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父の計画
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私が父の思惑を知ったのは、リチャード様と婚約して2年が経った頃だ。
その日は、リチャード様とサイクス伯爵家でお茶会をする日だった。いつものようにサイクス伯爵家を訪れた私を、リチャード様が出迎えて下さる。しかし、いつもは満面の笑みを浮かべながら出迎えて下さるリチャード様が、その日は、とても暗い表情をされていた。
「リチャード様? どうかされ――」
「――話は後で。こちらに来てください」
「???」
そう言ってリチャード様は私の手を力強く握り、私を応接室に連れていく。それは、いつもの優しいリチャード様のエスコートとは異なり、とても乱暴な物だった。
(どうしたのかしら?? 私、何かしちゃった? それとも、父が何かした??)
次から次へと沸き上がる疑問を胸に、速足のリチャード様に必死について行く。少しすると、いつもの応接室についた。
いつものように席に着くと、私の前に私の好きな紅茶が差し出される。いつもならば、この後はお互いの近況報告をして、庭の散歩をしたり、書庫で一緒に魔導書を読んだりするのだが、とてもそんな雰囲気ではない。リチャード様はメイドが淹れてくれた紅茶に口をつけることなく、ずっと黙っておられる。
「………………リチャード様……その……えっと……」
(どうしよう……何を言ったら)
場を沈黙と重苦しい空気が支配して、私は泣きそうになってしまう。
私が涙をこらえきれなくなるぎりぎりのところで、リチャード様はうやく口を開いて下さった。
「……レイラは……どこまで知っているの?」
「…………え?」
「父上達の計画についてだよ……どこまで知っているの?」
(計画? 何の事??)
「申し訳ありません。私には何のことだか……」
「そうか……はは。そりゃそうだよな」
(なんだろう……とても嫌な予感がする)
「リチャード様。恐れ入りますが、ちch……お父様達の計画という物について、教えて頂けますでしょうか」
「……………………分かった。心を強く持って聞いてくれ。昨日、ライル子爵家に行った事で分かった話なんだが……父上達は君に……ライル子爵家の跡取りを産ませるつもりらしい」
(ライル子爵家??)
リーンの婚約者の名前が出た時、私は『ああ、やっぱり私とリーンの婚約者を入れ替えるつもりなのか。せっかくリチャード様と仲良くなれたのになぁ』と、後から考えれば非常にのんきな展開を想像していた。
「それは……お父様達はリチャード様との婚約を解消して、私にライル子爵家に嫁がせるつもり、という事でしょうか?」
「いや、そうじゃない」
(え?)
だが、現実はそんなに甘くない。
「父上達は君に、サイクス伯爵家とカミーラ子爵家、そしてライル子爵家の跡取りを産ませるつもりなんだ」
「……………………は? はぁ??」
カミーラ子爵家の跡取りというのは分かる。私ももともとそのつもりだ。サイクス伯爵家の跡取りというのは、何となく想像つかなくもない。だが、ライル子爵家跡取りと言うのは、全く意味が分からなかった。
「あの…………おっしゃっている意味が……意味が理解できません。どういうことですか?」
「そう……か。やはりそうだよな。分かった。ちゃんと説明する」
そう言って、リチャード様は用意されていた紅茶に口をつけられた。
「どこから話すべきか……そうだな。カミーラ子爵家の保有魔力が少なくなってきていることは知っているな?」
「え、ええ。そのために、父はお母様と魔充結婚したと……」
動揺しすぎて、体面を整うのを忘れてしまったが、リチャード様は気にせず話を続ける。
「そうだ。そして、保有魔力の減少は、何もカミーラ子爵家だけの問題じゃない。我がサイクス伯爵家やライル子爵家でも、同様に保有魔力の減少が問題になっていたんだ」
下級貴族の間で、保有魔力の減少が問題になる事は、稀にある話だ。しかし、それならば、魔充結婚すれば解決するはずである。
「言いたいことは分かるよ。実際、カミーラ子爵は魔充結婚されている。魔充結婚さえすれば解決する問題ではあるんだ。問題はね。魔充結婚するためには、魔力の高い平民女性を正妻にする必要がある、って事なんだ」
それの何が問題なのだろう? 貴族であれば、家の為に結婚するなんて当たり前だろうに。
「もちろん、皆貴族だ。『好きでもない女性』と結婚する事については受け入れている。でも『好きでもない平民女性』と結婚する事は受け入れられないらしい」
お母様が平民である私は、平民に対する嫌悪感などない。しかし、傲慢な貴族にとって、平民を正妻に迎える事は耐えられない事なのだという。
「それで、父上もライル子爵も魔充結婚をしなかった。その結果産まれて来た俺やライル子爵家のガジルはもう貴族としてぎりぎりの魔力しか保有していない」
確かにリチャード様の魔力保有量は低い。『貴族として』ぎりぎり、『伯爵として』はアウトな量だ。
「もう、魔充結婚するしかないって時に、父上にカミーラ子爵が提案してきたんだ。『うちの娘をつかってはどうか』ってね」
(あー、そこで私か……)
どこか他人事のような印象で、私はリチャード様の話を聞き続ける。
「父上も平民を我が家の正妻に迎えるのが我慢ならなかったらしい。『リチャードとレイラの子供の1人をサイクス伯爵家の養子にする事』を条件に俺とレイラの婚約を結んだんだ。莫大な金を払う事も約束してね」
何を勝手な事を……と、思わなくもないが、これくらいなら貴族令嬢として受け入れられない話ではない。実際、似たような事をやっている人もいるだろう。
「そう、ここまでなら俺も納得したんだ。ここまでなら……問題は、ライル子爵が父上とカミーラ子爵に泣きついてきた事だ『このままではうちは、魔充結婚しなければいけなくなる』って言ってね。そして、自称、『魔充結婚の被害者』でのカミーラ子爵は考えたらしい。『俺達の子供をライル子爵家の跡取りにしたんじゃ、俺達によるライル子爵家の乗っ取りになる。なら、ライル子爵家のガジルの子をレイラに産ませればいい』ってね」
……………………は???
「ああ、馬鹿げた話だよ。普通ならこんな話、ライル子爵家に嫁いでくる女性が許すはずがない。だけど……」
ライル子爵家に嫁ぐのは私の義妹だ。リーンなら父に逆らわないだろう。
「ライル子爵はこの話を呑んで、カミーラ子爵に莫大な結納金を払っているらしい。ガジルが、俺に『お前の婚約者、とんでもない高級娼婦だな』って言ってきたからな。ま、おかげで、カミーラ子爵達の思惑に気付けたんだけど」
ガジルが馬鹿で助かったというべきだろうか。おそらく父達は、私やリチャード様にこの話をするつもりは無かっただろうから。
「俺が知っているのはこれだけだ。……大丈夫か?」
「……………………」
リチャード様の言葉に、私は返事をする事が出来ない。
(絶句……言葉にならないとはまさにこの事ね)
貴族令嬢である以上、当主である父の決めた道を進むのは、義務のようなものだ。勝手に婚約者を決められても、勝手に子供を養子に出す事を決められても、『そういう物だ』と我慢しなければならない。
だが、いくら何でもこれはないだろう。好きでもない、夫でもない者に抱かれ、その者の子を産まなければならないなんて……。
(いっそ、死んでしまおうかしら)
そんな事まで本気で考えだした私に、リチャード様が優しく話しかけて下さる。
「…………レイラ。はっきり言うけど、俺は君と婚約出来て良かったと思っている」
「……?」
「まだ、うっすらとだけど……レイラと二人で幸せな家庭を築いていく未来を想像したりしてたんだ」
「……………………」
(こんな時になんだろう?)
家族ですら信じられない中、唯一、心を許せるリチャード様。私とて、リチャード様の事は好ましく思っているし、婚約出来た事は幸運だと思っている。こんなタイミングでなければ、リチャード様の言葉はとても嬉しいものだっただろう。嬉しさの余り赤面してしまったかもしれない。しかし、今の私は、感情をうまく表現する事が出来ない
「……そんなレイラが、俺以外の男の子を産むなんて我慢できない」
「…………リチャード様……」
リチャード様の言葉のおかげで、何とか、声が出せる位には落ち着けたようだ。
「だから……俺と一緒に、家を捨てて逃げないか?」
(……………………え?)
私は再び言葉を失った。
その日は、リチャード様とサイクス伯爵家でお茶会をする日だった。いつものようにサイクス伯爵家を訪れた私を、リチャード様が出迎えて下さる。しかし、いつもは満面の笑みを浮かべながら出迎えて下さるリチャード様が、その日は、とても暗い表情をされていた。
「リチャード様? どうかされ――」
「――話は後で。こちらに来てください」
「???」
そう言ってリチャード様は私の手を力強く握り、私を応接室に連れていく。それは、いつもの優しいリチャード様のエスコートとは異なり、とても乱暴な物だった。
(どうしたのかしら?? 私、何かしちゃった? それとも、父が何かした??)
次から次へと沸き上がる疑問を胸に、速足のリチャード様に必死について行く。少しすると、いつもの応接室についた。
いつものように席に着くと、私の前に私の好きな紅茶が差し出される。いつもならば、この後はお互いの近況報告をして、庭の散歩をしたり、書庫で一緒に魔導書を読んだりするのだが、とてもそんな雰囲気ではない。リチャード様はメイドが淹れてくれた紅茶に口をつけることなく、ずっと黙っておられる。
「………………リチャード様……その……えっと……」
(どうしよう……何を言ったら)
場を沈黙と重苦しい空気が支配して、私は泣きそうになってしまう。
私が涙をこらえきれなくなるぎりぎりのところで、リチャード様はうやく口を開いて下さった。
「……レイラは……どこまで知っているの?」
「…………え?」
「父上達の計画についてだよ……どこまで知っているの?」
(計画? 何の事??)
「申し訳ありません。私には何のことだか……」
「そうか……はは。そりゃそうだよな」
(なんだろう……とても嫌な予感がする)
「リチャード様。恐れ入りますが、ちch……お父様達の計画という物について、教えて頂けますでしょうか」
「……………………分かった。心を強く持って聞いてくれ。昨日、ライル子爵家に行った事で分かった話なんだが……父上達は君に……ライル子爵家の跡取りを産ませるつもりらしい」
(ライル子爵家??)
リーンの婚約者の名前が出た時、私は『ああ、やっぱり私とリーンの婚約者を入れ替えるつもりなのか。せっかくリチャード様と仲良くなれたのになぁ』と、後から考えれば非常にのんきな展開を想像していた。
「それは……お父様達はリチャード様との婚約を解消して、私にライル子爵家に嫁がせるつもり、という事でしょうか?」
「いや、そうじゃない」
(え?)
だが、現実はそんなに甘くない。
「父上達は君に、サイクス伯爵家とカミーラ子爵家、そしてライル子爵家の跡取りを産ませるつもりなんだ」
「……………………は? はぁ??」
カミーラ子爵家の跡取りというのは分かる。私ももともとそのつもりだ。サイクス伯爵家の跡取りというのは、何となく想像つかなくもない。だが、ライル子爵家跡取りと言うのは、全く意味が分からなかった。
「あの…………おっしゃっている意味が……意味が理解できません。どういうことですか?」
「そう……か。やはりそうだよな。分かった。ちゃんと説明する」
そう言って、リチャード様は用意されていた紅茶に口をつけられた。
「どこから話すべきか……そうだな。カミーラ子爵家の保有魔力が少なくなってきていることは知っているな?」
「え、ええ。そのために、父はお母様と魔充結婚したと……」
動揺しすぎて、体面を整うのを忘れてしまったが、リチャード様は気にせず話を続ける。
「そうだ。そして、保有魔力の減少は、何もカミーラ子爵家だけの問題じゃない。我がサイクス伯爵家やライル子爵家でも、同様に保有魔力の減少が問題になっていたんだ」
下級貴族の間で、保有魔力の減少が問題になる事は、稀にある話だ。しかし、それならば、魔充結婚すれば解決するはずである。
「言いたいことは分かるよ。実際、カミーラ子爵は魔充結婚されている。魔充結婚さえすれば解決する問題ではあるんだ。問題はね。魔充結婚するためには、魔力の高い平民女性を正妻にする必要がある、って事なんだ」
それの何が問題なのだろう? 貴族であれば、家の為に結婚するなんて当たり前だろうに。
「もちろん、皆貴族だ。『好きでもない女性』と結婚する事については受け入れている。でも『好きでもない平民女性』と結婚する事は受け入れられないらしい」
お母様が平民である私は、平民に対する嫌悪感などない。しかし、傲慢な貴族にとって、平民を正妻に迎える事は耐えられない事なのだという。
「それで、父上もライル子爵も魔充結婚をしなかった。その結果産まれて来た俺やライル子爵家のガジルはもう貴族としてぎりぎりの魔力しか保有していない」
確かにリチャード様の魔力保有量は低い。『貴族として』ぎりぎり、『伯爵として』はアウトな量だ。
「もう、魔充結婚するしかないって時に、父上にカミーラ子爵が提案してきたんだ。『うちの娘をつかってはどうか』ってね」
(あー、そこで私か……)
どこか他人事のような印象で、私はリチャード様の話を聞き続ける。
「父上も平民を我が家の正妻に迎えるのが我慢ならなかったらしい。『リチャードとレイラの子供の1人をサイクス伯爵家の養子にする事』を条件に俺とレイラの婚約を結んだんだ。莫大な金を払う事も約束してね」
何を勝手な事を……と、思わなくもないが、これくらいなら貴族令嬢として受け入れられない話ではない。実際、似たような事をやっている人もいるだろう。
「そう、ここまでなら俺も納得したんだ。ここまでなら……問題は、ライル子爵が父上とカミーラ子爵に泣きついてきた事だ『このままではうちは、魔充結婚しなければいけなくなる』って言ってね。そして、自称、『魔充結婚の被害者』でのカミーラ子爵は考えたらしい。『俺達の子供をライル子爵家の跡取りにしたんじゃ、俺達によるライル子爵家の乗っ取りになる。なら、ライル子爵家のガジルの子をレイラに産ませればいい』ってね」
……………………は???
「ああ、馬鹿げた話だよ。普通ならこんな話、ライル子爵家に嫁いでくる女性が許すはずがない。だけど……」
ライル子爵家に嫁ぐのは私の義妹だ。リーンなら父に逆らわないだろう。
「ライル子爵はこの話を呑んで、カミーラ子爵に莫大な結納金を払っているらしい。ガジルが、俺に『お前の婚約者、とんでもない高級娼婦だな』って言ってきたからな。ま、おかげで、カミーラ子爵達の思惑に気付けたんだけど」
ガジルが馬鹿で助かったというべきだろうか。おそらく父達は、私やリチャード様にこの話をするつもりは無かっただろうから。
「俺が知っているのはこれだけだ。……大丈夫か?」
「……………………」
リチャード様の言葉に、私は返事をする事が出来ない。
(絶句……言葉にならないとはまさにこの事ね)
貴族令嬢である以上、当主である父の決めた道を進むのは、義務のようなものだ。勝手に婚約者を決められても、勝手に子供を養子に出す事を決められても、『そういう物だ』と我慢しなければならない。
だが、いくら何でもこれはないだろう。好きでもない、夫でもない者に抱かれ、その者の子を産まなければならないなんて……。
(いっそ、死んでしまおうかしら)
そんな事まで本気で考えだした私に、リチャード様が優しく話しかけて下さる。
「…………レイラ。はっきり言うけど、俺は君と婚約出来て良かったと思っている」
「……?」
「まだ、うっすらとだけど……レイラと二人で幸せな家庭を築いていく未来を想像したりしてたんだ」
「……………………」
(こんな時になんだろう?)
家族ですら信じられない中、唯一、心を許せるリチャード様。私とて、リチャード様の事は好ましく思っているし、婚約出来た事は幸運だと思っている。こんなタイミングでなければ、リチャード様の言葉はとても嬉しいものだっただろう。嬉しさの余り赤面してしまったかもしれない。しかし、今の私は、感情をうまく表現する事が出来ない
「……そんなレイラが、俺以外の男の子を産むなんて我慢できない」
「…………リチャード様……」
リチャード様の言葉のおかげで、何とか、声が出せる位には落ち着けたようだ。
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