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46 ねこさんと春の嵐
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かりかりタウンに、春の嵐が吹き荒れていた。
舞い上がる砂ぼこりで視界はかすみ、呼吸すらままならない。
高くそびえ立つ鉄塔の電線は、強風に弄ばれて、悲鳴を上げていた。
だが、こんな状況でも懸命に働く人がいた!
「ねこさん、一つ注意があるんだけど‥‥‥」
クロ主任の真剣な表情に、ねこさんの喉が、ごくりと鳴った。
「もう、飛んでいかないでね?」
「は、はい‥‥‥なのねー」
二度あることは三度ある‥‥‥いや、三度目の正直を強く願いたい!
ごーごーと吹きすさぶ風に木々があおられ、今にも折れそうだ。
こんな中へ風船を持って突入するなんて、自殺行為もいいところだ‥‥‥。
「先輩! こんなものを見つけまっした!」
みけ子がきらきらと瞳を輝かせて、ねこさんに駆け寄った。
「どうしたのねー?」
「はい! 倉庫の隅にいい物があったので、先輩に装着しまっす!」
「え? ちょ、まーー」
「えいっ!」
戸惑うねこさんを置き去りにして、みけ子は彼の右足に何やらかちゃり、と取り付けた。
「さあ先輩! これで風なんか怖くないでっすよ!」
「‥‥‥」
右足につけられたものをまじまじと見るねこさん。その顔が、みるみるうちに曇っていった。
「こ、これ、奴隷のやつ‥‥‥なのね‥‥‥」
じゃらつく鎖の先には、大きな鉄球が‥‥‥。
「れっつごー! でっす!!」
無理やり背中を押して、押されて、事務所を飛び出すみけ子&ねこさん。
「あ!?」
ねこさんが慌てふためいた刹那。
ぶわーっ!
思い切り風にあおられる!
「ふふ、ふおーっ!?」
ねこさんの両足が、地面を離れた!
「い、痛いのねー」
だが、鉄球のおかげで飛んではいかなかった‥‥‥。
その結果。
せわしなく揺れる風船 ➡︎ ぴーんと伸びきるねこさん ➡︎ どっしりとしている鉄球 = ミニチュアアドバルーン!?
舞い上がる砂ぼこりで視界はかすみ、呼吸すらままならない。
高くそびえ立つ鉄塔の電線は、強風に弄ばれて、悲鳴を上げていた。
だが、こんな状況でも懸命に働く人がいた!
「ねこさん、一つ注意があるんだけど‥‥‥」
クロ主任の真剣な表情に、ねこさんの喉が、ごくりと鳴った。
「もう、飛んでいかないでね?」
「は、はい‥‥‥なのねー」
二度あることは三度ある‥‥‥いや、三度目の正直を強く願いたい!
ごーごーと吹きすさぶ風に木々があおられ、今にも折れそうだ。
こんな中へ風船を持って突入するなんて、自殺行為もいいところだ‥‥‥。
「先輩! こんなものを見つけまっした!」
みけ子がきらきらと瞳を輝かせて、ねこさんに駆け寄った。
「どうしたのねー?」
「はい! 倉庫の隅にいい物があったので、先輩に装着しまっす!」
「え? ちょ、まーー」
「えいっ!」
戸惑うねこさんを置き去りにして、みけ子は彼の右足に何やらかちゃり、と取り付けた。
「さあ先輩! これで風なんか怖くないでっすよ!」
「‥‥‥」
右足につけられたものをまじまじと見るねこさん。その顔が、みるみるうちに曇っていった。
「こ、これ、奴隷のやつ‥‥‥なのね‥‥‥」
じゃらつく鎖の先には、大きな鉄球が‥‥‥。
「れっつごー! でっす!!」
無理やり背中を押して、押されて、事務所を飛び出すみけ子&ねこさん。
「あ!?」
ねこさんが慌てふためいた刹那。
ぶわーっ!
思い切り風にあおられる!
「ふふ、ふおーっ!?」
ねこさんの両足が、地面を離れた!
「い、痛いのねー」
だが、鉄球のおかげで飛んではいかなかった‥‥‥。
その結果。
せわしなく揺れる風船 ➡︎ ぴーんと伸びきるねこさん ➡︎ どっしりとしている鉄球 = ミニチュアアドバルーン!?
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