしているのが見えた。
プラスチックのカップを持ちキッチンにいる妻におかわりを頼んでいた。
甘いものなのに貰えるのかなと見ていると、温めた麦茶が提供された。
だめだったかぁと思っていると慎重にカップを持ちながら残念そうに歩いてきた。
ソファーの隣に座り一口飲んでこちらを見て顔が明るくなったのが分かった。
交換すると怒られるからと言うとこっそりなら大丈夫だからと大きな声で話していた。
もうこっそりじゃなくなったと思っていると、妻に交換しないでねと釘をさされた。
朝食を食べた後は当然のようにソファーで二度寝していたようだ。
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