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第三章 クラス丸ごと異世界転生!? 追放された野獣が進む、復讐の道は怒りのデスロード!
3-176.J.B.(116)ships in the night(夜行く船)
しおりを挟む実際、かなりギリギリなところだった。
鬼の角岳洞窟からの追っ手が、じゃあない。ボバーシオ包囲軍が敷かれたのが、俺達が夜にボバーシオに戻ってすぐの翌朝だったからだ。
あと1日、あるいは数時間遅れていたら、リカトリジオスの包囲軍に囲まれ、ボバーシオに戻れなくなっていたかもしれねぇ。
もちろん包囲が始まった以上、クトリアに帰還するのは面倒にはなる。なるがまあ、それは後回しにして考えるしかねぇ。今はまず手にした戦果を整理しなきゃだぜ。
戦果の第一は、リカトリジオス軍の別働隊、そして砦の部隊長の捕縛だ。コイツはそのままレイシルドへと引き渡し、今はボバーシオ軍によって尋問をされているだろう。
そしてその部隊の企みが、その部隊長に俺達、そして解放された奴隷達の証言からも明らかになった。
まあ、部隊長の方はまだ口を閉ざしてるっぽいが、やはりおおよそのところは俺やボーノ達の予想通り。包囲の膠着状態を続けつつ、頃合いを見て港側から隠密部隊を潜入させて門をこじ開ける。
この計画自体もまた、既に潰したも同然ではある。
デーニスの奴は脱出の際に船着き場にあった船のみならず、残りの材木も半分以上はそのまま地下水路から流し、ボバーシオに届けていた。
捕まっていた奴隷達の中には、イスマエルの工房に届けるハズだった材木商の者達も居て、彼らは材木共々に捕らえられていたらしい。
流された材木の幾つかは優先的にイスマエルの工房へと引き渡され、請けていた仕事はなんとか完遂出来るようになる。
なので、その仕事が終わりさえすれば、俺がボバーシオくんだりまでやって来た一番の目的である、魔導船の設計が出来る船大工の確保、てな任務もなんとか達成だ。
まあ、戦時下に有能な技術者が国外に流出するってのは、ボバーシオ側からすれば問題になるが、ボバーシオにはまだ魔導船を作れる船大工は他に居る上、今回の俺達の「手柄」もあるし、政治的にはこのことでクトリア議会に恩を売りたいという思惑もあって、なんとか出来そうだ……とは、レイシルドの弁。
それで、残ったその他の問題はといえば……まあまずはこいつだ。
◇ ◆ ◇
「……マジか……」
「ああ、マジだぜ」
全く分かりやすいぐらいに項垂れて意気消沈するベニート。
もちろんこれは、「クトリアの王となることの出来る、古代ドワーフ遺跡に隠された魔力溜まりを、すでに起動し支配した術師がいる」という話を聞いた時の反応だ。
「……そりゃ、一体ドコのドイツなんでぇ……?」
「クトリアに戻れば嫌と言うほど対面することになるだろうが、闇の森からきたダークエルフの魔術師だ」
とまあ、その説明でイメージするのはおどろおどろしく禍々しい闇の魔術師だろうけどな。
ボバーシオへと帰還を果たし、休む間もなく衛兵たちに引っ立てられ、色々と尋問を受けはしたが、デーニスに俺たちの証言、そしてベニート本人が、捕らえられていた最中のリカトリジオスの情報をベラベラと喋りまくったことで、ベニートとカーングンスたちがリカトリジオスの間者ではないかという疑惑はきっちりと晴らされた。
それから食事、睡眠、ある程度の療養の後、今度は俺達とデーニスとで、宿屋に籠もっての尋問……というか、まあデーニスの「お楽しみ」の時間。
プレイゼスの部下たちにも秘密にし、単身ボバーシオにまで来て半年もの間苦労して追い求めてたものが、すでに絶対に手に入らないものだということを告知される。
まさに笑えない喜劇だが、デーニスの奴は一人大笑いだ。
「ガハハハ! なあおい、オッサン、どうだよ、今の心境はよ!?」
全く底意地の悪い笑い方だ。怒り心頭で今にも殴りかかってもおかしくないようなこの対応にも、ベニートはまるで反応せずに完全に呆けたように固まっちまう。
ま、無理もねえな。俺がベニートの立場でもそうなるわ。
「……なんだよオッサン、反応悪いなァ。何か言ったらどうだ、あぁ?」
言いながら、項垂れるベニートの顔を覗き込み、その顔の前で手をひらひらさせるデーニス。
だがやはりそれにも反応せず、ベニートはしばらくの沈黙の後、小さくぼそりと何事かを呟く。
「おいおい、何だよ、聞こえねぇぞ?」
「───たいだ……」
「あぁ?」
「引退だ、引退だよ糞! もうダメだ、俺はもうダメなんだ、何もやる気起きねぇ……。もうヤメだ! こうなったらどっかで安い小奇麗な白い家でも買ってよ、庭いじりでもしながら余生を過ごすぜ。
いや、違う、そうじゃねぇな……そうだ、赤壁渓谷に行って、羊飼いながら暮らすんだ……。ふわふわ、もこもこの、子羊の柔らか~い毛並みを撫でながらよ、のんびり、ゆったりとした隠居生活だァ、このクソッタレが~……」
誰に話してるつもりなのかよく分からねえような焦点の合わねぇ目をしながら、そんなことをぶつぶつぶつぶつ呟き続ける。
「……おいおいおい、馬鹿、何言ってやがるよ! 隠居だ何だッてなおめぇ……そりゃ、早すぎるだろうがよ!?」
それを聞いて再び笑い飛ばすかと思いきや、逆に妙に慌ててそう言うのはデーニス。
「つぅ~まンねー事言うンじゃねぇよ、オッサン! そりゃ今回は馬鹿丸出しの大しくじりだったがよ、だからッておめぇ、まだまだあんだろ、なぁ、ええ?」
お前本気で引き止める気あんのか? と疑いたくなるような言葉の羅列だが、デーニスは結構……いや、かなり本気っぽい。
「うるせーよ、馬鹿野郎! 俺はもうオシマイなンだよ! だいたい、おめぇ……こんなこと、“ジャックの息子”にバレたらどうなっと思ってンだよ!?」
……と、ああ、そうか。ベニートの中ではまだ、クトリア貴族街の支配者は、“ジャックの息子”って事になってんだよな。
あー、もうめんどくせーな。とりあえず、包囲が終わるかどうにかして、町から抜け出す算段ができるまでにゃあまだ時間がある。たっぷりゆっくりと説明してやるか。
◇ ◆ ◇
包囲が始まってる以上、街中でのんびり観光したり買い物したりなんて出来るワケもない。ある種の戒厳令下。特別な許可や理由もなく外をうろちょろしちゃあいけないし、一般市民達も色々なことで動員されたりはする。リカトリジオス側も投石機なんかの攻城兵器も持ち出しているから、城壁近くになんか行けば流れ弾や飛散した瓦礫に当たるかもしれねぇ。
俺たちはもちろんよそ者だから動員はされないが、実際にはベニートたちのスパイ容疑は晴れたものの、ちょっとした監視下におかれてはいる。だが 手柄を立てているというのもまた事実で、その点である程度の自由が利くようにレイシルドが取り計らってくれてもいる。
ヤマー達は妙に張り切って、リカトリジオスに一発かましてやる、なんて言い出し、特別にレイシルドの部隊へと一時的に編入される形で、城壁上での防衛に参加している。とはいえちゃんと訓練を積んだ兵士とは言えないから、まあ雑用下働きみたいなことをさせられてるらしい。勝手に死なれたりしたら色々と面倒くせえから、俺としちゃあ止めてもらいたいんだがな。
だが同様に、レイシルドの部隊へと一時的に参加をしている奴がいる。ボーノの奴だ。
ボーノの理由に関しちゃあ……正直俺からは何とも言えねぇ。
俺がマクマドゥルと一緒に磔台から降ろした3人の中にクトリア人系の女がいた。彼女は助けだされ脱出までは果たせたものの、衰弱しきっていたこともあり結局は死んじまったそうだ。
それが、ノルドバでヒメナ婆さんに売られたボーノの妻だった。
ボーノは図らずも、かつて密かに売られた妻の救出に寄与したことになるが、同時にやはりその死に目には会えなかった。
実際ボーノのボバーシオへの同行の申し出は、儚い望みと知りつつも、売られてしまった自分の妻の行方が分からないか、あるいは見つけ出すことはできないかと言う気持ちからだ。
ある意味でその願いは叶った。それは全く望んでいたような結末ではなかったが。
起きちまった結果は覆せないし、今更どうこう出来ることも無い。ただそれでも、何かしらしなきゃ気が治まらねぇし、そこから先に進むことも出来ねぇ。それは……俺にも分かる。
防衛戦そのものには参加しない奴も居る。
まず、スナフスリーはとこに居るかさっぱり分からない。
マーゴは宿に残ってマクマドゥルや、ついでにベニートなんかの看病をしたりしている。ときどき、マクマドゥルをひっぱたきながら文句を言う声が聞こえてくる。
ブレソルはプリニオやヤマー達とは異なり、レイシルドの部隊には加わらず、イスマエルの工房で雑用下働きを続けている。元木こりだけあって、木材の扱いにはなかなか慣れているようだ。
ついでに言えば、ベニートが雇った地元の犬獣人、“ただれ傷”に関しちゃあ、ボバーシオに戻った後はどこに居るのかも分からない。結構な手練れだと思うから、部隊に加わっててもおかしかねぇンだけどもな。
俺はまあ、別に心配ってワケでもねぇが、ちょいちょいレイシルド達の部隊の様子を見て、また“シジュメルの翼”を使い上空からの偵察役を受けたりもする。
そうして見てみると、確かにかなりの規模の軍勢で、半年以上もこんな連中に包囲されたり引き上げられたりをされて居るってのは、とんでもねぇストレスだろうぜ。
戦とは耐えることだ、てなのは確か“悪たれ部隊”のニコラウスの言葉だったが、それが身にしみて分かる光景だ。
街中での調べ物等も一通り終えた頃、改めてレイシルドから呼び出され、イスマエル達との脱出の手はずの話と、もうひとつの“依頼”を聞かされる。
◇ ◆ ◇
「急襲作戦?」
「ああ。少数での遊軍部隊を編成し、攻撃部隊の出払ったシーリオへと攻勢を仕掛ける」
これまた、ある意味リカトリジオスのやろうとしてた事と同じだ。まあ、籠城中の敵拠点に潜入するか、攻撃部隊の出払った敵拠点に仕掛けるかの違いはあるけどな。
「だが、この包囲の中でどうやってやるんだ?」
陸上側は当然、蟻の子一匹抜けられないほどの包囲だが……と考えて、ああ、とそれに思い当たる。
「……そうか、ここも奴らのやろうとしてた手と同じなワケか」
「元から進言し、計画を進めていた。だが、なかなか木材を回して貰えない中、さらに新たな木材が入ってこなくなり、進められずにいたんだ」
つまりは、イスマエルがやり遂げなきゃならなかった依頼……ってのも、これだったんだろう。
「数部隊を高速魔導船で川沿いに南下させ、シーリオ近郊にまで向かう。一番の狙いとしては兵糧だ」
籠城戦において一番大きな問題は双方の食料だ。攻める側も守る側も、食料が尽きれば目の前の敵以上に恐ろしい敵、飢餓との戦いになる。
攻める側は守り手の食料が尽きるまで攻め続け、守る側は攻め手の食料が尽きるまで守り切る。そこまで成し遂げればもう勝ちの目は目前だ。
ただし、食料を必要としない不死者軍団や、機械仕掛けのドワーベン・ガーディアン、ゴーレム兵などがいなければの話……だがな。
人間よりも飢えや粗食に強いとされる犬獣人兵も、不死者じゃあない。
だから、東征の最前線であり包囲部隊の兵糧貯蔵庫だろうシーリオの兵糧を奪うか焼き払うか出来れば、この包囲戦はかなりボバーシオ優位になる。
「そこで、君には俺の目になってもらいたい」
改めてのレイシルドからの依頼。つまりは、俺の“シジュメルの翼”による飛行能力を使った上空からの偵察を、活用して有利に進めたいということだろう。
今回俺も改めて分かったが、この“シジュメルの翼”による飛行での偵察ってのは、対個人や、小規模な戦いよりも、大規模な戦いでの方が活かされる。言い換えりゃ、一方的に航空機を使ったリアルタイムな戦況把握が出来るってなもんだからな。
考えさせてくれ……ともったいぶる手もあるかもしれないが、まあ正直俺個人としても、クトリア共和国の非公式な使者と言う立場としても、この申し出に乗らない手はねぇだろう。
これ以上リカトリジオスにのさばられるのは俺としても胸糞悪いし、クトリア共和国側の立場としても、ボバーシオには陥落されて欲しくはない。
なんて、まあ俺も随分“政治的”にものを考えるようになったもんだな。オッサンに笑われちまうぜ。いや、イベンダーのオッサンならニヤニヤ笑いながら、「お前も成長したもんだ」とでも言うかもしれねーな。
依頼には報酬も出るということで、まあそれはありがたくいただくとして、ついでの交換条件としてヤマーやプリニオ達にはこの遊軍部隊には参加させないよう念を押しをした。
向こうももちろん元からそのつもりで、メンバーは既に元“砂漠の咆哮”の強者連中を中心に選抜済みだと言う。
同時に、イスマエル達を含めた俺たちのクトリア行きも手配してくれる。
イスマエルは新しく遊軍部隊を輸送するための魔導船を造船し仕上げた代わりに、それまで軍で使われていた古い型の魔導船を払い下げてもらい、修理、整備し直してマレイラ海から河を遡ってクトリア方面へと向かうとのことだ。
これに同乗するのは、イスマエル一家にその徒弟他関係者数人。それからマーゴとカーングンス達、ベニートとデーニス、そしてヤマー達。
驚いた事にスナフスリーは今回の遊軍に参加するらしく、ここで依頼の残金を受け取り残留。そしてさらにはボーノまで居残ってボバーシオ防衛に加わると言う。
まあ、2人とも基本的にはイスマエル一家を迎える為に雇ったのだから、帰還の目処がついた現在、抜けられてもそれほど問題にはならねぇ。とは言えまあ……ボーノはともかく、スナフスリーに関しちゃあ意外ではある。
「うん、まぁ……俺はこう見えて義理堅いしね」
とは当人の弁だが、確かに、俺が今まで捉えていたイメージと違うからと言って、「いやいや、お前はそんな奴じゃないだろう」と言えるほど詳しく知ってるわけでもない。
それで、夜半過ぎには俺を含めた遊軍部隊の船と、イスマエル一家を乗せたクトリア行きの魔導船がそれぞれに港を出て出立する事になった。
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