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生きる理由
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「は?」
俺は聞こえたが、脳が理解することを拒否していた。
そんな俺に両親は再度、隣家の秀一が自殺未遂を起こしたと言った。
それをきちんと理解した時、俺は心臓が止まるかと思った。
両親は、秀一がこの病院にいるということと、これ以上面倒をかけるなと言い仕事に行った。
俺は急いで秀一の入院部屋を探した。
そして、秀一の部屋は簡単に見つかった。
俺の部屋の3つ隣にあった。
そこに入ると、秀一の両親はおらず秀一がベッドに横たわっていた。
「秀一……」
俺は秀一の側により手を握った。
点滴が打たれている腕とは反対の腕は包帯が巻かれていた。
「……秀一。……お前が限界来てることはなんとなくわかってたんだよ。俺がこんなことにならなければ、お前が自殺未遂何てしなかったのか?」
秀一は答えず、ただ息をしているだけだった。
俺は秀一の胸に耳を当てた。
ドクンッドクンッと規則正しい音がしており、それが何よりも秀一が生きている証であり安心した。
「良かった、生きてる……やっぱりあの時俺が一緒に家出してれば」
後悔は、後にやって来る。
俺があの時無理にでも秀一を連れ出していれば……
今は少し顔色が悪いが、いつも公園で会って話をしていた顔がフラッシュバックする。
最初は、少し怯えたようだったのが、1ヶ月話せば怯えは消え、代わりに笑顔を見せた。
いつも、俺の顔を見ながらニコニコして笑うこいつが好きだった。俺が喧嘩で怪我してれば自分のことのように心配してくれるこいつが好きだった。俺の些細な話を首をこくこく振りながら聞くこいつが好きだった。
最初は離れようともした。今の俺が秀一の近くにいることは悪い気がして……だが、秀一は俺がそういうことを言おうとした時、いつも言うんだ。
「僕は隼人と話せて嬉しいよ」
って、満面の笑みで言われたら俺はもう会うのは止そうとは言えなかった。
俺の話をして、秀一の話を聞いて。そんな時間が俺の中で、喧嘩よりも優先すべき時間となったのはいつだっただろうか。
喧嘩することで何かが満たされていたのが嘘のように、秀一と話すことで何かは満たされていった。
もう少しで答えが出そうだと考えていた矢先に頭をやられ、答えが出ていなかったが……
秀一の顔を見る。
この時、俺は秀一に惚れてるんだって気付いた。
「はは、今かよ……」
乾いた自嘲が出る。
俺を、自分の息子ではなく、『俺』として見てくれるこいつが好きだ。
俺はその感情に動かされるように軽く秀一の唇にキスした。
すると、秀一が目を覚ました。
「え? はや、と?」
「秀一! 目が覚めたのか! よかった大丈夫か? 今ナースコール押すからちょっと待ってろ」
「えっ! ちょっと待って隼人! ナースコールは押さなくていいから!」
「はぁ? 駄目に決まってんだろ! ちゃんと見てもらえよ」
そこから、秀一に止められ話を聞くと、どうやら秀一はもう目を覚ましており、医者の検診を受けた後だったそうだ。そして、今眠ってたのはその検診で疲れたからだったそうだ。
「はぁ、びびらせんなよな」
「…………ねぇ、隼人。どうしてここにいるの?」
「あ? あー、まず俺がこの病院に居るのは喧嘩で頭ぶっ叩かれて搬送されたからだ。
で、お前の部屋にいるのは両親からお前がこの病院に搬送された事を聞いたから探したんだよ」
「……隼人は僕のことが嫌になって会いに来なくなった訳じゃないの?」
「あ? 俺が秀一を嫌いになるはずねぇだろ?」
「え?」
「嫌いだったら、わざわざ病室探さねぇよ」
「そっか、そうだね!」
「なあ、秀一。 お前、前会った時にどうして僕らは生きてるのかなっていただろ?」
「……うん」
「俺にも正解なんてわかんねぇけどさ、俺たちが生きる理由なんて些細なことでもよくねぇか?」
「些細なこと?」
「俺は……、俺はお前に会うことが最近の生きる意味になってる」
「僕に会うことが?」
「ああ。お前と話すのは楽しいし、正直、お前が笑ってくれてる時が一番嬉しい。それに、俺、お前に惚れてるんだってさっき気付いたんだ。」
「え、ええ!? ほ、惚れてる? 隼人が僕に」
「ああ。お前が自殺未遂やったって聞いたとき、心臓が止まるんじゃないかって位ぎゅってなったんだ」
俺がそう言うと、秀一は涙をボロボロと流しながら
「ごめん、ね……何かもう生きることが嫌になっちゃったんだ。
どう頑張っても完璧になれなくて、母さんはそんな僕を出来損ない、何でそんなんで生きていけるのって言って……父さんにも同じようなこと言われて。隼人も僕のこと要らなくなっちゃったのかなって思ったら、もういいやって……」
「……俺にはお前が必要だ。
前にも言ったが人間なんて完璧にはなれない。お前に完璧であれなんて言ってる糞みたい両親も、実際完璧じゃないだろ? そんな親ができないことを子に押し付けるのはおかしいし、間違ってる」
「でも! …………でも、そしたら僕は今まで何のために頑張ってたんだろう。完璧になるためにやってきたことは全て無駄だったのかな?」
「無駄ではないだろ? それはお前が努力した事で手に入ったものであって、別に完璧になるためにしか使えないものでもないだろ? 逆に、完璧になるために努力したんだから、どんなことでもできるし使えるんだ」
「どんなことでも……」
「そうだ。お前が努力してるのは俺は知ってるし、もちろん学校のやつらだって知ってるだろ。もし知らなかったら、俺が絞めてやる!」
「ふふ、絞めるのは困るかな」
「フッ、やっと笑ったな。……俺は喧嘩してグレて親に反抗することが生きる理由みたいなもんだった。てめぇの理想を押し付けるために俺がいるんじゃねぇって……わからせてやりたかった。今回のでわかったけどよ。あの人たちは俺じゃなくてやっぱり世間体っていうのを見てるんだなって……俺がこんなことしてもあの人たちは何故こうしてるのかなんて一生わからねぇよ」
「隼人……」
「でもな、もうなんかどうでもよくなった! 俺、やっと気付いたんだけど、本当は両親に『俺』を見て欲しかったんだ。そして、愛して欲しかったんだ。
でもな、今回死にかけて、その両親の対応見てて、あっ、これもうダメだなって本当に理解した」
「……僕は、隼人に会えてよかったよ。隼人がいなきゃ、もうずっと前に潰れてしまっていたと思う。隼人は僕の唯一の友達だったんだ。隼人と初めて会ったのは塾に行ってたときだったよね。隼人と友達になれて僕、すごく嬉しかったんだ。母さん達が何を言っても隼人がいたから頑張れたんだ。………でも、隼人が高校に入る時急に僕と連絡を断ち始めて、すごく悲しかった。何で、どうして僕と距離を置くのって思った。でも、偶然入学式に隼人をみつけたんだよ。その時の君は、もう僕が知ってる隼人じゃなかった。でも、その姿を見て、君は自由を手に入れたんだと思ったんだ。そして、それを僕が邪魔しちゃいけないと思ったんだ。まあ、久しぶりに近くで見かけてつい声をかけちゃったけどね。
僕はね、隼人が自由に生きてる姿を見て、ああ、僕も君みたいになれるかなって希望だったんだよ……」
「秀一……」
「僕は両親から否定されても、隼人と話して、隼人が『僕』を見てくれるのが本当に嬉しかったんだ。……出来損ないな僕でも生きてて良いんだって…君だけが僕の目を見て話してくれて、僕の話を聞いてくれる」
「……お前の親風に言えば、俺たちは出来損ないらしいが、んなもん、二人揃えば互いの欠点を補い合えるし問題ねぇよ。それに、人の良い所なんてそれこそ人それぞれだ。お前は頭が良いし、俺は体力がある。ほら、良い所なんてそれぞれだろ?
俺は、 お前がそこから逃げ出したいなら全力で手助けするし、お前には自分の幸せをもって欲しい。
あ、あと俺は喧嘩やめる。お前に心配かけたくねぇしな」
「でもそれだと隼人の自由を僕が奪うことになるんじゃ……」
「あはは、んなわけねぇじゃん。俺が、お前が喧嘩に巻き込まれたら嫌だからやめるんだ。だからこれは俺のエゴ。だから気にすんな。それに……俺は、さっきも言ったが秀一に惚れてる。好きな奴を守るために力使うのはいいが、喧嘩に時間とられて秀一と会えないんじゃ最悪じゃんか」
「隼人……」
この時点で秀一は顔を赤くしていたが、俺は、再度追い討ちをかける。
秀一の片手を両手で握り、目を見ながら言う。
「秀一、もし良ければ俺と付き合ってくれないか? もちろんそういう意味で」
秀一は俺の告白に首まで真っ赤にしながら満面の笑みで答えてくれた
「喜んで!」
俺は聞こえたが、脳が理解することを拒否していた。
そんな俺に両親は再度、隣家の秀一が自殺未遂を起こしたと言った。
それをきちんと理解した時、俺は心臓が止まるかと思った。
両親は、秀一がこの病院にいるということと、これ以上面倒をかけるなと言い仕事に行った。
俺は急いで秀一の入院部屋を探した。
そして、秀一の部屋は簡単に見つかった。
俺の部屋の3つ隣にあった。
そこに入ると、秀一の両親はおらず秀一がベッドに横たわっていた。
「秀一……」
俺は秀一の側により手を握った。
点滴が打たれている腕とは反対の腕は包帯が巻かれていた。
「……秀一。……お前が限界来てることはなんとなくわかってたんだよ。俺がこんなことにならなければ、お前が自殺未遂何てしなかったのか?」
秀一は答えず、ただ息をしているだけだった。
俺は秀一の胸に耳を当てた。
ドクンッドクンッと規則正しい音がしており、それが何よりも秀一が生きている証であり安心した。
「良かった、生きてる……やっぱりあの時俺が一緒に家出してれば」
後悔は、後にやって来る。
俺があの時無理にでも秀一を連れ出していれば……
今は少し顔色が悪いが、いつも公園で会って話をしていた顔がフラッシュバックする。
最初は、少し怯えたようだったのが、1ヶ月話せば怯えは消え、代わりに笑顔を見せた。
いつも、俺の顔を見ながらニコニコして笑うこいつが好きだった。俺が喧嘩で怪我してれば自分のことのように心配してくれるこいつが好きだった。俺の些細な話を首をこくこく振りながら聞くこいつが好きだった。
最初は離れようともした。今の俺が秀一の近くにいることは悪い気がして……だが、秀一は俺がそういうことを言おうとした時、いつも言うんだ。
「僕は隼人と話せて嬉しいよ」
って、満面の笑みで言われたら俺はもう会うのは止そうとは言えなかった。
俺の話をして、秀一の話を聞いて。そんな時間が俺の中で、喧嘩よりも優先すべき時間となったのはいつだっただろうか。
喧嘩することで何かが満たされていたのが嘘のように、秀一と話すことで何かは満たされていった。
もう少しで答えが出そうだと考えていた矢先に頭をやられ、答えが出ていなかったが……
秀一の顔を見る。
この時、俺は秀一に惚れてるんだって気付いた。
「はは、今かよ……」
乾いた自嘲が出る。
俺を、自分の息子ではなく、『俺』として見てくれるこいつが好きだ。
俺はその感情に動かされるように軽く秀一の唇にキスした。
すると、秀一が目を覚ました。
「え? はや、と?」
「秀一! 目が覚めたのか! よかった大丈夫か? 今ナースコール押すからちょっと待ってろ」
「えっ! ちょっと待って隼人! ナースコールは押さなくていいから!」
「はぁ? 駄目に決まってんだろ! ちゃんと見てもらえよ」
そこから、秀一に止められ話を聞くと、どうやら秀一はもう目を覚ましており、医者の検診を受けた後だったそうだ。そして、今眠ってたのはその検診で疲れたからだったそうだ。
「はぁ、びびらせんなよな」
「…………ねぇ、隼人。どうしてここにいるの?」
「あ? あー、まず俺がこの病院に居るのは喧嘩で頭ぶっ叩かれて搬送されたからだ。
で、お前の部屋にいるのは両親からお前がこの病院に搬送された事を聞いたから探したんだよ」
「……隼人は僕のことが嫌になって会いに来なくなった訳じゃないの?」
「あ? 俺が秀一を嫌いになるはずねぇだろ?」
「え?」
「嫌いだったら、わざわざ病室探さねぇよ」
「そっか、そうだね!」
「なあ、秀一。 お前、前会った時にどうして僕らは生きてるのかなっていただろ?」
「……うん」
「俺にも正解なんてわかんねぇけどさ、俺たちが生きる理由なんて些細なことでもよくねぇか?」
「些細なこと?」
「俺は……、俺はお前に会うことが最近の生きる意味になってる」
「僕に会うことが?」
「ああ。お前と話すのは楽しいし、正直、お前が笑ってくれてる時が一番嬉しい。それに、俺、お前に惚れてるんだってさっき気付いたんだ。」
「え、ええ!? ほ、惚れてる? 隼人が僕に」
「ああ。お前が自殺未遂やったって聞いたとき、心臓が止まるんじゃないかって位ぎゅってなったんだ」
俺がそう言うと、秀一は涙をボロボロと流しながら
「ごめん、ね……何かもう生きることが嫌になっちゃったんだ。
どう頑張っても完璧になれなくて、母さんはそんな僕を出来損ない、何でそんなんで生きていけるのって言って……父さんにも同じようなこと言われて。隼人も僕のこと要らなくなっちゃったのかなって思ったら、もういいやって……」
「……俺にはお前が必要だ。
前にも言ったが人間なんて完璧にはなれない。お前に完璧であれなんて言ってる糞みたい両親も、実際完璧じゃないだろ? そんな親ができないことを子に押し付けるのはおかしいし、間違ってる」
「でも! …………でも、そしたら僕は今まで何のために頑張ってたんだろう。完璧になるためにやってきたことは全て無駄だったのかな?」
「無駄ではないだろ? それはお前が努力した事で手に入ったものであって、別に完璧になるためにしか使えないものでもないだろ? 逆に、完璧になるために努力したんだから、どんなことでもできるし使えるんだ」
「どんなことでも……」
「そうだ。お前が努力してるのは俺は知ってるし、もちろん学校のやつらだって知ってるだろ。もし知らなかったら、俺が絞めてやる!」
「ふふ、絞めるのは困るかな」
「フッ、やっと笑ったな。……俺は喧嘩してグレて親に反抗することが生きる理由みたいなもんだった。てめぇの理想を押し付けるために俺がいるんじゃねぇって……わからせてやりたかった。今回のでわかったけどよ。あの人たちは俺じゃなくてやっぱり世間体っていうのを見てるんだなって……俺がこんなことしてもあの人たちは何故こうしてるのかなんて一生わからねぇよ」
「隼人……」
「でもな、もうなんかどうでもよくなった! 俺、やっと気付いたんだけど、本当は両親に『俺』を見て欲しかったんだ。そして、愛して欲しかったんだ。
でもな、今回死にかけて、その両親の対応見てて、あっ、これもうダメだなって本当に理解した」
「……僕は、隼人に会えてよかったよ。隼人がいなきゃ、もうずっと前に潰れてしまっていたと思う。隼人は僕の唯一の友達だったんだ。隼人と初めて会ったのは塾に行ってたときだったよね。隼人と友達になれて僕、すごく嬉しかったんだ。母さん達が何を言っても隼人がいたから頑張れたんだ。………でも、隼人が高校に入る時急に僕と連絡を断ち始めて、すごく悲しかった。何で、どうして僕と距離を置くのって思った。でも、偶然入学式に隼人をみつけたんだよ。その時の君は、もう僕が知ってる隼人じゃなかった。でも、その姿を見て、君は自由を手に入れたんだと思ったんだ。そして、それを僕が邪魔しちゃいけないと思ったんだ。まあ、久しぶりに近くで見かけてつい声をかけちゃったけどね。
僕はね、隼人が自由に生きてる姿を見て、ああ、僕も君みたいになれるかなって希望だったんだよ……」
「秀一……」
「僕は両親から否定されても、隼人と話して、隼人が『僕』を見てくれるのが本当に嬉しかったんだ。……出来損ないな僕でも生きてて良いんだって…君だけが僕の目を見て話してくれて、僕の話を聞いてくれる」
「……お前の親風に言えば、俺たちは出来損ないらしいが、んなもん、二人揃えば互いの欠点を補い合えるし問題ねぇよ。それに、人の良い所なんてそれこそ人それぞれだ。お前は頭が良いし、俺は体力がある。ほら、良い所なんてそれぞれだろ?
俺は、 お前がそこから逃げ出したいなら全力で手助けするし、お前には自分の幸せをもって欲しい。
あ、あと俺は喧嘩やめる。お前に心配かけたくねぇしな」
「でもそれだと隼人の自由を僕が奪うことになるんじゃ……」
「あはは、んなわけねぇじゃん。俺が、お前が喧嘩に巻き込まれたら嫌だからやめるんだ。だからこれは俺のエゴ。だから気にすんな。それに……俺は、さっきも言ったが秀一に惚れてる。好きな奴を守るために力使うのはいいが、喧嘩に時間とられて秀一と会えないんじゃ最悪じゃんか」
「隼人……」
この時点で秀一は顔を赤くしていたが、俺は、再度追い討ちをかける。
秀一の片手を両手で握り、目を見ながら言う。
「秀一、もし良ければ俺と付き合ってくれないか? もちろんそういう意味で」
秀一は俺の告白に首まで真っ赤にしながら満面の笑みで答えてくれた
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