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序章 深淵の底で
ep4
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スーヴィエラは軽くつまめるジャーキーをサンドしたクラッカーを一つだけつまみ、かなり薄味にしてもらったスープを飲み干してホッと息を吐き出すと目の前で居心地悪そうにしているヴィンセントを振り返った。
「ごちそうさまでした」
「…少なくないか? そんなもんで足りるのか?」
「ええ」
実家では仕事を一ミリでもしくじるたびに食事を抜かれることも多く、また、食事量もほぼ残飯レベルしか与えられなかったために彼女にはたくさん食べるという概念がなかった。
空腹すぎて死にそうなときはさすがに密かに闇に紛れながら龍化し、小鳥程度の獲物を狩ることもざらではあったのだが、それでも高カロリーな食べ物は食べることができない体質だったのだ。
「…ええと、その…」
彼が切り出し文句を探して視線を揺らし、戸惑いをあらわにしていると、不意にヴィンセントの兄が口をはさんだ。
「さて、と。うちのヴィンセントがとんだワガママで申し訳ないな」
「…あなたは…」
「俺はガイ。本名はガイラクティオなんだが、まあ、ガイと呼んでくれ。あ、『義兄さん』でもいいけど。ヴィンセントとリアラの兄だ」
「…リアラの?」
「リアラはイシュカ家の末娘だよ。ちょっとワケあって出仕奉公させることになっちまったわけだが、奉公先に出して数か月後にウチの親父が一山あてて、今じゃあシレナ一の金持ち商人さ」
「じゃあ、先ほど話していた『パルでの足掛かりを探すためのスパイ』っていうのは…」
「勘違いするなよ? あれはリアラが言い出したことなんだ。ドジっ子のふりをして隙をつき、書類を盗み出すなんて犯罪めいたことをするとぬかしやがって」
ガイはワシャワシャと隣に座ったリアラの頭をかき回すと肩をすくめた。
「結局、うまくいかなかったんだが、ちょうど娘の――言い方は悪いが――処分先に困っているって伯爵の方の情報をリアラが仕入れてきてくれたからな。あのバカジジイをちょっと煽ってやったらコロッと落ちたよ」
ヴィンセントが拗ねたように口を尖らせてぼやいた。
「パルの屋敷に俺の婚約者がいるって調べてわかったから、出来ることなら連れ帰ってくれとも言ったんだが、そっちは華麗にスルーされたけどな」
スーヴィエラはキョトンとした。
「婚約者さんなのに、奉公に出ちゃったんですか?」
「俺の婚約者のディアナの実家が破産して、うちで立て替えてやって保護したんだが…赤字続きで先が長くないことを知ったディアナはとっくに家を飛び出していたんだよ。俺が軍事遠征に出ている間に、な」
ガイがひらひらと手を振った。
「ようやく尻尾をつかまえた時には死んでいるって遺骨を押し付けられて、理由もわからないままだったんだが、ラブドール扱いの末に捨てられて果ては処分で殺されちまっていたってハナシさ」
「兄さん!」
ヴィンセントが噛みつかんばかりの勢いで唸ったが、ガイはいたって落ち着きを払った顔でのんびりと言った。
「事実だろ?」
「くっ…」
「スーヴィエラさんはディアナって女中のこと、何か知らない?」
唐突に話を振られ戸惑った顔をしたスーヴィエラはフルフルと首を横に振った。
「申し訳ございません。使用人として働かされていたので、専属侍女と呼べる人はほとんどいなかったんです。結婚適齢期を迎えてからは侍女をつけられてパーティにと言うこともあったのですが」
「関わったこともないの?」
「…たぶん。その、リアラ以外の侍女とは一線を引いて過ごしていたような気がします。一人だけ守ってくれた方はいたのですけど――」
リアラが元気よく身を乗り出す。
「それってもちろん私ですよね、スー様!」
「ううん、別の人。だけど…顔も名前も思い出せないの。たぶん、そのころが辛すぎて記憶の奥底に消しちゃっただけ…かな」
「覚えていないんですか?」
「思い出さないようにしているの。…思い出せば生きているのが辛くて、悲しくてしんどいから」
スーヴィエラはそう言うと、ヴィンセントは深くため息を漏らした。
「…しんどいって…」
リアラがスーヴィエラの援護射撃に回った。
「そもそも、人間扱いされていなかったんだよ、ヴィンセント」
「はぁ?」
スーヴィエラは緩々と首を横に振った。
「それはいいとして、3,4年とはどういうことですか?」
ヴィンセントは一瞬、逡巡したが、やがてゆっくりとした口調で言った。
「俺はまだ、ディアナがどこかで生きているんだと思っている。だって、3年前に死んだと言われたけど、去年までディアナから手紙が届いていたから…」
「お手紙、ですか?」
「そう。筆跡も一緒で、鑑定にも出したけど他人の可能性が低いって出て…ある日唐突に連絡が途絶えたけど、でもさ…希望を持つだろう?」
「私は誰かに恋したことがないのでその…人生の機微というか、そういうことはわからないのですけど、でも…リアラがある日いなくなってしまったら、きっと喪失感に見舞われるんだろうなって…そう思いますよ」
ガイがポンポンと妹の背を優しく叩いた。
「よかったなぁ、リアラ。スーヴィエラさんにそんな風に認められていて」
「スー様と私は腹心の友なのだよ、お兄ちゃん!」
無い胸を張りながらリアラは鼻高々にそういうと、疲れたように眉間をもんでいるヴィンセントが深くため息を漏らした。
「死んだなんて…信じたくないが、あの屋敷で足取りが途絶えたのは本当だ。もし、死んでいたとしたら絶対にルクフォード家は許したくない存在だということを覚えておいてくれ」
「いえ、構いませんよ」
スーヴィエラは瞼を伏せた。
「だって、私は記憶の底にあるものを思い出そうともせずに逃げているんですから」
瞼を伏せた彼女は少し明るくなってきた空を見上げ、虚ろな瞳で微笑んだ。
「3,4年と言うのはそのあとに私を殺すということでも構わないですよ。見せしめで嬲られて殺されようと、あなたを恨まないでしょうからね」
「ッ、そういうことじゃない!」
ヴィンセントが立ち上がってドンッと机に手をつき、身を乗り出した。
「俺は…ただ、お互いのことを考えて3,4年で結婚生活を終わりにすると言いたかっただけだ! その、さすがに数日で手を離したらお互いに傷として残る。けど、3,4年経って俺の浮気が云々って理由であれば捉え方によって君の傷は少なくていい」
「そう、でしょうか?」
スーヴィエラがコテンと首を傾げた。
「そうは思いませんが…」
「…と、とにかく。俺はディアナのことを追いかけたいんだ。どんな結末だろうとしても、真実が知りたい。それに、君のことを愛することはできないから、早めに別れてしまって、次を見つけてもらった方がいい」
「次?」
「まだ若いから君ならまだ再婚相手を見つけやすいだろうから、さっさと別れて、お互いの家のメンツを潰さないで俺だけが悪者になれるように理由探しして、…で、離婚してほしいんだ」
「それで3,4年、ですか?」
ヴィンセントは懐から一枚の紙を取り出した。
「だから、契約しよう」
スーヴィエラが不思議そうに小首を傾げてヴィンセントを見やると、彼は万年筆でサラサラと文面を書き出した。
それは、『3年後必ず離婚する代わりに、離婚するまでの間、スーヴィエラの衣食住の安定は保証する』といった旨の契約書だった。
「これに君がサインしてくれれば、この契約は必ず俺も守る。だから…」
「3年間なんですね?」
「4年間も燻っているよりは早い方がいいと思ったんだが…」
「いえ、ありがとうございます」
スーヴィエラが万年筆を受け取ると、あっさりとサインをした。リアラが悲しそうな顔をしていたが、スーヴィエラは特に悲しみも憎しみも怒りもなく、淡々としていた。
「それではよろしくお願いいたしますね、旦那様」
深々と頭を下げた彼女は今までリアラにしか向けてこなかった小さな笑みをヴィンセントに向け、ハイライトを失った瞳を細めた。
「ごちそうさまでした」
「…少なくないか? そんなもんで足りるのか?」
「ええ」
実家では仕事を一ミリでもしくじるたびに食事を抜かれることも多く、また、食事量もほぼ残飯レベルしか与えられなかったために彼女にはたくさん食べるという概念がなかった。
空腹すぎて死にそうなときはさすがに密かに闇に紛れながら龍化し、小鳥程度の獲物を狩ることもざらではあったのだが、それでも高カロリーな食べ物は食べることができない体質だったのだ。
「…ええと、その…」
彼が切り出し文句を探して視線を揺らし、戸惑いをあらわにしていると、不意にヴィンセントの兄が口をはさんだ。
「さて、と。うちのヴィンセントがとんだワガママで申し訳ないな」
「…あなたは…」
「俺はガイ。本名はガイラクティオなんだが、まあ、ガイと呼んでくれ。あ、『義兄さん』でもいいけど。ヴィンセントとリアラの兄だ」
「…リアラの?」
「リアラはイシュカ家の末娘だよ。ちょっとワケあって出仕奉公させることになっちまったわけだが、奉公先に出して数か月後にウチの親父が一山あてて、今じゃあシレナ一の金持ち商人さ」
「じゃあ、先ほど話していた『パルでの足掛かりを探すためのスパイ』っていうのは…」
「勘違いするなよ? あれはリアラが言い出したことなんだ。ドジっ子のふりをして隙をつき、書類を盗み出すなんて犯罪めいたことをするとぬかしやがって」
ガイはワシャワシャと隣に座ったリアラの頭をかき回すと肩をすくめた。
「結局、うまくいかなかったんだが、ちょうど娘の――言い方は悪いが――処分先に困っているって伯爵の方の情報をリアラが仕入れてきてくれたからな。あのバカジジイをちょっと煽ってやったらコロッと落ちたよ」
ヴィンセントが拗ねたように口を尖らせてぼやいた。
「パルの屋敷に俺の婚約者がいるって調べてわかったから、出来ることなら連れ帰ってくれとも言ったんだが、そっちは華麗にスルーされたけどな」
スーヴィエラはキョトンとした。
「婚約者さんなのに、奉公に出ちゃったんですか?」
「俺の婚約者のディアナの実家が破産して、うちで立て替えてやって保護したんだが…赤字続きで先が長くないことを知ったディアナはとっくに家を飛び出していたんだよ。俺が軍事遠征に出ている間に、な」
ガイがひらひらと手を振った。
「ようやく尻尾をつかまえた時には死んでいるって遺骨を押し付けられて、理由もわからないままだったんだが、ラブドール扱いの末に捨てられて果ては処分で殺されちまっていたってハナシさ」
「兄さん!」
ヴィンセントが噛みつかんばかりの勢いで唸ったが、ガイはいたって落ち着きを払った顔でのんびりと言った。
「事実だろ?」
「くっ…」
「スーヴィエラさんはディアナって女中のこと、何か知らない?」
唐突に話を振られ戸惑った顔をしたスーヴィエラはフルフルと首を横に振った。
「申し訳ございません。使用人として働かされていたので、専属侍女と呼べる人はほとんどいなかったんです。結婚適齢期を迎えてからは侍女をつけられてパーティにと言うこともあったのですが」
「関わったこともないの?」
「…たぶん。その、リアラ以外の侍女とは一線を引いて過ごしていたような気がします。一人だけ守ってくれた方はいたのですけど――」
リアラが元気よく身を乗り出す。
「それってもちろん私ですよね、スー様!」
「ううん、別の人。だけど…顔も名前も思い出せないの。たぶん、そのころが辛すぎて記憶の奥底に消しちゃっただけ…かな」
「覚えていないんですか?」
「思い出さないようにしているの。…思い出せば生きているのが辛くて、悲しくてしんどいから」
スーヴィエラはそう言うと、ヴィンセントは深くため息を漏らした。
「…しんどいって…」
リアラがスーヴィエラの援護射撃に回った。
「そもそも、人間扱いされていなかったんだよ、ヴィンセント」
「はぁ?」
スーヴィエラは緩々と首を横に振った。
「それはいいとして、3,4年とはどういうことですか?」
ヴィンセントは一瞬、逡巡したが、やがてゆっくりとした口調で言った。
「俺はまだ、ディアナがどこかで生きているんだと思っている。だって、3年前に死んだと言われたけど、去年までディアナから手紙が届いていたから…」
「お手紙、ですか?」
「そう。筆跡も一緒で、鑑定にも出したけど他人の可能性が低いって出て…ある日唐突に連絡が途絶えたけど、でもさ…希望を持つだろう?」
「私は誰かに恋したことがないのでその…人生の機微というか、そういうことはわからないのですけど、でも…リアラがある日いなくなってしまったら、きっと喪失感に見舞われるんだろうなって…そう思いますよ」
ガイがポンポンと妹の背を優しく叩いた。
「よかったなぁ、リアラ。スーヴィエラさんにそんな風に認められていて」
「スー様と私は腹心の友なのだよ、お兄ちゃん!」
無い胸を張りながらリアラは鼻高々にそういうと、疲れたように眉間をもんでいるヴィンセントが深くため息を漏らした。
「死んだなんて…信じたくないが、あの屋敷で足取りが途絶えたのは本当だ。もし、死んでいたとしたら絶対にルクフォード家は許したくない存在だということを覚えておいてくれ」
「いえ、構いませんよ」
スーヴィエラは瞼を伏せた。
「だって、私は記憶の底にあるものを思い出そうともせずに逃げているんですから」
瞼を伏せた彼女は少し明るくなってきた空を見上げ、虚ろな瞳で微笑んだ。
「3,4年と言うのはそのあとに私を殺すということでも構わないですよ。見せしめで嬲られて殺されようと、あなたを恨まないでしょうからね」
「ッ、そういうことじゃない!」
ヴィンセントが立ち上がってドンッと机に手をつき、身を乗り出した。
「俺は…ただ、お互いのことを考えて3,4年で結婚生活を終わりにすると言いたかっただけだ! その、さすがに数日で手を離したらお互いに傷として残る。けど、3,4年経って俺の浮気が云々って理由であれば捉え方によって君の傷は少なくていい」
「そう、でしょうか?」
スーヴィエラがコテンと首を傾げた。
「そうは思いませんが…」
「…と、とにかく。俺はディアナのことを追いかけたいんだ。どんな結末だろうとしても、真実が知りたい。それに、君のことを愛することはできないから、早めに別れてしまって、次を見つけてもらった方がいい」
「次?」
「まだ若いから君ならまだ再婚相手を見つけやすいだろうから、さっさと別れて、お互いの家のメンツを潰さないで俺だけが悪者になれるように理由探しして、…で、離婚してほしいんだ」
「それで3,4年、ですか?」
ヴィンセントは懐から一枚の紙を取り出した。
「だから、契約しよう」
スーヴィエラが不思議そうに小首を傾げてヴィンセントを見やると、彼は万年筆でサラサラと文面を書き出した。
それは、『3年後必ず離婚する代わりに、離婚するまでの間、スーヴィエラの衣食住の安定は保証する』といった旨の契約書だった。
「これに君がサインしてくれれば、この契約は必ず俺も守る。だから…」
「3年間なんですね?」
「4年間も燻っているよりは早い方がいいと思ったんだが…」
「いえ、ありがとうございます」
スーヴィエラが万年筆を受け取ると、あっさりとサインをした。リアラが悲しそうな顔をしていたが、スーヴィエラは特に悲しみも憎しみも怒りもなく、淡々としていた。
「それではよろしくお願いいたしますね、旦那様」
深々と頭を下げた彼女は今までリアラにしか向けてこなかった小さな笑みをヴィンセントに向け、ハイライトを失った瞳を細めた。
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