93 / 218
91 ちゅーちゅるタウンへようこそ!
しおりを挟む
夕飯のテーブルが、賑わっていた。
所狭しと並べられた料理の中で、ねこさん提供のふかひれを使った料理たちが、ひときわ輝いていた。
「いやー、私までお呼ばれしてしまって何だか申し訳ないですね、ねこさん」
「いいのねー! ジョー店長にはここに来るなりお世話になったので、当然なのねー!」
「ありがとうございます! よーし、今日はもうねこさんの歓迎会にしちゃいましょう!!」
「おおっ! それはかたじけないのねー!」
それでは! と店長が差し出したジョッキに、ねこさんも自分のジョッキを近づけて、かちーん! と心地よい音を響かせた。
「「かんぱーい!」」
二人はごきゅごきゅと喉を鳴らしてビールをあおった。
「「ぷっは~! く~、ちきしょ~!!」」
目を細め、一日の疲れを吹っ飛ばすように上げた声が、ユニゾンした。
「あー、ちょっと早いですよ! わたしは無視ですか!?」
厨房からさらに料理を持ってきたアメリアが、非難の声を上げる。
「まあまあ、そう言うなよ。今日はねこさんの歓迎会なんだから! おまえも早く座りなよ」
「もう、勝手なんだから‥‥‥」
アメリアはぷんすかとしながらも、いそいそと自分の席についた。
「では、改めまして、ねこさん、ちゅーちゅるタウンへようこそ!」
アメリアの音頭で、三つのジョッキが、かかちこーん! と歓声を上げた。
「ふっふっふー」
ジョッキを見るアメリアの目が、鋭くなっていく。
「いざ!」
ごっごっごっ‥‥‥と男性陣よりも豪快に喉を鳴らす。と、一瞬で黄金色の液体が飲み干された。
だだん! とジョッキがテーブルを叩く。
「ぷっは~、こんちきしょ~い!」
ぷるぷると身体を震わせて、小さな幸せをかみしめる。
そんな彼女にねこさんたちは、温かい視線を送るのだった。
所狭しと並べられた料理の中で、ねこさん提供のふかひれを使った料理たちが、ひときわ輝いていた。
「いやー、私までお呼ばれしてしまって何だか申し訳ないですね、ねこさん」
「いいのねー! ジョー店長にはここに来るなりお世話になったので、当然なのねー!」
「ありがとうございます! よーし、今日はもうねこさんの歓迎会にしちゃいましょう!!」
「おおっ! それはかたじけないのねー!」
それでは! と店長が差し出したジョッキに、ねこさんも自分のジョッキを近づけて、かちーん! と心地よい音を響かせた。
「「かんぱーい!」」
二人はごきゅごきゅと喉を鳴らしてビールをあおった。
「「ぷっは~! く~、ちきしょ~!!」」
目を細め、一日の疲れを吹っ飛ばすように上げた声が、ユニゾンした。
「あー、ちょっと早いですよ! わたしは無視ですか!?」
厨房からさらに料理を持ってきたアメリアが、非難の声を上げる。
「まあまあ、そう言うなよ。今日はねこさんの歓迎会なんだから! おまえも早く座りなよ」
「もう、勝手なんだから‥‥‥」
アメリアはぷんすかとしながらも、いそいそと自分の席についた。
「では、改めまして、ねこさん、ちゅーちゅるタウンへようこそ!」
アメリアの音頭で、三つのジョッキが、かかちこーん! と歓声を上げた。
「ふっふっふー」
ジョッキを見るアメリアの目が、鋭くなっていく。
「いざ!」
ごっごっごっ‥‥‥と男性陣よりも豪快に喉を鳴らす。と、一瞬で黄金色の液体が飲み干された。
だだん! とジョッキがテーブルを叩く。
「ぷっは~、こんちきしょ~い!」
ぷるぷると身体を震わせて、小さな幸せをかみしめる。
そんな彼女にねこさんたちは、温かい視線を送るのだった。
0
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
やっと買ったマイホームの半分だけ異世界に転移してしまった
ぽてゆき
ファンタジー
涼坂直樹は可愛い妻と2人の子供のため、頑張って働いた結果ついにマイホームを手に入れた。
しかし、まさかその半分が異世界に転移してしまうとは……。
リビングの窓を開けて外に飛び出せば、そこはもう魔法やダンジョンが存在するファンタジーな異世界。
現代のごくありふれた4人(+猫1匹)家族と、異世界の住人との交流を描いたハートフルアドベンチャー物語!
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。


日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる