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第四十七話 「道華、ヴァンパイア界に行く」
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うわぁ。ふっかふっかのベッドだぁ!
ベッドの上で、マンガでも読んでこっ。
あたしは、マンガを読み始めた。
キャハハハハハ!おもしろ~い!
すると、ドアがガチャッと開いた。
「道華。」
その声は・・・・・・。
「おじいちゃん、リアン大叔父さん!」
なにしに来たの?
「もうそろそろ夜ご飯の時間だから、外食でもしようかと思って。」
「回転寿司にだよ。」
回転寿司!?やったぁ~!
「こらこら。そんなに跳びはねるんじゃない。」
そう言われて、あたしは跳びはねるのをやめた。
すみません。
「じゃあ、6時半になったら、私の部屋に行くように。」
は―い。
二人はにこっと笑って、ドアの方へ歩き、ドアをバタンと閉めた。
キャハハハハ!お寿司が楽しみだなぁ。
☆
「さぁ道華、食べたいものを選んでくれ。」
ゔ・・・・・・なにこれ。
ネタがぜ―んぶ、虫とハ虫類とねずみだらけ!
しまった!ここはヴァンパイア界だった!
油断してしまった・・・・・・。
えっとぉ、メニューの中身はというと・・・・・・。
〈なめくじ、カエル、カブトムシの昆虫、ねずみ、ちょうちょ、ちょうちょと青虫ののり巻き、カエルののり巻き、ねずみ巻き、ガ巻き、青虫巻き、ミミズ巻き〉
うぇ。あたしの食べたいもの、全然ない・・・・・・。
「あ、これ、おいしそ―う!」
リアン大叔父さんが、レールに流れたお寿司を取った。
うわ、なにこれ!ネタが動いてるぅ!
しかも、のりで巻かれてるし!
「青虫だよ。これ、超~うまいんだぞぉ~。」
うぇ。気持ち悪い・・・・・・。
「道華ぁ、どんどん取っていいんだぞぉ。」
おじいちゃんが笑顔で、お寿司を乗せた皿をどんどん取ってゆく。
だからあたしは、そんなにグロイお寿司は食べられないんだって!
お皿の量が、どんどん増えていく。
グゥ~。
はぁ~。お腹減ったぁ~。
「どうしたんだ、道華。食べないのか?」
食べないに決まってるでしょ、食べないに!
「今日は貸切にしてもらっているから、安心して食べなさい。」
安心して食べられません!
はぁ~。アルマに電話して、どっかあたしが食べられるお店に連れて行ってもらおう。
☆
「はぁ~。心配だぁ~。」
「おい。まだ言ってんのかよぉ。」
「先輩、道華ちゃんに電話すれば?」
「それはできん!」
「ジュンブライト、あんたは子供のころから心配性なんだからぁ。」
「心配性じゃねぇ!」
「私のお父様もいるから、きっと大丈夫ですよ。」
「大丈夫じゃな―い!はぁ、夜、気になって気になって、眠れねぇじゃねぇか!」
「ジュンブライト様、かわいいところもあるんですね♡」
「かわいいところなんてな―い!」
☆
今日はアルマにライト・ホームに連れて行ってもらい、とても楽しかったぁ。
特にソアンが作ってくれたナポリタン、おいしかったなぁ。
グロイ食べ物とか食べなくて、よかったぁ。
な―んかいい夢、見られそう♡
「『お母さ―ん!』」
「『道華ぁ~!』」
「『アハハハハハ!』」
「『大好き。』」
「『私も、大好きだよ、道華。』」
ムニャ、ムニャ・・・・・・。
カシャッ!
ん!?誰か、写真を撮らなかった!?
あたしは起き上がって、ベッドに降りて、ドアの方へ向かって歩いた。
ん!?ドアがちょこっと開いてる!
おそるおそるドアを開けると、そこには身長が190cmの男の人がいた。
あの人は・・・・・・。
「おじいちゃん!」
あたしがさけぶと、おじいちゃんはなにかをあわてて隠して、あたしの方をさっと向いた。
「ま、まだ起きてたのかっ。」
なにしてるの?
「あ、あ、ジュ、ジュンブライトに電話をしてたんだよ。道華は元気だって。」
おじいちゃんの顔が、赤くなっている。
・・・・・・あやし―い。
「なにか、隠してるね。」
「かかかかか隠してないよっ!」
「だって、背中になにか隠してるんだもん。」
あたしは、おじいちゃんの背中を指さした。
「そ、そんなことは気にしないでくれ!さ、今日はおそいから、寝よう。」
「そう。おやすみ―。」
あたしは、ドアをバタンと閉めた。
「ぐふふふふ♡寝顔、かわいいなぁ。コレクションにしよう♡」
☆
次の日。あたしは起きて、服に着がえて、食卓へ行った。
「うわぁ~、おいしそ―う!」
これ、全部、人間界の料理じゃん!
パエリアに、からあげに、ポテトサラダ!
天ぷらに、えびフライに、スライストマトのドレッシングサラダ!
カレーチキンに、えびグラタンに、フレンチトーストに、最後は大量のナポリタン!
全部、うまそ~!
「ハハハハ。さぁ、たくさん食べてくれ。」
いっただきま―す!
あたしは、からあげとナポリタンとカレーチキンをどんどん取って、ぱくっと食べた。
ん~、おいし~い!
「これ、全部、兄さんがつくったんだよ。」
えっ!?おじいちゃんが!?
「あぁ。ネットで調べて、つくってみたんだ。」
「うわぁ、ありがと―う、おじいちゃん!」
あたしがかわいい笑顔でお礼を言うと、おじいちゃんは、目をハートにした。
「そ―言われると、照れるじゃないかぁ~。」
「兄さん、気持ち悪い。」
「あっ、すまない。道華、野菜もちゃんと食べなさい。」
は―い。
うわ、にんじんがある・・・・・・。
にんじんだけ、残しとこっと。
あたしは、にんじんを残した。
「道華、にんじん、嫌いなのか?」
ぎくぅ!
「正直に答えなさい。」
こ、これは、怒られるパターンだよね!?
ええい!本当のこと、言っちゃえ~!
「うん。」
あたしがこくりとうなずくと、おじいちゃんは、優しくほほ笑んだ。
「じゃあ、私が食べよう。」
おじいちゃんが、にんじんだけ残ったお皿を取った。
え、いいの!?
「あたり前だろ?嫌いなものは、無理しないで食わんでいい。」
うわぁ、ありがとう、おじいちゃん!
「どういたしまして。」
おじいちゃんが、にこっと笑った。
「兄さん、道華に甘やかしすぎだよ。」
「だまれ!お前もマドレーヌに甘やかしすぎだろ!」
☆
ベッドの上で、マンガでも読んでこっ。
あたしは、マンガを読み始めた。
キャハハハハハ!おもしろ~い!
すると、ドアがガチャッと開いた。
「道華。」
その声は・・・・・・。
「おじいちゃん、リアン大叔父さん!」
なにしに来たの?
「もうそろそろ夜ご飯の時間だから、外食でもしようかと思って。」
「回転寿司にだよ。」
回転寿司!?やったぁ~!
「こらこら。そんなに跳びはねるんじゃない。」
そう言われて、あたしは跳びはねるのをやめた。
すみません。
「じゃあ、6時半になったら、私の部屋に行くように。」
は―い。
二人はにこっと笑って、ドアの方へ歩き、ドアをバタンと閉めた。
キャハハハハ!お寿司が楽しみだなぁ。
☆
「さぁ道華、食べたいものを選んでくれ。」
ゔ・・・・・・なにこれ。
ネタがぜ―んぶ、虫とハ虫類とねずみだらけ!
しまった!ここはヴァンパイア界だった!
油断してしまった・・・・・・。
えっとぉ、メニューの中身はというと・・・・・・。
〈なめくじ、カエル、カブトムシの昆虫、ねずみ、ちょうちょ、ちょうちょと青虫ののり巻き、カエルののり巻き、ねずみ巻き、ガ巻き、青虫巻き、ミミズ巻き〉
うぇ。あたしの食べたいもの、全然ない・・・・・・。
「あ、これ、おいしそ―う!」
リアン大叔父さんが、レールに流れたお寿司を取った。
うわ、なにこれ!ネタが動いてるぅ!
しかも、のりで巻かれてるし!
「青虫だよ。これ、超~うまいんだぞぉ~。」
うぇ。気持ち悪い・・・・・・。
「道華ぁ、どんどん取っていいんだぞぉ。」
おじいちゃんが笑顔で、お寿司を乗せた皿をどんどん取ってゆく。
だからあたしは、そんなにグロイお寿司は食べられないんだって!
お皿の量が、どんどん増えていく。
グゥ~。
はぁ~。お腹減ったぁ~。
「どうしたんだ、道華。食べないのか?」
食べないに決まってるでしょ、食べないに!
「今日は貸切にしてもらっているから、安心して食べなさい。」
安心して食べられません!
はぁ~。アルマに電話して、どっかあたしが食べられるお店に連れて行ってもらおう。
☆
「はぁ~。心配だぁ~。」
「おい。まだ言ってんのかよぉ。」
「先輩、道華ちゃんに電話すれば?」
「それはできん!」
「ジュンブライト、あんたは子供のころから心配性なんだからぁ。」
「心配性じゃねぇ!」
「私のお父様もいるから、きっと大丈夫ですよ。」
「大丈夫じゃな―い!はぁ、夜、気になって気になって、眠れねぇじゃねぇか!」
「ジュンブライト様、かわいいところもあるんですね♡」
「かわいいところなんてな―い!」
☆
今日はアルマにライト・ホームに連れて行ってもらい、とても楽しかったぁ。
特にソアンが作ってくれたナポリタン、おいしかったなぁ。
グロイ食べ物とか食べなくて、よかったぁ。
な―んかいい夢、見られそう♡
「『お母さ―ん!』」
「『道華ぁ~!』」
「『アハハハハハ!』」
「『大好き。』」
「『私も、大好きだよ、道華。』」
ムニャ、ムニャ・・・・・・。
カシャッ!
ん!?誰か、写真を撮らなかった!?
あたしは起き上がって、ベッドに降りて、ドアの方へ向かって歩いた。
ん!?ドアがちょこっと開いてる!
おそるおそるドアを開けると、そこには身長が190cmの男の人がいた。
あの人は・・・・・・。
「おじいちゃん!」
あたしがさけぶと、おじいちゃんはなにかをあわてて隠して、あたしの方をさっと向いた。
「ま、まだ起きてたのかっ。」
なにしてるの?
「あ、あ、ジュ、ジュンブライトに電話をしてたんだよ。道華は元気だって。」
おじいちゃんの顔が、赤くなっている。
・・・・・・あやし―い。
「なにか、隠してるね。」
「かかかかか隠してないよっ!」
「だって、背中になにか隠してるんだもん。」
あたしは、おじいちゃんの背中を指さした。
「そ、そんなことは気にしないでくれ!さ、今日はおそいから、寝よう。」
「そう。おやすみ―。」
あたしは、ドアをバタンと閉めた。
「ぐふふふふ♡寝顔、かわいいなぁ。コレクションにしよう♡」
☆
次の日。あたしは起きて、服に着がえて、食卓へ行った。
「うわぁ~、おいしそ―う!」
これ、全部、人間界の料理じゃん!
パエリアに、からあげに、ポテトサラダ!
天ぷらに、えびフライに、スライストマトのドレッシングサラダ!
カレーチキンに、えびグラタンに、フレンチトーストに、最後は大量のナポリタン!
全部、うまそ~!
「ハハハハ。さぁ、たくさん食べてくれ。」
いっただきま―す!
あたしは、からあげとナポリタンとカレーチキンをどんどん取って、ぱくっと食べた。
ん~、おいし~い!
「これ、全部、兄さんがつくったんだよ。」
えっ!?おじいちゃんが!?
「あぁ。ネットで調べて、つくってみたんだ。」
「うわぁ、ありがと―う、おじいちゃん!」
あたしがかわいい笑顔でお礼を言うと、おじいちゃんは、目をハートにした。
「そ―言われると、照れるじゃないかぁ~。」
「兄さん、気持ち悪い。」
「あっ、すまない。道華、野菜もちゃんと食べなさい。」
は―い。
うわ、にんじんがある・・・・・・。
にんじんだけ、残しとこっと。
あたしは、にんじんを残した。
「道華、にんじん、嫌いなのか?」
ぎくぅ!
「正直に答えなさい。」
こ、これは、怒られるパターンだよね!?
ええい!本当のこと、言っちゃえ~!
「うん。」
あたしがこくりとうなずくと、おじいちゃんは、優しくほほ笑んだ。
「じゃあ、私が食べよう。」
おじいちゃんが、にんじんだけ残ったお皿を取った。
え、いいの!?
「あたり前だろ?嫌いなものは、無理しないで食わんでいい。」
うわぁ、ありがとう、おじいちゃん!
「どういたしまして。」
おじいちゃんが、にこっと笑った。
「兄さん、道華に甘やかしすぎだよ。」
「だまれ!お前もマドレーヌに甘やかしすぎだろ!」
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