逍遙の殺人鬼

こあら

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やって参りました大型スーパーマーケット
特に祝日などでは無いけれど今夜は豪華なご馳走を作るみたいで、私と春さんプラスで朔夜さんも買い出しに来ている
何を作るのかドキドキワクワクだし、臼田うすたさんに会えるのも楽しみだ

「あの車臭かったぞ。死人が出るレベルだ。」

「あんたの死体なら喜んで。桃ちゃんに借りたのよ、文句あるんなら走って来れば良いじゃない。しかも”臭い”って、あれ香水の匂いだから。」

「オカマ自体も臭うのに車の匂いも混ざって致死する。大体ルームミラーにケツなんかぶら下げて、卑猥じゃ無いか。」

「だ・れ・が、”オカマ”じゃ!それに”ケツ”ジャなくてだから。その思考が卑猥だわ。とっとと死神に命狩られなさいよ。」

(はいはい、喧嘩しないでー。)









いがみ合う2人を強引に引き離して、買い物に集中しましょうと訴えた
最初は何を買うんですか?と機嫌の悪くなった春さんに聞いた
「えっと…」とポケットからスマホを取り出して何かを確認すると、お酒かなと歩き出した

ワインに焼酎にビール、飲まないからよく分かんないけれど100種類以上はあると思われるお酒コーナーへと我々はやってきた
何やらスマホを見ながら特定のお酒を探す春さん
マイペースな朔夜さんはと書かれた瓶を右に2つ、左に2つ持ってやって来た
そしてしれっと私が引くカートに入れてくる

「勝手に入れて良いんですか?」

「買う為に来たんだ、入れないでどうする。どれだけ入れても俺の財布は痛まない。最高じゃねぇか。」

「悪意が感じられるのは気のせいですか…?これ、強いお酒じゃないですか?」

「女も飲むか?」

「いえ、私未成年なので。お酒はご遠慮させて頂きます」

丁重にお断りします
眼の前で指を重ねてバッテンを作る私に「餓鬼がきだな。」と捨て台詞をぶちかました

未成年ですけど、18歳ですけど"餓鬼がき"は納得いかない
そう言うとあなたこそ、思考と行動が子供じみていますよ

私よりも朔夜さんの方が子供っぽいですよって言ったら、ほっぺをつままれた
むにっと肉を掴んで「誰に言ってんだ。」と伸ばすみたいに引っ張ってくる

あにゃちゃでしゅよあなたですよさちゅやしゃん朔夜さん

「赤ちゃん言葉喋ってるお前と一緒にするな。俺はちゃんと話せているし、ちゃんと成人してる健全な男だ。」

なりゃ、つみゃむのやへれくりゃしゃいよなら、つままむのやめてくださいよひょっとひたひれすちょっと痛いです…」

お酒コーナーで我々は一体何を晒しているんですか?
これは普通じゃないのよ…
早くやめたいのに意地悪な朔夜さんは「ちゃんと喋れ。」と今度はおでこをデコピンされた

痛っ…と思わず手で覆って若干泣きそうになった

っ手…手を挙げましたよこの人
お巡りさん、犯人この人です!!
暴行罪の刑罰 、2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金又は拘留もしくは科料ですよ!!
あの警備員さんの所へ行って自首してお縄にかかってきて下さい!
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