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68 隠しフロアの最奥で‥‥‥

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『すまなかったな、ご主人、ご主人』

 げっそりとして目もうつろなねこさんに、ロボが謝罪している。

『すべては伝説の防具を手に入れるためだ、だ』

 ジト目がネコサンを襲う。すっかり不信感満載なねこさんだ。

『ご主人、聞け。ワタシはこのダンジョンのダンジョンキーパーだ』

「‥‥‥そうだったのねー」

 騙されませんよ? とその目が言っている。

『はあ。本当にすまなかった。ただ、あれを手に入れるには、ワタシが設定した困難を克服する必要があるのだ』

 普通の話し方になっている相棒に、ねこさんも徐々に耳を傾けだす。

『魔物、トラップ、裏切り。この三つを克服した者こそが、あれをもつ資格者となる。その為の、裏切りだったのだ』

「わかったのね、信じるのねー」

 やはり、どこまで行ってもねこさんは、お人好しだった。

『ありがとう』

 ほっとしたようなネコサンの頭を、こつり、とねこさんが叩いた。

「じゃあ、いくのねー」

『ああ』



 その後はネコサンのナビで特に障害もなく進み、彼らは隠しフロアの最奥にたどり着いていた。

「あ、あの、ネコサン?」

『なんだ?』

「なんかすごいのが、いるのねー‥‥‥」

『ヤツを倒せば、防具はご主人の物だ。さあ、存分に力を示してくれ!』

「えー、無理ー」

 ねこさんの目の前に、小型だが、確かにドラゴンがいた‥‥‥。
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