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第1章 初めての商品
6.【リバーシ販売2 機転】
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前回の露店はいわば撒き餌、本番は3日後の露店だ。俺達は2日間かけて50個のリバーシを作った。
3日後、売れ残りの食料品とリバーシ、その他必要な道具を持って隣町を目指す。
前回と違い、ユリよりも、俺が緊張していた。父さんから今回の露店は、俺が仕切るように言われたのだ。もちろん、ゲームしながらお客さんに対応するのは無理なので、途中からは父さんがさばいてくれるらしいが、最初の声出しは俺がやるように言われている。
(前回は父さんが上手く対応してくれたから、大きな問題は起きなかった。でも、今回俺が仕切るんだ。父さんのように俺も上手くやらなくちゃ!)
隣町に着くと、前回と同じ場所で露店の準備を始めた。
「前回と同じように机は右に置こう! 俺が看板と宣伝版を出すから、父さんは食料品を後ろに並べて。ユリはリバーシを並べて!」
まだ緊張は解けていなかったが、前回の父さんを見本にして、露店の準備を進める。
(リバーシよし、机よし、看板よし、宣伝版よし、食料品よし……よし、準備完了だ!)
ユリに机の後ろに座ってもらい準備が完了した。
いよいよ声出しだ。緊張のためか、身体がこわばるのを感じる。大きく深呼吸を行い、緊張をほぐす。まだまだ緊張は解けないが、頑張って声を張り上げる。
「さ……さぁさぁ! 条件競売を始めるよ! 俺か彼女にゲームで勝てば、後ろの食料品が半額になるよ! 参加料はたったの500ガルド! 早い者勝ちだよー!!」
少し上ずった声になってしまったが、声を響かせることができた。道行く人が興味を持ってくる。何人かは、『おっ!』という反応をしてくれた。おそらく前回も来てくれた人だろう。その中の1人が名乗りを上げた。
「きたなお嬢ちゃん。今回は負けても泣くなよ?」
「む、負けないもん!」
前回、唯一ユリに勝った男が参加料を払ってユリの前に座る。
「よし! さっそくやるか!」
「よろしくお願いします!」
第1戦が始まった。
「勝ったら食料品半額って本当か?」
俺も別の客に話しかけられる。
「はい、本当です! 参加費500ガルドで挑戦できますよ」
「ほう、面白そうだ。よし、俺もやろう」
「俺もやるぞ!」
「私も!」
人が押し寄せてきた。俺は声を張り上げる。
「順番に並んでください! お兄さんは、こちらにお願いします! 後ろのお兄さんとお姉さんはこちらに並んでください! 他の参加希望の方は後ろに並んでください!」
人が多すぎて1人では対応しきれなくなる。
「父さん。お客さんの対応をお願い! 俺は対戦に集中する」
「おう、わかった。頑張れよ」
最初に案内していたお兄さんの前に座る。
「お待たせしました。よろしくお願いします!」
「おう! よろしく!」
俺は対戦に集中した。
俺の盤面が終盤戦に差し掛かった時、隣から歓声が上がる。
「う……嘘だろ」
「ふふふ。もう負けないもん!」
盤面を見ると圧倒的に白駒が多かった。どうやらユリが勝ったらしい。
「くそ…………あれから結構練習したんだがなぁ」
「お兄ちゃん相手に練習したんだもん! お兄ちゃん、めっちゃ強いんだよ」
周りの視線が俺に集まった。俺の対戦相手の顔が引きつる。俺達の盤面は、ぱっと見でわかるほど白駒が多かった。
(いや、ちょっと待て、妹よ! そんなこと言ったら挑戦者が減っちゃうだろ!)
そんな俺の内心に気付かず、ユリは自慢げに続ける。
「お父さんもお母さんも勝てなかったし、誰もお兄ちゃんには勝てないんだ。確か今119連勝ちゅ――」
「さあ! 次の方どうぞ!!」
「……?」
(いやいやいや妹よ!! いつの間に連勝数なんか数えてたんだ!? ってあぁ!! あの人並ぼうとしてたのに! うおっ! 並んでる人も父さんにキャンセルをお願いしてる!)
列の一番前の人はユリの前に座ってくれたが、その後ろの人達はキャンセルを申し出ていた。俺は自分の対戦を終わらせ、声を張り上げる。
「ありがとうございました。……………さあ! 席が空きましたよ! 挑戦者はいませんか! 勝てば半額ですよ!」
名乗り出てくれる人は誰もいない。かわりに、こそこそ話す声が聞こえてくる。
「俺、見てたぜ。あいつこの前、2面同時に戦って勝ち続けてたやつだ」
「私も見てた。結局あの日、あの子に勝てた人いなかったわよ」
「まじか。一人で戦うのは無謀だな」
「そりゃ120連勝中の奴だからな」
「妹さんが空くまで待つか」
(やばい! 勝ちすぎたか!?)
俺への挑戦者がいなくなってしまった。
(仕方ない。ここからはユリに相手をしてもらおう。あんまり勝ちすぎないようにユリが手加減してくれれば、まだ何とかなる!)
ユリに声をかけようと慌てて隣を見た俺は愕然とする。すでに盤面は真っ白になっていた。リバーシを純粋に楽しんでいるユリに手加減という概念は存在しなかったようだ。
「ありがとうございました!」
「あ……ありがとう……ございました……」
対戦相手は茫然としていた。観客達も目を見開いている。俺は慌てて声を張り上げた。
「さ、さぁ! 妹の席も空きました。誰かいませんか? 早い者勝ちですよ!」
誰も名乗り出ない。ユリの席が空くのを待っていた人達もそっぽを向いている。
「あ、あれ?」
ユリも列に誰もいないことに気付いたようだ。
「誰もやらないの?」
観客達は目を合わせない。
「面白いのに…………むー」
ユリがむくれているが、俺はそれどころではない。いくら勝てば半額とはいえ、勝ち目がないのに挑んでくる人はいないだろう。
(どうすればいい!? もう誰も挑んでくれそうにない。食料品は割引すれば売り切れるだろうけど、それじゃリバーシの宣伝にならない!)
俺は必死になって頭を働かせるも、いい案が思い浮かばなかった。父さんならこの状況でも何とかするのだろう。自分の無力さを痛感する。何をすればいいのかわからない。しかし、諦める事だけは嫌だった。
(せっかく父さんが下準備してくれたんだ。このまま終わらせたくない。遊んでさえくれれば、リバーシの楽しさは伝わるんだ。なんとか遊んでさえくれれば…………そうだ!)
俺は顔を上げ、声を張り上げる。
「えー、それではこれより、お客さん同士による勝ち抜き戦を始めます。お客さん同士で対戦して、負けた方は席を離れてください」
俺達の目的は、リバーシを知ってもらうことだ。勝ち続けることじゃない。俺達と戦ってもらえないなら、お客さん同士で戦ってもらえばいい。
「そして、5連勝した方には、賞品として後ろの食料品を半額で販売します!」
「「「ぉぉおおおお!!!」」」
賞品があれば、未知のゲームでも参加してくれる。前回の父さんから学んだことだ。
「参加費は500ガルドです。さあ! 最初に戦うのは誰ですか!?」
「「「俺がやる!」」」「「私がやる!」」
周りから声が響いた。みんな、俺達とはやりたくないが、新しいゲームに興味はあったらしい。賞品も魅力的だったのだろう。あっという間に20人以上の列ができる。
(よし! 最悪は脱した! けど一度に遊べるのは4人までだ。後ろの人はかなり待たせることになる。1人でも多くの人にリバーシを知ってもらうには…………)
父さんを見る。父さんは俺の考えがわかったのだろう。黙って頷く。
(流れが変わったんだ。この流れにのる!)
俺は机の横に木箱で簡易的な机を作り、販売用のリバーシを5セット並べる。
「こちらでも対戦を開始します! 先頭の10名はこちらに来てください」
簡易的な机だが、それに文句を言う人はいなかった。先頭に並んでいた10名が、それぞれ対戦を開始する。
初心者同士の対戦なので、一方的な展開にはなりにくいものの、勝負なので、当然勝ち負けがある。勝った方は喜び、負けた方は悔しがっていた。しかし、ほとんどの人は、負けても帰らずに列に並びなおしている。みんな、リバーシの楽しさに気付いてきたようだ。
しばらくすると、聞き覚えのある声が聞こえた。
「ぃよっしゃー!! 勝ったーー!! 5連勝だ!!」
見ると、案の定、前回ユリに勝った男がガッツポーズをしていた
「あ、おじさん勝ったんだ」
ユリがつぶやく。
「前に買ったリバーシで対戦してるからな! お嬢ちゃん以外には負けないぜ!」
男が『前に買った』ことを強調してくれた。観客が販売用のリバーシに興味を示す。
「あ、じゃあ俺とやりますか? 勝ったらさらにサービスしますよ」
「…………お嬢ちゃんと兄ちゃん以外には負けないぜ!」
(言い直した。冗談なのに)
意外と真面目な性格なのかもしれない。
「それでは、こちらへどうぞ! お約束通り、定価の半額で販売します!」
「おう!」
男はいくつかの食料品を買って、お金を払った。帰り際、今回は男からユリに話しかける。
「今回は完敗だ! だが次も同じだと思うなよ。次は俺が勝つ!」
「次も負けないもん!」
「生意気な! またな」
「またね!」
男もユリも嬉しそうだった。どうやら、いいライバルができたようだ。
3日後、売れ残りの食料品とリバーシ、その他必要な道具を持って隣町を目指す。
前回と違い、ユリよりも、俺が緊張していた。父さんから今回の露店は、俺が仕切るように言われたのだ。もちろん、ゲームしながらお客さんに対応するのは無理なので、途中からは父さんがさばいてくれるらしいが、最初の声出しは俺がやるように言われている。
(前回は父さんが上手く対応してくれたから、大きな問題は起きなかった。でも、今回俺が仕切るんだ。父さんのように俺も上手くやらなくちゃ!)
隣町に着くと、前回と同じ場所で露店の準備を始めた。
「前回と同じように机は右に置こう! 俺が看板と宣伝版を出すから、父さんは食料品を後ろに並べて。ユリはリバーシを並べて!」
まだ緊張は解けていなかったが、前回の父さんを見本にして、露店の準備を進める。
(リバーシよし、机よし、看板よし、宣伝版よし、食料品よし……よし、準備完了だ!)
ユリに机の後ろに座ってもらい準備が完了した。
いよいよ声出しだ。緊張のためか、身体がこわばるのを感じる。大きく深呼吸を行い、緊張をほぐす。まだまだ緊張は解けないが、頑張って声を張り上げる。
「さ……さぁさぁ! 条件競売を始めるよ! 俺か彼女にゲームで勝てば、後ろの食料品が半額になるよ! 参加料はたったの500ガルド! 早い者勝ちだよー!!」
少し上ずった声になってしまったが、声を響かせることができた。道行く人が興味を持ってくる。何人かは、『おっ!』という反応をしてくれた。おそらく前回も来てくれた人だろう。その中の1人が名乗りを上げた。
「きたなお嬢ちゃん。今回は負けても泣くなよ?」
「む、負けないもん!」
前回、唯一ユリに勝った男が参加料を払ってユリの前に座る。
「よし! さっそくやるか!」
「よろしくお願いします!」
第1戦が始まった。
「勝ったら食料品半額って本当か?」
俺も別の客に話しかけられる。
「はい、本当です! 参加費500ガルドで挑戦できますよ」
「ほう、面白そうだ。よし、俺もやろう」
「俺もやるぞ!」
「私も!」
人が押し寄せてきた。俺は声を張り上げる。
「順番に並んでください! お兄さんは、こちらにお願いします! 後ろのお兄さんとお姉さんはこちらに並んでください! 他の参加希望の方は後ろに並んでください!」
人が多すぎて1人では対応しきれなくなる。
「父さん。お客さんの対応をお願い! 俺は対戦に集中する」
「おう、わかった。頑張れよ」
最初に案内していたお兄さんの前に座る。
「お待たせしました。よろしくお願いします!」
「おう! よろしく!」
俺は対戦に集中した。
俺の盤面が終盤戦に差し掛かった時、隣から歓声が上がる。
「う……嘘だろ」
「ふふふ。もう負けないもん!」
盤面を見ると圧倒的に白駒が多かった。どうやらユリが勝ったらしい。
「くそ…………あれから結構練習したんだがなぁ」
「お兄ちゃん相手に練習したんだもん! お兄ちゃん、めっちゃ強いんだよ」
周りの視線が俺に集まった。俺の対戦相手の顔が引きつる。俺達の盤面は、ぱっと見でわかるほど白駒が多かった。
(いや、ちょっと待て、妹よ! そんなこと言ったら挑戦者が減っちゃうだろ!)
そんな俺の内心に気付かず、ユリは自慢げに続ける。
「お父さんもお母さんも勝てなかったし、誰もお兄ちゃんには勝てないんだ。確か今119連勝ちゅ――」
「さあ! 次の方どうぞ!!」
「……?」
(いやいやいや妹よ!! いつの間に連勝数なんか数えてたんだ!? ってあぁ!! あの人並ぼうとしてたのに! うおっ! 並んでる人も父さんにキャンセルをお願いしてる!)
列の一番前の人はユリの前に座ってくれたが、その後ろの人達はキャンセルを申し出ていた。俺は自分の対戦を終わらせ、声を張り上げる。
「ありがとうございました。……………さあ! 席が空きましたよ! 挑戦者はいませんか! 勝てば半額ですよ!」
名乗り出てくれる人は誰もいない。かわりに、こそこそ話す声が聞こえてくる。
「俺、見てたぜ。あいつこの前、2面同時に戦って勝ち続けてたやつだ」
「私も見てた。結局あの日、あの子に勝てた人いなかったわよ」
「まじか。一人で戦うのは無謀だな」
「そりゃ120連勝中の奴だからな」
「妹さんが空くまで待つか」
(やばい! 勝ちすぎたか!?)
俺への挑戦者がいなくなってしまった。
(仕方ない。ここからはユリに相手をしてもらおう。あんまり勝ちすぎないようにユリが手加減してくれれば、まだ何とかなる!)
ユリに声をかけようと慌てて隣を見た俺は愕然とする。すでに盤面は真っ白になっていた。リバーシを純粋に楽しんでいるユリに手加減という概念は存在しなかったようだ。
「ありがとうございました!」
「あ……ありがとう……ございました……」
対戦相手は茫然としていた。観客達も目を見開いている。俺は慌てて声を張り上げた。
「さ、さぁ! 妹の席も空きました。誰かいませんか? 早い者勝ちですよ!」
誰も名乗り出ない。ユリの席が空くのを待っていた人達もそっぽを向いている。
「あ、あれ?」
ユリも列に誰もいないことに気付いたようだ。
「誰もやらないの?」
観客達は目を合わせない。
「面白いのに…………むー」
ユリがむくれているが、俺はそれどころではない。いくら勝てば半額とはいえ、勝ち目がないのに挑んでくる人はいないだろう。
(どうすればいい!? もう誰も挑んでくれそうにない。食料品は割引すれば売り切れるだろうけど、それじゃリバーシの宣伝にならない!)
俺は必死になって頭を働かせるも、いい案が思い浮かばなかった。父さんならこの状況でも何とかするのだろう。自分の無力さを痛感する。何をすればいいのかわからない。しかし、諦める事だけは嫌だった。
(せっかく父さんが下準備してくれたんだ。このまま終わらせたくない。遊んでさえくれれば、リバーシの楽しさは伝わるんだ。なんとか遊んでさえくれれば…………そうだ!)
俺は顔を上げ、声を張り上げる。
「えー、それではこれより、お客さん同士による勝ち抜き戦を始めます。お客さん同士で対戦して、負けた方は席を離れてください」
俺達の目的は、リバーシを知ってもらうことだ。勝ち続けることじゃない。俺達と戦ってもらえないなら、お客さん同士で戦ってもらえばいい。
「そして、5連勝した方には、賞品として後ろの食料品を半額で販売します!」
「「「ぉぉおおおお!!!」」」
賞品があれば、未知のゲームでも参加してくれる。前回の父さんから学んだことだ。
「参加費は500ガルドです。さあ! 最初に戦うのは誰ですか!?」
「「「俺がやる!」」」「「私がやる!」」
周りから声が響いた。みんな、俺達とはやりたくないが、新しいゲームに興味はあったらしい。賞品も魅力的だったのだろう。あっという間に20人以上の列ができる。
(よし! 最悪は脱した! けど一度に遊べるのは4人までだ。後ろの人はかなり待たせることになる。1人でも多くの人にリバーシを知ってもらうには…………)
父さんを見る。父さんは俺の考えがわかったのだろう。黙って頷く。
(流れが変わったんだ。この流れにのる!)
俺は机の横に木箱で簡易的な机を作り、販売用のリバーシを5セット並べる。
「こちらでも対戦を開始します! 先頭の10名はこちらに来てください」
簡易的な机だが、それに文句を言う人はいなかった。先頭に並んでいた10名が、それぞれ対戦を開始する。
初心者同士の対戦なので、一方的な展開にはなりにくいものの、勝負なので、当然勝ち負けがある。勝った方は喜び、負けた方は悔しがっていた。しかし、ほとんどの人は、負けても帰らずに列に並びなおしている。みんな、リバーシの楽しさに気付いてきたようだ。
しばらくすると、聞き覚えのある声が聞こえた。
「ぃよっしゃー!! 勝ったーー!! 5連勝だ!!」
見ると、案の定、前回ユリに勝った男がガッツポーズをしていた
「あ、おじさん勝ったんだ」
ユリがつぶやく。
「前に買ったリバーシで対戦してるからな! お嬢ちゃん以外には負けないぜ!」
男が『前に買った』ことを強調してくれた。観客が販売用のリバーシに興味を示す。
「あ、じゃあ俺とやりますか? 勝ったらさらにサービスしますよ」
「…………お嬢ちゃんと兄ちゃん以外には負けないぜ!」
(言い直した。冗談なのに)
意外と真面目な性格なのかもしれない。
「それでは、こちらへどうぞ! お約束通り、定価の半額で販売します!」
「おう!」
男はいくつかの食料品を買って、お金を払った。帰り際、今回は男からユリに話しかける。
「今回は完敗だ! だが次も同じだと思うなよ。次は俺が勝つ!」
「次も負けないもん!」
「生意気な! またな」
「またね!」
男もユリも嬉しそうだった。どうやら、いいライバルができたようだ。
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