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下克上と下克上返し
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宿を出た俺たちは、教えてもらったおすすめの料理店へとやってきた。
俺とエリー、それにパンドラの3人だ。
宿に来た時にはいなかった女の子が増えていたせいで、宿屋内での俺たちの噂がさらに活発になったようだったが、もう気にしないことにした。
まさかミミック系モンスターが変身してるなんて思いもしないだろう。
かといって上手い説明も思いつかない。
もう隠し子でもなんでも、好きなように噂してくれ。
そんなわけでやってきた料理店では、パンドラがメニューを手にしながら片っ端から注文していた。
「無茶をさせたブン、埋め合わせをする約束だったよナ」
そういえば特級スキルを放った後に、パンドラとそんな約束をした気がする。
「まあ好きなだけ食べればいいけど、そんなに食べられるのか?」
「オイラはミミック系の最上位種だゾ。胃袋の容量は無限ダ」
そういうものなのか。
「そもそもモンスターが人間の店なんかにきて楽しいわけ?」
エリーは若干ご機嫌斜めだった。
モンスター大嫌いな人間だからな。
それにしてはいつもとはちょっと違うというか、時々俺の方に恨むような視線を向けてくるのはなんでだろう。
「モンスターも色々だガ、ご主人の奴隷になってカラ、オイラの考えも変わったみたいでナ。人間みたいな生活をしてみたくなったんダ」
「そういうものなのか?」
ペットは飼い主に似るというけど、そういう感じなんだろうか。
やがて料理が運ばれてくる。
料理はどれも美味しそうだった。
実際にパンドラはうまいうまいと嬉しそうに食べていた。
小さな女の子が大の大人でも食べられないような量を平気で平らげていくため、少し目立ってしまっていた。
もっともパンドラ本人は気にしてないようだったが。
「人間はいつもコンナうまいものを食べてたんダナ」
「いや、ここは特別美味しい店だから、毎日じゃないけどな」
おかげで値段もすさまじいことになっている。
まあ今日くらいは大目に見ることにしよう。
「モンスターは普段何食べてるのよ」
「ヒヒッ、聞きたいのカ? 聞かないほうがいいゾ。聞かぬが花というヤツだな」
「よくそんな難しい言葉を知ってるな」
微妙に使い方は間違っている気もするが。
「そうダロウ、すごいダロウ。これでも人間たちのコトは勉強したからナ」
パンドラは得意げだった。
見た目は小さいのに、話し方がどことなく古風で偉そうなところがなんだか可愛い。
思わず頭をなでたくなってしまう。
実際になでてやると、パンドラが嬉しそうな表情になった。
「ニシシ……」
「やはりモンスターは全部駆逐するべき……」
エリーがナイフとフォークを手にしながら怖いことを呟いていた。
◇
食事を終えた俺たちは部屋へと戻ってきた。留守番だったシェイドが入れ違いに出ていく。
「では私は外にいよう。何かあったらすぐに駆けつけられるようにしてある。心配しなくてもいい」
「オイラも外にいないといけないノカ? しょうがないナー」
シェイドとパンドラが部屋を出ていく。
豪華な寝室に俺とエリーの2人だけが残された。
「あー、なんというか、緊張するな……」
他人に気遣われてこういう状況になると、今までとは違った気持ちで新鮮というか、なんだか意識してしまって少し恥ずかしい。
「ええと、じゃあ、するか……?」
「……そうね」
短くそう言うと、急に俺をベッドの上に押し倒した。
「なんだ、今日のエリーは積極的だな」
「ふふ、たまにはこういうものいいでしょう」
いつもならこういうときは顔を赤らめて恥じらうエリーだったが、今日はなぜだか強気な笑みを浮かべていた。
「そろそろどちらが上なのか、思い出させてあげないといけないと思いまして」
丁寧な口調なのはわざとだろうか。
夕食時にお酒を飲んだのも影響してるのかもしれない。
俺の頭上で獰猛な笑みが浮かび上がる。
「覚悟してくださいね、ご主人様」
そういうと、獲物を前にした獣のようにペロリと舌舐めずりをした。
なんてこった、俺の奴隷がついに反乱を起こしたぞ。
誰が主人なのか、どうやら今一度教育しなければいけないようだな。
◇
10戦目を終えた俺は荒い息を整えるように息をつく。
となりではエリーが枕に顔を埋めていた。
「信じられない……なんでこんな時だけ体力が無限なのコイツ……やっぱり頭の中がピンク色なんだわ……」
「そりゃ相手がエリーだからに決まってるだろ」
「………………もう、バカ……」
そういってますます顔を枕の中に埋めてしまう。
おかげで真っ赤になった耳しか見えなくなっていた。
とりあえず奴隷の反乱は無事抑えられたようだな。
「お、やっと終わったカ」
「なんでいるのよアンタ!?」
部屋の中にはいつの間にか褐色少女になったパンドラの姿があった。
部屋の中央にちょこんと座り込んで俺たちの方を見ている。
「ヒヒッ、オイラは何にでもなれるからナ。この程度なら簡単に侵入できるゾ」
「方法を聞いてるんじゃなくて、なんでここにいるのかって理由を聞いてるよの!」
「そんなの決まってるダロ。オイラは人間の生活に興味があるんダ。お前たちがいつもしてることも真似して見たくなったんダ」
「真似って、まさか今アタシたちがしてたことを……?」
「そうだゾ」
「だ、ダメに決まってるでしょ!」
当然の如く、めちゃくちゃ怒るエリー。
パンドラはニヤニヤした笑みのままぼそりと呟いた。
「自信がないのカ?」
「……は?」
「オイラにご主人が取られるのが怖いんだろウ」
「……はああああああああ!? モンスターごときが何舐めたこと言ってんの!?」
「ご主人は健気で従順で可愛いメスが好きだからナ。オイラがご主人を奪ってしまうのも仕方ないことなんだナ」
え、なんでそこまで俺の趣味バレてんの?
パンドラの観察眼すごすぎない?
「ふうーーーーん」
エリーの冷たい視線が俺を突き刺す。
「いいわ、そこまでいうのならどっちがイクスを虜にできるか、勝負しましょう」
エリーさん挑発に乗るの早すぎないかな。
まだちょっと酔ってるのかもしれない。
もちろんパンドラは挑戦的な笑みを浮かべている。
「ヒヒッ、望むところダ。オイラの方がご主人を満足させられルってところを見せてやるヨ」
「負けた方は今後イクスには近づかないこと。いいわね」
「いいゾ。後で後悔しないといいナ」
というわけで、俺の意見を聞くことなくそういうことになってしまった。
二人の美少女が俺を満足させようとにじり寄ってくる。
役得だなあ。
◇
「信じられない……もうほんと無理……」
「さすが、ご主人なのだナ……」
俺の左右でエリーとパンドラがシーツの海に沈んでいる。
どうやら11戦目も俺の勝ちだったようだ。主人の面目を保ててよかったよ。
いや、12……13戦目だっけか?
まあ回数はどうでもいいか。
そのとき、部屋のタンスが急に開き、中からシェイドが現れた。
「おい、緊急事態だ」
「ぎゃあああああああああああ!」
エリーが絶叫を上げる。
「む、どうした」
「どうしたもこうしたも、なんで当たり前のようにアンタらは勝手に部屋に入ってくるのよ!!」
「緊急事態だからに決まっている」
シェイドが当然のように答える。
その時には俺にも感じていた。
<敵感知>のスキルが微かにだが反応している。
「どうやらこの部屋は敵に囲まれてるみたいだな」
俺とエリー、それにパンドラの3人だ。
宿に来た時にはいなかった女の子が増えていたせいで、宿屋内での俺たちの噂がさらに活発になったようだったが、もう気にしないことにした。
まさかミミック系モンスターが変身してるなんて思いもしないだろう。
かといって上手い説明も思いつかない。
もう隠し子でもなんでも、好きなように噂してくれ。
そんなわけでやってきた料理店では、パンドラがメニューを手にしながら片っ端から注文していた。
「無茶をさせたブン、埋め合わせをする約束だったよナ」
そういえば特級スキルを放った後に、パンドラとそんな約束をした気がする。
「まあ好きなだけ食べればいいけど、そんなに食べられるのか?」
「オイラはミミック系の最上位種だゾ。胃袋の容量は無限ダ」
そういうものなのか。
「そもそもモンスターが人間の店なんかにきて楽しいわけ?」
エリーは若干ご機嫌斜めだった。
モンスター大嫌いな人間だからな。
それにしてはいつもとはちょっと違うというか、時々俺の方に恨むような視線を向けてくるのはなんでだろう。
「モンスターも色々だガ、ご主人の奴隷になってカラ、オイラの考えも変わったみたいでナ。人間みたいな生活をしてみたくなったんダ」
「そういうものなのか?」
ペットは飼い主に似るというけど、そういう感じなんだろうか。
やがて料理が運ばれてくる。
料理はどれも美味しそうだった。
実際にパンドラはうまいうまいと嬉しそうに食べていた。
小さな女の子が大の大人でも食べられないような量を平気で平らげていくため、少し目立ってしまっていた。
もっともパンドラ本人は気にしてないようだったが。
「人間はいつもコンナうまいものを食べてたんダナ」
「いや、ここは特別美味しい店だから、毎日じゃないけどな」
おかげで値段もすさまじいことになっている。
まあ今日くらいは大目に見ることにしよう。
「モンスターは普段何食べてるのよ」
「ヒヒッ、聞きたいのカ? 聞かないほうがいいゾ。聞かぬが花というヤツだな」
「よくそんな難しい言葉を知ってるな」
微妙に使い方は間違っている気もするが。
「そうダロウ、すごいダロウ。これでも人間たちのコトは勉強したからナ」
パンドラは得意げだった。
見た目は小さいのに、話し方がどことなく古風で偉そうなところがなんだか可愛い。
思わず頭をなでたくなってしまう。
実際になでてやると、パンドラが嬉しそうな表情になった。
「ニシシ……」
「やはりモンスターは全部駆逐するべき……」
エリーがナイフとフォークを手にしながら怖いことを呟いていた。
◇
食事を終えた俺たちは部屋へと戻ってきた。留守番だったシェイドが入れ違いに出ていく。
「では私は外にいよう。何かあったらすぐに駆けつけられるようにしてある。心配しなくてもいい」
「オイラも外にいないといけないノカ? しょうがないナー」
シェイドとパンドラが部屋を出ていく。
豪華な寝室に俺とエリーの2人だけが残された。
「あー、なんというか、緊張するな……」
他人に気遣われてこういう状況になると、今までとは違った気持ちで新鮮というか、なんだか意識してしまって少し恥ずかしい。
「ええと、じゃあ、するか……?」
「……そうね」
短くそう言うと、急に俺をベッドの上に押し倒した。
「なんだ、今日のエリーは積極的だな」
「ふふ、たまにはこういうものいいでしょう」
いつもならこういうときは顔を赤らめて恥じらうエリーだったが、今日はなぜだか強気な笑みを浮かべていた。
「そろそろどちらが上なのか、思い出させてあげないといけないと思いまして」
丁寧な口調なのはわざとだろうか。
夕食時にお酒を飲んだのも影響してるのかもしれない。
俺の頭上で獰猛な笑みが浮かび上がる。
「覚悟してくださいね、ご主人様」
そういうと、獲物を前にした獣のようにペロリと舌舐めずりをした。
なんてこった、俺の奴隷がついに反乱を起こしたぞ。
誰が主人なのか、どうやら今一度教育しなければいけないようだな。
◇
10戦目を終えた俺は荒い息を整えるように息をつく。
となりではエリーが枕に顔を埋めていた。
「信じられない……なんでこんな時だけ体力が無限なのコイツ……やっぱり頭の中がピンク色なんだわ……」
「そりゃ相手がエリーだからに決まってるだろ」
「………………もう、バカ……」
そういってますます顔を枕の中に埋めてしまう。
おかげで真っ赤になった耳しか見えなくなっていた。
とりあえず奴隷の反乱は無事抑えられたようだな。
「お、やっと終わったカ」
「なんでいるのよアンタ!?」
部屋の中にはいつの間にか褐色少女になったパンドラの姿があった。
部屋の中央にちょこんと座り込んで俺たちの方を見ている。
「ヒヒッ、オイラは何にでもなれるからナ。この程度なら簡単に侵入できるゾ」
「方法を聞いてるんじゃなくて、なんでここにいるのかって理由を聞いてるよの!」
「そんなの決まってるダロ。オイラは人間の生活に興味があるんダ。お前たちがいつもしてることも真似して見たくなったんダ」
「真似って、まさか今アタシたちがしてたことを……?」
「そうだゾ」
「だ、ダメに決まってるでしょ!」
当然の如く、めちゃくちゃ怒るエリー。
パンドラはニヤニヤした笑みのままぼそりと呟いた。
「自信がないのカ?」
「……は?」
「オイラにご主人が取られるのが怖いんだろウ」
「……はああああああああ!? モンスターごときが何舐めたこと言ってんの!?」
「ご主人は健気で従順で可愛いメスが好きだからナ。オイラがご主人を奪ってしまうのも仕方ないことなんだナ」
え、なんでそこまで俺の趣味バレてんの?
パンドラの観察眼すごすぎない?
「ふうーーーーん」
エリーの冷たい視線が俺を突き刺す。
「いいわ、そこまでいうのならどっちがイクスを虜にできるか、勝負しましょう」
エリーさん挑発に乗るの早すぎないかな。
まだちょっと酔ってるのかもしれない。
もちろんパンドラは挑戦的な笑みを浮かべている。
「ヒヒッ、望むところダ。オイラの方がご主人を満足させられルってところを見せてやるヨ」
「負けた方は今後イクスには近づかないこと。いいわね」
「いいゾ。後で後悔しないといいナ」
というわけで、俺の意見を聞くことなくそういうことになってしまった。
二人の美少女が俺を満足させようとにじり寄ってくる。
役得だなあ。
◇
「信じられない……もうほんと無理……」
「さすが、ご主人なのだナ……」
俺の左右でエリーとパンドラがシーツの海に沈んでいる。
どうやら11戦目も俺の勝ちだったようだ。主人の面目を保ててよかったよ。
いや、12……13戦目だっけか?
まあ回数はどうでもいいか。
そのとき、部屋のタンスが急に開き、中からシェイドが現れた。
「おい、緊急事態だ」
「ぎゃあああああああああああ!」
エリーが絶叫を上げる。
「む、どうした」
「どうしたもこうしたも、なんで当たり前のようにアンタらは勝手に部屋に入ってくるのよ!!」
「緊急事態だからに決まっている」
シェイドが当然のように答える。
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