2 / 3
ep1-2 平穏な日々
しおりを挟む
リュヒータは終業式が終わると、トボトボと歩きながら大袈裟な溜息を洩らした。
唐突にバシッと背中を後ろから叩かれ、息が詰まりそうになりながらむせかえって恨めし気に振り返ったリュヒータは余計にげんなりとした顔をする。
「なぁんだ…ミランかぁ」
「なんだとはなんだよ、幼馴染だろうが」
不満げにそう言ったのは茶髪に黒い瞳をしたハンサムな顔立ちの青年。雰囲気が大人びているのでよく背の低い二十代に間違われることも多いこの彼は幼年学校に入りたての頃からの腐れ縁。
そう、いわゆる幼馴染という奴だ。
「キャーキャー言われたいなら余所に行ってくれる? あたしは今、それどころじゃないの」
そう言いながら再び大げさにため息を漏らした彼女に、ミランが怪訝そうな顔を向けた。
「いや、別に言われたくはないが…どうした? 回答欄でもズレたのか?」
「はぁ?」
ピクリと眉の片方を上げて不機嫌そうに振り返ったリュヒータは成績表を鞄から取り出し、それを幼馴染の鼻先に着くほどの距離へと突きつけた。
そこにはほぼオールAという一番いい評価の文字がずらりと並んでいた。
「いいじゃないか。首席も狙える数値だぞ?」
「…狙えるわけないでしょ!! よく見なさい、この実技の酷い有り様っ」
声を張り上げたリュヒータの泣きそうな声を聞きながら、ちょっと呆れたように落ち着いてと示した彼はフーフーと荒い息をしているリュヒータを連れてドーナツショップに立ち寄り、彼女へと買ったドーナツの包みを押し付けて公園に向かう。
鞄に成績表を一度しまい込んだリュヒータは先ほどまでの怒りムードとは打って変わり、どんよりと落ち込んでいた。
「運動の実技の方はオールAだったじゃないか。それでも十分すごいよ」
窘めるようにそう言いながらブランコに腰掛けたミランをジト目で睨み付けたリュヒータは口を尖らせ、ミランの隣のブランコに腰掛けてドーナツの包みを開けた。
「でも、あたしは魔法の名家のセレス家出身なのに、魔法の点数が赤点って…笑えないじゃない」
そう、リュヒータの成績表には一つだけがくんと下がっている項目があった。”それ”はレーダーチャートに表すと顕著に見えるのである。
その名も――魔法。
彼らの世界において魔法は世界のあらゆる事象を支える世界の理であり、ほぼすべての人々が魔法を使わない日などないというほど使って生きていた。
また、動物――この世界では魔物なのだが――も魔法を使って狩りをする個体もおり、生き物の生命活動と密接にかかわっているほどである。
そんな魔法は火をおこしたり、ちょっとした魔法を活用した器具の作動に使ったりと、様々な活動に必要なため、授業にも取り入れられているのだが、もちろんみんながみんな自由に完璧に使いこなせるものではなく、個人差も大きいので必須ではない。
しかしながら、リュヒータのセレス家は平民ながら代々、魔法に関する技術の研究や魔法教育などの方針を定める魔法省の大臣を輩出してきた名門一家ゆえに、当然ながら授業を受講していた。
しかし――
彼女の魔法の成績はA・B・C評価の最低値であるC評価。名門出身というはずなのに、残念過ぎるものだった。
「それにしてもひどすぎるわよ、これは。泣きたくもなるのってわかるでしょ?」
拗ねたように愚痴をこぼし、鞄を膝の上に乗せて両手を前に突き出し、「えいっ」という発生と共に生じたのはマッチ程度の炎のみ。
しかも、一度だけ魔法を使っただけなのに顔が青ざめ始め、魔法が消滅してしまう始末。
「子供レベル…ううん。それ以下の魔法しか使えないからって…座学で頑張ってもこの評価って泣きたくなるに決まっているじゃない」
「リュヒータは頑張っていると思うけどなぁ」
そう言ってのんきに笑った幼馴染を睨みつけたリュヒータは大げさにため息を漏らした。
「頑張ってこれなのよ。…あたしと兄さんはおばあさん譲りの綺麗な灰色だってお母さんは言っていたけど、…兄さんはともかく、あたしは魔法に関して努力ではどうにもなりそうにない壁があるのよ」
ミランは自分の分のドーナツを鞄の中にしまい込んだ包みから取り出し、はむっと頬張った。
「リュヒータのお兄さんはすごい魔法使いだもんな。俺が君だったら絶対グレるよ」
「…兄さんはすごいってことくらい、あたしだってわかっている。ああいうのが天才…ううん、鬼才っていうのかもしれないわね」
遠い目をして俯いたリュヒータにミランは優しく笑いかけた。
「今日はハンバーグなんだろ? そっちをもっと喜べばいいさ」
「…割り切れないわよ」
「別に割り切らなくたっていいだろ? 生まれ持って与えられた才能なんてものは誰がどう頑張っても覆ることは難しいんだ。覆らないことの方が多い。でも、それはそれ、これはこれ。その天才を上回りたかったら、ベクトルを変えて努力して別のことで補えばいいんだ。――もちろん、簡単なことじゃないし、修羅の道であることに違いはないけれど…リュヒータは今までだってそうしてきただろう?」
ミランがそう言ってのけたのを見、そして、ドーナツに視線を落とした彼女はふわりと穏やかな表情に戻り、そしてクスッと笑った。
「そういうの、ずるいわよ」
「何が?」
不思議そうな顔をしているミランを見据え、リュヒータはやれやれと首を横に振った。
「何って…ホント…タラシのくせに天然なんだから手の施しようがないわね」
「タラシ? どこがだい? 当然のことを言っただけだよ」
疑問符を浮かべている彼を見つめ、リュヒータは優しく微笑んだ。
「…ふふっ、ありがと」
「??? よ、よくわからないが…元気になったなら良かった」
ミランが強引に納得したのを見ながらクスクスと笑い、リュヒータもドーナツを取り出して頬張った。
負けじとミランもドーナツを頬張り、二人が黙々と食べながら静かな競争をしていると、遠くからリュートの声が響いてきた。
「リュー、帰るぞ!」
ゴクンと飲み下し、勢いをつけてぴょんっと立ち上がったリュヒータは「はーい」と返事をして歩き出す。そして、一度ミランを振り返ると、彼が小さく手を振っていた。
フッと笑ってリュヒータも振り返すと急いで兄の元へ駆け寄ったのだが、その途中でふと、足を止めた。
「どうかしたのか?」
不思議そうなリュートを振り返った彼女は慌てて首を横に振った。
「ううん。気のせいだから」
「そうか?」
そう言いつつ、並んで歩き出す。
ちらりと茂みの方へと振り返ったリュヒータは不思議そうに小首を傾げた。
「今、視線を感じたよう、な…?」
リュートに怪訝そうな顔をされたので、彼女は慌てて笑顔を繕った。
「それより、今日はハンバーグだって!」
「そうだよ、リュー。さっさと帰らなきゃな。――家まで競争だ!」
リュートがそう言い終わると同時に駆け出し、リュヒータは慌てて追いかけた。
「ずるいわよ、兄さん!」
ちらりと目の端で茂みを振り返ったが、何の気配も感じられなかった。
(気のせい、よね…?)
そして、随分と距離を引き離しにかかった兄の背を追いかけ、リュヒータは前を向き直って全速力で駆け出した。
「待ってってば!」
そんな二人を見守る紺色の制服姿の男が二人。
その姿は蜃気楼のように揺らいで消えた。
唐突にバシッと背中を後ろから叩かれ、息が詰まりそうになりながらむせかえって恨めし気に振り返ったリュヒータは余計にげんなりとした顔をする。
「なぁんだ…ミランかぁ」
「なんだとはなんだよ、幼馴染だろうが」
不満げにそう言ったのは茶髪に黒い瞳をしたハンサムな顔立ちの青年。雰囲気が大人びているのでよく背の低い二十代に間違われることも多いこの彼は幼年学校に入りたての頃からの腐れ縁。
そう、いわゆる幼馴染という奴だ。
「キャーキャー言われたいなら余所に行ってくれる? あたしは今、それどころじゃないの」
そう言いながら再び大げさにため息を漏らした彼女に、ミランが怪訝そうな顔を向けた。
「いや、別に言われたくはないが…どうした? 回答欄でもズレたのか?」
「はぁ?」
ピクリと眉の片方を上げて不機嫌そうに振り返ったリュヒータは成績表を鞄から取り出し、それを幼馴染の鼻先に着くほどの距離へと突きつけた。
そこにはほぼオールAという一番いい評価の文字がずらりと並んでいた。
「いいじゃないか。首席も狙える数値だぞ?」
「…狙えるわけないでしょ!! よく見なさい、この実技の酷い有り様っ」
声を張り上げたリュヒータの泣きそうな声を聞きながら、ちょっと呆れたように落ち着いてと示した彼はフーフーと荒い息をしているリュヒータを連れてドーナツショップに立ち寄り、彼女へと買ったドーナツの包みを押し付けて公園に向かう。
鞄に成績表を一度しまい込んだリュヒータは先ほどまでの怒りムードとは打って変わり、どんよりと落ち込んでいた。
「運動の実技の方はオールAだったじゃないか。それでも十分すごいよ」
窘めるようにそう言いながらブランコに腰掛けたミランをジト目で睨み付けたリュヒータは口を尖らせ、ミランの隣のブランコに腰掛けてドーナツの包みを開けた。
「でも、あたしは魔法の名家のセレス家出身なのに、魔法の点数が赤点って…笑えないじゃない」
そう、リュヒータの成績表には一つだけがくんと下がっている項目があった。”それ”はレーダーチャートに表すと顕著に見えるのである。
その名も――魔法。
彼らの世界において魔法は世界のあらゆる事象を支える世界の理であり、ほぼすべての人々が魔法を使わない日などないというほど使って生きていた。
また、動物――この世界では魔物なのだが――も魔法を使って狩りをする個体もおり、生き物の生命活動と密接にかかわっているほどである。
そんな魔法は火をおこしたり、ちょっとした魔法を活用した器具の作動に使ったりと、様々な活動に必要なため、授業にも取り入れられているのだが、もちろんみんながみんな自由に完璧に使いこなせるものではなく、個人差も大きいので必須ではない。
しかしながら、リュヒータのセレス家は平民ながら代々、魔法に関する技術の研究や魔法教育などの方針を定める魔法省の大臣を輩出してきた名門一家ゆえに、当然ながら授業を受講していた。
しかし――
彼女の魔法の成績はA・B・C評価の最低値であるC評価。名門出身というはずなのに、残念過ぎるものだった。
「それにしてもひどすぎるわよ、これは。泣きたくもなるのってわかるでしょ?」
拗ねたように愚痴をこぼし、鞄を膝の上に乗せて両手を前に突き出し、「えいっ」という発生と共に生じたのはマッチ程度の炎のみ。
しかも、一度だけ魔法を使っただけなのに顔が青ざめ始め、魔法が消滅してしまう始末。
「子供レベル…ううん。それ以下の魔法しか使えないからって…座学で頑張ってもこの評価って泣きたくなるに決まっているじゃない」
「リュヒータは頑張っていると思うけどなぁ」
そう言ってのんきに笑った幼馴染を睨みつけたリュヒータは大げさにため息を漏らした。
「頑張ってこれなのよ。…あたしと兄さんはおばあさん譲りの綺麗な灰色だってお母さんは言っていたけど、…兄さんはともかく、あたしは魔法に関して努力ではどうにもなりそうにない壁があるのよ」
ミランは自分の分のドーナツを鞄の中にしまい込んだ包みから取り出し、はむっと頬張った。
「リュヒータのお兄さんはすごい魔法使いだもんな。俺が君だったら絶対グレるよ」
「…兄さんはすごいってことくらい、あたしだってわかっている。ああいうのが天才…ううん、鬼才っていうのかもしれないわね」
遠い目をして俯いたリュヒータにミランは優しく笑いかけた。
「今日はハンバーグなんだろ? そっちをもっと喜べばいいさ」
「…割り切れないわよ」
「別に割り切らなくたっていいだろ? 生まれ持って与えられた才能なんてものは誰がどう頑張っても覆ることは難しいんだ。覆らないことの方が多い。でも、それはそれ、これはこれ。その天才を上回りたかったら、ベクトルを変えて努力して別のことで補えばいいんだ。――もちろん、簡単なことじゃないし、修羅の道であることに違いはないけれど…リュヒータは今までだってそうしてきただろう?」
ミランがそう言ってのけたのを見、そして、ドーナツに視線を落とした彼女はふわりと穏やかな表情に戻り、そしてクスッと笑った。
「そういうの、ずるいわよ」
「何が?」
不思議そうな顔をしているミランを見据え、リュヒータはやれやれと首を横に振った。
「何って…ホント…タラシのくせに天然なんだから手の施しようがないわね」
「タラシ? どこがだい? 当然のことを言っただけだよ」
疑問符を浮かべている彼を見つめ、リュヒータは優しく微笑んだ。
「…ふふっ、ありがと」
「??? よ、よくわからないが…元気になったなら良かった」
ミランが強引に納得したのを見ながらクスクスと笑い、リュヒータもドーナツを取り出して頬張った。
負けじとミランもドーナツを頬張り、二人が黙々と食べながら静かな競争をしていると、遠くからリュートの声が響いてきた。
「リュー、帰るぞ!」
ゴクンと飲み下し、勢いをつけてぴょんっと立ち上がったリュヒータは「はーい」と返事をして歩き出す。そして、一度ミランを振り返ると、彼が小さく手を振っていた。
フッと笑ってリュヒータも振り返すと急いで兄の元へ駆け寄ったのだが、その途中でふと、足を止めた。
「どうかしたのか?」
不思議そうなリュートを振り返った彼女は慌てて首を横に振った。
「ううん。気のせいだから」
「そうか?」
そう言いつつ、並んで歩き出す。
ちらりと茂みの方へと振り返ったリュヒータは不思議そうに小首を傾げた。
「今、視線を感じたよう、な…?」
リュートに怪訝そうな顔をされたので、彼女は慌てて笑顔を繕った。
「それより、今日はハンバーグだって!」
「そうだよ、リュー。さっさと帰らなきゃな。――家まで競争だ!」
リュートがそう言い終わると同時に駆け出し、リュヒータは慌てて追いかけた。
「ずるいわよ、兄さん!」
ちらりと目の端で茂みを振り返ったが、何の気配も感じられなかった。
(気のせい、よね…?)
そして、随分と距離を引き離しにかかった兄の背を追いかけ、リュヒータは前を向き直って全速力で駆け出した。
「待ってってば!」
そんな二人を見守る紺色の制服姿の男が二人。
その姿は蜃気楼のように揺らいで消えた。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
転生生活をまったり過ごしたいのに、自作キャラたちが私に世界征服を進めてくる件について
ihana
ファンタジー
生き甲斐にしていたゲームの世界に転生した私はまったり旅行でもしながら過ごすと決意する。ところが、自作のNPCたちが暴走に暴走を繰り返し、配下は増えるわ、世界中に戦争を吹っかけるわでてんてこ舞い。でもそんなの無視して私はイベントを進めていきます。そしたらどういうわけか、一部の人に慕われてまた配下が増えました。
骨董姫のやんごとなき悪事
神原オホカミ【書籍発売中】
ファンタジー
復讐はきちんと手順を踏まないと。
聖公爵と呼ばれるいにしえの一族の血を引く16歳の少女、ココ・シュードルフ。
彼女は古道具の声が聞こえる体質だが、母を亡くし化け物と呼ばれる見た目になってしまったことにより、実父と継母・義姉に嫌厭されて使用人として扱われていた。
ある日、国王の財宝を管理するノア・ランフォート伯爵がやってきたことにより、ココの日常は一変する。
ココはノアとともに自分を蔑んできた者たちに復讐をするため動き出す。
復讐を誓う少女×少女に忠誠を誓う美青年
骨董品を中心に繰り広げられる
ダークファンタジーです。
内容が無理な人はそっと閉じてネガティヴコメントは控えてください、お願いしますm(_ _)m
※この物語はあくまでファンタジーでありフィクションです。
実在する、人物.地名.団体、宗教、史実とは一切関係ありません。暴力や犯罪行為を助長する意図はありません。
暴力的な表現がありますので、苦手な方はご注意ください。
◆レーティングマークは念のためです。
◆表紙画像は簡単表紙メーカー様で作成しています。
◆無断転写や内容の模倣はご遠慮ください。
◆文章をAI学習に使うことは絶対にしないでください。
◆アルファポリスさん/エブリスタさん/カクヨムさん/なろうさんで掲載します。
〇構想執筆投稿:2024年
赫耀たるガージャフローロ:第1部
逆砂ネジリ
ファンタジー
「ご忠告申し上げましょう。弟子入りは諦めなさい、身分不相応も甚だしい」
かつて自分の命を救った少女のような魔導士になりたい平民の少年。
逆境に立ち向かいながら生きていく少年は、事件に巻き込まれながらも夢へと手を伸ばしもがいていく。
身分の差も、財力の差も、関係ない――!
長編ファンタジー小説。
【2021/04/14 第1部完結】
【第2部準備中・・・】
嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜
𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。
だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。
「もっと早く癒せよ! このグズが!」
「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」
「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」
また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、
「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」
「チッ。あの能無しのせいで……」
頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。
もう我慢ならない!
聖女さんは、とうとう怒った。
世界の十字路
時雨青葉
ファンタジー
転校生のとある言葉から、日常は非日常に変わっていく―――
ある時から謎の夢に悩まされるようになった実。
覚えているのは、目が覚める前に響く「だめだ!!」という父親の声だけ。
自分の見ている夢は、一体何を示しているのか?
思い悩む中、悪夢は確実に現実を浸食していき―――
「お前は、確実に向こうの人間だよ。」
転校生が告げた言葉の意味は?
異世界転移系ファンタジー、堂々開幕!!
※鬱々としすぎているわけではありませんが、少しばかりダーク寄りな内容となりますので、ご了承のうえお読みください。
最底辺の俺が努力で全員見返してやる。
マカロ煮(エロい人)
ファンタジー
キモイ、豚、デブ、ブサイク、汚い、穢れる。
俺──東雲海叶は、
そんな罵声を浴びさせられる毎日、話しかけた女子は無視しながら避けていく。男子は俺を呼び出して殴る蹴るの繰り返し。そしてお金を盗っていく。
突然、神と名乗る者が異世界で転移をすると言う。
異世界転移で俺の人生を変える!
そう思っていたが、その夢は直ぐに壊れた。
海叶は圧倒的に弱すぎた。
弱くて弱くて、魔王討伐にも行けない。
ただのグズだった。
〈強欲〉スキルを持ち地道(?)に最強を目指す!
婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。
伯爵様の子供を身篭ったの…子供を生むから奥様には消えてほしいと言う若い浮気相手の女には…消えてほしい
白崎アイド
ファンタジー
若い女は私の前にツカツカと歩いてくると、「わたくし、伯爵様の子供を身篭りましたの。だから、奥様には消えてほしいんです」
伯爵様の浮気相手の女は、迷いもなく私の前にくると、キッと私を睨みつけながらそう言った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる