15 / 24
第一章:朝、目が覚めたらお姫様一行の保護者になっていた俺。
第4話「俺、紐でシミュレーション」
しおりを挟む
「おうおうおう、女のくせに女を買うなんて、この女かなりの好き者らしいな!
そうだ、ここであったのも何かの縁だ、一緒にお楽しみと行こうぜ?
もちろん代金は全部俺たちが持つし、お前のこともたっぷりと楽しませてやるよ」
おい、こっちにまで唾を飛ばすなよ、ばっちぃなぁ。
てか、俺を盾にすんなよ……えっと、ぺポだっけ?
あ、それはあっちのちっせえ方か。
「兄貴!?
そんな金、俺たちにはねえでやんす!
大体この間のツケだってまだ返して……」
なんだこいつ、口では嫌がるようなことを言いながら、周りの女の胸ばっかり見てんじゃねえか。
「うるせぇ!!
この辛気臭え町で、せっかく上玉を見つけたんだ。
てめえを奴隷商に売り飛ばしてでもこの女共は俺のもんだ!!
さあ、行くぞ!!!」
「きゃっ、引っ張らないでくださいっ!」
うわっと、お、おい、胸に埋もれる、埋もれるからあんまり抱きしめるな!
こんな所アメリアのやつにみられでもしたら、八つ裂きにされちまうじゃねえか。
「……ちょっと待って!
私が言ったのは、その女の子が抱えているぬいぐるみの事!!
女の子は関係ないから放して!!!」
おいおい、ポぺが俺を売ろうとしてたってマジぃ?
ていうか、そもそもそういう仕事してんだから、さっさと行けよお前ら。
なんで嫌がってんだよ、むしろ客を探す手間が省けたんだから喜べよ。
「関係ないだぁ?
じゃあ、俺が何しようといいじゃねえか。
だってそうだろ?
この女とお前は関係ないんだから!!!」
おお、こいつ、顔に似合わず結構うまいこと言うじゃねえか!
今度俺も使いたいな。
なんか使えそうなシチュエーションでも考えねえと。
「ひゃひゃひゃ!
さっすが兄貴!!
相手の弱みを見つけさせたらピカイチだぁ!
うまいこと言いくるめて、代金を踏み倒そうってことでやんすね!?」
なんか手ごろな草でも……あ、これでいいか。
「あ、その紐はとっちゃダメです!
ひゃん……もう、ちょっとだけですからね?」
わかってるって、それより、こっちもくれ。
「え、え、え、?
そっちまで取られたら、服が脱げちゃ……ひぅっ、あ、危なかったぁ」
なんだよ、今いいとこなんだからじっとしててくれ。
こっちの長い紐がアメリア、短いほうがリズとかいうガキ。
まず、短いほうにたらふく飯を用意する。
すると、ガキはアホばっかだから、こいつもきっと腹がはちきれるまで夢中で
詰め込もうとするはずだ。
で、腹が膨れたガキは、よだれ垂らしながら朝までおねんね。
残ったのは長いほう。
こっちは強敵だが、小さいころから知ってる俺からすれば、決して叶わない相手じゃない。
さっきの男みたいに上手くやって、決め台詞。
じゃあいいじゃねえか、あいつとお前は関係ねえんだから。
……これだ。
問題はそのセリフに行くまでの過程。
さて、どうするかな――
「いいから早く行くぞ、おらぁっ!!!!」
「きゃ、い、今、腕を引っ張られたら服が落ちて……あ」
はらり。
ん?
「おい、何でお前こんなところで服脱いでるんだよ?
そういうのは店についてからやれ……へぶぅうっ!!!!」
「あ、あなたのせいですっ!」
は?
なんで俺のせいなんだよ。
ったく、最近の若いやつっていうのは、都合の悪いことはすぐに他人のせいにしちまう。
ホント、嘆かわしいもんだよなぁ。
「あ・な・た・の・せ・い・な・ん・で・す!!!」
わ、わかったって!
ワルいのは男。
ズルいのは女ってな。
「ホントにわかったんですかぁ?
じーっ……」
「なんだよなんだよ、こんなところで服を脱いじまうなんて……ああ、準備万端ってわけだ?
いいぜ、ちょうど近くに俺たちの拠点がある。
そこで朝まで楽しもうぜ!」
ほぉ、よかったじゃねえか。
この時間から朝までっていったら、相当な金になんだろ。
女を探した男は欲に、客を探した女は金にまみれて一件落着!
めでたしめでたし、さあて、今度こそ家に帰りますかね。
「おい、そろそろ放してくれ」
「あっ、ごめんなさい……
って、あなたのせいで服が脱げてしまったのに、謝罪がまだなのですけど!!!?」
いいじゃねえか、減るもんじゃねえ。
若い時間はリリアの満ち欠けよりも短いんだ。
見たいやつに見せたって何の問題もねえよ。
うはは。
さてさて、後のことは若いやつ同士に任せて、おっさんはそろそろ帰るとするか。
……
…………
「って、誰がおっさんじゃっ、このクソガキ共がぁ!!!!」
「ぐぅぇえええええぁあぁああああああ!!!!」
「あ、兄貴ぃぃぃいいいいいいいい!!!!」
そうだ、ここであったのも何かの縁だ、一緒にお楽しみと行こうぜ?
もちろん代金は全部俺たちが持つし、お前のこともたっぷりと楽しませてやるよ」
おい、こっちにまで唾を飛ばすなよ、ばっちぃなぁ。
てか、俺を盾にすんなよ……えっと、ぺポだっけ?
あ、それはあっちのちっせえ方か。
「兄貴!?
そんな金、俺たちにはねえでやんす!
大体この間のツケだってまだ返して……」
なんだこいつ、口では嫌がるようなことを言いながら、周りの女の胸ばっかり見てんじゃねえか。
「うるせぇ!!
この辛気臭え町で、せっかく上玉を見つけたんだ。
てめえを奴隷商に売り飛ばしてでもこの女共は俺のもんだ!!
さあ、行くぞ!!!」
「きゃっ、引っ張らないでくださいっ!」
うわっと、お、おい、胸に埋もれる、埋もれるからあんまり抱きしめるな!
こんな所アメリアのやつにみられでもしたら、八つ裂きにされちまうじゃねえか。
「……ちょっと待って!
私が言ったのは、その女の子が抱えているぬいぐるみの事!!
女の子は関係ないから放して!!!」
おいおい、ポぺが俺を売ろうとしてたってマジぃ?
ていうか、そもそもそういう仕事してんだから、さっさと行けよお前ら。
なんで嫌がってんだよ、むしろ客を探す手間が省けたんだから喜べよ。
「関係ないだぁ?
じゃあ、俺が何しようといいじゃねえか。
だってそうだろ?
この女とお前は関係ないんだから!!!」
おお、こいつ、顔に似合わず結構うまいこと言うじゃねえか!
今度俺も使いたいな。
なんか使えそうなシチュエーションでも考えねえと。
「ひゃひゃひゃ!
さっすが兄貴!!
相手の弱みを見つけさせたらピカイチだぁ!
うまいこと言いくるめて、代金を踏み倒そうってことでやんすね!?」
なんか手ごろな草でも……あ、これでいいか。
「あ、その紐はとっちゃダメです!
ひゃん……もう、ちょっとだけですからね?」
わかってるって、それより、こっちもくれ。
「え、え、え、?
そっちまで取られたら、服が脱げちゃ……ひぅっ、あ、危なかったぁ」
なんだよ、今いいとこなんだからじっとしててくれ。
こっちの長い紐がアメリア、短いほうがリズとかいうガキ。
まず、短いほうにたらふく飯を用意する。
すると、ガキはアホばっかだから、こいつもきっと腹がはちきれるまで夢中で
詰め込もうとするはずだ。
で、腹が膨れたガキは、よだれ垂らしながら朝までおねんね。
残ったのは長いほう。
こっちは強敵だが、小さいころから知ってる俺からすれば、決して叶わない相手じゃない。
さっきの男みたいに上手くやって、決め台詞。
じゃあいいじゃねえか、あいつとお前は関係ねえんだから。
……これだ。
問題はそのセリフに行くまでの過程。
さて、どうするかな――
「いいから早く行くぞ、おらぁっ!!!!」
「きゃ、い、今、腕を引っ張られたら服が落ちて……あ」
はらり。
ん?
「おい、何でお前こんなところで服脱いでるんだよ?
そういうのは店についてからやれ……へぶぅうっ!!!!」
「あ、あなたのせいですっ!」
は?
なんで俺のせいなんだよ。
ったく、最近の若いやつっていうのは、都合の悪いことはすぐに他人のせいにしちまう。
ホント、嘆かわしいもんだよなぁ。
「あ・な・た・の・せ・い・な・ん・で・す!!!」
わ、わかったって!
ワルいのは男。
ズルいのは女ってな。
「ホントにわかったんですかぁ?
じーっ……」
「なんだよなんだよ、こんなところで服を脱いじまうなんて……ああ、準備万端ってわけだ?
いいぜ、ちょうど近くに俺たちの拠点がある。
そこで朝まで楽しもうぜ!」
ほぉ、よかったじゃねえか。
この時間から朝までっていったら、相当な金になんだろ。
女を探した男は欲に、客を探した女は金にまみれて一件落着!
めでたしめでたし、さあて、今度こそ家に帰りますかね。
「おい、そろそろ放してくれ」
「あっ、ごめんなさい……
って、あなたのせいで服が脱げてしまったのに、謝罪がまだなのですけど!!!?」
いいじゃねえか、減るもんじゃねえ。
若い時間はリリアの満ち欠けよりも短いんだ。
見たいやつに見せたって何の問題もねえよ。
うはは。
さてさて、後のことは若いやつ同士に任せて、おっさんはそろそろ帰るとするか。
……
…………
「って、誰がおっさんじゃっ、このクソガキ共がぁ!!!!」
「ぐぅぇえええええぁあぁああああああ!!!!」
「あ、兄貴ぃぃぃいいいいいいいい!!!!」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
あの日、さようならと言って微笑んだ彼女を僕は一生忘れることはないだろう
まるまる⭐️
恋愛
僕に向かって微笑みながら「さようなら」と告げた彼女は、そのままゆっくりと自身の体重を後ろへと移動し、バルコニーから落ちていった‥
*****
僕と彼女は幼い頃からの婚約者だった。
僕は彼女がずっと、僕を支えるために努力してくれていたのを知っていたのに‥
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる