終生飼育は原則ですから

保護編

11-1

　そして忘年会の日です。
　忙しい忙しい。なんで前の晩に用意しておかないのか私は。
　スーツで行くから着替えるワンピースとタイツとバッグに入れ、アクセサリー類を絡まないようにポーチに入れて、耳消毒用にコットンに消毒液を含ませてピアスと一緒に容器に入れたのをポーチに入れて、髪を上げるのに使うピンも忘れずに入れて、いつも持っていかないメイク道具も持って、
あとなんだ。
「行ってきます」
　靴を忘れると出席できないので車の助手席に放り込み、自分は運転席に飛び込んで出発。

　帰りも車なので飲めないけれど楽しかったです。服を褒められ「二百五十円」と答えるのがうれしいなんて、私は大阪のおばちゃんかな。
　しかし車は寒いな。暖まるまでに脚の肉離れが再発しそう。ヒールも久しぶりに履いたしね。

　家に着いたけれど、この格好をレイサスにか。う～ん。レイサスはドレス姿を見慣れているだろうから私のフォーマルを見せてもねぇ。
　まあ流行が違うから、膝上のスカートは幼女しかはかないというから、この世界の傾向をお見せするという意味では意味があるか。しかし傾向としてサンプルになれるほど、私の格好は一般的ではない。
　ああ。イミテーションのビジューやプラスチックのアクセサリーは見たことがないだろうし、それをどう使うかは気になるかもしれない。