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第19話 やっぱりストーカーですか?

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 それから、俺の事情を知っている未来と淳平にも肩が治った件をメッセージで飛ばしておいた。

 あいつらにも心配かけたからな。報告するのは当然だ。

 楓花も俺の肩を気にしてくれていた一人だが、彼女には別の連絡もしたかったため、

『明日の試合に俺と日夏も行っても良いかな? 肩が治ったみたいだからできれば試合に出たいんだけど』

 とメッセージを入れておく。

 連絡が返って来たら日夏へ連絡すると約束をして解散となった。

 家に帰り、さっき晩飯にと買ったコンビニ弁当を口にかきこむ。

 今日のおかずは竜田揚げ弁当。

 カロリー? そんなもの気にしてたら飯なんて食えねぇよ。

 いつも面倒みてくれる未来にも用事がある。ほとんど毎日来てくれるが、来られない日だってあるのは当然だ。そんな日はファーストフードかコンビニで晩御飯を済ませる。

「あー。やっぱり未来の料理って美味しいよな」

 こういう日は毎度毎度、未来の料理の偉大さを思い知りながら床につく。

 もう随分と使い古した布団はぺったんこになっちまっているが、長年愛用しているため、気にならない。いつもこれで熟睡できちまっている。

 新しい布団を買おう買おうと思うんだけど、中々と家具屋に足を運ぶ機会がない。

 ま、本当に欲しいと思ったら買いに行くだろう。それくらい楽観的で良い。

 布団でスマホという怠惰を極めていると、いじっていたスマホが震えた。楓花からの返信が来たみたいだ。

『肩のこととか、なんで日夏さん? とか、色々と詳しく聞きたいんだけど、明日直接聞くことにするよ。試合は一〇時からで、場所は枚方の淀川河川敷だよ。先輩達にも連絡してOKもらってるから遠慮なく来てね』

『ありがとう』

 明日は色々と根掘り葉掘り聞かれることになるんだろうな。まぁ楓花にも散々心配かけていたんだ。答えるのは当然の義務か。

 なんにせよ、時間と場所がわかったところで、約束通りに日夏へメッセージを送るとするか。

『明日は一〇時から枚方の淀川河川敷で試合みたいだからよろしくな』

 日夏へメッセージを送ると、すぐに返信が来る。

『わかった。四ツ木くんの住所を教えて』

『え。うそ。やだ。やっぱり俺のストーカー?』

『なんでそうなるのよ』

 顔は見えないが、日夏が呆れたため息でも吐いているのがなんとなく予想できちまうね。

『迎えに行ってあげるのよ』

『迎えって?』

『迎えは迎えよ』

『もしかしてハーレーでお出迎えとか?』

『案外、私は中型バイクの免許を持っていてあなたを迎えに行くかもよ』

『まじ?』

『明日は私のお願いを聞いてもらうんだから、迎えに行くのは当然でしょ』

 バイクに乗っている方の疑問だったんだが、日夏は本当に迎えに来るのかという疑問と捉えたみたいだな。

 ここが文字だけの会話の難しいところ。ま、いちいち訂正などしないがね。

 それにしても住所か。

 日夏は絶対に住所を悪用しない。というか俺の住所など悪用するメリットがどこにもないが、一応、両親へクラスメイトに住所を教えて良いかメッセージを送ると、『信用している相手なら良いよ』と返って来る。

 両親から了承を得たため、日夏へ俺の家の住所を送っておく。

『それじゃあ明日は九時に迎えに行くから』

『おっけー』

 それっきり返信はなかった。

 しかし日夏よ。本当にハーレーで迎えに来てくれるのか?
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