遠くて近きルナプレール ~転生獣人と復讐ロードと~

ヘボラヤーナ・キョリンスキー

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第三章 クラス丸ごと異世界転生!? 追放された野獣が進む、復讐の道は怒りのデスロード!

3-61. J.B.- Barracuda(オニカマス)

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「あぁ~……確かにこりゃあ、面倒臭ぇなあ~……」
「……だねェ」
 
 現場へと駆け付けた面子はまずは俺とニキ。
 そして秘法店組からシモンともう一人に、狩人達からもグレントとトムヨイともう一人。
 で、王の守護者ガーディアン・オブ・キングスの若手、衛兵隊候補組連中からはダグマ、ヤマーを含めた五人の総勢十一人。
 カリーナの偵察から踏まえて、若手を外しても対処は出来るだろうかという面子にしたつもりだが、改めて考えると秘法店組はまだ二日酔いが残ってやがるから微妙でもある。ヤマー達よか地力はあるはずだが、コンディションは……うぅ~む。
 ナップルが魔法薬作りをしてくれてた頃なら、毒消し効果の安物でも飲ませとけば簡単に治せてたが、今は薬も貴重品。マーランやダフネが勉強しつつ頑張っちゃあいるが、出来映えのほどは正直ナップル製のモノにはまるで届いてない。なので効果の高い薬は今やティエジ製のものを狩人組合から買うか、“黎明の使徒”から買うかするしかない。この辺も資金的には痛いところ。
 
 で、状況や経緯についてはカリーナが当人達からあらかた聞いてはいる。
 まずはプリニオ。秘法店組のコイツが、まあ二日酔いのゲロゲロな状態で列を抜けた。
 それを見ていた王の守護者ガーディアン・オブ・キングスの若手が、付き添ってやろうと立ち止まって側についた……と本人は主張してるが、どうもそれを口実に休みたくて座り込んだっぽい。
 この時点では二人とも、まあすぐに追い付けるだろうと高をくくってた。
 で、その二人が居ないことに気がついた元孤児で新入り探索者のクレトが、こりゃいけねえぞ、と来た道を引き返した。連絡も報告も無しに、だ。
 
 元孤児連中は俺とも馴染みだし、ジャンヌの元で何気に色々学んでたりする。実はその辺含めれば、身体能力はまだ心許なくとも、知識やサバイバルスキル的には多分この中じゃあかなり上位にもなる。
 その辺の自信と、孤児としてのある種の独立心が、まあ仇になった。
 連んで暮らして助けあっちゃあ居たが、ジャンヌの孤児グループは別に組織ってワケじゃない。仲間とただ連んでいるときの流儀と、一つの目的に向かって動く組織、チームのルールは別物だ、と言うことが、言葉で言われててもまだ実感出来ちゃあいなかったようだ。
 
 で、今はその三人が、柱みたいに細長くて高い岩場の上で抱き合って、六体程の火炎オオヤモリの群れに囲まれている。
 火炎オオヤモリはこの辺じゃあそう多くはない。というかどっちかっつーと珍しい部類。元々はもっと南西の残り火砂漠の真ん中辺りに多いらしい。
 周囲に呪いを撒き散らし近付く者を吐き気と悪寒で弱らせて丸かじりする金色オオヤモリと違い、攻撃はシンプルに口から火を吐き獲物を焼く。厳密にはすぐさま焼き殺す程の火力はなく、火の息を牽制にして怯んだところを体当たりと噛みつきで仕留める……のだそうだ。
 今も、届かぬ先に居る三人に向けて、ぐあぐあと火を吐きだして足先と尻を焦がしている。
 
 んーーむ、と、唸る。
「……まずニキとグレント、トムヨイとか狩人組で先制攻撃。アイツ等がこっちに気付いて走り寄って来るところに俺が【風の刃根】を打ち込み牽制しつつ、あの上で掴まってる連中を助け出すとして……」
 ちらりと後方に控える面子を見る。
 
「残りの奴らは、俺っちがブチのめしてやるぜ!」
「おう、俺もやってやるぜ!」
「熊髭魂見せたろーぜ!」
 意気を上げてとそう言うのはヤマーとそのお仲間。しかしそのお仲間の方は別に北方ギーン人ルーツとか多分何もないはずで、コレがまあ“大熊”ヤレッドの行っていた「ヤーンに妙に感化された他の若手」ってーなところだろう。
  
「え? まじで!? 俺たちもやんなきゃなんねーの!?」
 逆にビビりあがって慌てるのはシモン達秘法店組。
 
 で、狩人組のグレントは、
「……まァ、火ィ吐くことを除きゃあ基本はオオヤモリだろ?
 走り、飛びつき、噛みつきか体当たり。行動パターンはシンプルだな」
 言いつつ背にしてた三つ叉槍を構えるが、グレントに関しては実はその辺り厳しいところがある。
「んん~そだねぇ~。とりあえず一体は投げ槍で仕留められるとは思うけどォ~」
 
 トムヨイの大物相手の狩りには不安はない。距離さえ取れれば、その“腕長”ぶりを活かした投げ槍で一撃だ。
 だがグレントはと言うと、以前はそのトムヨイを真似て投げ槍使いになろうとしてたが、センティドゥ廃城塞での対魔人ディモニウム討伐戦の際に受けた傷が元で右腕の腱を痛めてしまい、その後遺症で全力の投げ槍が出来なくなってしまった。
 その為今は地下街暮らしをしていたフリオから吹き矢の手解きを受け、大物狙いから小物狙いへとスタイルを変えて狩人として活動を続けて居るが、やはりその分こういう局面では弱い。
 奴なりに接近戦での戦い方も工夫しているし、何気にまだ成長期と言うこともあり数ヶ月前より全体に体格は良くなってはいるんだが、こればっかりはどーにもなんねえわな。
 
「ブチは投げ槍出来るんだっけ~?」
 と、そうトムヨイが話を振るのはもう一人の狩人。
 俺達は初めて会うが、結構前からクトリアに出入りして、ふらふらと狩人稼業をしていたひょろ長い体格のブチ模様の猫獣人バルーティだそうだ。何でもアティックとは旧知の仲で、その縁もあって狩人組合成立の際に加入してからはよく連むようになったと言う。
 
「うん、まあ」
 まるっきり表情の読めないそいつは、どこを見るとでも無くボソッとそう答える。
 それからトムヨイから投げ槍を受け取って軽く握りを確かめつつゆっくりと振ると、
「うん、出来るね」
 とまたもボソリ。
 やっぱりイマイチ何を考えてんのかは分からねえ。
 
「まあ、とにかく狩人組とニキは先制と突撃してきた奴を遠距離でやってくれ。
 距離を詰められたら……各々なんとかするしかねえか……」
 不安感は拭えねえが、実際のところ秘法店組と衛兵隊候補組に関しては、戦力を期待して連れてきたと言うより、とりあえず郊外での魔獣戦を見せておこうという意図が強い。
 トレーニングデイ初日……というところ。それにしちゃあ火炎オオヤモリは手頃な相手とはちと言いにくいがな。
 
「提案があります」
 不意にそう言ってきたのは、“大熊”ヤレッドの娘であり、今居る衛兵隊候補組唯一の女、ダグマ。
「我々は魔獣との戦いを知りません。無闇にばらけて個別に戦うより、盾の壁で突進を止める役割を担うのはどうでしょう?」
「盾の壁?」
 何だそりゃ、というかに疑問符を出すのはグレント。
「あぁ~、帝国兵のォ~……だねえ」
 あやふやに補足するトムヨイだが、まあたいていはその位の知識だろう。
 
「悪くねえな」
「だね」
 帝国兵や北方ギーン人の戦い方については、俺達元シャーイダールの探索者達はハコブのレクチャーを受けている。
「集団で隊列組んでサ。盾ををこー……重ねるみたいに掲げて壁にして敵の突撃を受け止めて、その隙間から反撃するんだよ」
 ま、アメフトのスクラムみたいなもんだな。
 
「何だよそれ。何かダセェんじゃねーのか?」
「元々は北方ギーン人の戦法なんだっけ?」
「だったかな?」
「おお、熊髭魂見せたるぜ!」
 ……嫌ンなるくらい単純だな、ヤマー……。
 
 一応秘法店組には標準装備としてクズドワーフ合金をおっさんが魔鍛冶で鋳溶かして骨組みにして加工したお揃いの軽盾を持たせてるし、衛兵隊候補組も木製の円盾を持っている。
 こいつら七人をバラバラに戦わせて混戦になるより、急拵えの付け焼き刃でも、盾の壁を作らせて火炎オオヤモリの突進に備える方が良いかもしれねえ。
 問題は……、
「盾の壁で重要なのは、全体で一つの生き物のように団結すること。そして何より敵の突撃を真正面から受け止めるという恐怖に打ち克つ事……。臆病者が一人でも混じっていれば、盾の壁は崩壊します」
「ああ!? 俺ら“ぜってー”だかんよォ!? ビビって腰の引けるような“シャバ僧”なんざ居るワケねェだろ~!?」
「おうよ!」
 ダグマは適切な補足兼煽りで、特に上手くヤマーを焚き付ける。
 何だかんだ言ってこの面倒くさい弟のことを理解しているようだ。
 
「うげぇ、何このノリ、どーすんだよJBよォ~」
 反してシモンと秘法店組は、この状況にもヤマー達の妙なノリにもかなり引き気味。
「シモン、そりゃあいきなりあんなバケモンとやり合うってな緊張するかもだけどよ。けどここは正念場だぜ。今後ボーマ城塞との取引で定期的にこのルートは行き来する。山賊野盗だけじゃなく、魔獣猛獣に襲われる可能性も無くはねえ」
 
 元々ヴァンノーニの『銀の閃き』で働いてたときも、城壁外での仕事のほとんどはシモン達現地採用組じゃなく昔からの側近達だけでやっていた。
 今思えばそれは単に戦闘能力のみで役割を分けていたんじゃなくて、ヴァンノーニが“三悪”達魔人ディモニウムと密約を結び取引をしていたから、ってーのが大きかったんだろう。だが、それが結果的にはシモン達現地採用組が城壁内での安全な仕事ばかりになり、郊外での危険を伴う活動───要は山賊野盗や魔獣猛獣の類と直接対峙する機会を失わせていた。
 クトリア生まれのクトリア育ちでありながら、クトリア近郊の魔獣と直接対峙する機会はほとんど無かったわけだ。
 それは同じくあくまで城壁内の活動を中心としてた王の守護者ガーディアン・オブ・キングスの若手達にも言えるんだが、それがヤマー達にはある種の意気がった自惚れに繋がり、シモン達は無闇な恐れに繋がっている……てなところ。
  
「てーかサ。あそこでヒィヒィ言ってンの、あんたの同僚だろ? 助けてやろうッて気にゃあなんねーの?」
「き、気持ちはあるよ! 気持ちは!」
 王国での貧困暮らしから仲間と一念発起でクトリアへと渡って来て、一攫千金求めて探索者稼業へと鞍替えしたニキは、結構紆余曲折ありつつ色んな場面で危険と相対して来た人生を送ってる。見た目は目つきがキツいこと以外はやや背が低めの帝国人の女でしかねえが、確かにシモンなんかとはその辺の経験が違うか。
 勿論、それだけでシモンが言うほど生ぬるい環境に居たとは言えない。邪術士専横時代のクトリア生まれだからキツい幼少期を送っているのは間違いない。ただ、こと戦いに関してならば圧倒的に踏んできた場数が違うのは確かなことだ。
 
「いいからてめーらさっさと隊列組めよ! ぐずぐずしてッと、あいつらやられッちまうぞ!」
 なかなかに煮え切らないシモン達に業を煮やして、グレントが無理やり列へと押し込む。
 隊列は二列で、下段に前列の四枚、上段に後列の三枚の盾で、前列真ん中右側の、要の一つはこの隊列を言い出したダグマ。その左右を衛兵隊候補の中の体格の良い二人ががっちり固める。
 多分本来は一番体格の良い奴が真ん中を固めるのがベストなんだろうが、そうするとダグマの位置が不安定になる。なのでダグマの両サイドを強固に固めることにしたようだ。
 で、ヤマーは後列真ん中で、盾はそのダグマの上。シモンともう一人の秘法店組は後列左右、ヤマーの両サイド。
 盾それ自体の性能だけならこの二人が図抜けてるのだけども、まあ何せ腰が引けすぎてる。それもあって、この後列両サイドは一番崩れても影響の薄い位置だ。
 
「───どう思う?」
「ん~~……どうだろうねェ~」
 隊列組んで集団戦だのはあまり経験のないだろうトムヨイが腕組みするが、確かにちょっと判断しづらいか。
「なんとかなるだろ。ならなきゃそれまでだ」
 ひょろっとしたブチ模様の猫獣人バルーティの方は、素っ気なくそう言う。
 
 俺の知ってる猫獣人バルーティと言えばアティックだけで、そのアティックは今はカリーナと共に本隊で留守番、というか「面倒くさいなーう。お主が行ってくるとよいぞー」と言ってこのブチの猫獣人バルーティに丸投げしてきた。
 アティックは性格的には色々問題があるが、その問題……というか癖の部分が猫獣人バルーティ独特のものなのか単に奴の個性なのかも俺には良く分からん。このブチ猫獣人バルーティも、少ないやりとりながらも癖のありそうな気配はしてるんだが、それもアティックとはやはり違う。
 ただそのアティックは、見た目ぽっちゃり小デブ猫なくせに、確かに戦士、狩人としては一流で、そのアティックが勧めて来たブチ猫獣人バルーティの実力も相応なもんはあるんだろう。
 
「おい、あんまウダウダやってらんねーぞ。あいつらマジでヤバそーだぜ」
 グレントがそう言うと、確かに岩の上にしがみついてる連中がずり落ちそうにフラついてる。
 こりゃのんびり作戦を練ってる場合でも無さそうだ。
「やるしかねーな……」
「うーん、だねェ~……」
「JB、じゃ、アンタの合図で行こっか」
「おし。コッチの指揮はニキに任すぜ……。
 じゃ……」
 入れ墨魔法の魔力を循環……“シジュメルの翼”を起動させて……カウント3.2.1...
「……行くぜッ!!」
 
 ジェットで旋風巻き起こし低空、ボルトと投げ槍で先制強襲。
 流石のトムヨイは見事に命中、ニキが込めてた魔力は閃光。
 一瞬の光にほんの僅かに躊躇。その隙にさらには撃ち込む【風の刃根】。
 牽制と誘引で奴らの注意、まとめてこちらへ誘き出す算段。そいつがアタるかアタらぬか? のるかそるかなら今すぐ乗った。
 
 どてっ腹を槍に貫かれた一体を除く五体の火炎オオヤモリは、直立歩行で跳ねるように駆け出す。確かに行動パターンは金色オオヤモリと殆ど同じか。直線で突撃、ぶちかましを盾の壁で跳ね返せるか。
 
 ニキと狩人達は再び射撃をしつつ後退し盾の壁の後ろに展開。さらに一体の下半身を投げ槍が貫き動きを遅くし、魔力を込めたニキのボルトが一体の足をかすめるが外れ、しかし足場を水でぬかるませて二体を滑らせる。
 一丸となったぶちかましの戦列を乱したことで脅威度は少し下がる。まずは最初の二体を跳ね返して処理できれば、後続の三体もそう危なくはない。
 ただし恐らくこの辺で───来たな!
 
 ぐおう、と開けたデカい口から火炎放射一閃。先頭の一頭がまずは牽制の火炎か。
「ビビんな! 隊列保持!」
「おおう!」
 ニキの号令に衛兵隊候補組もシモン達秘法店組も気を入れ直す。シモンの声はちと上擦ってたな。
 
 再びもう一体が火を吐き出す。今度は既に間近の距離。広がる火炎放射は盾の壁を直撃して、その隙間を通り奴らを焦がす。
「熱ィっ!?」
「耐えろ、ぶちかましが来るぞ!」
 
 騎士で言うなら正々堂々真っ向勝負。ただしコイツ等は他の戦法を知らないだけ。
 飛び跳ねるように勢いをつけてまずは───ゴズン! 盾の壁の隙間から突き出された投げ槍が火炎オオヤモリのデカい口を刺し貫き、続くもう一体も盾の壁で受け止めるが、突きだしている武器の先は体の表面を掠め撫でる程度で有効な一撃は入ってない。
 
 俺は予定じゃ柱みてえな岩のてっぺんに居る三人を連れ戻し地面へ下降ろす手はずだったが、ちとまだこの流れじゃ早すぎるか。
 既に俺の位置を通り過ぎた火炎オオヤモリ残る三体の背中側へと【風の刃根】を再度撃ち込み牽制の追撃。
 
 その間に盾の壁の方はと言うと……、
「俺っちに任せとけェッ!!」
 そう叫んで飛び上がるようにして盾の壁を組んでいる前列の姉ダグマの背中を蹴り、その上に登ってから構えた手斧を振りかぶりつつ生き残りの火炎オオヤモリに向かって飛び降りるヤマーが……バクリとその大口に足から下半身を飲み込まれていた。
 
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