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第1章
第二十八話 「出産へ」
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私は病室で、赤ちゃんを見つめていた。
かわいい。私にそっくり。
「こんにちは、赤ちゃん。あなたが来るのを、楽しみにしてたよ。お父さんも。」
私はちっちゃい手を、ぎゅっと握った。
ガチャッ。
「真莉亜!」
ジュンブライト!
「真莉亜お姉様、よくがんばりましたねっ!」
マドレーヌちゃん!
「わたくし、感動しちゃいました……。」
ルクトさん!
「おめでとう、真莉亜。」
リリアさん!ありがとうございますっ!
「国じゅう、大盛り上がりだぞ、真莉亜さん。」
ヒアン様、ありがとうございますっ!
「兄さん、とうとうおじいちゃんになったな。」
「うるさいっ!だまれっ!」
アハハハハ。そうですね。
「真莉亜……。」
お母さん、お父さん、琉理、おばあちゃん。
「……よくがんばったわね。」
もう、そんなに泣きながら、だきしめないでよぉ。
もう、恥ずかしいじゃなーい。
「お妃様、おめでとうございますっ!」
「よくがんばって産めましたね!」
あ、ありがとうございますっ。
私、うれしー。
「真莉亜ちゃん、おめでとう。」
ギロさん、ありがとうございますっ。
「いいえ。どういたしまして。」
「ところで、女の子だったのかよぉ。なんで俺に伝えなかったんだ。」
えへへへへ。実はね、ジュンブライトにないしょにしてたの。
喜ぶかなぁ~?と思って。
「真莉亜……。」
あらら。おめめをうるうるしちゃって。
「ゔぅ……こんなサプライズされたの、生まれて初めてだぜっ!」
「先輩、ティッシュ。」
「ありがとう!」
ジュンブライトは、ティッシュをぱっと取って、鼻をかんだ。
「ところで、娘は?どこにいるんだ?」
娘ちゃんなら、私のとなりにねてるよ。
「うわ!全然、気付かなかった!」
気付けよっ!
「うわぁ~。」
「か、かわいい……。」
琉理、ごめんだけど、ジュンブライトからだっこさせて。
「……はーい。」
「えっ?いいのか?」
もっちろん!
だって、お父さんだもん!
「そ、そうだったな。では、早速……。」
ジュンブライトが、赤ちゃんをゆっくりだっこした。
「うわぁ~。かわいいなぁ~。お父しゃんでちゅよぉ~。」
ジュンブライトが、赤ちゃんの手をぎゅっとにぎった、その時。
「う、ゔぅ~。」
あ、起きた。
「ごめ~?、起こしちゃってぇ~。はい、親父!かわいい孫だぞぉ~。」
ジュンブライトはヒアン様に、赤ちゃんを渡した。
「お、おう。ありがとう。うわあ~、かわいいなぁ~。」
「おじいちゃんっ。」
「て、てめぇ!私をからかうなっ!」
うふふふふ。
「私にもだかせてくださいっ。」
「私にも!」
「はいはい。それじゃあ、順番に並んでくれ。」
「はーい!」
みんなはそれぞれ、赤ちゃんをだいた。
「うわぁ~。かわいい~。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「なんで私だけ、嫌われるんだよぉ!」
「アハハハハ。」
そして、いよいよ、私の家族の番。
「見て、あなた。真莉亜の子供!」
「あぁ。ものすごく、かわいいなぁ~。」
「ほんと。真莉亜にそっくりやなぁ。」
「琉理、あなた、おばちゃんになったねっ。」
「お、お姉ちゃん!からかわないでよぉ!」
うふふふふ。
……ジュンブライト。
「なんだ?真莉亜。」
「この子の名前、なんにする?」
「名前ねぇ。う~ん……あ!考えた!」
実は、私も考えちゃったもんねー。
「じゃあ、せーのでいくか!」
うん!
「せーの!」
「『道華』!」
あ、あれっ?まさか、同じ!?
「……みてぇだなぁ。」
道華……また会えたね。
「『お母さ~ん!』」
うふふ。
これからよろしくね、道華。
かわいい。私にそっくり。
「こんにちは、赤ちゃん。あなたが来るのを、楽しみにしてたよ。お父さんも。」
私はちっちゃい手を、ぎゅっと握った。
ガチャッ。
「真莉亜!」
ジュンブライト!
「真莉亜お姉様、よくがんばりましたねっ!」
マドレーヌちゃん!
「わたくし、感動しちゃいました……。」
ルクトさん!
「おめでとう、真莉亜。」
リリアさん!ありがとうございますっ!
「国じゅう、大盛り上がりだぞ、真莉亜さん。」
ヒアン様、ありがとうございますっ!
「兄さん、とうとうおじいちゃんになったな。」
「うるさいっ!だまれっ!」
アハハハハ。そうですね。
「真莉亜……。」
お母さん、お父さん、琉理、おばあちゃん。
「……よくがんばったわね。」
もう、そんなに泣きながら、だきしめないでよぉ。
もう、恥ずかしいじゃなーい。
「お妃様、おめでとうございますっ!」
「よくがんばって産めましたね!」
あ、ありがとうございますっ。
私、うれしー。
「真莉亜ちゃん、おめでとう。」
ギロさん、ありがとうございますっ。
「いいえ。どういたしまして。」
「ところで、女の子だったのかよぉ。なんで俺に伝えなかったんだ。」
えへへへへ。実はね、ジュンブライトにないしょにしてたの。
喜ぶかなぁ~?と思って。
「真莉亜……。」
あらら。おめめをうるうるしちゃって。
「ゔぅ……こんなサプライズされたの、生まれて初めてだぜっ!」
「先輩、ティッシュ。」
「ありがとう!」
ジュンブライトは、ティッシュをぱっと取って、鼻をかんだ。
「ところで、娘は?どこにいるんだ?」
娘ちゃんなら、私のとなりにねてるよ。
「うわ!全然、気付かなかった!」
気付けよっ!
「うわぁ~。」
「か、かわいい……。」
琉理、ごめんだけど、ジュンブライトからだっこさせて。
「……はーい。」
「えっ?いいのか?」
もっちろん!
だって、お父さんだもん!
「そ、そうだったな。では、早速……。」
ジュンブライトが、赤ちゃんをゆっくりだっこした。
「うわぁ~。かわいいなぁ~。お父しゃんでちゅよぉ~。」
ジュンブライトが、赤ちゃんの手をぎゅっとにぎった、その時。
「う、ゔぅ~。」
あ、起きた。
「ごめ~?、起こしちゃってぇ~。はい、親父!かわいい孫だぞぉ~。」
ジュンブライトはヒアン様に、赤ちゃんを渡した。
「お、おう。ありがとう。うわあ~、かわいいなぁ~。」
「おじいちゃんっ。」
「て、てめぇ!私をからかうなっ!」
うふふふふ。
「私にもだかせてくださいっ。」
「私にも!」
「はいはい。それじゃあ、順番に並んでくれ。」
「はーい!」
みんなはそれぞれ、赤ちゃんをだいた。
「うわぁ~。かわいい~。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「なんで私だけ、嫌われるんだよぉ!」
「アハハハハ。」
そして、いよいよ、私の家族の番。
「見て、あなた。真莉亜の子供!」
「あぁ。ものすごく、かわいいなぁ~。」
「ほんと。真莉亜にそっくりやなぁ。」
「琉理、あなた、おばちゃんになったねっ。」
「お、お姉ちゃん!からかわないでよぉ!」
うふふふふ。
……ジュンブライト。
「なんだ?真莉亜。」
「この子の名前、なんにする?」
「名前ねぇ。う~ん……あ!考えた!」
実は、私も考えちゃったもんねー。
「じゃあ、せーのでいくか!」
うん!
「せーの!」
「『道華』!」
あ、あれっ?まさか、同じ!?
「……みてぇだなぁ。」
道華……また会えたね。
「『お母さ~ん!』」
うふふ。
これからよろしくね、道華。
応援ありがとうございます!
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