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被保護編 338年
338年1月6
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足音が複数。誰か入ってきた。
「オーサーっ」
ファリオンもいるってどういう状況だ?
ソサイゾが命じたと思ったんだけど違うのか?
命じられた誰かが私を包んでいた布を剥がした。
ソサイゾと、フラーニもいる。
ファリオンは拘束されて、ソサイゾの左奥にいた。何で連れてくるんだ?
たぶん地下。天井が高くなくて壁紙も張られていない。
この染みは、きっと血の跡なんだろうな。
「私達と似ているが別物です」
そうきたか。それであんな目で見てたのか。
「同じ人間だ」
ファリオンは聞いたらしい。私はごく普通の人間。一緒にいたからそれはわかってくれると思う。
「そう見えるだけです」
側の男に指示をして、その男が近寄ってきた。身構える。
服の首をつかまれて少し持ち上げられた。
男の右手が動いたので、腹を少し後ろに引く。
男の拳は早かった。腹にめり込む。げう。軽減されたけどそれでもきついな。
ファリオンが叫んでいるけど、無駄だろうけど、時間を稼いでくれるならありがたい。
「ハンカチや布切れを持っていないか探せ」
? 何を探しているんだ? 私の血って何? ナプキン? 気持ち悪い。
上着の前を切られて、中に手を入れてまさぐられた。ものすごく気持ち悪い。痴漢は経験がないけど、こんな感じなんだろうか。
中にはシャツを着ているけどブラジャーをつけていない。つけとけばよかったと今は思う。だけどつけていたらそれも外されているか。
上着と上半身を探した後、ベルトに手をかけられる。それは本当にやめてほしい。
「止めろ、エンディオ、それは本当に止めてくれ」
ファリオンがもがいて、止めようとしてくれてる。というか、何を探しているんだ?
男が服の上から尻、脚をさわっている。
「ありません」
「布をただ身につけていても血は擦れて薄くなるだろ。包んで持っていたら触ればわかるはずだ」
ファリオン、ナイスフォロー。
「殿下、軍で怪我をしたことはありませんか?」
「無い。本当にない」
血はファリオンの血だったか。私がファリオンの血を欲しがる? 吸血鬼って、この世界にあるの?
ソサイゾが少し近づいて、私を見降ろした。男がひざまずいたまま横にいるから、ソサイゾへの攻撃は無理だろう。
「レイサスをこれで異世界へ送れ」
黒い染みがついた布を落とした。
は? 勘違いしてるな。私はコパロファカドとは無関係なんだけど。この髪のせいか。
だけどわかった。私が魔法使いだと思っていたんだ。なんかおとなしいと思った。
ファリオンを捕まえて、いつでも送れるんだからおとなしくしてろと、結果的に脅していたのか。
で、そうだったとして、私がレイサスに敵対するわけない。
だいたい自分の命がなくなるんだよ。やるわけない。知らないと思ってるのか。それとも、いやな予感、死んだ方がましだと思わせるってやつか。
「できない。知らないから」
信じないだろうな。魔法に血が必要だってことも知らなかったんだけど。
ソサイゾは今まで以上に冷たい目になり、男に指示した。
「オーサーっ」
ファリオンもいるってどういう状況だ?
ソサイゾが命じたと思ったんだけど違うのか?
命じられた誰かが私を包んでいた布を剥がした。
ソサイゾと、フラーニもいる。
ファリオンは拘束されて、ソサイゾの左奥にいた。何で連れてくるんだ?
たぶん地下。天井が高くなくて壁紙も張られていない。
この染みは、きっと血の跡なんだろうな。
「私達と似ているが別物です」
そうきたか。それであんな目で見てたのか。
「同じ人間だ」
ファリオンは聞いたらしい。私はごく普通の人間。一緒にいたからそれはわかってくれると思う。
「そう見えるだけです」
側の男に指示をして、その男が近寄ってきた。身構える。
服の首をつかまれて少し持ち上げられた。
男の右手が動いたので、腹を少し後ろに引く。
男の拳は早かった。腹にめり込む。げう。軽減されたけどそれでもきついな。
ファリオンが叫んでいるけど、無駄だろうけど、時間を稼いでくれるならありがたい。
「ハンカチや布切れを持っていないか探せ」
? 何を探しているんだ? 私の血って何? ナプキン? 気持ち悪い。
上着の前を切られて、中に手を入れてまさぐられた。ものすごく気持ち悪い。痴漢は経験がないけど、こんな感じなんだろうか。
中にはシャツを着ているけどブラジャーをつけていない。つけとけばよかったと今は思う。だけどつけていたらそれも外されているか。
上着と上半身を探した後、ベルトに手をかけられる。それは本当にやめてほしい。
「止めろ、エンディオ、それは本当に止めてくれ」
ファリオンがもがいて、止めようとしてくれてる。というか、何を探しているんだ?
男が服の上から尻、脚をさわっている。
「ありません」
「布をただ身につけていても血は擦れて薄くなるだろ。包んで持っていたら触ればわかるはずだ」
ファリオン、ナイスフォロー。
「殿下、軍で怪我をしたことはありませんか?」
「無い。本当にない」
血はファリオンの血だったか。私がファリオンの血を欲しがる? 吸血鬼って、この世界にあるの?
ソサイゾが少し近づいて、私を見降ろした。男がひざまずいたまま横にいるから、ソサイゾへの攻撃は無理だろう。
「レイサスをこれで異世界へ送れ」
黒い染みがついた布を落とした。
は? 勘違いしてるな。私はコパロファカドとは無関係なんだけど。この髪のせいか。
だけどわかった。私が魔法使いだと思っていたんだ。なんかおとなしいと思った。
ファリオンを捕まえて、いつでも送れるんだからおとなしくしてろと、結果的に脅していたのか。
で、そうだったとして、私がレイサスに敵対するわけない。
だいたい自分の命がなくなるんだよ。やるわけない。知らないと思ってるのか。それとも、いやな予感、死んだ方がましだと思わせるってやつか。
「できない。知らないから」
信じないだろうな。魔法に血が必要だってことも知らなかったんだけど。
ソサイゾは今まで以上に冷たい目になり、男に指示した。
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