遠くて近きルナプレール ~転生獣人と復讐ロードと~

ヘボラヤーナ・キョリンスキー

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第三章 クラス丸ごと異世界転生!? 追放された野獣が進む、復讐の道は怒りのデスロード!

3-253. マジュヌーン(99)混沌の渦 - 俺の罪

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「いやはや……大変な結果になってしまいましたな」
 相変わらず感情の読めないざらついた声でアルアジルが言う。
 その横のエリクサールですら、半ば惚けたような顔で大口をあけ、いつもの馬鹿げた軽口は出てこねぇ。
 俺はと言えば、やはりまだ落ち着かない呼吸をしながら、“災厄の美妃”でも防ぎきれなかったダメージに身動きも取れず地下のねぐらで喘いでいる。
 俺も、アルアジルも状況を見誤って、しくじった。それも、致命的なまでに回復不可能な失敗を、だ。
  
 結論から言えば、アルゴードは壊滅した。
 
 △ ▼ △
 
 増幅され強まる“滴る悪夢の杖”の魔力。
 この杖はその効果の強さに比例して、発動までに時間がかかる。いわばチャージが必要なタイプだ。だから完全に発動する前にそれを止めればまだ間に合う。
 俺はその魔力の波動を感じ取り、手にした“災厄の美妃”の望むまま刃先を“黄金頭”アウレウムへと向ける。武器が“災厄の美妃”で俺が使い手なのか、あるいは俺が武器で“災厄の美妃”がその使い手なのか。とにかく魔力と生命力を貪り喰らう事を望む“災厄の美妃”は、アウレウムとその手にした杖へと牙をむく。
 地面を滑るように山賊や王国駐屯兵の間をすり抜け、反射的に繰り出されてくる雑な攻撃をいくつかかわし、弾いて、あと数歩。もう誰の目にも明らかなほど膨れ上がった魔力の塊は、弓兵部隊へ向けられ放たれる直前に、大きく起動をズラした。
 一撃。ただの一撃を正確に素早く叩き込む。
 それが出来ていれば、あるいは全てを防げたかもしれない。だが俺に出来たのはほんのかすり傷程度のもの。そのかすり傷程度のそれでも、“災厄の美妃”はアウレウムから魔力と生命力を奪い取る。
 それでも奪い切れなかった分が、狙いとは異なる様々な方向へと散り散りになりながら、破壊と死を振りまいた。
 そしてその殆どは、アルゴード方面へと向かっていった。
 
 糞ったれ!
 コイツはアルアジルに言わせりゃ、防ぎたかった事態だ。つまりは考え得る可能性の中では最悪の結果、大敗北だ。
 最後の最後に“黄金頭”アウレウムが放った魔力は、ほぼ完全にアルゴードを壊滅させた。アウレウムから見てアルゴード方面に居た敵も味方も、その殆ど全てが動かなくなった。
 残されたのは、汚れた魔力により近づく事さえ出来ないような汚染地帯。そしてその中から、しばらくしてまた動き出す者が現れる。魔力汚染により生み出される、動く死体アンデッドだ。
 
 どれほどの威力か。
 アルアジルの奴も、“黄金頭”アウレウムがここまでの惨事を引き起こせるほどに魔導具の威力を上げられるとまでは思ってなかっただろう。
 だが、そんなのはただの言い訳だ。俺も、アルアジルも「しくじった」。それは間違いねぇ。
 
 もはやどうやっても取り返しはつかない大失態だ。
 
 △ ▼ △
 
「いずれにせよ、これで暫くはアルゴードの渡し場はまともに使えなくなりました。何らかの方法で魔力汚染が浄化されるまで、立ち入れるのはせいぜい、魔獣か狂える半死人か、動く死体アンデッドくらい……まあ、このレフレクトルと大差のない場所になるでしょう」
 
 改めて言うまでもない話だがな。
 
「ああ。で、そうなりゃリカトリジオス軍の東征の動きも鈍る」
 アルゴードの渡し場、その対岸は、リカトリジオス軍がカロド河から大軍をクトリアへ送り込むとすれば必ず確保したい渡河点だ。もちろん、他にも西カロド河を渡河できる場所は何箇所かある。だが、最も確実に大軍を渡せるのはこの場所。
 何より、シューが“黄金頭”アウレウムを頭として賊を束ねさせ、アルゴードを確保させていたのは明らかにそれが狙いだったろう。
 
「よー分かんねえけどさー。どっちにせよ奴らがコッチまで来ンのはまだまだ先なんだろー? そんな気にすっことでもねーんじゃねーの?」
 そう横から口を挟むエリクサールだが、まあそれも確かにその通り。だが、俺が「大失態だ」と思ってんのはそう言うこっちゃねぇ。
 
 最初から、アルゴードと“黄金頭”アウレウムをどうするか、関わるのか無視するのかをハッキリと決めてなかった。そしてその理由も、今エリクサールが言ったみたいに、「どう転んだところで、今のところ大局に影響はなさそうだから」というものだ。だがその中で、俺はずるずると決断し損ねた上に関わることを決め、その選択によってあり得る可能性の中で最悪な結果をもたらしてしまった。そのことだ。
 最初っからアウレウムを排除すると決めておけば、あるいは余計なちょっかいなど出さず、傍観し成り行きにまかせ とおけば、この結果はなかったんだ。
 関わる、と決めた以上、そこで“しくじる”のはダメだ。
 今回の件は、だから……かなり手痛い授業料だ。
 “災厄の美妃”で受け止め、吸収しきれず浴びてしまった“滴る悪夢の杖”による攻撃の痕は、まるで火傷のように俺の毛皮を焼き、じくじくと膿み、焼けただれたかに痛む。身体の4分の1くらいがそんな有り様で、俺もこのまま動く死体アンデッドか狂える半死人にでもなっちまいそうな気分だ。
 その焼けたような皮膚の痛みに顔を引きつらせながら、俺はその事を考える。決して、同じミスはしないと心に誓いながら。
 
 △ ▼ △
 
 本来の目的だった“レフレクトルの門の鍵”は既に完成していた。捕獲した“狂える半死人”の中に作り出した“鍵”を、“災厄の美妃”に食わせる、と言う変則的なやり方だが、特に問題なく、な。
 
 アルゴードの汚染と壊滅は王国駐屯軍にも大きな衝撃を与え、今後の方針にも大きな影響があるだろう、てのは、色々忍び込んだり王都で情報集めたりしたエリクサールからの話。
 作戦に関わった王国兵には、命を失った兵も多いし、助かりはしたものの、怪我や精神的な問題で退役した者も多かった。あのアウグストよりも見事な指揮ぶりと弓矢の技を見せた弓兵部隊の隊長も、怪我を理由に退役したらしい。
 結果としちゃ今回の討伐は、“黄金頭”アウレウムとその一派を退けはしたものの、それとは引き替えに隊長のアウグストのみならず、有能な王国兵を多数失い、またアルゴード自体を使い物にならなくさせたことになる。
 アウグストの後任もまるで決まりそうもなく、暫くは王国駐屯軍のクトリアでの活動は縮小する事になるだろう、とな。
 
 “黄金頭”アウレウムはじめ、生き残りの魔人ディモニウムや賊たちがどうなったかは全くの不明。散り散りになって隠れ潜んでいるだけか、死んだのか……。
 少なくとも、“黄金頭”アウレウムは死んだだろう。即死とはいかなかったが、あの手応えからすりゃ、よほどの治癒術士か高性能な錬金魔法薬でもなきゃあ生き延びることはないだろう。
 
 全てが消え去り、残ったのは汚染された古い渡し場と痛みのみ。ただそれだけだ。
 
 ▽ ▲ △
 
 暫くはまた、アルアジルに付き合い、各地で“鍵”を作り、“災厄の美妃”に喰わせる作業を続ける。合間にはもちろエリクサールによる対幻惑術の訓練や、またムスタやフォルトナ相手の模擬訓練に、“災厄の美妃”への供物を捧げる事を兼ねた実戦なんかも挟む。
 
 アルアジルの立てた計画とやらに付き合わされるばかりで面白くもないが、かといって奴の計画を無視して一人の力で何が出来るかってーと、そりゃどうにもならないのも分かっている。
 
 廃都アンディルの拠点化を続けてるシューはまだあそこを動いてない。食屍鬼グールに囲まれた拠点なんてよく使えるもんだとも思うが、偵察によりゃどうもあそこに居た元王の影シャーイダールの一員だった死霊術士の残した魔導具によるものなのか、食屍鬼グール達から攻撃されない方法を手に入れたらしく、少なくともリカトリジオス軍にとっては安全な状態らしい。
 実際俺が確認しに行ったときも、結構な数のリカトリジオス軍やその奴隷達が、廃都アンディルの城壁城門、建物の修復にと働いていたが、近くの食屍鬼グールがまるで攻撃的な反応をしていなかった。
 食屍鬼グールがリカトリジオス軍のさらに外側に居る警備であるかに機能してる分、今や廃都アンディルの守りは異常に固くなっちまって居る。
 とてもじゃないが遠目に見るのが精一杯。隠密幻術を駆使しても、忍び込むのはかなりヤバい。
 
 “災厄の美妃”への供物には、何人も捧げられた。
 ある時はシーリオとボバーシオの海賊と盗賊ギルドの争いを激化させる為に何人かをお互いの仕業に見せかけるように殺す。海賊の何人かは既にリカトリジオス……シューの工作で寝返っていて、そいつらを有利にさせる事で、シューの進軍をさらに早める。
 ある時はやはり何人かのボバーシオ有力者を失脚させる工作もする。この場合、あまり派手に殺すのは目立つからダメだ。あくまで自然に、“有能な”連中から発言力を奪い、地位を下げるようにする。どれもボバーシオの弱体化が狙いだが、加減が難しい。あまり弱くしすぎると、リカトリジオスによるボバーシオ攻略が簡単になりすぎて余裕が出来ちまう。
 シューの望みは、奴の言い分に嘘が無いってんなら、奴と俺が全力で争い合うことだ。余裕があるからと言ってわざと間抜け面を晒してくれるような真似はしないだろう。奴を射程に収めるには、色々と調整が必要だ。
 
 クトリア領内や、残り火砂漠方面へと、“門”を使えるようになってかなり広範囲に活動が出来るようにはなった。
 情報も物資もどんどん入ってくる。聖域の中ではそんなにでもないが、やはり各地に散って、また根ざして活動してる“闇の手”の構成員や支援者、崇拝者たちのネットワークが生きている。
 少なくとも、金だの食い物だのの心配は一切必要ないし、武器防具や薬、またその素材にもそうそう不自由はしない。
 その中でも、それこそ例えばネムリノキの樹液だとか、月光花だとかの、本当に希少で特別な場所でしか採れない素材もあるが、そちらに関しては“砂伏せ”の部族から分けてももらえる。あいつらは一応まだ放浪の薬師部族として活動を続けていて、俺からは細かい事情や理由は話していないが、それでも公には死んだことになっている俺と秘密裏に取引を続けてくれている。
 
 廃都アンディルでの地盤固めを終えてリカトリジオス軍は北へと進軍し、シーリオを攻めた。
 既に一年以上は過ぎ、時間も経ちすぎているが、このシーリオ攻めにはシューは同行していない。行軍するリカトリジオス部隊へと密かに潜入し、あわよくばと狙ってみたところその事実を知り、ならばと廃都アンディルへ向かうも、完全に要塞化されててさらに潜入出来なくなっている。やはり、奴を引きずり出すのは容易じゃあねえ。
 
 ▽ ▲ ▽
 
「最近じゃあ“三悪”なんて呼ばれてるらしいぜ」
 安物のヤシ酒で口を湿らせながら、まるで全身火傷のような爛れた肌のそいつが言う。
 今じゃ“腐れ頭”なんて言う名前で通っているらしい“イカれてない半死人”のそいつは、古くからの“闇の手”の協力者で、今の役割はクトリア市街地に隠れ潜みつつの情報収集。
 信奉者ってほど“災厄の美妃”にゃ入れ込んでないが、エリクサールほどお客様でもねぇ。“聖域”には来ないが、アルアジルとの関係はかなり深いらしいし、俺が助けられた経緯からも分かるとおり、俺の“先代”でもあるヒジュルとも繋がってた。
 普段はクトリア市街地で、表向き頭の弱い半死人の乞食のふりをしながら、安い情報屋として小銭を稼いではいるが、本業はそれら含めた活動で集めた情報を“闇の手”へと渡すことにある。
 その“腐れ頭”の隠れ家は市街地の中でも特に貧民の多い瓦礫ばかりの区画。傍目には完全な廃墟そのもののような廃屋の地下室で、だがさらにその奥には地下遺跡の一角へと繋がる隠し通路があり、そこが俺たち“闇の手”との秘密の会合場所。表側からは想像つかない、なかなかに豪華な部屋でもある。
 
 今奴が話した“三悪”ってのは、クトリア領内を荒らしている名の知れた魔人ディモニウムの賊徒で、それぞれ“鉄塊の”ネフィル、“猛獣”ヴィオレト、そして“炎の料理人”フランマ・クークと呼ばれてる。つまり、前世では金田、小森、そして大野だったあの3人だ。
 大野と組んでる日乃川の名があまり知られてないのは、奴は今、単独で活動出来ない状態にあるからだ。
 
「一番“イカれてる”ってな評判なのはクークだ。この間も郊外で王国駐屯軍相手に畜産の仕事してる牧場に襲撃を仕掛け、そこの家族を何人か焼き殺した挙げ句、“食っちまった”らしい」
 比喩じゃあなく、本当に……との話だ。
 全く、確かにイカれてやがる。アルゴードでのときもかなり“イキって”は居たが、それでも無闇に殺しまくったり、それどころか食人だなんて真似はしてなかった。
 何が奴をそうさせたのか……なんて、気にしても仕方ねぇ。俺がかつての俺じゃあねぇのと同様に、奴らもかつての奴らじゃねえ。
 ただ、原因……きっかけの一つと思われてるのは、やはりあのアルゴードでの攻防。
 あそこで矢を受けた日乃川は、その傷を治すことも出来ずにレフレクトルへと逃げ隠れた。その期間はそう長くはなかったが、魔力汚染の濃い地域では傷にも悪影響がある。傷口が膿んで腐るのにそう時間はかからず、最終的には腐った腕と足を切断しなきゃならなくなった。
 今は、大野……クークが1人じゃ動けない日乃川を背中にくくりつけ背負うようにして居るらしい。
 元々精神的に不安定な状態だった日乃川はさらに精神状態は悪化。それに伴い、クークの言動振る舞いもどんどん狂気じみてきているんだと言う。
 
 他の2人もそれぞれに狂暴化している。
 “猛獣”ヴィオレトは手下は一切持たず、魔獣を操る魔人ディモニウムとして王国駐屯軍に恐れられている。集落を襲うことは無いが、まれにそのときそのときテリトリーとしてる場所へ迷い込んだ狩人や交易商、王国巡回兵が魔獣の餌食となっている。
 “鉄塊の”ネフィルは手下の数を増やし、やはり鉄製の武具で身を固めていて、特に交易商がよく襲われ、荷を奪われる事が多い。ネフィルの下には魔人ディモニウムも何人か居るので、総合的な戦力は“三悪”の中でも高い方らしいが、行動範囲がクトリア郊外の中でも外側に偏っているため、王国駐屯軍も動向を追えてない。
 そして一番残虐、凶悪と言われてるのは、やはり“炎の料理人”フランマ・クーク。火炎による魔術はかつてよりさらに強くなっていて、王国巡回兵の10人隊を一撃で焼き殺した……なんて話も噂されている。
 
「その、フランマ・クークがまた何か企んで居るみてぇでな」
 “腐れ頭”がそう続ける。
 フランマ・クークは“三悪”の中でも特に王国駐屯軍に攻撃的。例の牧場への襲撃も、王国駐屯軍へ食料提供しているから……てのが理由の一つでもあるらしい。
 じゃあ今回もまた、何かしら王国駐屯軍への攻撃が目的かというと、そうでもないらしい。
 
「まだ確証はねぇが、奴らの手下がちょいちょい口にしてる場所の名がある」
「どこだ?」
「ボーマ城塞……。一般的にゃあ誰も住まない廃墟、居ても山賊か不毛の荒野の彷徨い人ウェイストランド・ワンダラーだと思われてるがそうじゃあねぇ。あそこにゃ王都解放直後からかなりの人数が住んで居て、しかも自給自足で戦力もある。もちろん、修復した砦の防衛能力も高い」
「何年も隠れ住んでて、それでも周りに知られてない勢力がある、ってのか。そりゃたいしたもんだな」
「おうよ。そこがまあ、クトリアらしいってのもあるな。一部の狩人や交易商以外は自分の住んでる居留地からほとんど外へは行かない。しかもボーマ城塞は西カロド河の向こうだ。だからカロド河の内側を勢力圏だと思っているクトリア人も王国駐屯軍もめったに行く場所じゃあない」
 カロド河以西……。つまりそれは……。
 
「なるほど。アルゴードの代わりの戦略拠点にするつもりか」




________

 これにて一区切り。しばらくしてまたマジュヌーンパートを更新予定。

 
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