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アサシンの日常

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暗殺科の教室に向かっている途中で破田が俺に語りかけてきた。
「そういや、夜斬!昨日の課題のレポートちゃんと書いてきたのか?」
「書いたよ……書かなきゃ単位貰えないだろうが…そういう破田はどうなんだよ」
「俺は昨日課題なかったからな!」
そう話をしていると奪取科の生徒たちとすれ違い、話し声が聞こえてきた
「…二年生の楠田さん昨日の課題で死んだんだって……」
「嘘っ!?あの子が?優秀だったのに!」
「ちょっ…!?声が大きいって…」
と言い、人目を気にしながら遠ざかって行く
「…暗殺科と奪取科は課題で死ぬ事が多いからな」
破田は今の話を聞いていたのかそんな事を呟いた
「破田はなんで暗殺科に来たんだ?」
俺は不意にそんな事を聞いてみる
「…それは聞かないのがこの学校の暗黙の了解だろ?」
そう破田は笑顔で答えた
「そうだったな、悪かった」
「別にいいって気にするな!」
そんな会話をしていると授業五分前の予鈴が鳴った
「やべぇ、急がないと遅れるぞ!」
「そうだな」
俺達はそう言いながら暗殺科の教室まで駆けて行った

ーーーーーーーーーーー
暗殺科の教室に入ると既に櫻が座っていた
「あんた達ね、またギリギリで入ってきて!」
櫻は頬杖をつきながらため息をついた
「遅れてないだけまだマシだろ!」
「櫻はいつも早いな、何分前に来てるんだよ」
俺は教卓にレポートを持って行きながら質問する
櫻は無い胸を張りながら偉そうに答えた
「暗殺者が時間にルーズなのは致命的でしょ!私はいつも10分前には着くようにしてるわ!あんた達と違ってね!」
「俺はな仕事とプライベートは分けてんだよ!だからいいんですー!」
破田が対抗して言い返す
破田と櫻がスピーカー並みの声を張り上げあっていると不意に教室の扉が開きあいつが入ってきた
「下の階まで2人の声が聞こえてましたよ!声のトーンを落としましょうね~」
あいつが教卓に着くと同時に俺達は席に着いた
あいつは教卓の上のレポートを見て
「ちゃんとレポートを提出しましたね!今回は課題の難易度高かったですしポイント高いですよ~」
そう言いあいつは俺を見てくるが
…俺は無視する
「出席をとりまーす!と言っても三年の暗殺科は5人しかいませんが……前はもう少し生き残ってたんですけどね~まあ、死んだ人が弱かっただけなんですけど」
と言いながら出席簿に印を付けていく
「奈々緒さんは不登校の一条君を連れて来るため遅刻するそうです」
そう言い終わった瞬間、不意に教室の扉が開かれた
「遅れてすみませーん、一条将広君を連れてきました」
そう言い長めの綺麗な髪をなびかせながら教室に入ってきた
誰もが見惚れるであろうその容姿に俺は違和感を覚えた
なぜなら教室に入ってきた奈々緒は縄が結び付けられた棒を担いでおり、その棒の先には亀甲縛りで吊るされているアニメTシャツを着た一条が鼻息を荒くし恍惚な表情を浮かべていたからだ
この光景だけは2年間一緒にいてもなれない……
破田は口を開け呆れており、櫻は顔を赤く染め俯いている…
「……屈辱的だ……だが…それがいい…!」
「いや、変態か!!」
と破田が言った
…一条は生粋の変態だった……
「ったく将広君さ、毎回毎回私の手を煩わせないでほしいな~…今度はもっと酷いことするから」
「もっ、もっと酷いこと!?」
一条は更に鼻息を荒くしてそう言った
…一条は生粋の変態だった……
「奈々緒さん、お疲れ様です!一条君、出席日数が足りてませんよ~実績があっても卒業しなければ意味ありませんからね!あと奈々緒さんと一条君はレポートを提出して下さいね」
あいつはこの光景について何も言わずに言い放った
「これで5人揃いましたね!それでは授業を始めまーす!」

ーーーーーーーーーーー
「いいですか?殺人許可証を所有しているからといって誰でも殺していいというわけではありません、国からの暗殺依頼があった者だけ殺害することができます
この殺人許可証を悪用し、私利私欲のために使用した者は死罪となります」
そう言いながらあいつは俺をじっと見てくる
「しかし、殺害するだけの証拠と理由がはっきり記されている資料を日本政府に提出すると許可が降りる場合もあります」
そこでようやくあいつが俺から目を離した
「ここまでは何度も授業で通っているから分かりますよね~では次に行きましょう
出来る暗殺者はそつなく自分でこなしますが基本、武器の作成や整備をする武器製造者とそのターゲットが何処にいるかなどの情報を集める情報収集者…そしてそれを元に暗殺を実行する複数の暗殺者でチームを組んで行動します
まあ、私は何でも一人でできますがね~」
ここで授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った
「今日の授業はここまでです
今回は珍しく立て続けに課題が来てますね~では今回は破田君と櫻さんに行ってもらいますので後で私のところに来てください」
そう言い残しあいつは教室から出て行った
「今回は俺らか…一緒に頑張ろうぜ!」
「まあ、私は一人でも出来るけどね!」
破田と櫻がそんな話をしていると教室の扉が開きその向こう側から来花が現れた
「蓮君!一緒に食堂行こ!」
「ああ」
俺は席を立ち食堂に向かおうとしたところ
「夜斬!俺の分の席も取っておいてくれ!」
破田から声を掛けられた
「おう、分かった」
「あっ来花ちゃん!私の分の席も取っといて」
櫻は来花に頼み、破田とあいつの元へ向かって
「じゃあ行こっか!」
「そうだな」
俺と来花は2人で食堂へ向かった
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