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第三章 クラス丸ごと異世界転生!? 追放された野獣が進む、復讐の道は怒りのデスロード!
3-97.J.B.-Tainted Love.(汚れた愛)
しおりを挟む『人身売買……ですか?』
『だそうだ。なぁ?』
「……だそうだ」
向こうでどんな風に人払いをしてどんな風に話してるのかはわからないが、とりあえず伝心の耳飾りのチャンネルを、俺、イベンダー、そしてレイフの三者で合わせての念話。
さっきまでサリタ、そしてジミスたちから聞いた事のあらましは、全て向こうに伝えてある。
それと、この街の連中のどこにビエイムとつるんでる奴らがいるかわからないから、この件はひとまずは内密に……ということもだ。
『証拠……は、現時点では全く何もないということですよね?』
「ああ、単なる状況証拠だけだ」
『ならば、証拠になりそうなものがありそうな場所や、持ってそうな人は誰か分かりますか?』
そう、レイフに聞かれ、全く同じことをサリタ達に聞き返すと、
「…… ありそうなのはダルモスだね。
さっきの派手な金ピカ兜を被ってた奴さ。あいつはビエイムの手下の中で唯一読み書きや計算ができる。性格も几帳面だから、何かしら残してるかもしれないよ」
「どこに住んでんだ?」
「あたいらが今使ってるこの区画の、通りを挟んだ反対側さ。
元々マルセロが持ってたのを、借金のカタに安く取り上げたところでね。
ビエイムとその手下どもは、あの辺を完全に根城にしてる。
まあ、あんたがビエイムに絡まれてたところだよ」
つまり、カラムの酒場の裏手をちょっと進んだ路地裏近辺、てとこか。
『分かりました。ちょっとお待ちください』
そう言ってレイフは一時的に伝心を切る。
「なあ、おっさん、レイフは今、何やってんだ?」
『あれだ、例の可愛い熊ちゃんインプだ』
「あ~、アレか……」
マヌサアルバ会の潜入捜査の時にも使っていた、レイフの使い魔熊猫インプ。
大蜘蛛や水馬ケルピーと違い、戦闘能力はほぼ皆無だが、物を調べる、潜入するということに関してはとんでもない実力を発揮する。カリーナやティエジの妖よりもさらにスパイ、斥候向きだ。
「……ねえちょっと、JB、さっきから一体何なのさ? そっちで1人ブツクサ言って?」
部屋の隅に移動して伝心での会議を続けていた俺に、ジミスがそう聞いてくる。
「……あー、 ちょっとした魔装具を使って遠くの仲間と話しをしてた。例の親衛隊兜の奴だか、あいつのところに調べに行くつもりらしいぜ」
「え、もう!? 大丈夫なの? 見つかったりしない!?」
そうやや慌てるサリタだが、
「ま、奴らの中に凄腕の魔術師が紛れてる……とかでもなきゃ、そりゃ要らぬ心配だぜ」
何せ、あのマヌサアルバ会にも潜り込めてたんだしな。
レイフが使い魔を使って調査をしている間、ただぼけーっとしてるのもバカらしいし、他にも何か情報はないかとサリタに色々聞いてみる。
するとサリタは、まだこの娼婦街に残ってる他の娼婦たちからも話を聞いてはどうかと提案し、それぞれに呼び寄せた。
一人目はマグダ。年の頃はもう50……いや60は過ぎてるのかもしれない老娼婦だ。
前歯がほとんど抜け落ちていて、しゃべりもちょっとおぼつかない。
「おなへりゃないよ! あたひゃ技だけなら誰にも負けらいからね!」
なんぞと威勢はいい。
「あいふらがろふでなひのクズなのはまひがいなひね! 前から払いをふぐケチるひ、さいひんじゃこっひにみむきもひやひねへ!」
興奮してくるとますます何を言ってるか分からなくなってくる。
「……あー、最近じゃって言うとよ。あいつらも昔はそうでもなかったってーことだよな?」
そう聞くとマグダは前歯のほとんどない口をにへらと歪めて笑い、
「あらひがらんれん娼婦をやってると思っへんらひ? ここらの悪たれどもの半分はあらひがふでおろひひてやったんらよ。
ヒゲル、チョヒ、ヒフリアノ……ああ、そりからあろ、ハフトの小僧もね!」
なんとなく今、聞いたことあるような名前が聞こえた気もするが……まあいいか。
「なあ、サリタ。ここらじゃ値段交渉はそれぞれが勝手にやるって言う感じなのか? 誰か仕切る奴が居てそいつが決めるのか?」
サリタにそう聞くと、
「いや、そういう仕切りは別にないよ。 マルセロはあくまでここらの建物の所有者ってだけで、あたいらは部屋を借りて、一応の守代を払って勝手に商売してる」
「……つまり、人気によって値段は変わってくるってことだよな?」
「まあそうだね。あたいみたいな傷モノや、マグダみたいに年を食えば安くたたかれる。カリニョンはまだまだ若くて可愛から、高い値段でも需要はある」
そこでまた、少し考える。
「前、ここに娼婦が何人ぐらい居て、攫われたのは何人ぐらいになる?」
「この一帯でやってたのは12人。あたいと一緒に攫われたのはその中の8人。 生きて戻ってこれたのは3人で、1人は戻って来てから拷問の怪我が元で死んじまったし、もう1人は市街地の方へ越してったよ。
残ってた4人のうち3人が、今まだここにいるジミス、カリニョン、マグダ。あとの1人は、確か交易商の誰かと一緒に別のところに行っちまったらしい」
やり方としてはシャロンファミリーの『牛追い酒場』と少し似てる。
ただ、あっちよりも様々な意味で 守りは弱い。
マルセロっていう男はサリタに言わせりゃ、全てが“そこそこ”の男だそうだ。用心棒代わりになるかと言うと怪しいところ。前はもうちっとばかし腕っ節の立つ奴を用心棒代わりに雇ってたらしいが、誘拐の後には支払いに困り、雇えなくなったそうだ。
民兵団のおかげで市街地区よりも治安がいいことが助けになってる、ってところか。
「今のマグダの話からすっと、ビエイムってのは昔っから羽振りが良かった……、ってーわけでもねえんだよな?」
「そうさね……ここ1年かそこら……ってところかね?
以前はリディアの魔獣狩りにおまけで付いてって、それでもたいした成果も出せずに逃げ帰ってきたりしてたはずだね。それより前は山賊崩れさ。金貨団か蠍団との抗争に絡んで逃げてきた」
老いてるマグダは前から相場は低い。でもそれをケチるほど金に困ってた。ここ最近になって急に探索で羽振りが良くなったと言い出し、今じゃ金貸しができるくらいに溜め込んでる……と。
その次に話を聞くのは、ここじゃ一番人気のカリニョンだ。
まあ、一番といっても4人の中での一番だが、会ってみるとなるほど確かに人気になりそうなぐらいの器量ではある。
ややふっくらとした女らしい肉付きに、ゆるくウェーブのかかった、ふわっとした細い金髪。癒し系とでも言うのか、常に上目遣い気味の大きな垂れ目は潤んだ感じだ。
「う~ん……、何かって言われてもぉ~」
商売上の癖か元からなのか、鼻にかかったような甘ったるい声で、しなを作りながらそう返すカリニョン。
「別に何でもいいんだぜ。気がついたことでも、気になることでもありゃあよ」
そう話を向けると、やはりくねくねと体を動かしながら考えるようにしてから、
「みんながぁ、さらわれてぇ~、すごく少なくなっちゃったときぃ~、最初はぁ~、ビエイムがぁ、ちょくちょく来て、慰めてくれたのね~」
と話し出す。
「色々助言? とかしてくれてぇ~、値段をあげたのも、そのころで~」
「それは、ビエイムに言われてか?」
「うん、そう~。 他に女がいないから、高くしないと~、たくさん客が来すぎて大変になるってぇ~。
けどビエイムはぁ~、その後もずっと~、通ってくれたの」
まあ需要と供給のバランスみてえな話でするんならそれは当然のことだろう。
ただそこまで入れ知恵をして、カリニョンの値段を吊り上げ、自分は高額を払って通い続ける、てのは……。
「サリタ。さっきはビエイムがカリニョンにひどい真似してつきまとってた……て、言ってたよな?」
話を整理再確認するためにもう一度そう聞いてみる。
サリタは無言で頷き、カリニョンに向かい視線で話を続けるよう促す。
「最初は親切だったんだけど~、だんだんすごい、しつこくなってきてぇ~。外で他の客相手に~、あたしの所に行くなって~、脅してたらしいの~。
何人か~殴られたり~、してたしぃ~。
仕事以外でも~、男と話したり、会ったりしてるとぉ~、文句言って来るしぃ~」
値段を吊り上げ他の客が通えないようにし、さらには外で脅して自分だけで独占をする……。
「……まてよ? もしかしてあの路地裏で見張りみてーなことして、俺を追い返そうとしたのも……」
「だろうね。カリニョンに会わせたくなかったのさ」
なんだかしょうもねぇストーカー客だな。
「最近は~、変な人形とか送ってきてぇ~、『これを俺だと思って、大事にしてくれ』~、みたいな~……」
マジモンのストーカー客じゃねーか!
『おい、JB。その人形とやらも調べてみる必要があるかもしれんぞ?』
『何だよオッサン、まさか盗聴器や隠しカメラが仕掛けてあるかもしれねー……なんて言うんじゃねえだろうな?』
『ゼロじゃなかろ?』
『レイフに言え、レイフに! 俺は絶対その人形触らねえぞ!?』
まとめると、元々数年前までビエイムたちは本当にただの安っぽいのチンピラ連中だった。
羽振りがよくなってきたのは比較的最近。だが、連中のいう本業であるところの探索者稼業で、でかい利益を上げる遺物を見つけてきたような様子はない。
そしてビエイムはカリニョンに入れあげていて、完全なストーカー糞客になってる。
サリタ他、大勢の娼婦がいなくなったことで、残った娼婦たちの相場は上がるが、中でもカリニョンは特に高くなった。
カリニョン以外は、元々ほとんど客のいなかったマグダや、特定の客層にしか受けてないジミスだからな。
さらには他の客を脅して、カリニョンをほぼ独占状態にする。
マルセロにとってこれは痛手だ。
一応、ガラガラになった空き部屋を旅人向けに貸したりもしたらしいが焼け石に水。
そこにビエイムは付け込み、金を貸すと言って近付いてから、マルセロ所有の区画の一部を安く買い叩き、自分たちの根城にした。
確かにサリタの言う通りだ。
状況からすりゃあ、サリタ達が攫われたことで最も得をしているように見える。
羽振りの良くなった理由が奴隷売買によるものだ……と考えれば、尚更だ。
後ははっきりとした証拠。それさえ見つかりゃあ……。
と、考えてるところにレイフからの伝心が入る。
『あ~……、多分、証拠……、手に入った……かも』
早いな、おい。
◇ ◆ ◇
「あらやだ、何よこの子可愛い!?」
「あぁ~ん、だっこして良い~?」
「……ペットじゃねえぞ」
熊猫インプが持ってきたのは、数枚の羊皮紙の束と、いくつかの小瓶に入った粉末の薬品だ。
羊皮紙の束には、それぞれに暗号なのかどうなのかよくわからない文字が数字とともに並べて記されている。ぱっと見の雰囲気はそうだな……帳簿、かな。
「……め、わ、らは、200……。
お、が、くと……80……。
ちっ……、なんなんだこりゃ?」
暗号というよりかは走り書き、自分だけに分かるメモっていう感じか?
「何かわかるか?」
試しにサリタたちに聞いてはみるものの、
「あたいらは字そのものが分かンないよ」
「そうよぉ~、って言うかJB、あんたいつ字、覚えたのよ?」
俺がきちんと文字や言葉を覚えたのは、クトリアで探索者になりハコブに教わってからだが、元々クトリア、帝国の文字はアルファベットに近い表音文字だから、奴隷時代も少しずつ見よう見まねで覚えてはいた。リカトリジオスの使う文字も帝国文字だったからな。
「でも、数字ぐらいは分かるんじゃねえよか? 何か心当たりはねえか」
そう聞きつつ顔を見るが、いまいちピンと来てる風はねぇ。
『JB、ちょいとそのリストを、古い順に全部並べてみてくれ』
「古い順? そう言われても、どれがどういう順番だか……」
『左上に通し番号が書いてある。多分それが順番だ』
オッサンに言われてよく見てみると、なるほどかなり汚ぇ字だが、番号が振ってある。
十枚ほどの羊皮紙を、言われた通り順番に並べていく。
そいつを熱心に眺めているのは、レイフの使い魔、熊猫インプ。
それからしばらくして、
『このリストのいくつかの項目をひとまとめにしてる見出し部分……こりゃ、月だな。
クトリアでは昔から帝国暦と同じものを使ってるが、帝国暦の12ヶ月は12柱神の名前に対応してる』
言われてよく見ると確かに、見出しと思える三文字、それは月の頭の三文字だけを抜き出したもののように思える。
『……この……そうそう、ここだ、この三文字は知恵と医薬の神、メルコース…… つまり去年の11月だ。
その後に続くリストの、まとまった8項目には、頭二文字がほとんど、め、わ……。 数字も他の月に比べて高めのものが多い。
その後に四つほど項目が続くが、そこはお、と……、かじ……数字は一番高い。 続く三つには め、め、め…… 。こっちはやや低い。で、 まとめて丸で囲んである』
言われながらリストをまじまじと見ていると、だんだんオッサンの言わんとしてることの法則性がつかめてくる。
「サリタ、あんたと一緒にさらわれた娼婦たちは全員若い女……そうだな?」
「あ、ああ……そうだけど?」
「南方人とクトリア人の比率は?」
「……確か、南方人が3人、クトリア人が5人……」
リストを確認すると、め、わ、の後に 続いているのが、らは、が3に、くと、が5。
そしてその8項目をまとめている 後ろにつけてあるマーク……。
『そのマークは、昔、我らが守護神、蜘蛛の女王杯ウィドナの印として知られていたものから変化したものです。そして今では娼婦や女性器を意味するものとして人間たちには使われています……』
「若い女の娼婦……、南方人が3、クトリア人が5……」
『多分、少し区切られた続きの4人組は家族だろうな。鍛冶師の父親、その妻、子供二人……』
ああ、この構成には覚えがあるぜ。
「サリタ、お前たちと同じ時期に、鍛冶師の家族が奴隷として連れて来られなかったか?」
「……ああ、 いたよ、いたね。旦那はあの戦いの時に死んじまったけど、奥さんと子供達は生き残ってたんじゃなかったっけか?」
その通り。その未亡人と子供達は今ウチにいる。
「……まあ、つまるところこの走り書きのリストは、今までビエイム達が捕まえて、どこぞに売ってきた奴隷のリスト、帳簿……ってところだな……」
リストに書かれている人数は、古い頃には1月から2月に1人か2人 、多くて4人ぐらいだが、新しいものになればなるほど1月分の人数も増えて、ざっと見ただけで下手すりゃ100人近くの人間がビエイム達に捕まり、奴隷として売られてきたって計算になる。
『徐々に手馴れて……大胆になってきた……。そういうことのようですね』
伝心によるレイフの声が、冷ややかに響く。
「……なあ、最近はこの東地区にも、流民や難民がぞろぞろやって来ちゃいるんだろう?」
「あー……、まあ、そうだね。揉め事もいくらが起こってみたいだけど、その辺は民兵団やクレメンテたちがいろいろ手を回して押さえてるみたいだけどさ……」
「そういう、よそから来た連中がまず最初に溜まるのはどの辺だ?」
「話に聞く市街地なんかに比べりゃここらは、空きの家ってのがほとんどないからね。
流れの狩人とか、技術のある職人やその見習いなんかは、しばらくここで部屋を借りてから住み込みの仕事先を見つけたり、自分なりの新しいヤサを手に入れたりする。
手持ちの金がなかったり、金をすぐ手に入れられないようなのは、ここの裏手をしばらく行ったところにある下水道への入り口から地下に寝床を作ったり、あとは増改築で出来た隙間みてーなところに勝手にヤサを作っちまう奴もいるな」
なるほどな……。
「つまり、ビエイム達が手に入れた根城は、この東地区に新しくやってくる連中を見張り、獲物を物色すんのにはちょうどいい場所ってことか」
そうだな一応ちょっくら聞き込みをしてくるか……。その間にレイフとオッサンには このリストの内容と薬のことを、もうちょっと詳しく調べてもらっておくとかして。
◇ ◆ ◇
路地裏から地下街やらを回って話を聞いてみたが、これと言う大きな収穫はなかった。
ただ、ビエイムの手下どもがたびたびここらで目撃されていて、時折その中から選び出して雇っている、という話しだ。
口実としては荷運び役、てことが多い。比較的体力のありそうな男が誘われる。
あとはやはり、若い女。
だが、サリタ達が売られた相手は魔人の賊、フランマ・クークだ。さらに言えば、フランマ・クークを含めた三悪を束ねていたアウレウムは、俺たち元“邪術士シャーイダールの探索者”をハメて乗っ取ろうと企んでいたヴァンノーニファミリーのジャンルカ・ヴァンノーニ。
フランマ・クークも、三悪も、ジャンルカ・ヴァンノーニとグレタ・ヴァンノーニも今は居ない。
なら、“聖人”ビエイムはどこの誰に攫った奴らを奴隷として売っているのか?
そこら辺の事を考えつつ、俺は地下下水道の暗くて臭い道を歩く。
より人気のない方へと向かうと、ひときわ大きく足音が響き反響する。
その数、4。俺を含めた4人が、分かり易くこの行き詰まったどんづまりへと集まった。
「よぉ、迷子か、兄ちゃんよ?」
こいつの声を聞くのも今日で三回目か。
さて、どうするかね───。
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