上 下
167 / 170
第1章

第六十四話 「ネルさんとウルフ一郎さん、マイホーム探しへ!」

しおりを挟む
続いて、ヴァンパイア界にある、ごくフツーの一軒家。

「この家は、だいぶ住まわれていませんからねぇ。さっきのより、安いですよ。」

「おい、ネル!ちょっと来てみろ!」

ん?なに?ウルフ一郎。
やってきたのは、寝室。
うわぁ~。天井に丸い窓が付いていて、星空が見える。
寝室から見る景色、きれーい。

「ネル、おいで。」

うん。
あたしは、ウルフ一郎のとなりに、ゆっくりすわった。

「……この景色を眺めながら、お前と一緒に、寝られるな。」

あぁ。
チュッ、チュッ、チュッ……。
あたしたちは、熱いキスをし始めた。

「ネルぅ~、愛してるぞぉ~。」

「あたしも。愛してるぞぉ、ウルフいちろ~う。」

チュッ、チュッ、チュッ……。

「あぁ!ちょっと、お二人さん!やめてください!ここは、まだあなた達の家じゃありません!」


                              ☆


はぁ。
結局、なーんも見つかんなかったなぁ~。

「よし!このまま、二人っきりにならなけりゃいい!」

「お前、なに考えてんだ?」

「あんた達、まだ家が見つかんないのかーい。」

はい。お義母さん、すみません。

「いいよ、いいよ。謝るもんじゃないからぁ。」

お義母さん、優しいところも、あるんだな。
ウルフ一郎に、そっくりだ。

「ところでウルフ一郎、近くの不動産に、ガルルおじさんがいるだろ?」

「あー、俺様達がお世話になった、ガルルおじさんね。」

「そいつに相談してみたら?あいつ、あんたには優しいから、タダで、売ってもらえるよ。」

「おっし!そうすっか!ネル、明日、ガルルおじさんのとこに行くぞ!」

うん!


                               ☆


翌日。
あたし達は、ウルフ一郎のおじさんが働く、不動産へ。

「よぉ、ウルフ一郎!久しぶりだなぁ。元気にしてたか?」

「おう!元気だぜ!」

「姉ちゃんは?元気か?」

「相変わらず、元気にしてるぜ!」

ウルフ一郎が、ニッと笑った。

「あ、紹介するぜ!こいつはガルルおじさん。俺様の母ちゃんの弟だ!」

よ、よろしくお願いします!桜吹雪のネルですっ!

「アハハハハ!ネルちゃん、かわいいねぇ~。俺の嫁に来るか?」

「ちょっ、おじさん!なに変なこと、言ってんだよぉ~。」

「ごめんごめん。ネルちゃん冗談!さぁ、すわってすわって。」

じゃあ、遠慮なく……。

「ネル、大丈夫か?」

「あぁ。」

ふぅ。やっといすにすわれた。

「姉ちゃんから聞いたけど、家を探してるんだって?」

「あぁ。」

「どんな家を?」

「あと2カ月で、子供が生まれるから、家族でしあわせに暮らせる、家が欲しいんだよ。」

「なるほどね……ちょっと、調べてみる!」

ガルルさんは、パソコンの電源を入れて、家を調べ始めた。

「あ、あったぞ!これはどうかな?」

う~ん。

「えっ!?森の中にあんのかよ!」

「かぎ、持ってるけど、これから見に行く?」


                                ☆
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ヴァンパイア♡ラブどっきゅ〜ん!

田口夏乃子
恋愛
ヴァンパイア♡ラブセカンドシーズンスタート♪ 真莉亜とジュンブライトは、ついにカップルになり、何事もなく、平和に過ごせる……かと思ったが、今度は2人の前に、なんと!未来からやってきた真莉亜とジュンブライトの子供、道華が現れた! 道華が未来からやってきた理由は、衝撃な理由で!? さらにさらに!クリスの双子の妹や、リリアを知る、謎の女剣士、リリアの幼なじみの天然イケメン医者や、あのキャラも人間界にやってきて、満月荘は大騒ぎに! ジュンブライトと静かな交際をしたいです……。 ※小学校6年生の頃から書いていた小説の第2弾!amebaでも公開していて、ブログの方が結構進んでます(笑)

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

ヴァンパイア♡ラブ

田口夏乃子
恋愛
12歳の中学1年生、春間真莉亜は、人見知りで、新しい学校でも友達ができないでいた…。 学校の帰り道、謎のおばあさんからもらった不思議な鏡で、ヴァンパイアの王子が入っている棺を取り出し、唇にキスをすると……イケメンのヴァンパイア界の王子、ジュンブライトが生き返って……!? 人間の女の子✖ヴァンパイアの男 ファンタジーあり、恋愛ストーリーありのファンタジーラブストーリー! ※小学六年生から書いていた小説を、Amebaでも公開中で、ブログの方が物語進んでます(笑)

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

処理中です...