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最近夢を見ることが多くなった気がする
そして今日もまた、夢を見た
不思議な不思議な夢を見た
居るはずの無いのに、私はジャンさんの家の玄関に佇んでいる
そればかりか、私を含めた視界に写る全ては白黒で、夢でなければおかしいくらい色褪せていた
妙な感覚に陥る私は、まるで自分では無いような感じを味わっていた
だって…私はここに居るのに、目の前を私が通り過ぎた
夢だと分かっていても、奇妙なものでこの家を離れるどころか私は私を追って玄関を上がった
自分を追うって何だか変だった…
自分の後ろ姿にはあの不気味な三つ編みがいるし、私を気にもしないで一体何処へ行くんだろうって思った
家の中は私がいた頃と変わらない様子だった
夢なのだから、変化が無いのは理解できた
汚れていたり、洗濯物が溜まっていたりしていない家だった
私が台所に向かったから、私も台所に向かった
戸を開けて中に入ったら、そこは台所のはずなのに食器棚やコンロ、冷蔵庫なんか置いてある部屋じゃなかった
(私、ジャンさんの家に居たよね?)
なのに…どうして今、台所じゃなくて庭に居るんだろう
しかも全く知らない場所だ
見に覚えがない所で、ひとりでいる
もうひとりの私は?
青々とする天は白い雲1つなくて、いい天気といえばいい天気だった
さっきまで色なんて無かったのに、気分屋な夢だこと…
取り敢えず私を探そうと、脚を一歩前に踏み出した
けど、何故かうまく歩けなくてよろめく
『なに…、ドレス?』(フリフリの…ピンクのドレスだ……。)
さっきまでの服装とは正反対の格好で、しかも私に似合わないピンク色の可愛らしいデザインの、プリンセスみたいなドレス
なんて夢を見てるんだか…
私の夢ならば、せめてもっと動きやすい格好でお願いしたいものだわ
裾を持ち上げて、慣れないドレスのまま歩けばまるで不思議の国のアリスに出てきそうな迷路に行き着いた
嫌な予感しかしない私は、ため息混じりにその迷路へと進む
『…勘弁してよ』(そのうち双子や猫が出てくるんじゃないでしょうね…。ジャバウォッキーとかね…。)
くねくねとうねる迷路は、目が回りそうなほど私を迷子にさせてくる
出口が見当たらないし、私も見当たらない
慣れないドレスで動いているせいか、さっきから枝に引っかかったりして、いちいち動きを阻まれる
枝がドレスの裾を掴んで「そっちじゃないよ」と教えてくれているなら良いけど、ただ単に引っかかってるだけ
そのまま歩き進めば道が分かれて、どっちへ行けばいいのか流石にお手上げ状態
困る私の目に私らしき人が見えて、追うように走って行った
こんな子どもの追っかけ合いをさっさと終わらせたかった
『ちょっと待っ、…きゃっ!?』
『っ!!ごめん、大丈夫?』
『…えぇ、大丈夫です。すいませっ、……臼田さん!?』(どうしてここに?……夢だけど…)
『ようやく捕まえたよ』
え?え?え?
私なんで臼田さんに抱きしめられてるの?
てか、なんで彼までも王族貴族みたいな格好してるの?
それに…すごく嬉しそうな顔してる
臼田さんに捕まった?私は、訳が分からなかった
まるで…臼田さんが、王子になって私を探し出したみたいな…そんな昔のおとぎ話みたいに見えるから
そして今日もまた、夢を見た
不思議な不思議な夢を見た
居るはずの無いのに、私はジャンさんの家の玄関に佇んでいる
そればかりか、私を含めた視界に写る全ては白黒で、夢でなければおかしいくらい色褪せていた
妙な感覚に陥る私は、まるで自分では無いような感じを味わっていた
だって…私はここに居るのに、目の前を私が通り過ぎた
夢だと分かっていても、奇妙なものでこの家を離れるどころか私は私を追って玄関を上がった
自分を追うって何だか変だった…
自分の後ろ姿にはあの不気味な三つ編みがいるし、私を気にもしないで一体何処へ行くんだろうって思った
家の中は私がいた頃と変わらない様子だった
夢なのだから、変化が無いのは理解できた
汚れていたり、洗濯物が溜まっていたりしていない家だった
私が台所に向かったから、私も台所に向かった
戸を開けて中に入ったら、そこは台所のはずなのに食器棚やコンロ、冷蔵庫なんか置いてある部屋じゃなかった
(私、ジャンさんの家に居たよね?)
なのに…どうして今、台所じゃなくて庭に居るんだろう
しかも全く知らない場所だ
見に覚えがない所で、ひとりでいる
もうひとりの私は?
青々とする天は白い雲1つなくて、いい天気といえばいい天気だった
さっきまで色なんて無かったのに、気分屋な夢だこと…
取り敢えず私を探そうと、脚を一歩前に踏み出した
けど、何故かうまく歩けなくてよろめく
『なに…、ドレス?』(フリフリの…ピンクのドレスだ……。)
さっきまでの服装とは正反対の格好で、しかも私に似合わないピンク色の可愛らしいデザインの、プリンセスみたいなドレス
なんて夢を見てるんだか…
私の夢ならば、せめてもっと動きやすい格好でお願いしたいものだわ
裾を持ち上げて、慣れないドレスのまま歩けばまるで不思議の国のアリスに出てきそうな迷路に行き着いた
嫌な予感しかしない私は、ため息混じりにその迷路へと進む
『…勘弁してよ』(そのうち双子や猫が出てくるんじゃないでしょうね…。ジャバウォッキーとかね…。)
くねくねとうねる迷路は、目が回りそうなほど私を迷子にさせてくる
出口が見当たらないし、私も見当たらない
慣れないドレスで動いているせいか、さっきから枝に引っかかったりして、いちいち動きを阻まれる
枝がドレスの裾を掴んで「そっちじゃないよ」と教えてくれているなら良いけど、ただ単に引っかかってるだけ
そのまま歩き進めば道が分かれて、どっちへ行けばいいのか流石にお手上げ状態
困る私の目に私らしき人が見えて、追うように走って行った
こんな子どもの追っかけ合いをさっさと終わらせたかった
『ちょっと待っ、…きゃっ!?』
『っ!!ごめん、大丈夫?』
『…えぇ、大丈夫です。すいませっ、……臼田さん!?』(どうしてここに?……夢だけど…)
『ようやく捕まえたよ』
え?え?え?
私なんで臼田さんに抱きしめられてるの?
てか、なんで彼までも王族貴族みたいな格好してるの?
それに…すごく嬉しそうな顔してる
臼田さんに捕まった?私は、訳が分からなかった
まるで…臼田さんが、王子になって私を探し出したみたいな…そんな昔のおとぎ話みたいに見えるから
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