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第六十三話 「さようなら、道華!私はいつまでも、あなたのお母さんですっ!」
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「ジュンブライト、ジュンブライト!起きて!」
「・・・・・・ああん?」
過去に帰るよ!
「えっ!?もうか!?」
そうだよ。
「早くしないと、ず―っと、ここにいることになりますよ?」
「あ、そうだな。」
ジュンブライトは、すくっと起き上がって、立ち上がった。
「でもよぉ、道華にはなにも言わないで、行くのかい?」
それしかありませんしぃ。
「とにかく、未来の人間界にもそるわよ。」
はいっ!
私達は、鏡がある方に向かった。
「あ・・・・・・。」
☆
私達は、未来の人間界に着いた。
「みんないい?」
「うん。」 「はい。」 「おう。」 「えぇ。」
みんなはうなずいた。
「じゃあ、14年前にセットして。」
わかりました。
えーっと、14年前っと。
これでよしっ。
「道華、大丈夫かなぁ?」
ウルフ一郎さんが、鏡を見つめている。
大丈夫ですよ、ウルフ一郎さん。
「ていうか、お前が心配して、どーする。」
「べ、別に!なんにもないけど!?」
「お母さん、お父さん!」
その声は・・・・・・。
「道華!」
どうしてここに!
「だって、みんなが帰っちゃうから、ついて来たの!」
そう・・・・・・。
「ねぇ、みんな、もう少しここにいてよ!あたし、みんながいないと、だめなんだよ!ルクト!またおいしい紅茶を作って!マドレーヌおばちゃん!また一緒に遊ぼう!リリア!あたしが知らないことを、もっと教えて!テレサ!また勉強教えてよ!紅葉!お姉ちゃんのこと、もっともっと話してよぉ!クリス!アキがまた、仲間に入れてくれなかった!アキ!また一緒に遊ぼう!ソラ!いつまでも泣いたらだめだよ!ギロ!ギロの薬のこと、もっともっと教えて!ウルフ一郎!ほかの折り紙を、もっともっと教えて!ネル!もっと強くなれる方法、教えて!お母さん!ナポリタンの作り方を教えて!お父さん!もっともっと手をつないでよぉ!」
それから道華は、泣き始めた。
道華・・・・・・。
私は道華のところへ行き、道華の肩に両手をポンッと置いて、目線を合わせた。
「気持ちはうれしいけど、私達には、これからやりたいことがまだあるの。だから、ここにはもう、いられない。道華にもあるでしょ?まだここでやりたいことが。だから、また会おう。いつかわからないけど。」
「お、お母・・・・・・さん。」
「そうだ、道華。俺にもまだ、やりたいことがある。だから、道華もここで頑張れ。そして、また会おう。」
「お、お父・・・・・・さん・・・・・・うわ~ん!」
道華は泣きながら、私とジュンブライトに抱きついた。
「ゔ・・・・・・ゔぅ・・・・・・。」
「また会おう、道華。」
「元気でね。」
「じゃあな、道華。」
「お元気で。」
「今度会ったら、また遊びましょう!」
「その時は、おままごとやろっ。」
「私がお母さん役ねっ。」
「体に気を付けて。」
「あなたと過ごした時間が、とっても楽しかったわよ。」
「会ったら、教えてやるから。強くなれる方法を。」
「大丈夫!次、そんなことがあったら、あたしがしかってやるから!」
「ちょ・・・・・・ちょっとぉ!」
「み、みんな・・・・・・。」
道華は、抱きつくのをやめて、涙をふいた。
「じゃあね、みんな!」
よかった。いつもの笑顔に戻って。
「今度はいつ会えるの!?5年後!?10年後!?100年後!?」
それはわからないよ。
「じゃあ、二人が結婚して、あたしを産んだら!?」
あ・・・・・・。
「それもありえるなぁ。」
けど、ジュンブライトと結婚するのは、まだ考えてないしぃ。
「そろそろ行くよ!」
あ、はい!
「お母さん!」
なに?道華。
「大好き!」
道華・・・・・・。
「私も!大好きだよ、道華!」
「お母さん・・・・・・。」
「私はいつまでも、あなたの母親だよ!」
「お母さん・・・・・・うん!」
道華は笑顔でうなずいた。
「真莉亜!」
あ、は~い。
私が来たとたん、私達は、ボタンを押して、シュッと消えた。
「・・・・・・行っちゃったね。」
「うん。」
☆
う、う~ん。あれ?ここはどこ?
「満月荘だよ。」
えっ!?もう満月荘に!?
私達、14年前に戻ったんだぁ。
ゔ・・・・・・・ゔぅ・・・・・・うわ~ん!
私はジュンブライトに泣きながら、抱きついた。
「おい、どうしたんだ!」
だ、だってぇ、道華と離れたくなかったも~ん。
「真莉亜・・・・・・。」
ジュンブライトが、私をぎゅっとだきしめた。
「俺も、悲しいよ。俺だけじゃない。ここにいるみんなも。」
ジュンブライト・・・・・・。
私はジュンブライトに抱きつくのをやめた。
そうだよね。私だけじゃないよね。
道華・・・・・・。
私は天井を見上げた。
また、会えるよね?
今度会えるのは、いつかな?
その日を、楽しみにしているよ。
「『お母さ~ん~!』」
え?
私は後ろを振り向くと、そこには誰もいなかった。
道華・・・・・・。
私はにっこりとほほえんだ。
「・・・・・・ああん?」
過去に帰るよ!
「えっ!?もうか!?」
そうだよ。
「早くしないと、ず―っと、ここにいることになりますよ?」
「あ、そうだな。」
ジュンブライトは、すくっと起き上がって、立ち上がった。
「でもよぉ、道華にはなにも言わないで、行くのかい?」
それしかありませんしぃ。
「とにかく、未来の人間界にもそるわよ。」
はいっ!
私達は、鏡がある方に向かった。
「あ・・・・・・。」
☆
私達は、未来の人間界に着いた。
「みんないい?」
「うん。」 「はい。」 「おう。」 「えぇ。」
みんなはうなずいた。
「じゃあ、14年前にセットして。」
わかりました。
えーっと、14年前っと。
これでよしっ。
「道華、大丈夫かなぁ?」
ウルフ一郎さんが、鏡を見つめている。
大丈夫ですよ、ウルフ一郎さん。
「ていうか、お前が心配して、どーする。」
「べ、別に!なんにもないけど!?」
「お母さん、お父さん!」
その声は・・・・・・。
「道華!」
どうしてここに!
「だって、みんなが帰っちゃうから、ついて来たの!」
そう・・・・・・。
「ねぇ、みんな、もう少しここにいてよ!あたし、みんながいないと、だめなんだよ!ルクト!またおいしい紅茶を作って!マドレーヌおばちゃん!また一緒に遊ぼう!リリア!あたしが知らないことを、もっと教えて!テレサ!また勉強教えてよ!紅葉!お姉ちゃんのこと、もっともっと話してよぉ!クリス!アキがまた、仲間に入れてくれなかった!アキ!また一緒に遊ぼう!ソラ!いつまでも泣いたらだめだよ!ギロ!ギロの薬のこと、もっともっと教えて!ウルフ一郎!ほかの折り紙を、もっともっと教えて!ネル!もっと強くなれる方法、教えて!お母さん!ナポリタンの作り方を教えて!お父さん!もっともっと手をつないでよぉ!」
それから道華は、泣き始めた。
道華・・・・・・。
私は道華のところへ行き、道華の肩に両手をポンッと置いて、目線を合わせた。
「気持ちはうれしいけど、私達には、これからやりたいことがまだあるの。だから、ここにはもう、いられない。道華にもあるでしょ?まだここでやりたいことが。だから、また会おう。いつかわからないけど。」
「お、お母・・・・・・さん。」
「そうだ、道華。俺にもまだ、やりたいことがある。だから、道華もここで頑張れ。そして、また会おう。」
「お、お父・・・・・・さん・・・・・・うわ~ん!」
道華は泣きながら、私とジュンブライトに抱きついた。
「ゔ・・・・・・ゔぅ・・・・・・。」
「また会おう、道華。」
「元気でね。」
「じゃあな、道華。」
「お元気で。」
「今度会ったら、また遊びましょう!」
「その時は、おままごとやろっ。」
「私がお母さん役ねっ。」
「体に気を付けて。」
「あなたと過ごした時間が、とっても楽しかったわよ。」
「会ったら、教えてやるから。強くなれる方法を。」
「大丈夫!次、そんなことがあったら、あたしがしかってやるから!」
「ちょ・・・・・・ちょっとぉ!」
「み、みんな・・・・・・。」
道華は、抱きつくのをやめて、涙をふいた。
「じゃあね、みんな!」
よかった。いつもの笑顔に戻って。
「今度はいつ会えるの!?5年後!?10年後!?100年後!?」
それはわからないよ。
「じゃあ、二人が結婚して、あたしを産んだら!?」
あ・・・・・・。
「それもありえるなぁ。」
けど、ジュンブライトと結婚するのは、まだ考えてないしぃ。
「そろそろ行くよ!」
あ、はい!
「お母さん!」
なに?道華。
「大好き!」
道華・・・・・・。
「私も!大好きだよ、道華!」
「お母さん・・・・・・。」
「私はいつまでも、あなたの母親だよ!」
「お母さん・・・・・・うん!」
道華は笑顔でうなずいた。
「真莉亜!」
あ、は~い。
私が来たとたん、私達は、ボタンを押して、シュッと消えた。
「・・・・・・行っちゃったね。」
「うん。」
☆
う、う~ん。あれ?ここはどこ?
「満月荘だよ。」
えっ!?もう満月荘に!?
私達、14年前に戻ったんだぁ。
ゔ・・・・・・・ゔぅ・・・・・・うわ~ん!
私はジュンブライトに泣きながら、抱きついた。
「おい、どうしたんだ!」
だ、だってぇ、道華と離れたくなかったも~ん。
「真莉亜・・・・・・。」
ジュンブライトが、私をぎゅっとだきしめた。
「俺も、悲しいよ。俺だけじゃない。ここにいるみんなも。」
ジュンブライト・・・・・・。
私はジュンブライトに抱きつくのをやめた。
そうだよね。私だけじゃないよね。
道華・・・・・・。
私は天井を見上げた。
また、会えるよね?
今度会えるのは、いつかな?
その日を、楽しみにしているよ。
「『お母さ~ん~!』」
え?
私は後ろを振り向くと、そこには誰もいなかった。
道華・・・・・・。
私はにっこりとほほえんだ。
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