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歩いていると、戻って来た臼田さんと再会する
「あれ?」と痣のない私の顔を見て一瞬驚くも、すぐに理解したのか何も言わず「次、行こうか」と手を引いてくれる
ふとジャンさんが気になって、ちらっと後ろを見るが、彼はポケットに手を入れたまま周りを見ながら歩いていて、それを確認した私は前に顔を向き直した
握られた手を追うように歩きついた場所は洋服屋さんだった
洋服なら昨日買ってもらいましたよ、と言っても止まらず結局お店に入る
「これとかいいんじゃない」「これ似合うかも」と目についたものを次々とカゴに入れる臼田さん
それを止めなくていいんですか?とジャンさんを見ると腕組みを少し緩め、あれと指差す
指の先には今居る向かいのお店、下着屋さんを示していた
それに対して、?っと反応すると示す指を私の方に動かし
〈あんた〉
〈下着〉
〈ババ臭い〉
と口パクで馬鹿にしてくる
悪ーございましたね!と彼に背を向けて、山積みなったカゴにさらに服を入れようとしてる臼田さんを止めた
結局カゴ2つ分の洋服を持ってレジに向かった臼田さんを、止めれなかった…と遠目で見守る
躊躇いなく買い物をする彼は、どれだけお金を持っているのだろうか…
「よいしょっ」なんて言いながら、袋3つ持って今度こそジャンの番と車のキーも一緒に強制的に荷物を渡す
「はぁ?」
「じゃ、ちさちゃん僕とデートしようか」
「っえ!?…でも、…いいんですか?……」
「いーのいーの」と、とてつもない形相で睨んでくるジャンさんを置いて私の手を引く臼田さんは、はははと笑っていて少し楽しそうだった
手を掴む形から指と指を絡めるように、するっと恋人繋ぎに変えていく
っ手、手…と狼狽えている私に「ちさちゃん顔真っ赤」と笑って見せるが、そうさせた犯人は臼田さん、あなたですよ_____
「ちさちゃん、あれ食べる?」
「"あれ"?…って……」
__________!!!!クレープ!!!!!
食べます!と満面の笑みで目を輝かせた
あのふわふわの生地にたっぷりと乗ったホイップクリーム
いちごがまだらに仕込まれていて、隠し味のようにチョコをかけた甘くて美味しいクレープ!!
甘い+甘い+甘い×ふわふわ
片手で持てるこの食べ物は、食べた瞬間にふぉわ~んとした感じが口の中でデュエットしているみたいで、大好きなものだ
ぱくっとひと口クレープを頬張る
それが口の中でて溶けるみたいに広がって口の中が甘い
「美味しい?」
「はい!特にこの生地がふわふわで、臼田さんも、どうぞ。食べてください」
「ありがとう」と言いながら、ひと口クレープを食べる彼にふわふわでしょ!だなんてはしゃぐ私を見て、口元を抑えながら笑う臼田さんは「ちさちゃん可愛い」だなんて言いだす
眉をハの字にしながら笑うあなたのほうが可愛いですよ、と言ったら怒るだろうか?
そんな彼につられて私も笑ってしまう
こんな風に誰かと笑い合ったのはすごく久しぶりな気がする
いつも1日1日が必死で、笑ってる暇なんてなかった
「ちさちゃん、クリームついてるよ」
「え?」
上唇についたホイップクリームを指で取って、それをぺろっと舐めた
自分で取れましたよ…、と明らかに照れた言い方で言ったもんだから、余計に恥ずかしくなってクレープで顔を隠した
全然隠しきれてないけど…
「顔隠さないでよ」と、ちょっとイジワルな感じで両手を掴んでクレープを持つ手を下に下ろす
「っね、」だなんて可愛く言って覗いてくる臼田さんに照れていると、誰かにぶつかってしまう
「ッ!?」
「あ、すいません。よそ見してました」
「本当、サーセン」
不注意でぶつかって来たカップルによってクレープに収まっていたクリームが盛大に首を中心についてしまった
「あれ?」と痣のない私の顔を見て一瞬驚くも、すぐに理解したのか何も言わず「次、行こうか」と手を引いてくれる
ふとジャンさんが気になって、ちらっと後ろを見るが、彼はポケットに手を入れたまま周りを見ながら歩いていて、それを確認した私は前に顔を向き直した
握られた手を追うように歩きついた場所は洋服屋さんだった
洋服なら昨日買ってもらいましたよ、と言っても止まらず結局お店に入る
「これとかいいんじゃない」「これ似合うかも」と目についたものを次々とカゴに入れる臼田さん
それを止めなくていいんですか?とジャンさんを見ると腕組みを少し緩め、あれと指差す
指の先には今居る向かいのお店、下着屋さんを示していた
それに対して、?っと反応すると示す指を私の方に動かし
〈あんた〉
〈下着〉
〈ババ臭い〉
と口パクで馬鹿にしてくる
悪ーございましたね!と彼に背を向けて、山積みなったカゴにさらに服を入れようとしてる臼田さんを止めた
結局カゴ2つ分の洋服を持ってレジに向かった臼田さんを、止めれなかった…と遠目で見守る
躊躇いなく買い物をする彼は、どれだけお金を持っているのだろうか…
「よいしょっ」なんて言いながら、袋3つ持って今度こそジャンの番と車のキーも一緒に強制的に荷物を渡す
「はぁ?」
「じゃ、ちさちゃん僕とデートしようか」
「っえ!?…でも、…いいんですか?……」
「いーのいーの」と、とてつもない形相で睨んでくるジャンさんを置いて私の手を引く臼田さんは、はははと笑っていて少し楽しそうだった
手を掴む形から指と指を絡めるように、するっと恋人繋ぎに変えていく
っ手、手…と狼狽えている私に「ちさちゃん顔真っ赤」と笑って見せるが、そうさせた犯人は臼田さん、あなたですよ_____
「ちさちゃん、あれ食べる?」
「"あれ"?…って……」
__________!!!!クレープ!!!!!
食べます!と満面の笑みで目を輝かせた
あのふわふわの生地にたっぷりと乗ったホイップクリーム
いちごがまだらに仕込まれていて、隠し味のようにチョコをかけた甘くて美味しいクレープ!!
甘い+甘い+甘い×ふわふわ
片手で持てるこの食べ物は、食べた瞬間にふぉわ~んとした感じが口の中でデュエットしているみたいで、大好きなものだ
ぱくっとひと口クレープを頬張る
それが口の中でて溶けるみたいに広がって口の中が甘い
「美味しい?」
「はい!特にこの生地がふわふわで、臼田さんも、どうぞ。食べてください」
「ありがとう」と言いながら、ひと口クレープを食べる彼にふわふわでしょ!だなんてはしゃぐ私を見て、口元を抑えながら笑う臼田さんは「ちさちゃん可愛い」だなんて言いだす
眉をハの字にしながら笑うあなたのほうが可愛いですよ、と言ったら怒るだろうか?
そんな彼につられて私も笑ってしまう
こんな風に誰かと笑い合ったのはすごく久しぶりな気がする
いつも1日1日が必死で、笑ってる暇なんてなかった
「ちさちゃん、クリームついてるよ」
「え?」
上唇についたホイップクリームを指で取って、それをぺろっと舐めた
自分で取れましたよ…、と明らかに照れた言い方で言ったもんだから、余計に恥ずかしくなってクレープで顔を隠した
全然隠しきれてないけど…
「顔隠さないでよ」と、ちょっとイジワルな感じで両手を掴んでクレープを持つ手を下に下ろす
「っね、」だなんて可愛く言って覗いてくる臼田さんに照れていると、誰かにぶつかってしまう
「ッ!?」
「あ、すいません。よそ見してました」
「本当、サーセン」
不注意でぶつかって来たカップルによってクレープに収まっていたクリームが盛大に首を中心についてしまった
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