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185 魔力、注入!
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『よし、ではまずは干物に魔力を注ぎ込んでくれ』
「……わ、わかったのね」
ねこさんは言われるまま、おこたの上のアースドラゴンに手をかざした。
『ゆっくり、ゆっくりとだ』
「……」
ぽう、とその手が輝くと、やわらかい光が干物を包み込んだ。
そして、ずわわー、と勢い良く魔力が吸収されていく。
「……あ」
『どうした、ご主人?』
「も、ものすごく吸われているのね……」
ねこさんの頬が、見る見るうちにこけていった。
『む、魔力だけでなく、生命力も吸われているのか……?』
流石はドラゴンと言うべきか……ねこさんのあらゆるエネルギーが、干物へ吸い込まれていく。
「ぐ、ぐはあっ!?」
結果、どたーん、と卒倒……しない!?
ぱああっ、とねこさんの全身が輝き、あのスキルが発動したのだ。
『おお! これがリジェネか!』
ねこさんの体力、魔力がもりもりと回復していく。
吸われる量よりも、湧き出す量が圧倒的に勝っていた。
「ふ、ふおー! 今ならなんだってできる、そんな気分なのねー!!」
ばばっ! と両手を勢いよくアースドラゴンにかざす。
「喰らえ! ねこさんパワー!」
『あ、待て、ご主人!? そんな急激に魔力を注ぎ込んだら──』
ネコサンが叫んだ刹那、ぼん! と爆発音が響き、部屋中が煙で満たされた。
「にょへ!?」
視界を奪われたねこさんが、慌ててその手を引っ込めようとして……。
ばぁぐん!
何かが両手に思いきり噛みついた!
「ぎゃあああっ!? って……んん?」
だがそれは、くすぐったいだけの甘噛みだった。
「……わ、わかったのね」
ねこさんは言われるまま、おこたの上のアースドラゴンに手をかざした。
『ゆっくり、ゆっくりとだ』
「……」
ぽう、とその手が輝くと、やわらかい光が干物を包み込んだ。
そして、ずわわー、と勢い良く魔力が吸収されていく。
「……あ」
『どうした、ご主人?』
「も、ものすごく吸われているのね……」
ねこさんの頬が、見る見るうちにこけていった。
『む、魔力だけでなく、生命力も吸われているのか……?』
流石はドラゴンと言うべきか……ねこさんのあらゆるエネルギーが、干物へ吸い込まれていく。
「ぐ、ぐはあっ!?」
結果、どたーん、と卒倒……しない!?
ぱああっ、とねこさんの全身が輝き、あのスキルが発動したのだ。
『おお! これがリジェネか!』
ねこさんの体力、魔力がもりもりと回復していく。
吸われる量よりも、湧き出す量が圧倒的に勝っていた。
「ふ、ふおー! 今ならなんだってできる、そんな気分なのねー!!」
ばばっ! と両手を勢いよくアースドラゴンにかざす。
「喰らえ! ねこさんパワー!」
『あ、待て、ご主人!? そんな急激に魔力を注ぎ込んだら──』
ネコサンが叫んだ刹那、ぼん! と爆発音が響き、部屋中が煙で満たされた。
「にょへ!?」
視界を奪われたねこさんが、慌ててその手を引っ込めようとして……。
ばぁぐん!
何かが両手に思いきり噛みついた!
「ぎゃあああっ!? って……んん?」
だがそれは、くすぐったいだけの甘噛みだった。
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