遠くて近きルナプレール ~転生獣人と復讐ロードと~

ヘボラヤーナ・キョリンスキー

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第三章 クラス丸ごと異世界転生!? 追放された野獣が進む、復讐の道は怒りのデスロード!

3-218.追放者のオーク、ガンボン(89)「俺はこいつらを知っている」

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 JB達を正門の最後の防衛に残し、俺とラシードはそれぞれ館側と裏手門へと走る。
 タカギさんのさすがの脚力で、体感的にはまさに「あっという間」に走り抜け、裏手門の乱闘の様子が見え始める。
 別働隊として潜入してたのもタロッツィ正規兵ではなく奴隷闘士が中心のようで、整然と隊列を組んだ正規兵たちとは違い、まさに乱闘というのにふさわしい暴れぶりだ。
 状況は……明らかに押されてる。と言うより、そもそもの人数で負けている。おそらく相手は2、30人。こちらは元々その半分にも満たない数で、裏手門の守りに付いてただろう闇エルフ団とその追随者達はほとんどがやられてしまったようだ。
 残った者達はセンツィーを中心としてなんとか持ちこたえてはいるが、壁を背にして追い込まれ囲まれつつある。
 
「タロッツィを舐めるなよ!」
「皆殺しだぁ!」
 
 彼らのその相変わらずのハイテンションぶりは、なんかヤバいクスリでもやってるんじゃないかと思わせるが、その言葉通りの凶暴性を全開に暴れてる。
 
 さて、まずは……持って来てた投石兵の子供の拳大の石をぶん投げる。投石器を使うでもなく、騎乗したままただ手で投げただけなので、威力も狙いも適当。ただ連中に増援が来たことを分からせこちらへ注意を向けさせる為だけの挑発行為のつもりだったが……ありゃ、当たった。運の悪いそのタロッツィ奴隷闘士はスコーンと倒れる。
 
「おい! 誰だぁ!?」
「あの野郎、アバッティーノのちびオーク野郎だ!」
「やっちまえ!」
「頭をねじ切って……」
 え~い、しつこい!
 まあタロッツィの皆様から評判悪いのは仕方ありません。試合でも結構当たってたしね。そしてもちろん、試合で全力を尽くし戦った後に芽生える友情……なんていうスポコン漫画的な展開はまったくなく、全開むき出しの敵意と殺意と恨み節で俺へと殺到してくる。
 その数およそ半数強。俺は襲いかかる乱雑な群れへと突撃する……かと見せかけて直前で軌道を左へ変えて回り込み、先頭の数名へとバチコーンと棍棒一閃。掠る程度の当たりだが、オーカリコス銅とナナイさんの付呪で補強されたこの棍棒、見た目の粗雑さからは想像出来ない高性能武器。1人の武器を弾き飛ばし、もう一人の腕をへし折り、さらに最後の一人は顎先をかすめただけですっ転がって意識を失う。
 武器の高性能さもあるが、タカギさんの猛烈な加速の威力も、急旋回したことによる遠心力も加わってる。
 
 この一撃で戦況がガラリと変わる……ことを期待はしてたが、あいにくとタロッツィ奴隷闘士たちの勢いは止まらない。もともと、「手柄を立てればガンガン出世出来る」と言う原動力あっての勇猛さで知られるタロッツィ奴隷闘士だが、それに加えて「何かやべぇのやってるよなぁ~」と思えるテンション。
 ここで俺にイベンダーやラシードみたいな話術があれば、正門前の部隊は壊滅したぞー、とかテキトーこいて気勢を殺いだりも出来るんだろうけど、そーゆーの俺には無理。
 タカギさんと駆けつつ、さらにぐるり反転しながら彼ら集団の後方へガツン。正面からは立ち合わず、あくまで機動力でかき回す。
 
「糞! 石だ、投石だ!」
「馬鹿やろう、仲間に当たるぞ!」
「うるせぇ、知るか! 俺が仕留めてやる!」
 
 おおっと。これは「手柄を立てれば出世する」からなのか、どうもタロッツィ奴隷闘士達には「仲間、全員で協力して立ち向かう」、と言う意識が無さ過ぎるのか。
 案の定、ぐるぐる回る俺ではなく、タロッツィ奴隷闘士に当たる投石。石だけじゃなく、統制の取れてない勢い任せの集団は、右往左往してぶつかり合ってお互いを傷つけ合う有り様。
 
 さらには、それまでは大勢で小勢のセンツィー達を囲んでいたタロッツィ奴隷闘士が、今は俺の動きに引きずられて、ひとまとまりになって俺とタカギさんの軌道の中へと押し込まれてる形。
 つまり……、
「いくぞ!」
 かけ声と共にセンツィー達が投石。決して正確でもない投擲だが、無造作に密集したタロッツィ奴隷闘士の集団にはほぼ必ず当たってる。
 さらには、裏手門近くの倉庫の屋根から、セロンが投石以上の正確さで矢を射掛けてもいる。
 
 やはり、というか、当然、と言うか、ヤコポの指揮で正門を攻めていた正規兵達とは違い、軍としての正式な訓練を受けていない奴隷闘士は、勢いと数任せの乱戦でなくなると弱い。
 ラシードも別れ際に言ってたのだけど、多分ヤコポとしては裏手門からの別働隊は陽動目的で、あくまで自分の率いる本隊が正門から堂々と突破する展開を望んで居るハズだ、と。だから、こちらの奴隷闘士は使い捨て、質もさほど高くないのだろう。
 
 俺とタカギさんの加勢により、一気に状況が逆転。俺が凄いと言うより、タカギさんの機動力のと彼らの無軌道さ故ではあるが、とは言えかなりの成果。
 ついには戦力差も逆転し、自棄になって突破を試みるタロッツィ奴隷闘士も、センツィー等に打ち倒される。
 
「く……そ、テメェ等、こんな、反乱、成功すっとでも思ってンのが、あぁ!? 俺らに勝てたってなぁ、どうせヴェーナ卿にやられて、縛り首か多頭蛇ヒドラの餌だ!」
 1人の奴隷闘士……多分、闘技場でやたらとセンツィー達に絡んで来ていた奴だと思う……が、不意をついて手槍を突き出し、近づいていたセンツィーを襲う。
 センツィーはそれを軽くかわして足をかけて手槍を奪い取ると、つんのめるタロッツィ奴隷闘士の後頭部を石突きで打ち昏倒させる。
 そしてくるりと手槍を回して構え、残っているタロッツィ奴隷闘士へと、
「まだ、やるか?」
 とピタリ突きつけた。
 この流れでようやく完全に戦意を喪失した残りのタロッツィ奴隷闘士達は、武器を捨てて降参。やべぇ何かでも覆せない状況だしね。
 
 さて、一段落だ。
 降りてきたセロン達含めて、全員に簡単な状況説明。
 説明する全体の戦況は悪い。何せ正門前での攻防は、完全にこちらの負け確定で、いずれはヤコポ率いるタロッツィ正規兵が館へとなだれ込んでくる。
 残存兵力はまだあちらが有利か。JBの使ったラシードとの合わせ技は確かにかなりの打撃を与えただろうが、どこまで兵力を減らせたか分からない。
 
「センツィー達は館へ、俺とガンボンとで正門前の状況を確認してこよう」
 機動力の高さもあり、セロンのその提案に乗る。センツィー達は数人のまだ動けるタロッツィ奴隷闘士を捕縛してから館へ向かうと言う。多分そうなる事は無い気がするけど、捕虜交換みたいなことが全く無いとは限らない。多分ないけど。
 
 光の聖獣、巨地豚のタカギさんのタンデム二人乗りで正門方面へ。当然の速力であっという間に到着……するよりも先に、上空を飛んで館へと向かっていたJBと落ち合う。
「おおー、ガンボン、裏手門の方はどうなったんだ?」
「ケリ、付いた。正門は?」
「ああ、こっちもな」
 嘘でしょ!? 
 いや待って待って、確かに最初のラシードの一発で、はしご周りに居た奴隷闘士の半数は吹き飛ばされ、戦闘不能にはなった。
 けど、ざっと見積もってもまだ5、60人の正規兵が隊列を組んで残ってたハズ。それを……2人で!? 
 嘘でしょ!?
 
 その、「嘘でしょ!?」が顔に現れていたのか、JBは軽く口の端を上げてにやりと笑い、
「なぁに、俺たち2人にとっちゃあ、大したことじゃねえぜ?」
 と軽口を叩く。
 
「我々が来るよりも前、お前たちが十分に奴らを疲弊させていたのが大きい」
 付け加える“漆黒の竜巻”さん。謙遜と言うよりかはシンプルな状況分析か。
「直接攻めに加わってなくても、隊列組んでずっと構えてるってのは存外疲れるもんだぜ。その上、単調な攻防の繰り返しで緊張は緩んでて、ほぼ勝ち確なところにラシードの大技で梯子兵がぶっ飛ばされ、続けざまに俺との合わせ技をぶつけられたんだからな。あいつらからすりゃ、全く準備出来てない所に予想外のデカいのかまされようなモンだ」
 続けるJBの言葉にも、まあ言われてみれば分からんでもないかなー、とは思う。
 
「何にせよ、今んとこ正門前は大丈夫だ。他の部隊がまた攻めて来たらヤバいから、ちと館に行って守備部隊送り直してもらわねーとだがな。
 ……あー、けど、そっちのケリもついたって事は、今攻めてきてる敵は居ない……ワケだよな?」
 確認され、俺はセロンと顔を見合わせ頷く。そう、確かにそうなる。
 
 いやちょっと待って。さっきまで、裏手門を別働隊に突破され、正門も今にでも突破されそう……てなくらい追い詰められてたんじゃなかったっけ、こっち。
 それが、JBと“漆黒の竜巻”さん参戦しただけでひっくり返るって……すごない!? いやマジで……すごない!?
 
 と。
 そんな事をふんがほんがと考えつつ、やや緊張の抜けた意識で今更あまり急ぎもせずに館へと向かっていた俺達は、その異変に気づくのが遅れてしまっていた。
 
 最初に気付いたのはセロン。弓を構え警戒するように、
「……何だアレは?」
 と指し示した先に、ボロ着を身に付けた汚らしい人影。
 遠目には普通に人間大で、ふらふらと覚束ない足取りで動いてる。
 
「怪我人か?」
 JBが目を細めて確認しようとすると、
「いや……あれは……」
 “漆黒の竜巻”さんも同じように目を細め、そのまま吹っ飛ばされる。
 吹っ飛ばしたのは誰あろう聖獣タカギさん。何事ですかい!? と混乱する俺とセロンも同様に体当たりではねのけられる。
 そのまま嘶くように後ろ脚で立ち上がると、光り輝く【聖なる結界】のオーラを放ちながら、バコンと蹴り飛ばすのは、遠目に見ていたボロ着の人影と同じような姿の者、数人。
 
「こ、こいつら……!?」
 飛び上がりながら【風の刃根】を放つJBに、弓を手放し腰の山刀を抜くセロン。倒されたままの勢いで転がってから、くるり立ち上がってそのまま反対側の“それ”を蹴る“漆黒の竜巻”さん。
 俺はと言うと、うって変わって不細工な姿勢で這うように転がりつつ、手にした棍棒で足下を薙いで倒す。ほぼ偶然のラッキーヒット。
 
 いつの間に? どこから? なんで? 頭の中で疑問は尽きないが、今はそれを考えてる余裕はない。フラフラとした頼りない動きだった者が、急に獣のように猛烈とした勢いで走り出し、俺たちの元へと四方から殺到してくる。
 
 知っている。俺はこいつらを知っている。見たこともあるし、戦ったこともある。場所? どこか? 大山脈の“巨神の骨”、“狼の口”の遺跡の中。かつてザルコディナス三世により閉じ込められ、遺跡の守護者として利用されていたのは、“闇の巨人”とでも言うかの洗脳支配された巨人族と……“狂える半死人”と呼ばれる、かつてザルコディナス三世が奴隷などに強制的に魔力を埋め込んで、新たな兵力としようとして作り出した魔人ディモニウム化の人体実験……それにより生まれた副産物。見た目はまるで死霊術で操られた“動く死体”のようでいて、しかし実際には死者ではなく、不死者のような能力を持ったものの、それと引き換えに人としての理性を失ってしまった存在。
 その“狂える半死人”たちの群れが、館の各所から現れ、襲い掛かってきたのだ。
 
 前の戦いの時もそうだったが、彼らは基本的な身体能力が普通の人間よりも高い。何より疲れ知らずで痛みや恐怖に怯まない。ヤコポが率いてた訓練された兵士のような整然とした動きは全くできないが、数まかせ勢い任せの乱戦状態となればタロッツィ奴隷闘士なんかよりはるかに素早く、凶暴で、なりふり構わない。
「やべぇ、囲まれるぞ!」
 怯まず恐れず引くことを知らない、凶暴凶悪な集団に囲まれるのは死を意味する。相手が理性ある人間、または本能で動く獣や魔獣であれば、駆け引きや威圧で囲いを突破したり、怯ませたり隙を作ったりも出来る。だがこの“狂える半死人”にはそれが通用しない。
 “狼の口”の遺跡の中では、一度に襲い掛かってくる数がそう多くはなかった。だが今、ぱっと見ただけでも20から30もの“狂える半死人”が文字通りに「狂ったように」迫って来る。
 
「開けた場所は不利だ、館に向かおう!」
 セロンの声に皆が頷き、まずはJBが上空から館の方向の“狂える半死人”たちへ【風の刃根】を撃ち込み血路を開くと、そこへタカギさんが【聖なる結界】のオーラを輝かせながら突進。俺含め三人は、その後を追うように走る。
 
「コイツらは何だ!? 動く死体アンデッドか!?」
「クトリア近辺では知られてる。確か、かつてザルコディナス三世が邪術士に命じて生み出した、魔人ディモニウムのなり損ないだ」
 恐らく初めて“狂える半死人”と対面したセロンの声に、“漆黒の竜巻”さんが応える。
 
「何故、そんな者が、この……プント・アテジオ、に……?」
 山刀で横から飛びかかってくる半死人を切り払いつつ、当然の疑問を口にするセロン。
 
「ポロ・ガロの話じゃあ、デジモは元々はザルコディナス三世に仕えていた邪術士で、30年も前の巨人軍と共にこちらに来たらしいからな! その時にもしかしたら引き連れて来た“隠し玉”なのかもしれねぇ!」
 前方の半死人を牽制しながら、上空のJBが叫ぶ。
 
 豚足……いや、短足なため自然と最後尾な俺は、そんな会話を耳にしつつも、考察をアレコレ考えてる余裕はない。リアルガチで人のおけつに噛み付いて、柔らかなヒップのミートをむさぼり食おうとする牙を払いのけるのに必死なのだ。
 
「館だ! 急げ!」
 見えてきた館の正面玄関。こちらから見れば真ん中のホールから左右に伸びた棟がまるで両手を広げて向かい入れてくれるかに思えるが……、
 
「バリケードだ! このまま一気には入れんぞ!」
 防衛を固めていた闇エルフ団により、馬防柵のような強固なバリケードに、館の家財などを用いた間に合わせの障害物。
 
「ルチア!」
 JBは両手で“漆黒の竜巻”さんを抱えて上空へ。俺とセロンは再びタカギさんへと騎乗して大跳躍。バリケードを飛び越え、かなり強引に館の中へ着地する。
 
「ガンボン!」
 声の主はラシード。
「外、“”狂える……」
「館の地下から、“沼鬼”が沸いてきた!」
 んあ? ぬ、ま……おに?
 
 
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