113 / 496
第二章 迷宮都市の救世主たち ~ドキ!? 転生者だらけの迷宮都市では、奴隷ハーレムも最強チート無双も何でもアリの大運動会!? ~
2-68.J.B.(43)Soul Power.(ソウルパワー)
しおりを挟むモロシタテムの宿屋で一晩を明かし、翌朝にはタダ飯を貰い昼までだらける。
イシドロ、ラミンのクルス家の人間は、「町の恩人だから、是非泊まってくれ」と勧めてきたが、彼等は彼等で様々な後始末に追われていて、むしろその渦中ど真ん中ではゆっくりと休めない。丁重に辞退したら、今度は宿屋の主人に是非にと言われた。
襲撃当時に泊まっていた客はほとんど無く、昼に前に出立した自称行商人こそがネフィルの手下の一人だったらしく、しかも町の中に内通者も居たらしい。
内通者は乱戦の中死亡。自称行商人は辛うじて生きており、今は縛られ他の生き残りとともに警備詰め所に併設された牢内にすし詰め。後で魔人討伐部隊へと引き渡すことになっている。
連中が皆殺しになってないのは、別に恩情とかそういうのじゃなく情報が欲しいからだ。
多分殆どが死罪で、「有益な情報を齎せば罪を減ずることもあり得る」というヤツになるだろう。
目の前で家族同胞を殺されたモロシタテムの町の奴らは腸煮えくり返る思いだろうが、そこに関しては俺からも重ねて頼んでおいた。
何せ最も情報を持ってる可能性のある“鉄塊の”ネフィルはスティッフィの“かいしんのいちげき”で文字通りホラーに潰されちまった。
あいつは一から十まで全てがさつで大雑把だ。適度に痛めつけて生かして捕らえる、なんて芸当は無理ってもの。
そのスティッフィ自身は飯を食って即二度寝。いい気なもんだ。あといびきが糞うるせえ。
昨晩は、町のはずれで俺達がネフィルとやりあってる間に、町の人間にマヌサアルバ会会員、そしてイシドロ含めた王の守護者の下っ端達も獅子奮迅の活躍をした……と、当の下っ端連中に聞いている。
実際、あの後はかなり一方的な戦況になったらしい。
イシドロの放った閃光で目潰しを食らい、気が付けば人質は奪われ、一度は動きの止まっていた死者達も再び襲って来た。
ネフィルというリーダーも居なくなり、元々乏しかった統率に、本来あったハズの無秩序なまでの勢いも失われ、それぞれにバラバラになっているところを各個撃破。中心になったのはやはりイシドロ達と、闇に紛れたマヌサアルバ会の会員達。
戦闘は腕力で勝ち、戦争は知略で勝つ、という言葉があるが、知略、策の勝負でけりのついたあとは、腕力の勝負でも勝ちをもぎ取ったと言うところか。
アルバの策と闇魔法。
町の人々を奮起させ鼓舞したイシドロ達。
正面きっての戦いじゃ無理筋だったものが、色んな要素が絡み合い奇跡的な勝ちに繋がった。
何せ、反撃が始まってからこちら、重傷者は幾らか出たものの、町側の死者はゼロ。
形勢逆転、本当に文字通りの「圧勝」だった。
奇跡的───と言えば、その後の始末……あー、いや。その後の出来事も、だ。
王の守護者の下っ端が興奮して言うには、「あれこそまさに神の奇跡だぜ!」というもの。
あらかたの賊は片付き、または捕まえて一段落ついた後、暗い夜空の隙間から神々しい光が辺りに射し込むと、死者達の生前そのものの姿の霊が現れ、生き残りの人達へと優しく微笑みかけてから天へと昇って行ったのだという。
家族、友人、恋人等、関わり合いのあった者達には、別れの言葉も聞こえたらしい。
昨夜、ネフィルとの戦いの後でへろへろになりながら下っ端のそれを聞いていた俺は、その傍で素知らぬ顔をしている例のマヌサアルバ会正会員に視線をやり、
「……やったな?」
正会員は又もとぼけた様子で、
「最初に言った通りです。
あれは神の奇跡。であらば、去り際もまたそのように」
闇属性の魔法には、所謂直接的な“攻撃系統の魔法”は少ない。
逆に多いのは、隠蔽、補助、そして幻惑……。虚実を操り、在るものを隠し、在らぬものを見せること……。
確かに、去り際もまたそうあるべきだ。
「───ところで、差し出がましいようですがな、JB殿」
正会員が不意にそう話を向けてくる。
「貴兄はシジュメルの加護の入れ墨をしておられる……しかも、途中までの中途半端な状態で」
「あ、ああ。確かにな」
一年ごとに少しずつ入れ墨を入れ、全部の入れ墨を入れ終わることで完成する入れ墨魔法だが、10歳のときに犬獣人の軍勢に襲われ奴隷にされた俺には、半分しか入れ墨が入ってない。
「貴兄等の村々を巡っていた彫り師は、恐らくまだどこかで生きてます」
「何?」
村の大人は女以外皆殺しにされたはず……そう記憶している。だが正会員によると、そもそも彫り師は村の人間ではなかったのだという。
「南方人の入れ墨魔法を伝える者達は本来は流浪の神官、呪術師達で、各村を渡り歩いてそれぞれの部族の守護神の入れ墨を入れて歩いて居たはずです。
南西の砂漠にあった南方人の村々が犬獣人に滅ぼされ初めてから、まだ襲われてなかった村の者を含めて多くが避難をしました。
その後死んで居なければ、どこかで生き延び、その入れ墨魔法の技を伝えているでしょう」
───部族の伝統を守り伝える。
この世界での“新しい人生”を、そんな風に捉えて、考えたことなんか無かった。
俺の意識の半分はコンプトン生まれの糞ガキのままで、残りの半分は元犬獣人の奴隷の宿無しの孤児。
身寄りも縁もなく、ただ「このまま死ぬのが気に入らないから」と、それだけを理由に生きてきた。
今更になり、奴の言っていた言葉が頭から離れない。
“鉄塊の”ネフィル。あいつにとっての“新しい人生”は、邪術士どもに無理矢理植え付けられた魔力を持つ魔人としての人生だろう。
俺にとっては───別の世界でのスラムのガキとしての人生を終わらせた後、この世界の砂漠の村で産声をあげた、文字通りの“新しい人生”。
犬獣人の奴隷にされ、そこから逃げ出し、クトリアでジャンヌ達と暮らして、今はシャーイダールの探索者として地下遺跡を巡り……。
糞みてえな世界での糞みてえな人生。そう思っていたし、まあ今でもそう変わってもいねえ。
変わってもいねえが───。
◆ ◇ ◆
「なあ、オッサン」
昼前の時間帯。町の連中や王の守護者の下っ端達は忙しく働いている。
壊れた家や柵の修繕に、死者達の埋葬。葬儀は落ち着いてから合同葬にする予定らしいが、埋葬だけは早めにしなきゃならない。
スティッフィは高いびきだし、マヌサアルバ会は閉じこもりっきり。アルバの怪我の様子は気になるが、見張りの準会員は「大丈夫」の一点張りでどーにもわからねえ。
で、俺は俺で、寝る前に魔法薬を使い、まだやや痛むが表面的には傷口も塞がってる。シャーイダール……いや、ナップル様々だな。
そんなわけもあり、暇こいてて動き回ってるのは俺くらい。
オッサンはオッサンで作業場を借りて、俺の“シジュメルの翼”やオッサンの鎧の要所に油を差し、布で磨き、革ベルトの解れを縫い、または一から張り直す等の細かい修繕をしている。
「おう、何だ?」
作業の手は休めずに、その後ろで背もたれに腕と顎を載せながら椅子に腰掛けた俺へと返事を返すオッサン。
どう切り出したら良いもんか。ちょっとばかし思案したものの、考え込んでもどーにもなんねえからそのままストレートに聞いてみる。
「なぁ。オッサンは今、何の為に生きてんだ?」
そう聞くと、それまで続けてた作業の手を止めて、俺へと向き直ると大袈裟に眉根を上げ、
「そりゃまた───随分と大雑把で哲学的難問を持ってきたなあ」
と返してくる。
「あーーー、すまん。言い方が悪ィな。
いや、そうだな……。
オッサンも俺も、一度死にかけたことで前世の記憶っつーヤツが蘇ってる……だろ?」
「うむ。まあ、そうだな」
「俺なんかはそれが起きたのは10歳くらいでよ。そうなって気がついたときにゃあ犬獣人の奴隷になってて、そっから先は糞みてえな毎日よ。
で、反乱起こして逃げ出しては来たけども、俺が今シャーイダールの探索者なんてやってんのも流された上での成り行きでしかねえ。
立派な目的もなきゃ、のし上がろうだの名を立てようだのの野心もねえ。
結局───何でこんな糞な世界で糞みてえな“新たな人生”送ってんのかッつったら、単に“このまま死ぬのが癪にさわるから”くれえの意味しかねえんだよ」
前世じゃギャングの抗争に巻き込まれ、今世じゃ気がつきゃ奴隷の境遇。
目的も生き甲斐もありゃしねえけど、このまま素直に死んでやる気にはなれない。
本当に、ただそれだけでしかねえ。
「───つまり、存在意義と自己同一性の問題だな?」
「あ、ああ。まあそう……か、な」
急にこの世界に存在しない概念の言葉を使いやがるから、やや面食らう。
「俺は前世を思い出したのがガキの頃だったから、それまでのこの世界の俺、みたいな自我はあんまり確立されて無かったんだよな。
だから、全体としちゃあ『この世界の記憶を持ったロス生まれのガキ』っつー自己認識なんだよ。
けど、オッサンは……その……オッサンだろ? 前世も今世も、よ」
「おっと、こう見えても実年齢は50歳くらいだぜ。ドワーフ社会じゃまだ若僧よ」
「ドワーフってそうなんか?
何にせよ、その、前世でも今世でも、きちっとした自我があって、それぞれに生きる目標とか夢だとか、そういうモンがあったりした……んじゃねえのかな、と。
その辺───どう折り合い付けてんのか、と思ってよ」
オッサンは改めて俺の方へと向き直って、どっかと小さな椅子に腰をかけると腕組みをしてしばし思案。
それからおもむろに口を開いて、
「特に───つけとりゃあせんなあ」
そう答える。
何とはなしに拍子抜けして、つい「つけてねえのかよ!」と返してしまうが、
「逆に聞くが、お前さんは何と何に折り合いをつけたいんだ?」
と、そう問われて口ごもる。
「俺が思うに、な」
腕組みを崩し、今度はやや前のめりになり膝に肘を突いた姿勢でオッサンが続ける。
「お前さんは元々、頭で色々考えて行動するタイプだ。
アダンやスティッフィとは違う。それは多分、前世も含めたお前さん自身の資質だろう?」
図星、だ。
俺は何かを決めるとき、行動するときには、必ず立ち止まって考える。いや、考えちまう。
確かに状況によっては即断即決が求められることも多いし、今回のモロシタテム救援のように流れのまま進んで勢いでやらざるを得ないこともあるが、基本的には出来るだけ計画と策を立てておきたい。
「だがな。
それはお前さんの“ココ”の資質だ」
言いながら、オッサンは自分の頭をコンコンと軽く叩くようにして指さす。
「それが、“ココ”と食い違っている」
次に指さすのは、胸、心臓の位置───ハートだ。
「なあ、JB。
今このクトリアに、“たかが”孤児のガキ一人助け出すために、町を支配してるに等しいギャングをまるまる敵に回しかねない行動をとる奴が、一体何人居ると思う?」
その件は───オッサンには詳しく話してはいない。聞いたとしたらブルかマルクレイ辺りからか。
「“ハンマー”ガーディアンのときもそうだし、アデリアと出会ったとき、ボーマ城塞、そして今回のモロシタテム。
お前が口にするのは、たいてい利害や損得に取引、合理性だ勝算だ何だの理屈だし、実際頭じゃそう言うことを色々と考えてんだろう。
けどな───」
再び、今度は人差し指を俺の心臓へと向けて、
「“ココ”は違う」
そう言った。
「頭や口では違うことを言う。
だがお前さんのハートはいつだって………全力で誰かを助けるために身を削って居る。
それも───お前さんの資質であり本性の一つ、だ」
どうだ? とでも言わんばかりにニヤケて笑うオッサンに、俺はただ頭を掻いて苦虫を噛み潰したような面を返す。
「……全然、俺の聞きてえことの答えになってねーよ、オッサン」
「そうか?」
「そーだよ」
しばしの沈黙。
それを破り再び口火を切るのはやはりオッサンの方。
「魔人との戦いに、迷いが出たか?」
またもや───今日のオッサンが冴えてるのか、それとも俺の中身がダダ漏れになっているのか。
オッサンはストレートに痛いところを突いてくる。
再び俺は頭をガシガシと掻く。
ハゲるかってなくらいに掻きむしってから一呼吸して、
「あいつと───“鉄塊の”ネフィルと、話をしちまった。
あいつは、確かにやってたことはろくでもねえ。本人も認めてた人殺しのクズだ。今更何を言っても遅すぎる。
殺しすぎたし、傷つけすぎたし、奪いすぎた。何をどう言い繕おうとその事実は消えやしねえ。
例え───邪術士の実験材料として、痛めつけ苛まれ苦しみの果てに無理やり魔力を植え付けられ、イカレちまったとしても、な」
そして口止めもされたし、されずとも吹聴する気はさらさらないが、ネフィルとマヌサアルバ会会頭、アルバとの関係。それも知ってしまった。
「同情してるワケでもねえし、助けたかったなんてちらとも思わねえ。
直接殺しちゃあいねえが、あいつが殺し殺されの悪行の果てに結局殺されるってのは、そりゃ順当な話だ。
けどな───俺はじゃあどうなんだ……ってのも、思うんだよ」
「アダンやスティッフィからは絶対に聞けない言葉だな」
「茶化すなよ、オッサン」
「悪ィ、悪ィ」
実際、アダンもスティッフィもシンプルだ。
アダンはカッコつけたい、モテたい、金が欲しい、美味いもん食って贅沢したいが原動力。
スティッフィは基本的には敵は殴れ、文句があるなら掛かってこい、面倒な理屈や細けえことは良いんだよのマッチョ思考。
魔人と戦うことに関して、今更こんなことをグダグダ言ったり考えたりはしない。
「相手をな」
オッサンは短く整えたドワーフらしからぬひげを撫でつつ、再び真面目くさった声で話し始める。
「記号化しちまえば、そりゃ簡単に殺せんだよ。
ただの魔人、ただの 山賊、ただの魔獣……てな。
ゲームの駒と一緒だ。ポーンを奪うときに、その命のこと人生のことなんざ考えやしねえ。
誰だって、それはそうだ」
ただのゲームの駒。今回はネフィルがキングか。それとも対魔人の戦いというなら、ポーンかナイト辺りの位置かもしれねえ。
「逆に言えばな、相手を“一人の個人”として見たときに、簡単に割り切れねえ、折り合いがつかねえってのが、ヒトとしての当たり前でもある。
出来りゃ戦わずに収めたい。それでも俺のカリスマスピーチにだって限界はある。全てを平和裏に治められるならそれに越した事ァねえが、そうもいかねえさ。
どーしようもねえ状況で、殺すも助けるも苦渋の決断だ。へらへらと笑いながら出来ることでも、していいことでもねえ。
けどそれが───その当たり前が当たり前じゃなくなッちまったとき……それが心の底まで魔人になっちまうッてことだろうよ」
ネフィルは……どうだったんだろうかな。今更聞きようもないし、聞いても答えちゃくれないだろう。
「お前は、お前の“ココ”に従え」
ココ───つまりは、心。
「トムヨイや狩人達を助ける。脱走囚人どもを助ける。ボーマ城塞の連中を助ける。俺やアダンやニキ、ともに戦う仲間を助ける。
お前の“ココ”が望んでること。それを第一に置いておけ」
誰かを助けたい。それがお前の本質───。
そう言われて、腑に落ちるようでもあり、やや居心地も悪くもある。
『分不相応な懊悩ですな』
昨晩、マヌサアルバ会正会員に言われたこと。
『お前は、お前の“ココ”に従え』
今、オッサンに言われたこと。
矛盾しているようで居て、けれども何となく───何とはなしにしっくりとも来る。
「───そうか、そうだな」
俺は立ち上がりつつ、きっぱりとそう返す。
「まずはその、出来損ないのドワーフ鎧でヨタヨタしているちっさいオッサンを助けてやらねーとな」
そう両手のひらを上に向けて笑って言うと、一瞬だけ目を見開いたオッサンが再び眉根を上げ高笑い。
「抜かせ! 俺の方が何度もお前さんを助けとるわ!」
二人してそうやり合い笑う。
笑いつつお互いに顔を見合わせると一旦一呼吸を置いてから、俺達はさらに大声で笑った。
0
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。

称号は神を土下座させた男。
春志乃
ファンタジー
「真尋くん! その人、そんなんだけど一応神様だよ! 偉い人なんだよ!」
「知るか。俺は常識を持ち合わせないクズにかける慈悲を持ち合わせてない。それにどうやら俺は死んだらしいのだから、刑務所も警察も法も無い。今ここでこいつを殺そうが生かそうが俺の自由だ。あいつが居ないなら地獄に落ちても同じだ。なあ、そうだろう? ティーンクトゥス」
「す、す、す、す、す、すみませんでしたあぁあああああああ!」
これは、馬鹿だけど憎み切れない神様ティーンクトゥスの為に剣と魔法、そして魔獣たちの息づくアーテル王国でチートが過ぎる男子高校生・水無月真尋が無自覚チートの親友・鈴木一路と共に神様の為と言いながら好き勝手に生きていく物語。
主人公は一途に幼馴染(女性)を想い続けます。話はゆっくり進んでいきます。
※教会、神父、などが出てきますが実在するものとは一切関係ありません。
※対応できない可能性がありますので、誤字脱字報告は不要です。
※無断転載は厳に禁じます

手乗りドラゴンと行く異世界ゆるり旅 落ちこぼれ公爵令息ともふもふ竜の絆の物語
さとう
ファンタジー
旧題:手乗りドラゴンと行く追放公爵令息の冒険譚
〇書籍化決定しました!!
竜使い一族であるドラグネイズ公爵家に生まれたレクス。彼は生まれながらにして前世の記憶を持ち、両親や兄、妹にも隠して生きてきた。
十六歳になったある日、妹と共に『竜誕の儀』という一族の秘伝儀式を受け、天から『ドラゴン』を授かるのだが……レクスが授かったドラゴンは、真っ白でフワフワした手乗りサイズの小さなドラゴン。
特に何かできるわけでもない。ただ小さくて可愛いだけのドラゴン。一族の恥と言われ、レクスはついに実家から追放されてしまう。
レクスは少しだけ悲しんだが……偶然出会った『婚約破棄され実家を追放された少女』と気が合い、共に世界を旅することに。
手乗りドラゴンに前世で飼っていた犬と同じ『ムサシ』と名付け、二人と一匹で広い世界を冒険する!
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる