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02 ユーさん、イケメン、能力者
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スバルを筆頭にヒカリとダテ、それに後輩数名とを加えたナガヤマ捜索隊はまず手始めに、スバルとナガヤマが属する三年四組の教室へ向かうこととなった。
これは当然、彼が現状最後に目撃された場所だというのがある。けれどそれ以上に、かつてナガヤマ自身に聞いた探しものの原則を、スバルが思い出したからである。
「『探しものは、その人の行動した範囲にしかない』」
曰く、何かを探すときはただ闇雲に探すのでなく、自他の行動ルートを洗い出した上で有り得ない可能性を消去法的に潰していけば、自然とゴールに辿り着くという。人間や動物が相手でもそれは同じことなのだとか。
「ああ、いわゆる『その気持ちになって考えろ』ってやつね」
ダテが補足してくれたので、スバルは頷いてみせる。
「まだ小学校の時、アイツのお陰で大事な御守りを失くしたのにすぐ見つけられてさ。死んだ爺ちゃんの形見だったから、嬉しくて」
「言った本人も、まさか自分がそれで探されてるとは思わないだろうね」
「あ、タカちゃんだ。おーい」
ヒカリがスバルの脇をくぐり抜けて教室へと一直線に飛んでいく。教室の入口にいたのは、サイドテールが印象的な女子陸上部のオオタカだった。ついさっきまで委員会に出席していたらしく、どうやらこれから部活へ赴く様だった。
「あ~、ひかっち~、おつかれ~!」
「つかれたよ~、タカちゃ~ん!」
互いの手を合わせてきゃいきゃいやっているのを見ると、むしろこっちが疲れてきそうだとスバルは思った。どうも二人のセンスは似通っている。飲まれないようにしなくては。
「あれ、よく見ると生徒会の愉快な仲間たち」
「ナガヤマが教室出てどっち行ったか覚えてない?」
スバルは敢えて無視して話を進める。
「アイツが教室出るとき、必ずオオタカの傍を通るだろ」
「って言われてもな~、うちの席、あいつ以外にもいっぱい人通るから」
オオタカの席は、教室後方の入口前にある。ここ三年四組は校舎の上下階に通じる大階段と生徒会室がある旧校舎行きデッキの両方に面していて、いわばそこは学園全体の交通の要衝だった。オオタカが少し身を乗り出せば、誰が何処へ行ったかはひと目で分かるのだ。
「多分だけど、いつも通りの方向行ったと思うよ」
「生徒会室の方には一度向かったってことね」
「あいつ、生徒会行ったんじゃないの?」
詳しい事情を知らないオオタカも、流石に訝し気な顔をしていた。
陸上部は名目では男女に別れているが、練習場所や顧問を共有している関係上、実質的にはチームメイトも同然である。嫌でも同行は気にかかるのだろう。
「見つけたら言っといて。最近部活に来ないから、二年の女子たちが寂しがってるぞーって」
「やっぱりモテるのなー、アイツ……」
「イケメンさんですからねぇ」
「ま、能力者って言われるぐらいだしね」
ナガヤマは生徒会長だけあって筆記科目の優秀さもさながら、運動神経の抜群さにおいても校内では有名である。そのうえ容姿端麗で清潔感があり、かと思えば性格にも嫌味なところがなく、クラスメイトや友人にも低姿勢ときており、男女ともに人望も厚い。
文武両道、才色兼備、成績優秀、スポーツ万能。これがフィクションならば設定盛り過ぎと言われかねないような出来過ぎた人物だった。昨年のバレンタインには部内で密かにチョコを二〇個もらった、などという噂もまことしやかに流れている。
ちなみに能力者とは、これだけオールマイティでありながら何故か水泳だけは苦手だということで、有名マンガの設定から引用して友人間で勝手についた異名なのだが、実際のところはスバルにもよく分からない。本当は水泳も得意なのではという気がしていた。
「ねえ、もう部活行って良い?」
「ごめんありがとう、陸上頑張って」
こうして一同に別れを告げたオオタカは、やがて風のように階下へと去って行った。
すると直後、ダテが静かだが大きなため息をつく。
「考えてみたら収穫ゼロじゃない、結局?」
「そうでもないよ。取り敢えず生徒会室……というか旧校舎に行ったのは分かったんだから。もう一回、そっちの方に行こう」
「来た道を逆戻りしてるだけな気がするけど……」
とはいえ手がかりゼロに比べればマシである。一同は揃って三年四組の教室を後にした。
「…………本当に恋愛がらみで埋められてたりしてねー」
「おいやめろ」
ヒカリが不穏なことを言うので、スバルは即座にツッコミを入れる。本音を言うなら、全く無いとも言い切れないのが、やや恐ろしいところだった。
さて最初の手がかりを頼って旧校舎に舞い戻ったスバルたちだが、早速行き詰った。それもその筈、ダテの指摘通り、現状は収穫ゼロに毛が生えた程度のものだったからだ。
旧校舎にあるのは生徒会室を含む各種の特別教室と文化部の部室、それに二年生の教室だが、その中のどれを当たったものやら全く見当がつかない。
「先輩たち何してんですか?」
思案に暮れる一同の前に見慣れた顔が現れた。二年生の男子で、生徒会庶務のモリカワだ。背がちっこく童顔なので、生徒会のみならず何処へ行っても可愛がられている。彼はその日、クラスの出し物の準備があるとかで事前に遅れるとの報せが入っていた。手にしている荷物はそれと関係があるのだろう。これから自分たちの教室に戻るところのようだ。
「ナガヤマ何処行ったか、オマエ知らない?」
「ナカヤマ……ナカヤマ……うーん、ちょっと分かんないですね」
「いやナカヤマじゃなくて、ナガヤマな」
「あっ、ユーさんですか。すみません、いつも下の名前で呼んでるんで」
そう言い照れたように頭をかくモリカワ。コイツは生徒会でも特にナガヤマに懐いている。
「ユーさんは、バカンスに行ってくるそうですよ。今さっき――」
「……え、ちょっと待って、バカが何だって?」
スバルは一瞬、何かの聞き間違いかと思った。
「だから、ユーさんはバカンスに行くそうです。海外かな? 今さっきそこで会ったんで」
「いや信じる訳ないだろ、そんなの!? 明日もう文化祭だぞ」
「だって本当にユーさんがそう言ったんですもん!」
「だとしても信じるなよオマエも!」
モリカワは心外だとばかりに頬を膨らませている。あざとい。こいつ、ちょっとナガヤマの言うことを何でも真に受け過ぎじゃないか? スバルはむしろ心配にすらなってきた。
と、スバルとモリカワの口論に、何事だと他のメンバーたちが集まってくる。
「先輩がぼくをいじめるんですよ!」
「わー、すばっちさいてー」
「ち――が――う――っ!」
モリカワはともかくとして、ヒカリまでが面白半分でその隣に立って指をさしてくるので、スバルは不必要に焦る羽目になった。何故自分が悪者みたいになってるのだ。
「ちょっとちょっと、大事なのはそこじゃないよ」
ダテが一同を諭すように、一人だけ平常運転のトーンで声をかけてくる。長い黒髪を下ろしメガネをした知的ルックの彼女が口を開くと、自然と宥めるようなムードが場を漂う。
「会長とさっき会ったんでしょ。だったら時間と場所を聞かなきゃ」
「あっ、そうだった。ナガヤマと会ったのは何時だ? オレたち捜してるんだよ」
「ついさっきですよ。向こうの校舎の一階のところ」
「また戻るの!?」
スバルの悲鳴は尤もだ。モリカワが指し示したのは三年生の教室がある新校舎側、つまりは自分たちが今さっきいた方角だ。彼らは気が付けば、新校舎と旧校舎の間をひたすら行ったり来たりさせられていた。これではまるでシャトルランだ。
とはいえ愚痴っていても仕方ないので、一同は重たい足を引きずって再び来たばかりの道を戻っていく羽目となったのである。
これは当然、彼が現状最後に目撃された場所だというのがある。けれどそれ以上に、かつてナガヤマ自身に聞いた探しものの原則を、スバルが思い出したからである。
「『探しものは、その人の行動した範囲にしかない』」
曰く、何かを探すときはただ闇雲に探すのでなく、自他の行動ルートを洗い出した上で有り得ない可能性を消去法的に潰していけば、自然とゴールに辿り着くという。人間や動物が相手でもそれは同じことなのだとか。
「ああ、いわゆる『その気持ちになって考えろ』ってやつね」
ダテが補足してくれたので、スバルは頷いてみせる。
「まだ小学校の時、アイツのお陰で大事な御守りを失くしたのにすぐ見つけられてさ。死んだ爺ちゃんの形見だったから、嬉しくて」
「言った本人も、まさか自分がそれで探されてるとは思わないだろうね」
「あ、タカちゃんだ。おーい」
ヒカリがスバルの脇をくぐり抜けて教室へと一直線に飛んでいく。教室の入口にいたのは、サイドテールが印象的な女子陸上部のオオタカだった。ついさっきまで委員会に出席していたらしく、どうやらこれから部活へ赴く様だった。
「あ~、ひかっち~、おつかれ~!」
「つかれたよ~、タカちゃ~ん!」
互いの手を合わせてきゃいきゃいやっているのを見ると、むしろこっちが疲れてきそうだとスバルは思った。どうも二人のセンスは似通っている。飲まれないようにしなくては。
「あれ、よく見ると生徒会の愉快な仲間たち」
「ナガヤマが教室出てどっち行ったか覚えてない?」
スバルは敢えて無視して話を進める。
「アイツが教室出るとき、必ずオオタカの傍を通るだろ」
「って言われてもな~、うちの席、あいつ以外にもいっぱい人通るから」
オオタカの席は、教室後方の入口前にある。ここ三年四組は校舎の上下階に通じる大階段と生徒会室がある旧校舎行きデッキの両方に面していて、いわばそこは学園全体の交通の要衝だった。オオタカが少し身を乗り出せば、誰が何処へ行ったかはひと目で分かるのだ。
「多分だけど、いつも通りの方向行ったと思うよ」
「生徒会室の方には一度向かったってことね」
「あいつ、生徒会行ったんじゃないの?」
詳しい事情を知らないオオタカも、流石に訝し気な顔をしていた。
陸上部は名目では男女に別れているが、練習場所や顧問を共有している関係上、実質的にはチームメイトも同然である。嫌でも同行は気にかかるのだろう。
「見つけたら言っといて。最近部活に来ないから、二年の女子たちが寂しがってるぞーって」
「やっぱりモテるのなー、アイツ……」
「イケメンさんですからねぇ」
「ま、能力者って言われるぐらいだしね」
ナガヤマは生徒会長だけあって筆記科目の優秀さもさながら、運動神経の抜群さにおいても校内では有名である。そのうえ容姿端麗で清潔感があり、かと思えば性格にも嫌味なところがなく、クラスメイトや友人にも低姿勢ときており、男女ともに人望も厚い。
文武両道、才色兼備、成績優秀、スポーツ万能。これがフィクションならば設定盛り過ぎと言われかねないような出来過ぎた人物だった。昨年のバレンタインには部内で密かにチョコを二〇個もらった、などという噂もまことしやかに流れている。
ちなみに能力者とは、これだけオールマイティでありながら何故か水泳だけは苦手だということで、有名マンガの設定から引用して友人間で勝手についた異名なのだが、実際のところはスバルにもよく分からない。本当は水泳も得意なのではという気がしていた。
「ねえ、もう部活行って良い?」
「ごめんありがとう、陸上頑張って」
こうして一同に別れを告げたオオタカは、やがて風のように階下へと去って行った。
すると直後、ダテが静かだが大きなため息をつく。
「考えてみたら収穫ゼロじゃない、結局?」
「そうでもないよ。取り敢えず生徒会室……というか旧校舎に行ったのは分かったんだから。もう一回、そっちの方に行こう」
「来た道を逆戻りしてるだけな気がするけど……」
とはいえ手がかりゼロに比べればマシである。一同は揃って三年四組の教室を後にした。
「…………本当に恋愛がらみで埋められてたりしてねー」
「おいやめろ」
ヒカリが不穏なことを言うので、スバルは即座にツッコミを入れる。本音を言うなら、全く無いとも言い切れないのが、やや恐ろしいところだった。
さて最初の手がかりを頼って旧校舎に舞い戻ったスバルたちだが、早速行き詰った。それもその筈、ダテの指摘通り、現状は収穫ゼロに毛が生えた程度のものだったからだ。
旧校舎にあるのは生徒会室を含む各種の特別教室と文化部の部室、それに二年生の教室だが、その中のどれを当たったものやら全く見当がつかない。
「先輩たち何してんですか?」
思案に暮れる一同の前に見慣れた顔が現れた。二年生の男子で、生徒会庶務のモリカワだ。背がちっこく童顔なので、生徒会のみならず何処へ行っても可愛がられている。彼はその日、クラスの出し物の準備があるとかで事前に遅れるとの報せが入っていた。手にしている荷物はそれと関係があるのだろう。これから自分たちの教室に戻るところのようだ。
「ナガヤマ何処行ったか、オマエ知らない?」
「ナカヤマ……ナカヤマ……うーん、ちょっと分かんないですね」
「いやナカヤマじゃなくて、ナガヤマな」
「あっ、ユーさんですか。すみません、いつも下の名前で呼んでるんで」
そう言い照れたように頭をかくモリカワ。コイツは生徒会でも特にナガヤマに懐いている。
「ユーさんは、バカンスに行ってくるそうですよ。今さっき――」
「……え、ちょっと待って、バカが何だって?」
スバルは一瞬、何かの聞き間違いかと思った。
「だから、ユーさんはバカンスに行くそうです。海外かな? 今さっきそこで会ったんで」
「いや信じる訳ないだろ、そんなの!? 明日もう文化祭だぞ」
「だって本当にユーさんがそう言ったんですもん!」
「だとしても信じるなよオマエも!」
モリカワは心外だとばかりに頬を膨らませている。あざとい。こいつ、ちょっとナガヤマの言うことを何でも真に受け過ぎじゃないか? スバルはむしろ心配にすらなってきた。
と、スバルとモリカワの口論に、何事だと他のメンバーたちが集まってくる。
「先輩がぼくをいじめるんですよ!」
「わー、すばっちさいてー」
「ち――が――う――っ!」
モリカワはともかくとして、ヒカリまでが面白半分でその隣に立って指をさしてくるので、スバルは不必要に焦る羽目になった。何故自分が悪者みたいになってるのだ。
「ちょっとちょっと、大事なのはそこじゃないよ」
ダテが一同を諭すように、一人だけ平常運転のトーンで声をかけてくる。長い黒髪を下ろしメガネをした知的ルックの彼女が口を開くと、自然と宥めるようなムードが場を漂う。
「会長とさっき会ったんでしょ。だったら時間と場所を聞かなきゃ」
「あっ、そうだった。ナガヤマと会ったのは何時だ? オレたち捜してるんだよ」
「ついさっきですよ。向こうの校舎の一階のところ」
「また戻るの!?」
スバルの悲鳴は尤もだ。モリカワが指し示したのは三年生の教室がある新校舎側、つまりは自分たちが今さっきいた方角だ。彼らは気が付けば、新校舎と旧校舎の間をひたすら行ったり来たりさせられていた。これではまるでシャトルランだ。
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