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114 ギルドマスターの提案
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「こいつはちょっと前にギルドに入ってきた情報なんだが‥‥‥」
ギルマスの瞳が、何かを訴えかけているように見えた。
「ねこさんはクリスタルオーブってヤツを知っているかい?」
魔道具に詳しくないねこさんは、もちろん知らなかった。なので首を横に振った。
「そうかい。こいつは古代文明の魔道具でな、なんと、魔法が使えない私たちみたいなものにも、魔法を授けてくれるらしいんだ」
ほへー、とねこさんは聞いている。
「どうだい? 興味深いだろう?」
「そ、そうなのねー」
その相槌に、ギルマスの瞳が鋭さを増した。
「何人かに探させたが、見つけられなかった」
ねこさんに向けられている視線が、熱を帯びていく。
「ねこさん、情報を提供するので一つ協力してくれないか?」
「協力‥‥‥?」
「もちろん手に入れたクリスタルオーブはねこさんの所有物でいい。ただ、自分で使った後に、ギルドに貸し出ししてくれないだろうか?」
むう、とねこさんは腕組みで思案する。
「どうだろうか‥‥‥賃料も払わせてもらうが‥‥‥」
賃料という甘いささやきが、ねこさんを動かした。
「いいでしょう! で、それはどこにあるんですかー?」
不労所得獲得に向け、鼻息荒く聞き返す。
「ねこヘブン。ここからそう遠くないダンジョンだ」
ダンジョン。ねこさんはその響きに、何だか胸騒ぎを覚えた。
ギルマスの瞳が、何かを訴えかけているように見えた。
「ねこさんはクリスタルオーブってヤツを知っているかい?」
魔道具に詳しくないねこさんは、もちろん知らなかった。なので首を横に振った。
「そうかい。こいつは古代文明の魔道具でな、なんと、魔法が使えない私たちみたいなものにも、魔法を授けてくれるらしいんだ」
ほへー、とねこさんは聞いている。
「どうだい? 興味深いだろう?」
「そ、そうなのねー」
その相槌に、ギルマスの瞳が鋭さを増した。
「何人かに探させたが、見つけられなかった」
ねこさんに向けられている視線が、熱を帯びていく。
「ねこさん、情報を提供するので一つ協力してくれないか?」
「協力‥‥‥?」
「もちろん手に入れたクリスタルオーブはねこさんの所有物でいい。ただ、自分で使った後に、ギルドに貸し出ししてくれないだろうか?」
むう、とねこさんは腕組みで思案する。
「どうだろうか‥‥‥賃料も払わせてもらうが‥‥‥」
賃料という甘いささやきが、ねこさんを動かした。
「いいでしょう! で、それはどこにあるんですかー?」
不労所得獲得に向け、鼻息荒く聞き返す。
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