8 / 9
プロローグ 悪役令嬢の目覚め
閑話 密会
しおりを挟む
オルザ皇国某所――
とある書斎のような場所に二人の護衛を傍に控えさせた中年の男がいた。
そして、向かい合って佇む余裕綽々の表情を浮かべている老紳士は、言わずもがなアナスターシャの祖父でありリヴィングストン家先代公爵のアールであった。
そのすぐ後ろには執事のウォルターだけを従えている。
白髪交じりの金髪に衰えない青く冷徹な眼光。
孫に向けるのとは正反対で、だが、我が子に向ける瞳とも違う、獲物を見定めるような冷たい色を帯びている。
「お久しぶりですね、バロック閣下」
アールがおもむろに口を開いた。
だが、その慇懃無礼な口調に後ろの護衛たちが反応し武器に手を伸ばした。それをバロック閣下と呼ばれた中年の男が手で制する。
「…久しぶりだね、リヴィングストン先代公爵」
ゆっくりとした口調でそう言った彼に、アールは少しだけ口元を緩めた。瞳の光だけは変わらぬままにそっと目を細める。
「今回はどういう用件であなたに会いに来たのかお分かりですよね?」
「…茶会のことなら聞いているよ。お孫さんが雷に打たれたそうだね」
「あの時点で雷が発生する確率は天候状況からしても相当低い。ましてや兆候もなく起こるなんてありえないことだ。きちんと調べれば誰の仕業かわかります」
アールは不気味に微笑むと、バロックはくしゃりと前髪を掻き上げた。
「私を疑っているのかい?」
「いいえ? でも、大方の検討はついているというだけの話で」
アールは不敵に笑いながらそう言うと、バロックが顔を強張らせた。
「…わかっているとも。私も君と同じことをおそらくは考えているだろうからね。前々から何度か『その人物』のことは見かけていたから」
「それが事実なら殺人未遂として訴訟することも私としては辞さないつもりです。だが、そうしてしまうと、アナスターシャの婚約者があなたのバカ息子という話になってしまうでしょう? それだけは勘弁してほしいわけですよ」
小ばかにするような口調でそう言うと、バロックは視線を泳がせた。
「次期皇帝だとうたっていても、まだ器的に足りないとは思うけど、バカは酷いよ」
「そういうのをバカと言うのです」
そう言った後、アールは歩いて調度品などがしまい込まれた棚に寄りかかって佇み、不敵に笑った。
「せめて、第一皇子であるシャノン皇子がいらっしゃれば変わったのでしょうけどね? 彼は母親似で聡明でしたから。でも、同じ母親似でも異母兄弟というだけで随分と違うようですが…?」
嫌味たっぷりにコケにするアールに目で殺さんばかりの顔をしながら護衛たちは睨んでいるが、バロックは少し悲しそうに目を細めただけだった。
「否定できないのが辛いところだね。それに先代女帝であった”彼女”は本当に聡明な女性だったよ。シャノンにも随分と居心地の悪い想いをさせてしまって、結果的に行方不明。…何度探索者を出しても尻尾さえ掴めないんだ」
「シャノン皇子は聡い子ですからねぇ。母親の死に疑問を持っているようでしたし。…でも、帰りたいとも思えないというところでしょうかね」
「…? 確かに死体はないけれど、捕縛したフィラディルシアのスパイが死体を山に埋めたと…」
「まあ、確かにそう言われていますね」
アールは不敵な笑みを浮かべたまま、その瞳に怪しげな色が浮かんだ。
「そこで、どうでしょう? 私のお願いを聞いてはくださいませんかね? もちろん、タダでとは言いません。叶えてくださるなら、『例の件』を調べてもいいですよ?」
悪魔じみた”取引き”を吹っかけてきた老人の割に若々しい笑みを浮かべるその顔を見ながら、バロックはしばらくじっと考え込んでいたが、しばらくしてから小さく頷いた。
護衛たちがギョッとして身を強張らせたが、バロックは彼らが何か言う前に言葉を紡ぐ。
「…私には『うん』としか言いようがないよ。そもそも、”あの惨劇”は首都には全くと言えるほど情報が吉報以外届かないとはいえ、ようやく終焉を迎えた戦争の引き金になってしまった。…すべて私が至らなかったから…だ」
アールは懐から葉巻を取り出した。
「火を貰っても?」
「魔法でつければいいのでは?」
「それでは情緒というものがないでしょう? ジッポライターで火をつけて、というひと手間が最高に格好いいと思うのですがねぇ? というか、孫に見せつけたい! で、『おじい様、渋くて素敵』とか、『おじい様、ダンディー!』とか言われたいのですよ」
呆れながらジッポライターを取り出したバロックが、アールに軽く投げてやりながら肩をすくめる。
「目的は後者では?」
「もちろん」
アールは不思議そうに小首を傾げた。
「むしろ、それ以外の理由がありませんね」
バロックはコホンと咳払いをした。
「本当に任せても?」
アールは火のついていない葉巻を一度指で挟んで口から離し、不敵な笑みを浮かべる。
その笑顔はまるで子供のような無邪気さに溢れていた。
「私のお願いを聞いてくれるなら喜んで。それとも…この私が信用できないとでも? 少なくとも本気を出してヘマをしなければ元老院さえ欺くことができるでしょう。…まあ、そうする場合は割増料金を頂戴いたしますけれど?」
「勘弁してくれ」
バロックが降参だというように両手を上にあげ、それから、やれやれと手を下ろして首を横に振って大きくため息を漏らす。
クスクスと笑いながらアールは葉巻を懐に戻し、ジッポライターを応接用テーブルに置いた。
そんな彼へおずおずとバロックは尋ねた。
「…若人を虐める趣味があるのですか?」
その情けない声を聞きながらアールは一緒に連れてきたウォルターへと歩み寄り、楽しそうに笑いながらコートを受け取った。
「おやおや、このゲームにギブアップしてしまうなんてね。皇帝ごっこも様になってきたと思ったんだが、私のような老人にもきちんと尊厳ある態度で接しないと先が見えないよ」
普段の砕けた口調に戻ったアールは逆に緊張しているバロックを横目でちらりと見た後、コートを纏ってからステッキを受け取った。
最後にシルクハットを受け取り、それを目深にかぶったアールはその深みのある青い瞳を静かに細めた。
「そもそも、君も若人と言えるほど若くはないだろうに。いつまでもそんな様子では、『彼女』から子豚ちゃんと呼ばれても仕方がないと言わざるを得ないのではないかね?」
バロックが悲しそうな顔をしてデスクに伏せたままになっていた写真を持ち上げ、深い悲し気な溜息を洩らした。
「…冗談でもいいからもう一度、彼女の声でそう呼ばれたいですよ」
「そういう甘ちゃんだから元老院に翻弄されてばかりになるんだ」
アールはそう言い残すと、ヒラヒラと手を振って颯爽と退室した。
その後を追うようにしてウォルターが最敬礼をし、主を追いかけて退室する。
☆
嵐が去った後のような書斎、バロックが深く席に座り直した。
「閣下、追いかけなくてよろしいのですか?」
ひょろっとした方の護衛がそう尋ねると、バロックは首を横に振る。
「はぁ、緊張したよ。最後は落第点を突き付けられてしまったねぇ…。君たちに話すのとあのお方に話すのとでは訳が違いすぎて胃が痛いよ」
ガタイのいいほうの護衛が尋ねた。
「あのお方、とはどういう意味でしょうか? リヴィングストン元公爵様とは伺っておりますが…」
バロックは前髪を掻き上げ、困ったような顔をした。
「うーん、一言では言い表せない人だよ。でも、この国の根幹を作った側の人間であり、私よりもずっと年寄りで、長生きで、そして強い存在だ」
二人の護衛が疑問符を頭に浮かべている様子を見ながら、彼はちょっと疲れた顔で笑った。
「ハハッ…すまないね。本当はもっとしっくりとくる言葉があるんだけれども…あの方の許可なしにその言葉を口にすることはしない約束なんだ。随分と汚い部分を背負ってもらった恩もあるし、戦争に片を付けた英雄の一人…でもあるからね」
ひょろっとした方がギョッとした勢いに任せて思わず口に出していた。
「ええっ!? 五人の英雄、その一人なのですか!?」
そう言ってから慌てて口を両手で覆って塞ぎ、相棒に思い切り叩かれて痛そうな音と、そして小さな悲鳴が漏れる。
バロックは咎めることはなく、遠い目をしながら頷いた。
彼らに聞こえない程度の声でこんなことを呟いて。
「本当に、何者なんだろうね…彼は」
とある書斎のような場所に二人の護衛を傍に控えさせた中年の男がいた。
そして、向かい合って佇む余裕綽々の表情を浮かべている老紳士は、言わずもがなアナスターシャの祖父でありリヴィングストン家先代公爵のアールであった。
そのすぐ後ろには執事のウォルターだけを従えている。
白髪交じりの金髪に衰えない青く冷徹な眼光。
孫に向けるのとは正反対で、だが、我が子に向ける瞳とも違う、獲物を見定めるような冷たい色を帯びている。
「お久しぶりですね、バロック閣下」
アールがおもむろに口を開いた。
だが、その慇懃無礼な口調に後ろの護衛たちが反応し武器に手を伸ばした。それをバロック閣下と呼ばれた中年の男が手で制する。
「…久しぶりだね、リヴィングストン先代公爵」
ゆっくりとした口調でそう言った彼に、アールは少しだけ口元を緩めた。瞳の光だけは変わらぬままにそっと目を細める。
「今回はどういう用件であなたに会いに来たのかお分かりですよね?」
「…茶会のことなら聞いているよ。お孫さんが雷に打たれたそうだね」
「あの時点で雷が発生する確率は天候状況からしても相当低い。ましてや兆候もなく起こるなんてありえないことだ。きちんと調べれば誰の仕業かわかります」
アールは不気味に微笑むと、バロックはくしゃりと前髪を掻き上げた。
「私を疑っているのかい?」
「いいえ? でも、大方の検討はついているというだけの話で」
アールは不敵に笑いながらそう言うと、バロックが顔を強張らせた。
「…わかっているとも。私も君と同じことをおそらくは考えているだろうからね。前々から何度か『その人物』のことは見かけていたから」
「それが事実なら殺人未遂として訴訟することも私としては辞さないつもりです。だが、そうしてしまうと、アナスターシャの婚約者があなたのバカ息子という話になってしまうでしょう? それだけは勘弁してほしいわけですよ」
小ばかにするような口調でそう言うと、バロックは視線を泳がせた。
「次期皇帝だとうたっていても、まだ器的に足りないとは思うけど、バカは酷いよ」
「そういうのをバカと言うのです」
そう言った後、アールは歩いて調度品などがしまい込まれた棚に寄りかかって佇み、不敵に笑った。
「せめて、第一皇子であるシャノン皇子がいらっしゃれば変わったのでしょうけどね? 彼は母親似で聡明でしたから。でも、同じ母親似でも異母兄弟というだけで随分と違うようですが…?」
嫌味たっぷりにコケにするアールに目で殺さんばかりの顔をしながら護衛たちは睨んでいるが、バロックは少し悲しそうに目を細めただけだった。
「否定できないのが辛いところだね。それに先代女帝であった”彼女”は本当に聡明な女性だったよ。シャノンにも随分と居心地の悪い想いをさせてしまって、結果的に行方不明。…何度探索者を出しても尻尾さえ掴めないんだ」
「シャノン皇子は聡い子ですからねぇ。母親の死に疑問を持っているようでしたし。…でも、帰りたいとも思えないというところでしょうかね」
「…? 確かに死体はないけれど、捕縛したフィラディルシアのスパイが死体を山に埋めたと…」
「まあ、確かにそう言われていますね」
アールは不敵な笑みを浮かべたまま、その瞳に怪しげな色が浮かんだ。
「そこで、どうでしょう? 私のお願いを聞いてはくださいませんかね? もちろん、タダでとは言いません。叶えてくださるなら、『例の件』を調べてもいいですよ?」
悪魔じみた”取引き”を吹っかけてきた老人の割に若々しい笑みを浮かべるその顔を見ながら、バロックはしばらくじっと考え込んでいたが、しばらくしてから小さく頷いた。
護衛たちがギョッとして身を強張らせたが、バロックは彼らが何か言う前に言葉を紡ぐ。
「…私には『うん』としか言いようがないよ。そもそも、”あの惨劇”は首都には全くと言えるほど情報が吉報以外届かないとはいえ、ようやく終焉を迎えた戦争の引き金になってしまった。…すべて私が至らなかったから…だ」
アールは懐から葉巻を取り出した。
「火を貰っても?」
「魔法でつければいいのでは?」
「それでは情緒というものがないでしょう? ジッポライターで火をつけて、というひと手間が最高に格好いいと思うのですがねぇ? というか、孫に見せつけたい! で、『おじい様、渋くて素敵』とか、『おじい様、ダンディー!』とか言われたいのですよ」
呆れながらジッポライターを取り出したバロックが、アールに軽く投げてやりながら肩をすくめる。
「目的は後者では?」
「もちろん」
アールは不思議そうに小首を傾げた。
「むしろ、それ以外の理由がありませんね」
バロックはコホンと咳払いをした。
「本当に任せても?」
アールは火のついていない葉巻を一度指で挟んで口から離し、不敵な笑みを浮かべる。
その笑顔はまるで子供のような無邪気さに溢れていた。
「私のお願いを聞いてくれるなら喜んで。それとも…この私が信用できないとでも? 少なくとも本気を出してヘマをしなければ元老院さえ欺くことができるでしょう。…まあ、そうする場合は割増料金を頂戴いたしますけれど?」
「勘弁してくれ」
バロックが降参だというように両手を上にあげ、それから、やれやれと手を下ろして首を横に振って大きくため息を漏らす。
クスクスと笑いながらアールは葉巻を懐に戻し、ジッポライターを応接用テーブルに置いた。
そんな彼へおずおずとバロックは尋ねた。
「…若人を虐める趣味があるのですか?」
その情けない声を聞きながらアールは一緒に連れてきたウォルターへと歩み寄り、楽しそうに笑いながらコートを受け取った。
「おやおや、このゲームにギブアップしてしまうなんてね。皇帝ごっこも様になってきたと思ったんだが、私のような老人にもきちんと尊厳ある態度で接しないと先が見えないよ」
普段の砕けた口調に戻ったアールは逆に緊張しているバロックを横目でちらりと見た後、コートを纏ってからステッキを受け取った。
最後にシルクハットを受け取り、それを目深にかぶったアールはその深みのある青い瞳を静かに細めた。
「そもそも、君も若人と言えるほど若くはないだろうに。いつまでもそんな様子では、『彼女』から子豚ちゃんと呼ばれても仕方がないと言わざるを得ないのではないかね?」
バロックが悲しそうな顔をしてデスクに伏せたままになっていた写真を持ち上げ、深い悲し気な溜息を洩らした。
「…冗談でもいいからもう一度、彼女の声でそう呼ばれたいですよ」
「そういう甘ちゃんだから元老院に翻弄されてばかりになるんだ」
アールはそう言い残すと、ヒラヒラと手を振って颯爽と退室した。
その後を追うようにしてウォルターが最敬礼をし、主を追いかけて退室する。
☆
嵐が去った後のような書斎、バロックが深く席に座り直した。
「閣下、追いかけなくてよろしいのですか?」
ひょろっとした方の護衛がそう尋ねると、バロックは首を横に振る。
「はぁ、緊張したよ。最後は落第点を突き付けられてしまったねぇ…。君たちに話すのとあのお方に話すのとでは訳が違いすぎて胃が痛いよ」
ガタイのいいほうの護衛が尋ねた。
「あのお方、とはどういう意味でしょうか? リヴィングストン元公爵様とは伺っておりますが…」
バロックは前髪を掻き上げ、困ったような顔をした。
「うーん、一言では言い表せない人だよ。でも、この国の根幹を作った側の人間であり、私よりもずっと年寄りで、長生きで、そして強い存在だ」
二人の護衛が疑問符を頭に浮かべている様子を見ながら、彼はちょっと疲れた顔で笑った。
「ハハッ…すまないね。本当はもっとしっくりとくる言葉があるんだけれども…あの方の許可なしにその言葉を口にすることはしない約束なんだ。随分と汚い部分を背負ってもらった恩もあるし、戦争に片を付けた英雄の一人…でもあるからね」
ひょろっとした方がギョッとした勢いに任せて思わず口に出していた。
「ええっ!? 五人の英雄、その一人なのですか!?」
そう言ってから慌てて口を両手で覆って塞ぎ、相棒に思い切り叩かれて痛そうな音と、そして小さな悲鳴が漏れる。
バロックは咎めることはなく、遠い目をしながら頷いた。
彼らに聞こえない程度の声でこんなことを呟いて。
「本当に、何者なんだろうね…彼は」
0
お気に入りに追加
896
あなたにおすすめの小説

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

悪役令嬢に転生したら手遅れだったけど悪くない
おこめ
恋愛
アイリーン・バルケスは断罪の場で記憶を取り戻した。
どうせならもっと早く思い出せたら良かったのに!
あれ、でも意外と悪くないかも!
断罪され婚約破棄された令嬢のその後の日常。
※うりぼう名義の「悪役令嬢婚約破棄諸々」に掲載していたものと同じものです。

変な転入生が現れましたので色々ご指摘さしあげたら、悪役令嬢呼ばわりされましたわ
奏音 美都
恋愛
上流階級の貴族子息や令嬢が通うロイヤル学院に、庶民階級からの特待生が転入してきましたの。
スチュワートやロナルド、アリアにジョセフィーンといった名前が並ぶ中……ハルコだなんて、おかしな

だから言ったでしょう?
わらびもち
恋愛
ロザリンドの夫は職場で若い女性から手製の菓子を貰っている。
その行為がどれだけ妻を傷つけるのか、そしてどれだけ危険なのかを理解しない夫。
ロザリンドはそんな夫に失望したーーー。

悪役令嬢は皇帝の溺愛を受けて宮入りする~夜も放さないなんて言わないで~
sweetheart
恋愛
公爵令嬢のリラ・スフィンクスは、婚約者である第一王子セトから婚約破棄を言い渡される。
ショックを受けたリラだったが、彼女はある夜会に出席した際、皇帝陛下である、に見初められてしまう。
そのまま後宮へと入ることになったリラは、皇帝の寵愛を受けるようになるが……。
ヒロイン不在だから悪役令嬢からお飾りの王妃になるのを決めたのに、誓いの場で登場とか聞いてないのですが!?
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
ヒロインがいない。
もう一度言おう。ヒロインがいない!!
乙女ゲーム《夢見と夜明け前の乙女》のヒロインのキャロル・ガードナーがいないのだ。その結果、王太子ブルーノ・フロレンス・フォード・ゴルウィンとの婚約は継続され、今日私は彼の婚約者から妻になるはずが……。まさかの式の最中に突撃。
※ざまぁ展開あり

【二部開始】所詮脇役の悪役令嬢は華麗に舞台から去るとしましょう
蓮実 アラタ
恋愛
アルメニア国王子の婚約者だった私は学園の創立記念パーティで突然王子から婚約破棄を告げられる。
王子の隣には銀髪の綺麗な女の子、周りには取り巻き。かのイベント、断罪シーン。
味方はおらず圧倒的不利、絶体絶命。
しかしそんな場面でも私は余裕の笑みで返す。
「承知しました殿下。その話、謹んでお受け致しますわ!」
あくまで笑みを崩さずにそのまま華麗に断罪の舞台から去る私に、唖然とする王子たち。
ここは前世で私がハマっていた乙女ゲームの世界。その中で私は悪役令嬢。
だからなんだ!?婚約破棄?追放?喜んでお受け致しますとも!!
私は王妃なんていう狭苦しいだけの脇役、真っ平御免です!
さっさとこんなやられ役の舞台退場して自分だけの快適な生活を送るんだ!
って張り切って追放されたのに何故か前世の私の推しキャラがお供に着いてきて……!?
※本作は小説家になろうにも掲載しています
二部更新開始しました。不定期更新です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる