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第二章 迷宮都市の救世主たち ~ドキ!? 転生者だらけの迷宮都市では、奴隷ハーレムも最強チート無双も何でもアリの大運動会!? ~
2-13.ダンジョンキーパー、レイフィアス・ケラー(3)「何これゲームみたーい!」
しおりを挟むえー、毎度おなじみ、理屈馬鹿の屁理屈話でェ~~ござい~~やす。
や、まずそもそもね。
そもそもの話、よ?
まず、僕らの現実や歴史等々をベースにして、そこに神話伝説伝承民話寓話童話諸々を混ぜ合わせて想像の翼を広げていくことで、所謂「ファンタジー物」、まあ、「幻想文学」というものが生まれたワケですよ。
トールキンの『指輪物語』、ムアコックのエターナルチャンピオンシリーズ、ゴローちゃんがアレしちゃった『ゲド戦記』等々など……と。
で、それらを元にして、神話的、幻想文学的冒険譚を疑似体験して遊ぼう! と作られたのが、TRPG、所謂テーブルトークロールプレイングゲーム。
例えば物語上では、
「戦士の○○は、丸太の様に太い腕で巨大なメイスを振り回し、迫り来るゴブリンの頭蓋をかち割った」
みたいに描写されるワケだ。
けど、ゲームという形にした場合、それぞれのキャラクターのそれらの能力や特性を、ゲーム参加者全員が共通のイメージで捉えられ、さらには判定できるようにしないと成り立たない。
先程の描写だけだと、「メイスでゴブリンの頭蓋をかち割るのに必要な腕力」が、ある人のイメージの中では「豆腐を握りつぶせる程度の腕力」かもしれないし、別のある人にとっては「ステンレスのフライパンを両手でぐにゃぐにゃに折り曲げられる程度の腕力」かもしれない。
「俺の戦士は、ゴブリンの頭蓋をメイスで粉砕出来る!」
「いや、俺のドワーフなんか、リザードマンのウロコを引き裂けるから、お前の戦士より強い!」
とか、いやそれじゃあ誰にもどっちが強いかなんて分かりませんよ、と。
そのために、ゲームでは「ステータス」や「レベル」諸々の「数値化された能力」が必要になる。
ストレングス、つまり腕力の数値が15の戦士と、18のドワーフでは、18のドワーフの方が腕力においては上である、と。
しかしレベル5のドワーフより、レベル10の戦士の方が、経験者としてはより強い、と。
ゲームでは誰の目にも明らかに分かる判定、比較をする上で便宜的に数値化する必要がある為、キャラクターの能力などを数字に置き換える、というシステムが作られた。
経験値、なんてのもそれと同様だ。
修練であるとか、死線をくぐり抜けるだとか、或いは何かしら偉業を成し遂げる、神の試練を達成するとか、現実の事としても、また物語上の転換期としても、何らかの大きな成長を遂げる契機、経験というのがあるわけだけれども、それをゲームの上で客観的な基準で再現するために数値化してシステムに取り入れたものが「経験値」というものになる。
でもそれを、ゲームのシステムのまんまに物語に逆輸入したらどうなるか?
つまり、「生き物を殺せば殺すほど、経験値という不思議エネルギーを吸収してレベルアップして強くなり、挙げ句に素手でドラゴンを絞め殺せるようにまで成長する」なんて世界観にしてしまったら?
アンドレイ・チカチーロ最強、だろう、と。
殺人に忌避感のないサイコパスやシリアルキラーが、殺せば殺すほど強くなるのだ。
シリアルキラーでなくとも、例えば爆撃機のパイロットは? いや、原爆の投下ボタンを押す大統領は? あっという間にボタン一つで何百、何千人、あるいは何十、何百億も殺せるんだから、レベルアップカンスト待ったなしだ。
屠殺業を生業とする者なんかも無闇に「経験値という不思議エネルギーを吸収」することになる。
しかし現実には、家畜の屠殺解体をすることで得られるのは、おいしい食肉と骨や皮。そして効率良く屠殺解体する技術に……あとは生き物を殺すという行為に対する宗教的、または哲学的視座とか? かな?
「いや、だってそれは異世界だしファンタジーだしおすしー」
と、おっしゃる向きもおられるだろう。
まあそれはそうだ。
まして所詮創作物なんてのは作者の胸先三寸。作者が黒と言えば黒だし、白と言えば白だ。
しかしとは言えアナタ。ねえちょっとアナナナナタ。
「ファンタジーだからゲームシステムまんまの世界にしよう」ってーのは。
ちぃ~~~と短絡的過ぎやァ~~~~~しやせんかねェ~~~、と。
何故そうなっているのか、そういう世界であることの結果……それこそ、殺人狂のシリアルキラーが安易に最強になりかねないという問題等について作品内できちんと回答も用意せずに、だ。
何の考えもなくそのまんま逆輸入してどうすんだ、と。
物語をゲームで遊ぶために便宜的に必要だった数値化のシステムを、だ。
物語の方にそのまんま持ち込むなんて、そりゃ本末転倒であろうよ、と!
馬鹿か、と!
アホか、と!
そのようにィ~、ワタクシィ~、思いましてェ~~~~~~……ございぃ~~~~~~やす、と。
いえ。
思っていたのですよ。ええ、ええ。
◆ ◇ ◆
慌てつつも、その状況を確認する。
消えた。そう、文字通りにガンボンが目の前から消えた。
召喚インプに確認させると、やはりこれも転送によるものの様だった。
転送門は必ずしもふつうの門の形状をしているワケではない。
半壊した石扉の向こうの部屋。そこにあった、円形で曲がった五本の飾り柱に囲まれた祭壇のようなもの。
それもまた、転送門だったということか。
半壊した石扉の瓦礫を、相撲取りよろしく数度のぶちかましで粉砕して入り口をこじ開けるという非常識な方法で閉ざされた部屋へと侵入したガンボンは、しかしその勢いのまま転がって、部屋中央にある五本の飾り柱に囲まれた祭壇のような場所へと向かう。
そしてその真ん中あたりに入ったところで───パッとその姿を消したのだ。
消えたガンボン。そして消えたタカギ。
では───?
そこに召喚インプを差し向けると、やはり消える。
消える前にインプに対しての【視界共有】をかけておくと、見えたのはガンボンの後ろ姿と、幾重もの光の揺らぎが映し出された大きなスノードームのようなもの。
これは……そうか。
僕はしばしば思案した後に行動に移す。
これは、確かに賭けだが───このままで居るよりかは勝算の高い賭けだ。
◆ ◇ ◆
「これは魔力溜まりだよ」
「 魔力溜まり?」
「そう。しかもかなり純化されてて、全属性を持ち、人為的に作られた魔力溜まりだ」
この世界にはあらゆる場所に魔力がある。
それは生き物の体内にも、水や土や空気中、あらゆるところに。
水には水属性の魔力があり、大地には土属性。火山のマグマには火属性が多く、大気中には当然風属性の魔力が多い。
その属性の場所に、それに適した魔力が含まれるのか、或いは魔力属性に応じて周囲の環境が変化するのか? 多分それはどちらでもある。
例えば空気中に火炎の魔術を放つには、そこに強制的に火属性の魔力を満ちさせることになる。魔力の属性により環境を変えるのだ。
逆にその場、周囲の魔力属性に干渉し、利用する魔術もある。死者の念を利用するのは死霊術だし、植物の中の地属性魔力に干渉して家に変えるのも、大地の地属性魔力から力を引き出して癒しの力とするのも、エルフやダークエルフの得意技。
で、そのように自然な状態でも世界中に魔力は溢れているのだけど、それらが溜まってしまう現象というのがあり、それが俗に言う 「魔力溜まり」だ。
魔力溜まりからは、魔晶石が取れる。
これは言うなれば、固形化した魔力で、バッテリーのようなものでもある、と考えても良い。
実際には単純なバッテリーのようなものとしてのみならず、先ほど僕がやったように結界の起点として利用したり、複雑な魔術具を作るときの素材にしたりと様々な利用方法がある。
何にせよ、ある程度以上の魔術の行使においてものすごく便利な使い方の出来るもの、ということだ。
そのため力のある術者は、やはり力のある魔力溜まりを自らの支配下に置きたがる。
闇の森にも大きな闇属性の魔力溜まりがあり、その上に闇の主の居住していた黒金の塔が建てられているのだ。
また、魔力溜まりには魔獣を生み出す、という特性もある。
これは要するに、魔力溜まりの大きな魔力を浴びてしまった獣が、その結果として変化した存在が「魔獣」なのだ、ということ。
自然発生的な魔力溜まりに誤って触れた獣が魔獣化して近隣を荒らす、なんてことは良くある話で、闇の森ダークエルフ達が年中それらの魔獣に頭を悩ませていたのもそのためだ。
大きな魔力溜まりの近くは、常に魔力の飽和状態にさらされて、小さな魔力溜まりが出来やすい。
濁り、というのは、そういうことの多くあった魔力溜まりに起きやすい。
純化された魔力溜まりでは、あまりそういう悪影響は少ないのだが、濁りの多い魔力溜まりは、より悪影響を周囲に撒き散らし、凶暴な魔獣を生み出しやすくなる。
で、この魔力溜まりはどうか? という、と。
人為的で浄化されている。
人為的というのはどういうことかというと、術師によって造られた魔力溜まりだということだ。
術師によって人為的に造られた魔力溜まりは、自然発生的な魔力溜まりの平均値に比べて供給される魔力量は多くないが、その代わり安定性を高められる。
長い間放置されていたにも関わらず濁りもなくまだ機能しているという点で、この人工魔力溜まりは、安定性においてはかなりのもののはずだ。よほど製作者の技術がすごかったのだろう。
「あー……で、その……タカギは?」
「ああ、それは多分……聖獣化、かな……?」
「せ、性獣っ!!??」
「聖なる獣だ!」
魔力溜まりから強い魔力を得てしまうことで、普通の獣が魔獣化する、という例はよくある。
そして濁りの多い魔力溜まりだと、より凶暴な魔獣になりやすい。
しかし逆に、希にではあるが浄化された魔力溜まりにより、聖獣と呼ばれるような状態へと変化することもある。
豊富な魔力を持ちつつ、性質も安定し害悪を齎さない獣。
どのような条件でそうなるかは未だはっきりしてないのだが、ある研究によれば「清浄な魔力溜まり」「高い安定性」「そこから漏れ出て蓄積された豊富な魔力」等の条件が必要らしく、この部屋の魔力溜まりがたまたまその条件に合致していた……というのは有り得る話。
「プヒ!」
……何かすげードヤ顔臭い態度がイラっとくる。本当にこいつ“聖”獣か? 自分で言っておいてなんだが、とてもそうは見えん。
ガンボンとタカギを適当にあしらいつつ、僕はこちらへと来た目的へと動く。
目的……いや、勝算? かな。
魔力溜まりの前に進み、肩掛け鞄から小さな本を取り出してページを開く。
小さく呪文を唱えると、そこに別の呪文の文言が浮かび上がる。
さて、以前ユリウスに僕が言った固有スキル。【忘れ得ぬ世界記憶】というのは真っ赤嘘だった。あいつが信じやすそうな厨二っぽい名前を頑張って考えたのだ。
しかし本当のところこの魔術具の本は何かというと、【再読の書】というもので、これがまた僕にとってはものすごく便利なシロモノなのだ。
これは、僕が今まで読んだこと、目にしたことのある書物、本、文章を、寸分違わず再現してくれる。
この世界には本はあまり普及してない。紙や印刷技術が未発達だからだ。
だからこの魔術具の効果を十分に発揮させる為には、相当な金額をかけて多くの本を読まなければない。
が、僕の場合前世での読書体験がある。この世界で最も本を読んでいる人間よりも、おそらくは本を読んできている。
しかもこれはインターネットで検索したテキストですら再現されるので、本当にネットでの流し読みですらこれで再読出来る。
僕が周りから「ものすごく知識が豊富」と過剰評価されるのには、そういうタネがある。よーするにカンニングしてるのだ。文字通りに不正である。
でなきゃ、いくらなんでも納豆の作り方なんてそらで覚えているワケがない。
で、今回浮かび上がらせたのは、 魔力溜まりを支配下におくための手順と呪文。
現在この魔力溜まりは、所有者が居ない、つまりはフリーの状態だ。
ここに僕が呪文とともに魔力を注ぎ込むことで、この魔力溜まりを僕の支配下に置くことが出来る。
もしそうなれば、僕はこの魔力溜まりの影響の及ぶ範囲においては自分の魔力の代わりに魔力溜まりの魔力を使って魔術を使えるし、時折結晶化する魔晶石も手に入る。
そうなれば、帰還のための手段も各段に上がるだろう。
……と、そうだその前にこの辺りに散らばってる魔晶石を拾っておこう。
◆ ◇ ◆
魔力溜まりの支配は問題無く巧く行った。
むしろちょっと拍子抜けするくらいに簡単に。
これだけ高度な古代技術の魔力溜まりだから、支配状態にされないような防御策でもあるんじゃないかと危惧していたのが、なんともすんなりと行けたのだ。
なんだろう、逆にすんなり行きすぎて不安になる感じ?
やや警戒しつつ支配下に置いた 魔力溜まりを操作してみようとすると、背後から音がする。
ガコン、ガコンと言うような何かの仕掛けが作動するその音に、罠を警戒し慌てて振り向くと、床下からせり上がってくるのは重厚で滑らかな表面の石のテーブル。
高さは低い。古代ドワーフの遺跡だとしたらドワーフ用のサイズなのだろう。全体は石造りだが、天板は金色に輝くドワーフ合金製だ。
横幅3メートルほどの大きな書斎机は、真ん中がやや窪んでいて左右も広く使える造り。
ドワーフ合金製で卵形の椅子には、丸い座面と背板に柔らかな朱色のビロードで造られたクッション。しかし何より目を引くのは、この椅子には脚がないことだ。つまり、空中に浮き上がっている。
慎重に近づき見てみると、椅子の下部には魔晶石が埋め込まれた魔導機械で、魔力を使って浮かび上がっているのだと分かる。
「うわ、ホバー椅子?」
うーんむ、なんつーか、ハイテク?
やや遠巻きにしているガンボンとタカギを後目に、ちょっと興奮気味に調べ始める。
僕は魔法、魔術に対しては、あんまり研究家肌ではない。僕の印象としては魔術というのは本質的には理系な分野だ。
いや、魔術の行使、だけならばそうでもないし、魔力を上げるということに関してはどちらかというと体育会系的反復訓練でもある。
けど、術式の構築、研究、効率化等々は、プログラミングや新しい科学技術の開発研究に近い。
なので、ガッチガチの文系タイプである僕にとっては、その手のことはかなり苦手。
屁理屈屋必ずしも理論家ならず、なのだ。
けれども、実際目の前にこういうものがあると、やっぱアガりますよ、テンションは。
やー、座りたい。
一応召還インプに調べさせ、罠や何かが無いか確認する。
それから慎重に、ビロードのクッションへと腰を下ろす。座ろうとしたとたんスルッと避けられる、なんてこともなくしっかりとフィット。
おお、と小さく感嘆。卵形の椅子は僕の上背と机の差に合わせて高さが調整される。
机の方に目をやると、真ん中にこの部屋の魔力溜まりをそのまま小さく手のひら大にしたようなオブジェクト。
魔力溜まりそのものは、一見すると様々な色と光が巨大な水晶球にでも閉じ込められているかに見えるが、実際はそうではない。管理された人工の魔力溜まりでは、ああいう魔力結界で覆うことで安定性を増すのだ……と読んだことがある。
机の上のこれは実際に磨き上げられた真円状の石で造られている。
これはあの魔力溜まりと連動している……のかな?
試しに、と、 魔力溜まりに魔力を送るときと同じ要領で魔力を注ぎ込んでみると───。
『キーパー、魔力接合を認証。
“迷宮探索遊技”を開始』
───は?
◆ ◇ ◆
「あっはははー! 何これゲームみたーい! 超楽しい~~~!」
最高にハイってヤツだ!
『キーパーよ、ねぐらを作れ』
「ほいほいほーい。えーと、この……ダンジョンハートから西に……3ブロック、通路を伸ばし……て、と。
んー。これは僕らの分と別のものが必要になるのか」
『キーパーよ、家畜小屋が必要だ』
「ん? 家畜小屋? タカギの? 違う? んー、マニュアル、マニュアル……」
卓上にあったミニ・マナプールは、曰く、自らを“生ける石イアン”と名乗る迷宮管理人であり 知性ある魔術工芸品だった。
つまり、人工知能、AIデバイスみたいなもの、だ。
そしてこの部屋にある人工魔力溜まりは、“生ける石イアン”と連動し、地下迷宮の製作、管理を行うための物として造られたらしい。
で、魔力溜まりを支配下に置いた僕が、今その管理権限を手に入れた。
さて、後ろでは石の破片を組み合わせた簡易コンロで、ガンボンが干し肉と塩漬け野菜のスープを作っている。
食料事情云々とか今後の探索とか諸々、問題山積みだけども、ただひたすらにこの“生ける石イアン”の設置されたデスクで設計図を造り、召還インプにつるはしを持たせて地下迷宮を拡張。
新たな区画を見つければ、インプに探索させつつ支配区域を広げる……。
いやー、なんと言いますか、ね。
ゲームみたいな異世界、超楽しーーー!
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