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第3章 躍進の始まり
59.【ミルキアーナ男爵5 クリスさんの秘策】
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ミーナ様はバミューダ君が好き。それを知ってミーナ様を娶れるほど、俺の心臓は強くない。
(どうしよう……)
「そうなんですね。確かにバミューダ君はとても頼りになりますよね」
「え、ええ」
「ミーナ様を守った時の事詳しく聞かせてください!」
「え、その……」
ミーナ様が俺を見る。
(娶って欲しいと言った相手の前で一目惚れした時の話をして欲しいと言われる……なんかミーナ様が可哀そうになってきたぞ……)
「……それでは私は席を外しますね。休憩室にいますので、お話が終わったら来てください」
「え? ち、違っ――」
「ええ。後でお伺いしますね。それで? バミューダ君はどのようにミーナ様をお守りしたのですか?」
「え? え??」
ミーナ様はまだ混乱しているようだが、クリスさんが上手く聞き出してくれるだろう。俺はミーナ様にお辞儀をし手から、応接室を後にして休憩室に向かった。
休憩室に近づくと扉が開いていて、中から声が聞こえてくる。
「お嬢様ばかりか、私まで救って頂き、感謝いたします」
「あぅ……えっと……あの……ですぅぅ……」
中を見ると、ソファーに座ったリンダさんがバミューダ君に頭を下げていた。ソファーの横にはユリとマーサさんもいる。
「リンダさん、目が覚めたんですね」
「アレン様……。はい、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません」
そう言ってリンダさんは俺にも頭を下げた。
「頭を上げてください。私は何もしていないですから。お身体の方はもう大丈夫なんですか?」
「はい、おかげさまでもう何ともありません」
そう言ってリンダさんがソファーから立ち上がろうとするが途中でふらついてしまう。慌ててユリとマーサさんが支える。
「ダメですよ! お医者さんから『しばらくは安静に』って言われているじゃないですか! せめてニーニャさんが戻るまでは、座って待っていてください!」
「も、申し訳ありません……」
ユリが厳しい口調でリンダさんに言った。年下の女の子に怒られてしまったリンダさんはおとなしくソファーに座る。
「ニーニャさんどこかに行ったの?」
「栄養ドリンクを取りにアナベーラ商会に行ったよ。お医者さんが『栄養のある物を食べて』って言ったから」
(栄養ドリンク……それって……いや、さすがにミッシェルさんもそんなことしないよな)
一瞬、以前、ミッシェルさんがユリに渡した『栄養ドリンク』の事を思い出して心配になったが、さすがに大丈夫だろう。
「お医者様は他にはなんておっしゃってた?」
「えっと……『止血もできてるからこのままで大丈夫だろう』って。リンダさんが目を覚ましたら、『もう大丈夫。栄養のある物を食べてしばらく安静にしてください』って言って帰っちゃった。あ、最後に『治安部隊に行く』って言ってたよ」
おそらく複数の刺し傷があったため、事件性を感じて、治安部隊に向かったのだろう。ナタリーさんが連行した男の事もあるし、後は治安部隊が何とかしてくれるはずだ。
「あ、あの……アレン様。お嬢様……ミーナお嬢様はどちらにおられるのでしょうか」
リンダさんが恐る恐ると言った様子で聞いてきた。
「ミーナ様ならクリスさんと応接室でお話しされていますよ」
「クリス様と!?」
リンダさんの表情がみるみる曇っていく。
「あぁ、そんな……お嬢様……」
(……これ絶対誤解しているよな)
「あの、リンダさん。大丈夫ですよ。クリスさんも嬉しそうにしてますし、ミーナ様も顔を赤くされてましたが、嫌そうでは――」
「――顔を赤く!?」
リンダさんがソファーの上で俯いてしまう。
「あぁ、お嬢様……申し訳ありません。私の力が及ばぬばかりに……」
(誤解が深まった!?)
「お兄ちゃん……ミーナ様に何したの?」
「あらあら……」
(あれ!? こっちも!?)
ユリは俺に訝しげな視線を向けていて、マーサさんはリンダさんに同情の視線を向けている。
「誤解だって! クリスさんがミーナ様に色々聞いてるだけだよ。ミーナさんは恥ずかしがって顔を赤くされていたけどそれだけ!」
「恥ずかしがってって……クリス様、何を聞いているの?」
「恋バナだよ」
「「「恋バナ!?」」」
休憩室にいた全ての女性の眼の色が変わった。
「え、えっと」
「恋バナってミーナ様の恋バナよね?」
「え? そんな……お嬢様が恋をしていたなんて……」
「あらあら」
リンダさんが再びソファーから立ち上がろうとする。
「こうしてはいられません。私も応接室に――」
「ダメですよ! ダメ……ですけど……えっと……うぅ。お兄ちゃんのバカ!」
「え、俺!?」
「これは店長さんの失言ですねぇ」
「マーサさんまで!?」
皆が興奮し、収拾がつかなくなっている中、休憩室によく通る声が響く。
「何を騒いどるん!? 怪我人がいるんやで? 少しは静かにしぃや」
休憩室の入口を見ると、ニーニャさんが立っていた。
「アレンはん。あんさんがいながら何やっとるんや」
「す、すみません」
「リンダはんもや。医者から安静に言われてとるやろ。無茶して傷口が開いたらどないすんねん」
「も、申し訳ありません」
「……はぁ。まぁええわ。ほなこれ飲んで大人しくしとき」
そう言ってリンダさんに緑色の飲み物が入った小さめのビンを手渡す。
「……これは?」
「栄養ドリンクや。ちょい苦いけど効果は抜群やで」
(あれって……青汁? それにしてはやけに色が明るいような……)
ビンを受け取ったリンダさんが蓋を開けると顔をしかめた。
「凄い匂いなんですが……」
「それだけ効果があるっちゅうことや。我慢して一気に飲み干しぃ」
蓋を開けただけなのに俺のところまで匂いが漂ってくる。
(違う! これ青汁じゃない! なんだこの匂い!?)
「ニーニャさん……これなんなんですか?」
「だから栄養ドリンクゆうとるやろ。深手を負った兵士が回復魔法かけられた後に飲んどるもんや。失った血を短時間で取り戻せる優れものなんやで?」
つまりは血液増量薬か。回復魔法でも失った血液までは回復できないと聞いたことがあるので、確かに優れものなのかもしれない。
「……ふー」
リンダさんが覚悟を決めたようだ。ビンに口をつけると一気に呷った。
「……んぐっ……んぐっ……んぐっ……ぶはっ、うぇ……うぅ……」
「リンダ様! こちらを!」
「んぐっ……んぐっ……ぶはっ、はぁーはぁー……」
ビンの中身を飲み干したリンダさんにマーサさんがお茶を手渡した。受け取ったリンダさんはそちらも一気に飲み干す。
「ふー……ありがとうございます。助かりました。こんなに美味しいお茶は産まれて初めてです」
「あらあら。ふふ、もったいないお言葉です」
リンダさんがやり切った表情でマーサさんにお礼を言った。
「ほな、このまま休んどき。1時間もすれば回復するやろ」
「で、ですが……私はミーナお嬢様のもとに――」
「――ミーナ様はこちらにいらっしゃいますよ」
休憩所の入口からクリスさんの声がした。入口を見ると、ニコニコ顔のクリスさんと顔を真っ赤にしたミーナ様が休憩室に入ってくる。
「ミーナお嬢様!」
「――リンダ!」
リンダさんが立ちあがってミーナ様のもとへ行こうとするが、ふらついてしまい再びユリに支えられる。その様子に気付いたミーナ様がリンダさんに駆け寄った。
「リンダ! 目が覚めましましたのね! もう大丈夫なんですの?」
「ご心配をおかけしました。まだふらつきますが、薬を頂きましたので、ご心配には及びません。1時間もすれば回復するそうです」
「そう……良かった。本当に良かったですわ」
ミーナ様もリンダさんも笑みを浮かべている。『薬やのうて栄養ドリンクなんやけどなぁ』というニーニャさんのつぶやきは聞こえていないようだ。
「ところでミーナ様。クリス様と恋バナをされていたと聞きましたが」
感動のシーンにユリが水を差した。
(いや妹よ! ここでそれを言うか!?)
「そうでした! お嬢様! どういうことですか! いつの間に恋なんてしたんですか!?」
(ってあれ? ……リンダさんもそっち?)
リンダさんもミーナ様を問い詰める。
「なんや? 何の話や? わてにも教えてぇな!」
(貴女さっき俺達の事叱ったよな!?)
ニーニャさんも乗ってきた。
「ふふふ。あらあら」
マーサさんも話に乗りこそしないものの、止める気はないようだ。
(……だめだこりゃ。収拾がつかないぞ……ってあれ? さすがにこの話をバミューダ君の前でさせるのは酷じゃないか?)
バミューダ君を探して部屋の中を見ると、隅の方でクリスさんとバミューダ君が何やら話しているのを見つけた。クリスさんが何か聞いているようで、バミューダ君は顔を赤くしたり、もじもじしたりしている。俺が近づくと、俺に気付いたクリスさんが話しかけてきた。
「アレンさん。ミルキアーナ男爵の件、わたくしに考えがあります」
クリスさんは赤くなっているバミューダ君を見てから続けて言った。
「バミューダ君をクランフォード家の養子にされてはいかがでしょう?」
(どうしよう……)
「そうなんですね。確かにバミューダ君はとても頼りになりますよね」
「え、ええ」
「ミーナ様を守った時の事詳しく聞かせてください!」
「え、その……」
ミーナ様が俺を見る。
(娶って欲しいと言った相手の前で一目惚れした時の話をして欲しいと言われる……なんかミーナ様が可哀そうになってきたぞ……)
「……それでは私は席を外しますね。休憩室にいますので、お話が終わったら来てください」
「え? ち、違っ――」
「ええ。後でお伺いしますね。それで? バミューダ君はどのようにミーナ様をお守りしたのですか?」
「え? え??」
ミーナ様はまだ混乱しているようだが、クリスさんが上手く聞き出してくれるだろう。俺はミーナ様にお辞儀をし手から、応接室を後にして休憩室に向かった。
休憩室に近づくと扉が開いていて、中から声が聞こえてくる。
「お嬢様ばかりか、私まで救って頂き、感謝いたします」
「あぅ……えっと……あの……ですぅぅ……」
中を見ると、ソファーに座ったリンダさんがバミューダ君に頭を下げていた。ソファーの横にはユリとマーサさんもいる。
「リンダさん、目が覚めたんですね」
「アレン様……。はい、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません」
そう言ってリンダさんは俺にも頭を下げた。
「頭を上げてください。私は何もしていないですから。お身体の方はもう大丈夫なんですか?」
「はい、おかげさまでもう何ともありません」
そう言ってリンダさんがソファーから立ち上がろうとするが途中でふらついてしまう。慌ててユリとマーサさんが支える。
「ダメですよ! お医者さんから『しばらくは安静に』って言われているじゃないですか! せめてニーニャさんが戻るまでは、座って待っていてください!」
「も、申し訳ありません……」
ユリが厳しい口調でリンダさんに言った。年下の女の子に怒られてしまったリンダさんはおとなしくソファーに座る。
「ニーニャさんどこかに行ったの?」
「栄養ドリンクを取りにアナベーラ商会に行ったよ。お医者さんが『栄養のある物を食べて』って言ったから」
(栄養ドリンク……それって……いや、さすがにミッシェルさんもそんなことしないよな)
一瞬、以前、ミッシェルさんがユリに渡した『栄養ドリンク』の事を思い出して心配になったが、さすがに大丈夫だろう。
「お医者様は他にはなんておっしゃってた?」
「えっと……『止血もできてるからこのままで大丈夫だろう』って。リンダさんが目を覚ましたら、『もう大丈夫。栄養のある物を食べてしばらく安静にしてください』って言って帰っちゃった。あ、最後に『治安部隊に行く』って言ってたよ」
おそらく複数の刺し傷があったため、事件性を感じて、治安部隊に向かったのだろう。ナタリーさんが連行した男の事もあるし、後は治安部隊が何とかしてくれるはずだ。
「あ、あの……アレン様。お嬢様……ミーナお嬢様はどちらにおられるのでしょうか」
リンダさんが恐る恐ると言った様子で聞いてきた。
「ミーナ様ならクリスさんと応接室でお話しされていますよ」
「クリス様と!?」
リンダさんの表情がみるみる曇っていく。
「あぁ、そんな……お嬢様……」
(……これ絶対誤解しているよな)
「あの、リンダさん。大丈夫ですよ。クリスさんも嬉しそうにしてますし、ミーナ様も顔を赤くされてましたが、嫌そうでは――」
「――顔を赤く!?」
リンダさんがソファーの上で俯いてしまう。
「あぁ、お嬢様……申し訳ありません。私の力が及ばぬばかりに……」
(誤解が深まった!?)
「お兄ちゃん……ミーナ様に何したの?」
「あらあら……」
(あれ!? こっちも!?)
ユリは俺に訝しげな視線を向けていて、マーサさんはリンダさんに同情の視線を向けている。
「誤解だって! クリスさんがミーナ様に色々聞いてるだけだよ。ミーナさんは恥ずかしがって顔を赤くされていたけどそれだけ!」
「恥ずかしがってって……クリス様、何を聞いているの?」
「恋バナだよ」
「「「恋バナ!?」」」
休憩室にいた全ての女性の眼の色が変わった。
「え、えっと」
「恋バナってミーナ様の恋バナよね?」
「え? そんな……お嬢様が恋をしていたなんて……」
「あらあら」
リンダさんが再びソファーから立ち上がろうとする。
「こうしてはいられません。私も応接室に――」
「ダメですよ! ダメ……ですけど……えっと……うぅ。お兄ちゃんのバカ!」
「え、俺!?」
「これは店長さんの失言ですねぇ」
「マーサさんまで!?」
皆が興奮し、収拾がつかなくなっている中、休憩室によく通る声が響く。
「何を騒いどるん!? 怪我人がいるんやで? 少しは静かにしぃや」
休憩室の入口を見ると、ニーニャさんが立っていた。
「アレンはん。あんさんがいながら何やっとるんや」
「す、すみません」
「リンダはんもや。医者から安静に言われてとるやろ。無茶して傷口が開いたらどないすんねん」
「も、申し訳ありません」
「……はぁ。まぁええわ。ほなこれ飲んで大人しくしとき」
そう言ってリンダさんに緑色の飲み物が入った小さめのビンを手渡す。
「……これは?」
「栄養ドリンクや。ちょい苦いけど効果は抜群やで」
(あれって……青汁? それにしてはやけに色が明るいような……)
ビンを受け取ったリンダさんが蓋を開けると顔をしかめた。
「凄い匂いなんですが……」
「それだけ効果があるっちゅうことや。我慢して一気に飲み干しぃ」
蓋を開けただけなのに俺のところまで匂いが漂ってくる。
(違う! これ青汁じゃない! なんだこの匂い!?)
「ニーニャさん……これなんなんですか?」
「だから栄養ドリンクゆうとるやろ。深手を負った兵士が回復魔法かけられた後に飲んどるもんや。失った血を短時間で取り戻せる優れものなんやで?」
つまりは血液増量薬か。回復魔法でも失った血液までは回復できないと聞いたことがあるので、確かに優れものなのかもしれない。
「……ふー」
リンダさんが覚悟を決めたようだ。ビンに口をつけると一気に呷った。
「……んぐっ……んぐっ……んぐっ……ぶはっ、うぇ……うぅ……」
「リンダ様! こちらを!」
「んぐっ……んぐっ……ぶはっ、はぁーはぁー……」
ビンの中身を飲み干したリンダさんにマーサさんがお茶を手渡した。受け取ったリンダさんはそちらも一気に飲み干す。
「ふー……ありがとうございます。助かりました。こんなに美味しいお茶は産まれて初めてです」
「あらあら。ふふ、もったいないお言葉です」
リンダさんがやり切った表情でマーサさんにお礼を言った。
「ほな、このまま休んどき。1時間もすれば回復するやろ」
「で、ですが……私はミーナお嬢様のもとに――」
「――ミーナ様はこちらにいらっしゃいますよ」
休憩所の入口からクリスさんの声がした。入口を見ると、ニコニコ顔のクリスさんと顔を真っ赤にしたミーナ様が休憩室に入ってくる。
「ミーナお嬢様!」
「――リンダ!」
リンダさんが立ちあがってミーナ様のもとへ行こうとするが、ふらついてしまい再びユリに支えられる。その様子に気付いたミーナ様がリンダさんに駆け寄った。
「リンダ! 目が覚めましましたのね! もう大丈夫なんですの?」
「ご心配をおかけしました。まだふらつきますが、薬を頂きましたので、ご心配には及びません。1時間もすれば回復するそうです」
「そう……良かった。本当に良かったですわ」
ミーナ様もリンダさんも笑みを浮かべている。『薬やのうて栄養ドリンクなんやけどなぁ』というニーニャさんのつぶやきは聞こえていないようだ。
「ところでミーナ様。クリス様と恋バナをされていたと聞きましたが」
感動のシーンにユリが水を差した。
(いや妹よ! ここでそれを言うか!?)
「そうでした! お嬢様! どういうことですか! いつの間に恋なんてしたんですか!?」
(ってあれ? ……リンダさんもそっち?)
リンダさんもミーナ様を問い詰める。
「なんや? 何の話や? わてにも教えてぇな!」
(貴女さっき俺達の事叱ったよな!?)
ニーニャさんも乗ってきた。
「ふふふ。あらあら」
マーサさんも話に乗りこそしないものの、止める気はないようだ。
(……だめだこりゃ。収拾がつかないぞ……ってあれ? さすがにこの話をバミューダ君の前でさせるのは酷じゃないか?)
バミューダ君を探して部屋の中を見ると、隅の方でクリスさんとバミューダ君が何やら話しているのを見つけた。クリスさんが何か聞いているようで、バミューダ君は顔を赤くしたり、もじもじしたりしている。俺が近づくと、俺に気付いたクリスさんが話しかけてきた。
「アレンさん。ミルキアーナ男爵の件、わたくしに考えがあります」
クリスさんは赤くなっているバミューダ君を見てから続けて言った。
「バミューダ君をクランフォード家の養子にされてはいかがでしょう?」
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