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337年5月4
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今日から馬の訓練だ。いや私が馬に乗る訓練だ。
やる気には満ちているけど、ちょっとひとりになりたい。どこにいっても人がいるのが辛い。
五時に起きて牛舎に行く。作業を始めるところだったみたい。よかった間に合った。
牛はイーディとオーランと領地の夫婦二組が面倒を見ている。責任者は固定しておいた方が牛の状態に気づきやすい。イーディがいなくなったらオーランが見ていくんだって。やっぱり家族が多いといいね。
朝食の後、いよいよ訓練の始まりです。ドレフィスさんとイーディが付き添ってくれています。
まずは軽くブラッシング。私の相手をしてくれる馬は黒い馬でフィゾというそう。フィゾね。オーサーです。よろしくお願いします。
どうかなと顔を見ると、顔をすり寄せてくれた。フレンドリー。いい子だ。
馬具を着けるところから始める。
イーディが腰を持ち上げてくれたので跨る。ジョッキーみたいに差し出された手にちょっと足を掛け、ひらっと跨れるようになりたい。
馬術は姿勢。背中に定規を入れたように真っ直ぐっていうのが理想なんでしょ。
引き馬は経験があります。だからそこまでは、見ている二人とも大丈夫だと流した。
ここからですよ。自分で手綱を引いて指示に従ってもらわないと。
トロット、キャンター、ギャロップ。なるほど。揺れるというのはこれか。そして乗馬はスポーツだというのはこれか。馬術がオリンピック競技に入るはずだ。
午前中いっぱい教えてもらい、午後は自由時間にしてもらった。体が限界。会計原則もどうにかしないと。
二日後にはフィゾなら一人で乗れるようになった。相変わらず跨るときは無様だけど。
リーラント領を、人が少ないところを選んで走ってくる。イーディがついてきてくれた。
リーラント家の近くには町がある。
町。行ってみたい。イユリスに来てから邸か田舎にしか行っていない。物価を知りたいんだよね。
明日連れて行ってくれると。
ありがとう。だけどイーディじゃなくてもいいんだよ。誰か、メイドのおばさんの買い物について行かせてもらってもいいし。その方が買い物に上手くなりそうだからいいかも。
しかし夕食時にイーディが子爵夫妻に私を町に連れて行くと言ってくれた。アルマンとオーランも行くということで、四人で行ってきます。
やる気には満ちているけど、ちょっとひとりになりたい。どこにいっても人がいるのが辛い。
五時に起きて牛舎に行く。作業を始めるところだったみたい。よかった間に合った。
牛はイーディとオーランと領地の夫婦二組が面倒を見ている。責任者は固定しておいた方が牛の状態に気づきやすい。イーディがいなくなったらオーランが見ていくんだって。やっぱり家族が多いといいね。
朝食の後、いよいよ訓練の始まりです。ドレフィスさんとイーディが付き添ってくれています。
まずは軽くブラッシング。私の相手をしてくれる馬は黒い馬でフィゾというそう。フィゾね。オーサーです。よろしくお願いします。
どうかなと顔を見ると、顔をすり寄せてくれた。フレンドリー。いい子だ。
馬具を着けるところから始める。
イーディが腰を持ち上げてくれたので跨る。ジョッキーみたいに差し出された手にちょっと足を掛け、ひらっと跨れるようになりたい。
馬術は姿勢。背中に定規を入れたように真っ直ぐっていうのが理想なんでしょ。
引き馬は経験があります。だからそこまでは、見ている二人とも大丈夫だと流した。
ここからですよ。自分で手綱を引いて指示に従ってもらわないと。
トロット、キャンター、ギャロップ。なるほど。揺れるというのはこれか。そして乗馬はスポーツだというのはこれか。馬術がオリンピック競技に入るはずだ。
午前中いっぱい教えてもらい、午後は自由時間にしてもらった。体が限界。会計原則もどうにかしないと。
二日後にはフィゾなら一人で乗れるようになった。相変わらず跨るときは無様だけど。
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町。行ってみたい。イユリスに来てから邸か田舎にしか行っていない。物価を知りたいんだよね。
明日連れて行ってくれると。
ありがとう。だけどイーディじゃなくてもいいんだよ。誰か、メイドのおばさんの買い物について行かせてもらってもいいし。その方が買い物に上手くなりそうだからいいかも。
しかし夕食時にイーディが子爵夫妻に私を町に連れて行くと言ってくれた。アルマンとオーランも行くということで、四人で行ってきます。
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