彼は死神

こあら

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8 「大罪人だから」

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「俺27だけど?」


「27歳⁉いっても20代前半だと…」


「まぁー見た目は19で止まってるけど中身は結構いいお年頃だぜ?」


「止まってるて、どういうことですか?」


「んー?俺もう死んでっから、老けたりしないの。これうっま」


「死んでる?」

思いもよらない言葉に箸を持つ手を止めた


私の目に映るこの人は、確かに動いている

触れられるし、呼吸だってしてるし、会話だって…なのに死んでるって言うの?



「んな悲しい顔すんな」



(顔に出てた…)




「死神はみんな亡くなった方がしているのです。」


「それじゃ、昼間の死神さんたちも」


「あぁ、青路セイジも眼鏡もみんな1回死んでる」


「幽霊と同じ感じですか?」


「少し違います。幽霊はこの世に未練があり成仏しようとしない魂です。死神は幽霊とは違て自らなるものではなく選ぶこともできません。」


「俺以外はな」


「選べないならなぜ死神になるんです?」


「それは…」


「大罪人だから」

(大罪人⁉)


大罪人。それは文字通り重大な罪を犯した人、重罪人























「死神は生前とても罪深いことをした者がなるものなのです。死神として生に寄り添い命の重さ、大切さを学びこれまでの罪を償うこと、それが仕事なのです。」


「それじゃ、みんな背負っているんですね。…聞いてもいいですか?どんな…罪なのか。」



「申し訳ありませんが、それは不可能です。死神は生前の記憶は残っていないのです。」



「どうしてですか?記憶が残っていなければ意味がないんじゃ…」




「お前は殺人鬼に自分の子供の面倒をまかせられるか?」


「それは…」


「記憶がなけりゃ、自分が殺人鬼だって分からねぇーし誰も殺さない」


確かにセツさんの言うとおりだ



もしこの2人が凶悪殺人鬼だったらこんな風について行ったり話したりしていない




(あれ?でもさっきセツさん、妹さんの話してくれたよね…記憶)







「ふーーー。食った食った‼満足満足、ごっつぁんです」



(死んでいてもごはんはたらふく食べるんだ…)




満足そうに寝転がるセツさんを見てクスリと笑う


お行儀が悪いですよと怒るクロさん




(家族がいたらこんな感じだったのかな?)



そんなことを考えているとセツさんがトントンと私の膝を触る


「先風呂入っちゃいなよ」



「あ、うん」



「今度は見張っておきますので、ごゆっくりどうぞ。」

「だから誤解だ!濡れ衣だ!」
















(なんだかお泊り会してる気分)


思えば出会って半日しかたってないのに、見知らぬ男性の家に泊まるなんて…


「もしかして、結構やばいことしてる?…」


服を脱ぎながら考えるが、命狙われてそれどころじゃなかったし、と気にしないことにした



お風呂場に入りつまみをひねる

勢いよく出たちょうどいい熱さのお湯を全身で受け止める

今日の疲れを洗い流すように、全身にシャワーを当てる












「っあ、やっべ。あいつの着る服どうする?」



「盲点でした。あなたが手を出さないかが心配で、考えていませんでした。」


「おい」



「とりあえず、一時的に洋服貸して差し上げたらどうです?」



「まぁじ?」



「仕方ないでしょ。」




























「ふぅ~。気持ちよかった~」


(クロさんが置いてくれた服着てみたけど…大きいですね…)


ありがたいことにお風呂に入っている間に洗濯にかけてくれたみたいだけど…

下着…



短パン履いてるけど、つけないと、なんかソワソワする











「お風呂ありがとうございました。あれ?」


セツさん眠ってる)


すーすーと寝息を立てながら気持ちよさそうに眠っている



セツまつ毛ながーい⁉)


その整った顔に引き寄せられ近づく


「ん?」


(首に何か…)

タートルネックの下に何かが見え思わず手を伸ばす



「っ!これ、って…」






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