33 / 138
第十九話 「真莉亜とジュンブライト、入れかわる?」
しおりを挟む
新学期。それは、新しい出会いの季節。そして、今、春間真莉亜、いよいよ中学2年生になりますっ!
はは~ん、いよいよ明日が入学式で、私、キラキラの先輩になるんですねぇ~。
「なに、一人で妄想なんかしてんの?」
誰かが私の背中をバックでたたいた。
後ろを振り返ると・・・・・・。
「ジュンブライト!」
「へへへ。いよいよ、中2だな、俺達。」
ジュンブライトは、歳、三十一でしょ?
「うるせぇー!人のこと、いえねぇくせによぉ!顔と体でいうと、13にしかみえねぇんだよっ!」
そう言って、ジュンブライトは体をはった。
「そういえば、俺達、また、同じクラスになれっかな?」
そうだね・・・・・・。同じクラスなればいいけれど・・・・・・。
私が考えていると、大勢の生徒の声が聞こえた。
「クラス発表が、出たぞぉ~!」
「あたし、何組かなぁ?」
うそ、出たの?
「行ってみよう!」
うん!
私とジュンブライトが、クラス発表があるところに走って行くと、大勢の生徒がワイワイ集まっていた。
えーと、新2年生のクラス発表は・・・・・・。
「新二年生のクラス発表は、こっちです!」
男の先生が大きな声でさけんだ。
私達がこっちの方に行くと、恵がいた。
「恵!」
私が声をかけると、恵は手を振って、私達の方に走って行った。
「真莉亜、潤くん!」
クラス、どうだった?
「多くて、何組かわからないの。前に来たら、わかるかもしれないわ・・・・・・。」
恵がこまった顔をして、大勢の生徒を見つめた。
「もうちょっと前に行こっか。」
ジュンブライトが私達の手を握って、前に走った。
「えーと、えーと、あ、あった!」
恵が明るい声で、クラス発表の紙のところを指さした。
どう?どう?何組だった?
「2組。また2組か~。んじゃ、先、教室に行っとくからね。潤くんと同じクラスに、なれるといいねっ!」
そう言って、恵は走って、学校の中に入った。
んっと、ジュンブライトは・・・・・・。
「1組だ。」
早っ!もう、見たの?
「ほら、見てみろ!」
ジュンブライトが、指をさした方を見ると・・・・・・。
ほんとだ。出席番号9番、黒月潤って、書いてある!私、ジュンブライトと同じクラスになれなかったんだなぁ・・・・・・ん?
『21番 春間真莉亜』
へ?2年1組のところに、私の名前がのってある!
「よかったなぁ、真莉亜!同じクラスになれて!」
ジュンブライトが、私の頭の上に、右手をがっしり、のせた。
やったぁ~!私、また、ジュンブライトと同じクラスになれたんだぁ~!
☆
ガラン!
うわぁ~、知らない人、多っ!元1年2組がいないし。
「あら、真莉亜様。また、同じクラスになりましたね。」
その、きれいな声は・・・・・・。
「比奈多さんっ!」
「私達も、一緒ですっ!」
黒い影が、シュ、シュと比奈多さんのとなりに立った。
「なぎささん、雪さん!」
「私達、比奈多様と一緒じゃなきゃ、だめなんです!」
二人は声をそろえて、体を大きくはった。
「ですよねぇ、比奈多様・・・・・・え?」
あれぇ~?比奈多さんがいない。まさか・・・・・・。
「潤様~♡また、同じクラスになれましたねぇ~♡」
比奈多さんの声が聞こえた。私が後ろを振り返ると、ジュンブライトの周りには、大勢の女子生徒がかこんで、その中には、比奈多さんがいた・・・・・・。
「はぁ~、わたくし、潤様と同じクラスになれるのか不安で、ず~と、ねむれませんでしたのぉ~♡」
あぁ、それがお目当てで・・・・・・。
「私も、私もぉ~♡」
うわ!おそるべし、女子軍団!比奈多さんのあとに続いて、言ってるし!
「潤様~♡三年になっても、同じクラスになりましょ~♡」
うわ!比奈多さん、思いっきり、ジュンブライトにだきついたし!
しかも、ジュンブライト、苦しそう・・・・・・。
「全員、席に着け~。」
先生の声が聞こえて、みんなは席にすわった。
「真莉亜。」
どっかで静かな声が聞こえた。
「司ちゃん!」
また、同じクラスになれたんだぁ~!
ガラン!
先生が入って来た。
ん?この赤いジャージ、どっかで見覚えあるような・・・・・・。
「春間と黒月と月野と夢崎は知ってるよな?」
???はい?
「四人とも、もう忘れたようだから、今から黒板に、先生の名前を書くぞ!先生の名前は・・・・・・。」
先生が、白いチョークをカッカッカッと音を鳴らして、自分の名前を黒板に書いた。
んっと、名前は・・・・・・。
『尾希田雅吉』
あー!ヴァンパイア♡ラブ第十三話で、ちょこっと出てきた、こじはるが大好きで、松岡修造流の熱血教師!
「えー、今日から一年間、お前達の担任を務める、尾希田雅吉、27歳!独身で、こじはること、小嶋陽菜が大好きで、趣味は、AKBのグッズを集めることだ!よろしくなっ!」
相変わらず、自己紹介、変わってないなぁ~。
「さ、学級委員を決めるぞ!誰か、立候補するやつ、いないか?」
そういえば、討馬くんがいないね。討馬くんは、3組になっちゃったもんね。
「はい!」
誰かが大きな声で手を挙げた。誰だろ。
「黒月、やってくれるか?」
ジュンブライト!?
「はい!」
「じゃあ、みんな、学級委員は黒月でいいか?」
先生がたずねると、みんなは、「はーい!」と返事をした。
「じゃあ、決まりだな。」
先生が二カッと笑った。
☆
「ジュンブライトが立候補するなんて、びっくりしたよぉ。」
「アハハハハ。そうか?ただいまぁ~。」
ジュンブライトが、ドアを開けながら言うと、ジュンブライトの家の中は、しーんとしていた。
「ちぇ、じいや達、いねぇーのかよっ!」
と、ジュンブライトは舌打ちした。リビングに入ると、誰もいなかった。
すると、テーブルの上に、白い紙が置いてあった。
どれどれ?
『王子へ わたくし、王女様、リリア様は、夕食の材料がないので、お買いものにいってきます。 ルクトより』
ルクトさん、字、キレー!
「ん、どれどれ?」
ジュンブライトが、手紙をのぞきこんだ。
「買い物にいってきますか・・・・・・。なんか、おやつねぇーか?」
と、ジュンブライトは、部屋中をウロウロし始めた。
「ん?これ、なに?」
「え?」
ジュンブライトは、ウロウロするのをやめて、茶色の皿を指さした。
これ、アメ?
オレンジ色のふくろに包まれたアメを、私は上にして、じーっと見つめた。
「とりあえず、食べようぜっ!」
はやっ!もう、開けてるし!
「真莉亜も開けようぜ!」
と、勧められ、私はふくろを開けて、ピンク色のアメを手の平にのせ、そのアメをジュンブライトと一緒に、ぱくっと、口の中に入れた。
「ただいま~です~!」
マドレーヌちゃんの元気がよい声が、玄関から聞こえた。
「お帰り、マドレーヌちゃんっ!」
私が、ひょこっと顔を出すと、マドレーヌちゃんは目を点にして、口をポカーンと開けた。
・・・・・・どったの?
「王子。今日の夕食は、ナポリタンですよ。」
「本当か!?」
ジュンブライトがひょこっと顔を出すと、ルクトさんは、スーパーのレジぶくろを落として、マドレーヌちゃんと同じ顔になった。
「・・・・・・あなた達、入れかわってんじゃないの!」
リリアさんが驚いて現れた。
「はい、鏡です!」
マドレーヌちゃんは、大きな銀色の鏡を、どーんと持って、私達の前に置いた。
そういえば、マドレーヌちゃんは、超能力ヴァンパイアだったっけ?
「さぁ、見てください!」
はーい・・・・・・って、えぇ~!?私、ジュンブライトになってるし!
「俺、真莉亜になってる!」
「頭、ぶっかったりしませんでしたか?」
マドレーヌちゃんが、私達に質問すると、私達は首を左右に振った。
ルクトさんが、リビングに上がると、オレンジ色のふくろを発見して、「あー!」と、絶叫した。
「あなた達、ひょっとして、『入れかわるアメ』をなめたんですね!」
入れかわるアメ?
「そう!入れかわるアメを二人同時になめると、二人の体が名前通り、入れかわってしまうんですっ!」
え~!?それじゃあ、私達、入れかわったってこと!?
「そうです。」
ルクトさんが2回うなずいた。
「んじゃあ、俺達、どうやったら元に戻るんだよっ!」
ジュンブライトが、ルクトさんに聞くと、ルクトさんはひとさしゆびをさした。
「方法はあります。」
うそ、あるの!?
「そう。戻るアメっていうアメを、二人同時になめると、元に戻るのよ。」
リリアさん、さすが、物知りヴァンパイア!すると、マドレーヌちゃんが、顔をしゅんとした。
「しかし、元に戻るアメは、明日、出荷予定日なんです・・・・・・。」
「え~!?」
と、私達は声をそろえた。
「じゃあ、明日になるまで、ず~と、このままってわけか!?」
「そうです。」
と、ルクトさんはまた、2回うなずいた。
「でも、入れかわったから、真莉亜はジュンブライトの家に、ジュンブライトは真莉亜の家に、一日中、過ごすのよ。」
えぇ~!?そんなぁ~。夜ご飯、ナポリタンなのに・・・・・・。
すると、ジュンブライトが、目を光らせて、犬みたいに、「ヘッヘッヘッ。」と、舌を出した。
「本当か!?それ!」
ジュンブライト、よだれ、出てるよ!
「あ、ごめん、ごめん。」
ジュンブライトは、舌を口の中に戻した。
「いい?ジュンブライト。お母さん、お父さん、そして、琉理とかに、「あたり前だろ。」、「別にいいじゃねぇーか!」、「うるせぇ~!」とか言わずに、バレないこと!それだけは、守ってね!」
「はーい。」
と、ジュンブライトは返事をした。
「本当に守ってね、ジュンブラ・・・・・・。」
あれ?もう、いなくなってるし!逃げ足が速いヴァンパイアですなぁ~。
☆
はは~ん、いよいよ明日が入学式で、私、キラキラの先輩になるんですねぇ~。
「なに、一人で妄想なんかしてんの?」
誰かが私の背中をバックでたたいた。
後ろを振り返ると・・・・・・。
「ジュンブライト!」
「へへへ。いよいよ、中2だな、俺達。」
ジュンブライトは、歳、三十一でしょ?
「うるせぇー!人のこと、いえねぇくせによぉ!顔と体でいうと、13にしかみえねぇんだよっ!」
そう言って、ジュンブライトは体をはった。
「そういえば、俺達、また、同じクラスになれっかな?」
そうだね・・・・・・。同じクラスなればいいけれど・・・・・・。
私が考えていると、大勢の生徒の声が聞こえた。
「クラス発表が、出たぞぉ~!」
「あたし、何組かなぁ?」
うそ、出たの?
「行ってみよう!」
うん!
私とジュンブライトが、クラス発表があるところに走って行くと、大勢の生徒がワイワイ集まっていた。
えーと、新2年生のクラス発表は・・・・・・。
「新二年生のクラス発表は、こっちです!」
男の先生が大きな声でさけんだ。
私達がこっちの方に行くと、恵がいた。
「恵!」
私が声をかけると、恵は手を振って、私達の方に走って行った。
「真莉亜、潤くん!」
クラス、どうだった?
「多くて、何組かわからないの。前に来たら、わかるかもしれないわ・・・・・・。」
恵がこまった顔をして、大勢の生徒を見つめた。
「もうちょっと前に行こっか。」
ジュンブライトが私達の手を握って、前に走った。
「えーと、えーと、あ、あった!」
恵が明るい声で、クラス発表の紙のところを指さした。
どう?どう?何組だった?
「2組。また2組か~。んじゃ、先、教室に行っとくからね。潤くんと同じクラスに、なれるといいねっ!」
そう言って、恵は走って、学校の中に入った。
んっと、ジュンブライトは・・・・・・。
「1組だ。」
早っ!もう、見たの?
「ほら、見てみろ!」
ジュンブライトが、指をさした方を見ると・・・・・・。
ほんとだ。出席番号9番、黒月潤って、書いてある!私、ジュンブライトと同じクラスになれなかったんだなぁ・・・・・・ん?
『21番 春間真莉亜』
へ?2年1組のところに、私の名前がのってある!
「よかったなぁ、真莉亜!同じクラスになれて!」
ジュンブライトが、私の頭の上に、右手をがっしり、のせた。
やったぁ~!私、また、ジュンブライトと同じクラスになれたんだぁ~!
☆
ガラン!
うわぁ~、知らない人、多っ!元1年2組がいないし。
「あら、真莉亜様。また、同じクラスになりましたね。」
その、きれいな声は・・・・・・。
「比奈多さんっ!」
「私達も、一緒ですっ!」
黒い影が、シュ、シュと比奈多さんのとなりに立った。
「なぎささん、雪さん!」
「私達、比奈多様と一緒じゃなきゃ、だめなんです!」
二人は声をそろえて、体を大きくはった。
「ですよねぇ、比奈多様・・・・・・え?」
あれぇ~?比奈多さんがいない。まさか・・・・・・。
「潤様~♡また、同じクラスになれましたねぇ~♡」
比奈多さんの声が聞こえた。私が後ろを振り返ると、ジュンブライトの周りには、大勢の女子生徒がかこんで、その中には、比奈多さんがいた・・・・・・。
「はぁ~、わたくし、潤様と同じクラスになれるのか不安で、ず~と、ねむれませんでしたのぉ~♡」
あぁ、それがお目当てで・・・・・・。
「私も、私もぉ~♡」
うわ!おそるべし、女子軍団!比奈多さんのあとに続いて、言ってるし!
「潤様~♡三年になっても、同じクラスになりましょ~♡」
うわ!比奈多さん、思いっきり、ジュンブライトにだきついたし!
しかも、ジュンブライト、苦しそう・・・・・・。
「全員、席に着け~。」
先生の声が聞こえて、みんなは席にすわった。
「真莉亜。」
どっかで静かな声が聞こえた。
「司ちゃん!」
また、同じクラスになれたんだぁ~!
ガラン!
先生が入って来た。
ん?この赤いジャージ、どっかで見覚えあるような・・・・・・。
「春間と黒月と月野と夢崎は知ってるよな?」
???はい?
「四人とも、もう忘れたようだから、今から黒板に、先生の名前を書くぞ!先生の名前は・・・・・・。」
先生が、白いチョークをカッカッカッと音を鳴らして、自分の名前を黒板に書いた。
んっと、名前は・・・・・・。
『尾希田雅吉』
あー!ヴァンパイア♡ラブ第十三話で、ちょこっと出てきた、こじはるが大好きで、松岡修造流の熱血教師!
「えー、今日から一年間、お前達の担任を務める、尾希田雅吉、27歳!独身で、こじはること、小嶋陽菜が大好きで、趣味は、AKBのグッズを集めることだ!よろしくなっ!」
相変わらず、自己紹介、変わってないなぁ~。
「さ、学級委員を決めるぞ!誰か、立候補するやつ、いないか?」
そういえば、討馬くんがいないね。討馬くんは、3組になっちゃったもんね。
「はい!」
誰かが大きな声で手を挙げた。誰だろ。
「黒月、やってくれるか?」
ジュンブライト!?
「はい!」
「じゃあ、みんな、学級委員は黒月でいいか?」
先生がたずねると、みんなは、「はーい!」と返事をした。
「じゃあ、決まりだな。」
先生が二カッと笑った。
☆
「ジュンブライトが立候補するなんて、びっくりしたよぉ。」
「アハハハハ。そうか?ただいまぁ~。」
ジュンブライトが、ドアを開けながら言うと、ジュンブライトの家の中は、しーんとしていた。
「ちぇ、じいや達、いねぇーのかよっ!」
と、ジュンブライトは舌打ちした。リビングに入ると、誰もいなかった。
すると、テーブルの上に、白い紙が置いてあった。
どれどれ?
『王子へ わたくし、王女様、リリア様は、夕食の材料がないので、お買いものにいってきます。 ルクトより』
ルクトさん、字、キレー!
「ん、どれどれ?」
ジュンブライトが、手紙をのぞきこんだ。
「買い物にいってきますか・・・・・・。なんか、おやつねぇーか?」
と、ジュンブライトは、部屋中をウロウロし始めた。
「ん?これ、なに?」
「え?」
ジュンブライトは、ウロウロするのをやめて、茶色の皿を指さした。
これ、アメ?
オレンジ色のふくろに包まれたアメを、私は上にして、じーっと見つめた。
「とりあえず、食べようぜっ!」
はやっ!もう、開けてるし!
「真莉亜も開けようぜ!」
と、勧められ、私はふくろを開けて、ピンク色のアメを手の平にのせ、そのアメをジュンブライトと一緒に、ぱくっと、口の中に入れた。
「ただいま~です~!」
マドレーヌちゃんの元気がよい声が、玄関から聞こえた。
「お帰り、マドレーヌちゃんっ!」
私が、ひょこっと顔を出すと、マドレーヌちゃんは目を点にして、口をポカーンと開けた。
・・・・・・どったの?
「王子。今日の夕食は、ナポリタンですよ。」
「本当か!?」
ジュンブライトがひょこっと顔を出すと、ルクトさんは、スーパーのレジぶくろを落として、マドレーヌちゃんと同じ顔になった。
「・・・・・・あなた達、入れかわってんじゃないの!」
リリアさんが驚いて現れた。
「はい、鏡です!」
マドレーヌちゃんは、大きな銀色の鏡を、どーんと持って、私達の前に置いた。
そういえば、マドレーヌちゃんは、超能力ヴァンパイアだったっけ?
「さぁ、見てください!」
はーい・・・・・・って、えぇ~!?私、ジュンブライトになってるし!
「俺、真莉亜になってる!」
「頭、ぶっかったりしませんでしたか?」
マドレーヌちゃんが、私達に質問すると、私達は首を左右に振った。
ルクトさんが、リビングに上がると、オレンジ色のふくろを発見して、「あー!」と、絶叫した。
「あなた達、ひょっとして、『入れかわるアメ』をなめたんですね!」
入れかわるアメ?
「そう!入れかわるアメを二人同時になめると、二人の体が名前通り、入れかわってしまうんですっ!」
え~!?それじゃあ、私達、入れかわったってこと!?
「そうです。」
ルクトさんが2回うなずいた。
「んじゃあ、俺達、どうやったら元に戻るんだよっ!」
ジュンブライトが、ルクトさんに聞くと、ルクトさんはひとさしゆびをさした。
「方法はあります。」
うそ、あるの!?
「そう。戻るアメっていうアメを、二人同時になめると、元に戻るのよ。」
リリアさん、さすが、物知りヴァンパイア!すると、マドレーヌちゃんが、顔をしゅんとした。
「しかし、元に戻るアメは、明日、出荷予定日なんです・・・・・・。」
「え~!?」
と、私達は声をそろえた。
「じゃあ、明日になるまで、ず~と、このままってわけか!?」
「そうです。」
と、ルクトさんはまた、2回うなずいた。
「でも、入れかわったから、真莉亜はジュンブライトの家に、ジュンブライトは真莉亜の家に、一日中、過ごすのよ。」
えぇ~!?そんなぁ~。夜ご飯、ナポリタンなのに・・・・・・。
すると、ジュンブライトが、目を光らせて、犬みたいに、「ヘッヘッヘッ。」と、舌を出した。
「本当か!?それ!」
ジュンブライト、よだれ、出てるよ!
「あ、ごめん、ごめん。」
ジュンブライトは、舌を口の中に戻した。
「いい?ジュンブライト。お母さん、お父さん、そして、琉理とかに、「あたり前だろ。」、「別にいいじゃねぇーか!」、「うるせぇ~!」とか言わずに、バレないこと!それだけは、守ってね!」
「はーい。」
と、ジュンブライトは返事をした。
「本当に守ってね、ジュンブラ・・・・・・。」
あれ?もう、いなくなってるし!逃げ足が速いヴァンパイアですなぁ~。
☆
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
社長の奴隷
星野しずく
恋愛
セクシー系の商品を販売するネットショップを経営する若手イケメン社長、茂手木寛成のもとで、大のイケメン好き藤巻美緒は仕事と称して、毎日エッチな人体実験をされていた。そんな二人だけの空間にある日、こちらもイケメン大学生である信楽誠之助がアルバイトとして入社する。ただでさえ異常な空間だった社内は、信楽が入ったことでさらに混乱を極めていくことに・・・。(途中、ごくごく軽いBL要素が入ります。念のため)
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
作られた悪役令嬢
白羽鳥(扇つくも)
恋愛
血塗られたエリザベス――胸に赤い薔薇の痣を持って生まれた公爵令嬢は、王太子の妃となる神託を受けた。
けれど王太子が選んだのは、同じく胸に痣のある異世界の少女。
嫉妬に狂ったエリザベスは少女を斧で襲い、王太子の怒りを買ってしまう。
罰として与えられたのは、呪いの刻印と化け物と呼ばれる伯爵との結婚。
それは世界一美しい姿をした、世界一醜い女の物語――だと思われていたが……?
※作中に登場する名前が偶然禁止ワードに引っ掛かったため、工夫を入れてます。
※第14回恋愛小説大賞応募作品です。3月からは不定期更新になります。
※「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
同期の御曹司様は浮気がお嫌い
秋葉なな
恋愛
付き合っている恋人が他の女と結婚して、相手がまさかの妊娠!?
不倫扱いされて会社に居場所がなくなり、ボロボロになった私を助けてくれたのは同期入社の御曹司様。
「君が辛そうなのは見ていられない。俺が守るから、そばで笑ってほしい」
強引に同居が始まって甘やかされています。
人生ボロボロOL × 財閥御曹司
甘い生活に突然元カレ不倫男が現れて心が乱される生活に逆戻り。
「俺と浮気して。二番目の男でもいいから君が欲しい」
表紙イラスト
ノーコピーライトガール様 @nocopyrightgirl
貴方へ愛を伝え続けてきましたが、もう限界です。
あおい
恋愛
貴方に愛を伝えてもほぼ無意味だと私は気づきました。婚約相手は学園に入ってから、ずっと沢山の女性と遊んでばかり。それに加えて、私に沢山の暴言を仰った。政略婚約は母を見て大変だと知っていたので、愛のある結婚をしようと努力したつもりでしたが、貴方には届きませんでしたね。もう、諦めますわ。
貴方の為に着飾る事も、髪を伸ばす事も、止めます。私も自由にしたいので貴方も好きにおやりになって。
…あの、今更謝るなんてどういうつもりなんです?
【コミカライズ決定】婚約破棄され辺境伯との婚姻を命じられましたが、私の初恋の人はその義父です
灰銀猫
恋愛
両親と妹にはいない者として扱われながらも、王子の婚約者の肩書のお陰で何とか暮らしていたアレクシア。
顔だけの婚約者を実妹に奪われ、顔も性格も醜いと噂の辺境伯との結婚を命じられる。
辺境に追いやられ、婚約者からは白い結婚を打診されるも、婚約も結婚もこりごりと思っていたアレクシアには好都合で、しかも婚約者の義父は初恋の相手だった。
王都にいた時よりも好待遇で意外にも快適な日々を送る事に…でも、厄介事は向こうからやってきて…
婚約破棄物を書いてみたくなったので、書いてみました。
ありがちな内容ですが、よろしくお願いします。
設定は緩いしご都合主義です。難しく考えずにお読みいただけると嬉しいです。
他サイトでも掲載しています。
コミカライズ決定しました。申し訳ございませんが配信開始後は削除いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる